【感想・ネタバレ】天離り果つる国(下)のレビュー

あらすじ

世界遺産・白川郷の地を舞台にした戦国ロマン! 織田信長の実質的な後継者となった豊臣秀吉は、思い通りにならない七龍太の処刑を黒田官兵衛に命じる。七龍太の運命やいかに。一方、徳川家康の支援を仰ぐべく、真冬の立山連峰越えに挑む猛将・佐々成政の前に、囚われていたはずの内ケ嶋の姫・紗雪が現われる。秀吉・家康らが虎視眈々と狙うなか、美しき里の平穏を願う領主・内ケ嶋氏理は、真宗勢力と手を携え、飛騨白川郷の独立をめざす。「天離(あまさか)る地」の小国は生き残ることができるのか。戦いの時は刻々と迫っていた。押し寄せる大軍を迎え撃つそのとき、驚天動地の出来事が――。本書は、一夜にして消えた帰雲城をめぐる壮大なスケールの物語。戦国時代の飛騨に注目した、戦国好きにはたまらない、一気読み必至の傑作長編小説。「この時代小説がすごい!」2022年版(宝島社刊)の単行本部門第1位作品の文庫化。

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Posted by ブクログ

読後、爽やか。良い時代小説。
登場人物達がとても魅力的。個人的には、主人公とヒロインの従者、兵内、おおさび、の忍び達が好きだなぁ。

とにかく面白かった!

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2025年05月26日

Posted by ブクログ

こういうたぐいの時代小説というのか歴史小説は、あまり読まないのですが、数年前に訪れた白川郷が、火薬の製造には欠かせない地域だ言うことを知り、それに関連した物語だたので、興味津々で読みました。
上下巻で、かなり内容も濃いものなので、読むのが大変でしたが、物語としては、とても面白かったです。

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2024年08月12日

Posted by ブクログ

七龍太と紗雪が異母兄妹ではないかと聞き、紗雪との婚礼を躊躇う七龍太。そこに織田信長の下命で紗雪を佐々成政の側室とする話が舞い込む。白川の独立、二人の恋の行方など内容の詰まった下巻。衝撃のラスト。

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2023年10月29日

Posted by ブクログ

 前評判通り、非常に良い作品だった。解説にある通り、現実と虚実が見事に交錯した、これぞ歴史小説という作品だった。
 前半、愛する2人が実は兄弟かもしれないという展開で終わり、このまま陳腐な展開で終わるのかという不安もよそに、佐々からの脱獄、秀吉との全面衝突に向かう。ここでも弱者が強者に抗うありがちな展開(私は大好きだが)かと思わせておいて、終盤更なる悲劇と、にも関わらず全てが回収されカタルシスの下りるラストに大満足させられた。
 上巻でも感じたが、七龍太のキャラクター造成が素晴らしい。文武両道で人柄が良いという完全無比のキャラは、現代小説や日常系の小説においては現実味がなく感情移入できない傾向にあるが、本作のような戦乱の世においては、誰もが望む平和への希求者の体現として、非常に爽快に感じられる。
 七龍太や紗雪はもちろん、和田松右衛門(わだまつ)や内ケ嶋3家老といった脇役でさえも魅力的に見せるのは凄い。わだまつが辛うじて助かったのは本当に嬉しかった。

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2023年10月16日

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 飛騨の「幻の城」を秀吉の魔の手から守るため、竹中半兵衛の愛弟子、津田七龍太が姫とともに立ち向かう戦国ロマン。

 上下巻合わせて1000ページを超える大作ですが、一気に読み終えてしまいました。

 まさに、戦国ロマンと呼ぶにふさわしい、戦国時代の歴史の醍醐味と若者たちの熱い思いや恋が描かれ、この物語の世界にどっぷり浸かることができました。

 豊臣と徳川の駆け引きに巻き込まれ、翻弄されてしまう飛騨を救うために立ち向かう姿がなんともかっこよく、また目が離せないほどの緊張感も味わうことができました。

 結末も非常にさわやかで、気持ちの良い読後感でした。

 歴史の裏にはたくさんの物語がきっとあるのでしょう、私もその一部なのかもしれません。

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2023年10月07日

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またいつか再読したいと思える作品でした。
たきさん、ナイスキャラ。最後は、泣いてしまいましたわ(TT)。わだまつも好き。
ただ、ツッコミどころが多々あり、星は4つで。
広くて深い山の中、会いたい人に会えちゃったり、生き別れた親子が出会っちゃう偶然は、ちょっと引いた。
下間頼蛇がしつこすぎ。紗雪よ、七龍太を大好きなら素直になれ。平手打ちばかりは、ちょっとウザイ。等々。
ひとりでツッコミながら、楽しみました。

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2025年02月22日

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頭も身体も精一杯使わないと乱世を生き抜くことはできないんだろうなあ
頭も身体も一級品の軍師たち、惚れてしまう
飛騨の自然を愛し、愛された人物たちが魅力的で、そういう生き方に憧れと尊敬を感じる
例え悪人であっても、その命を奪うことを良しとしない、人が人を裁くことを良しとしないところが、いい

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2024年12月10日

Posted by ブクログ

どういうエンディングになるのかが途中から気になって仕方なかった。とても美しい終わり方だと感じました。

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2024年07月28日

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非常に面白い。戦国物としては出色の作品だと思う。
何よりおらちゃ姫、七龍太など人物が生き生きと描かれていて、空想の人物と実際の人物が歴史上の出来事を踏まえ淀みなく矛盾なく描かれている。作者の力量がずば抜けているからできることだ。見事な作品だ。

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2023年11月08日

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以前にも、別の本の感想に書いたけど、僕は、いわゆる「○○賞」とかを取った作品は、気乗りがしない「ひねくれ者」だけど、この作品は、宮本昌孝さんということで、読んでみたら、期待に反せず、というか、期待以上に面白かった。最後は、スカッとした。やっぱり、宮本昌孝さんの作品は、元気が出る。

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2023年08月17日

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ネタバレ

後半戦。山あり谷ありの歴史ドラマは、終始読み手の興味を逸らせない。佐々成政の信長没後の動向とか、主題と離れる部分でもいろいろと楽しめた。表舞台からは去ったけど、その実、望んだ生を手に入れる終盤も秀逸。たしか、氏の手になる”風魔”も、最後はこんな感じだったような。

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2024年02月06日

Posted by ブクログ

歴史上実在した白川郷、帰雲城を舞台にしての戦国エンターテイメント小説。
津田七龍太、紗雪の二人は、戦国時代の乱世を爽やかに生き抜いていく。実在しない二人が主人公ではあるが、実在しないだけに、ある意味自由気ままに動き回る。実に面白い、こうきたか、という展開が続いていく。

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

安土桃山時代の山体崩壊による内ヶ島家と帰雲城の壊滅をベースに書かれたアドベンチャー小説。
あまり時代小説の舞台には出てこない歴史を背景にしただけに、虚構の世界がうまく描かれている。
時代背景は違うが、著者の「ふたり道三」に似た勧懲小説で、役どころも怪物的な悪役やダークヒロインの暗躍などよく似た構成で安定した面白さ。
長編だが小説の冒頭から没入できて一気読みだった。

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2024年01月03日

Posted by ブクログ

解説にもある通り、史実に虚構を交える描き方が絶妙である作品と思った。読んでいて、アニメを見ている感じだった。

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2023年11月01日

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