碧野圭のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ一昔前のお仕事小説と感じて刊行年を確認したら2007年。そりゃ一昔前なわけだ。初女店長とか、男から仕事のできる女への嫉妬とか、その女店長が女性職員に版元の男性営業をもてなすよう指示したりとか、、、感覚や状況が一昔前だった。
展開もままある感じ。厳しいアラフォー副店長の理子とはねっかえりの部下亜紀。いがみ合う2人。このいがみ合う部分が長いし、いがみが大きい。理子が亜紀の貰ったバカラのグラスを持ち出すところとかはやりすぎだろと感じた。
閉店の危機に一致団結、色々企画してみんなで乗り越える。まあ最後、社長の親子関係の私怨で結局閉店となってしまうのは、ご都合主義ではないなと感じた。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第六作。
靖子先生が文旦フェスから身を引いた理由。
竹藪から筍が一本か二本、時々盗まれる理由。
亡くなった母が残した珊瑚の指輪の行方。
野川フェスのカレーブースで続く体調不良者。
コロナで靖子先生が離脱中に店にやってきた怪しい男性の正体。
全体的にはほのぼのした雰囲気。
優希と川島の関係も穏やかに進行中。
靖子先生からメニューを考えるのを手伝ったり、靖子先生離脱中には香奈と一緒に店の切り盛りをしたりと仕事でも頼られるようになっている。
事件の謎解きも全体的にはほっとするものが多かったが、野川フェスの話は完全解決とはいかず、今後にも引きずりそうな予感。
靖子先生の話としては過去の著 -
Posted by ブクログ
大変読みやすい。出版社の女性2人の出世に関わる会社の人間関係や、夫婦関係、子育て関係などが取り上げられている。
ワークバランスってとても大事だ。
仕事だけの生き方で、家庭を顧みないっていうのも男性の生き方としても困るし、それが独身女性のキャリアウーマンといる人たちの生き方で幸せならいいけれど。
家事や家庭、子育て介護を両立させている奮闘している女性の生き方も難しいな。
そういう中で、主人公は各部署のお荷物と思われるいろんな事情を抱えた人材を新部署に集めていく。
セクハラ、パワハラ、嫉妬等。仕事していると、残念ながら誰もが経験することもさらっと描かれている。育児や介護をしながら働きたいと思う人の -
Posted by ブクログ
感想
神戸の酒鬼薔薇事件をベースにした作品と思われる。
キッカケを作ったと言っても、犯罪を犯した奴がおかしいことに変わりはない。
あらすじ
椎野正和は書店に勤める契約社員。ある日、17年前の犯罪者である死我羅鬼潔が猟奇殺人事件の告白本を出す。
正和は犯人と幼馴染であり、共犯者と疑われた過去を苦々しく思っていた。
久しぶりに実家に帰った折に、昔インタビューを受けた週刊誌記者の青木に出くわす。苦い思いをさせられたので会いたくない相手であったが、ある日、青木が階段を踏み外して亡くなったことを知る。
猟奇殺人鬼、藤木創を演じていたのは弟の佑だった。さらには、佑は創ともめて、殺してしまい、正 -
Posted by ブクログ
正に、弓道の世界へ導く襖のような物語だ。
主人公である楓は、元来弓道もとい武道とは無縁な生活を送る女子生徒だった。思春期らしく、日常の様々な事象に不安も覚えていた。しかし、ある日神社へ足を踏み入れてから、弓道の世界へ引き込まれていく。
初めはその強かさから逃げることも考えるが、次第に魅力に気付かされる。自らの日々と武道との結びつきが浮かび上がってくる。
またそれが楓の生活や考えを豊かにしてゆく。恋もまたほのかに。
まさに弓道の静謐さ、神聖さを体現したような物語である。
主人公と共に、読者もその魅力に引き込まれていくようだ。
日本人は、いくら無宗教や多宗教と言われようと、根元には神道的自意識が -
Posted by ブクログ
碧野圭さん著『書店ガール3』の概要と感想になります。
概要です。
年齢は一回り違うけれども、お互いを戦友とリスペクトする理子と亜紀。吉祥寺店で働く亜紀は子育てと仕事の両立に悩みを抱え、一方の理子は、かつて日本を揺るがせた彼の地を訪れ、様々な悩みを消化しきれずにいた。そんな葛藤の末に開かれた企画は、どんな展開になるのだろうか?
感想です。
3作目ですが『ガール』と言うより『レディ』ですよね?と思うほど、理子と亜紀の成長が早いなと感じました。1作目の勢いは2作目では続いていたものの、本作は大人の女性視点で描かれる場面が多く、『ガール』と呼ぶのは失礼に感じ始めています。はたして4作目はどんな展開 -
Posted by ブクログ
「凛としてして弓を引く」3冊目。
先日、乗っていた電車が大阪城公園駅に着いたところ、弓を持った若い人たちがどっと乗ってきた。調べてみたら、近くに立派な弓道場があるのね。
施設の案内には『個人の練習をはじめ各種大会や競技会に利用される他、弓道体験や弓道教室なども行っています』とあって、観客席も200席とあるのでなかなかのものだな。
本作は「初陣篇」とあるので、ようやく楓たちもそうした会場での試合の話が中心になるのかと思っていたら、どちらかと言えば、部長の立場や弓道の上達、乙矢くんへの気持ちに進路のことなど、ず~っともやもやし続ける楓の姿が中心で、読んでるこちらもちょっともやもや。今どきの高校 -
Posted by ブクログ
「凛としてして弓を引く」の続編。
高校2年生になった楓が、入学してきた賢人に乗せられて、高校に弓道部を作ろうとするところから始まるお話。
こうなるとメンバー集めに苦労しながらも個性的なメンバーが揃うとか何もないところから部の活動を立ち上げるなど面白くなる要素が盛り沢山と思うのだが、図らずも部長にならされたとはいえ楓はな~んも考えてなくて、周りのお陰でなんとなくメンバーは揃い部室や練習場が整っていく展開はちょっと残念。
中盤以降、これまでは教えられるばかりだった楓が教える側になって再び弓道の基本と向き合い成長していく姿があったことや、かつては強豪だった弓道部がある時廃部になった経緯が明らかにな