【感想・ネタバレ】天離り果つる国(下)のレビュー

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Posted by ブクログ

七龍太と紗雪が異母兄妹ではないかと聞き、紗雪との婚礼を躊躇う七龍太。そこに織田信長の下命で紗雪を佐々成政の側室とする話が舞い込む。白川の独立、二人の恋の行方など内容の詰まった下巻。衝撃のラスト。

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2023年10月29日

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 前評判通り、非常に良い作品だった。解説にある通り、現実と虚実が見事に交錯した、これぞ歴史小説という作品だった。
 前半、愛する2人が実は兄弟かもしれないという展開で終わり、このまま陳腐な展開で終わるのかという不安もよそに、佐々からの脱獄、秀吉との全面衝突に向かう。ここでも弱者が強者に抗うありがちな展開(私は大好きだが)かと思わせておいて、終盤更なる悲劇と、にも関わらず全てが回収されカタルシスの下りるラストに大満足させられた。
 上巻でも感じたが、七龍太のキャラクター造成が素晴らしい。文武両道で人柄が良いという完全無比のキャラは、現代小説や日常系の小説においては現実味がなく感情移入できない傾向にあるが、本作のような戦乱の世においては、誰もが望む平和への希求者の体現として、非常に爽快に感じられる。
 七龍太や紗雪はもちろん、和田松右衛門(わだまつ)や内ケ嶋3家老といった脇役でさえも魅力的に見せるのは凄い。わだまつが辛うじて助かったのは本当に嬉しかった。

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2023年10月16日

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 飛騨の「幻の城」を秀吉の魔の手から守るため、竹中半兵衛の愛弟子、津田七龍太が姫とともに立ち向かう戦国ロマン。

 上下巻合わせて1000ページを超える大作ですが、一気に読み終えてしまいました。

 まさに、戦国ロマンと呼ぶにふさわしい、戦国時代の歴史の醍醐味と若者たちの熱い思いや恋が描かれ、この物語の世界にどっぷり浸かることができました。

 豊臣と徳川の駆け引きに巻き込まれ、翻弄されてしまう飛騨を救うために立ち向かう姿がなんともかっこよく、また目が離せないほどの緊張感も味わうことができました。

 結末も非常にさわやかで、気持ちの良い読後感でした。

 歴史の裏にはたくさんの物語がきっとあるのでしょう、私もその一部なのかもしれません。

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2023年10月07日

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非常に面白い。戦国物としては出色の作品だと思う。
何よりおらちゃ姫、七龍太など人物が生き生きと描かれていて、空想の人物と実際の人物が歴史上の出来事を踏まえ淀みなく矛盾なく描かれている。作者の力量がずば抜けているからできることだ。見事な作品だ。

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2023年11月08日

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以前にも、別の本の感想に書いたけど、僕は、いわゆる「○○賞」とかを取った作品は、気乗りがしない「ひねくれ者」だけど、この作品は、宮本昌孝さんということで、読んでみたら、期待に反せず、というか、期待以上に面白かった。最後は、スカッとした。やっぱり、宮本昌孝さんの作品は、元気が出る。

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2023年08月17日

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ネタバレ

後半戦。山あり谷ありの歴史ドラマは、終始読み手の興味を逸らせない。佐々成政の信長没後の動向とか、主題と離れる部分でもいろいろと楽しめた。表舞台からは去ったけど、その実、望んだ生を手に入れる終盤も秀逸。たしか、氏の手になる”風魔”も、最後はこんな感じだったような。

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2024年02月06日

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歴史上実在した白川郷、帰雲城を舞台にしての戦国エンターテイメント小説。
津田七龍太、紗雪の二人は、戦国時代の乱世を爽やかに生き抜いていく。実在しない二人が主人公ではあるが、実在しないだけに、ある意味自由気ままに動き回る。実に面白い、こうきたか、という展開が続いていく。

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

安土桃山時代の山体崩壊による内ヶ島家と帰雲城の壊滅をベースに書かれたアドベンチャー小説。
あまり時代小説の舞台には出てこない歴史を背景にしただけに、虚構の世界がうまく描かれている。
時代背景は違うが、著者の「ふたり道三」に似た勧懲小説で、役どころも怪物的な悪役やダークヒロインの暗躍などよく似た構成で安定した面白さ。
長編だが小説の冒頭から没入できて一気読みだった。

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2024年01月03日

Posted by ブクログ

解説にもある通り、史実に虚構を交える描き方が絶妙である作品と思った。読んでいて、アニメを見ている感じだった。

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2023年11月01日

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