碧野圭のレビュー一覧
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ネタバレ実際にあった事件をモチーフにしていることは帯を見た時にうっすら感じていて、内容もかなり真に迫るものがありました。
現実味のない残酷な罪を犯した人が何を思い、どう感じながら、なぜ罪を犯したのかという点について、民衆は「自分とは違う何か」を期待しがち。
環境や生まれもったものの違いはあれど、自分と変わりない人間であることに気付かされた作品でした。
作中に何度も、「差別」についての問いかけがあったように思います。
作者の思想が垣間見えるような気もしますが、題材ともマッチしており、良かったと思います。
途中で出てくる「フィクションは祈り」という台詞が出てくるシーンが好きです。
私自身、フィクション作品に対して現実世界のしんどさを救ってくれるものだと思う部分もあるので、とても共感しました。 -
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弓道女子高生矢口楓、続編は自分達が通う高校に弓道部復活の物語。
前作の弓道会と舞台は異なり、高校がメインのため、登場人物は楓の廻りを除き、大きく変わります。
2巻から読めなくはないですが、前作の方が弓道の勉強にはなったかもしれません。
楓は、前作の後半から弓道を通して精神的な成長が見られてましたが、本作でも、本人の自覚がないものの、回りを気にかけ、喧嘩を止めたり、孤立しがちな登場人物をさり気なく気づかったり、より成長されたように感じました。
惜しむらくは、本の裏のあらすじの通り、復活とかつて休部した理由の謎解きがメインのため、試合や練習風景が前巻と比べ少なく、物足りないかな?
でも、弓道初心者も的あてまで下準備がいるし、それを意図された本作かもしれません。
次巻以降へ期待します!
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多分初めましての作家さん。プロフィールを見たら、「書店ガール」の方でしたが、「書店ガール」も読んだことはなく…。他の方のレビューを読むと、他の本でも書店員がよく出てくるとか。この本も主人公はカリスマ書店員。
ただ、物語の背景は、世間を震わせる少年犯罪なので、実際にあった事件を彷彿とさせるものがあり、楽しく読めるものではない。いや、物語と思って切り離して読めればいいんでしょうけどね。
とにかく改めて分かったことは、事件の大きい小さい関係なく、被害者だけでなく、その事件の周りの人達は皆ずっと苦しみ、悲しみ続けているということ。そして世間が忘れてくれることを祈ってひっそりと生きている。
と、ちょっと重かったですが、読みやすかったので他の作品も読んでみようと思います。 -
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ランチと月に二回の料理教室を下河辺靖子先生一人でこなしていた〈菜の花食堂〉は、館林優希(営業・サポート)と和泉香奈(料理人)という二人の助手を得て予約制ディナーに瓶詰販売と商売も順調に拡大中。
合わせて今回も靖子先生の謎解きで事件もサクッと解決。
「春菊は調和する」
夫の減量のため料理で努力する妻だがなぜが夫の体重は減らず…。
個人的には劣等感いっぱいの妻の追いつめられた気持ちが分かるが、傍から見ると痛々しい。一方で自信満々な夫の物の見方も何だかなという気持ち。
靖子先生の解決策、上手く行って良かったけど私は嫌だな。
「セロリは変わっていく」
飼い主により菜の花食堂に捨てられていた犬。新たな飼い主が見つかるまで預かることになったが、居合わせた親子客の少女が犬を気に入って…。
この話の靖子先生はなかなか辛辣。関係者が道理の分かる人で良かったが、感情的になってしまう人だったらどうなっていたかと心配になった。
「裏切りのジャム」
売り上げを順調に伸ばし『地元の逸品』にも選ばれ、商品を置いてくれるお店も増えてきた瓶詰商品に何とカビが生えていたというクレームが。
どれほど誠実に堅実に商売をしてもこういうことは起こるのだろう。だが優希が来るまで一人で商売をやってきた靖子先生、このくらいでは狼狽えなかった。謎解きよりもどうことを収めるのかに注目した。
「玉ねぎは二つの顔を持つ」
新婚夫婦は納得の上で同居を決めたのに、大らかで親しみやすい姑は何故拒否するのか。
誰もが出来た母、妻、姑ではない。だがここまで見通した靖子先生はさすが。このまま良い関係になれれば良いが。
「タケノコは成長する」
個人的に頼まれた料理のアルバイト先、川島氏宅に自分ではない、料理をする人の存在を見つけてしまった優希。その上川島氏からそのアルバイトのことで話があるとまで言われ動揺、思わぬ怪我までしてしまう。
靖子先生でなくとも誰が見ても…という状況なのだが渦中にいる本人には見えない。真面目過ぎる優希らしいと言えばそうなのだが、可愛らしい。
※シリーズ作品一覧
全てレビュー登録あり
①「菜の花食堂のささやかな事件簿」
②「菜の花食堂のささやかな事件簿 きゅうりには絶好の日」
③「菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る」
④「菜の花食堂のささやかな事件簿 裏切りのジャム」本作 -
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菜の花食堂シリーズ第3弾。
今回も野菜を中心としたメニューが次々と出てくるのだが、メインから汁物やサラダやちょっとしたデザートなどをいつも5〜6品あるのにサクッと作るこの料理教室には通いたいと思う。
そして、やはり靖子先生の謎解きは健在。
お弁当のメニューだけで、香辛料が苦手だということをつきとめたり、野菜の無人販売所の売上げ金が増えていることを解明したり、優希のアパートの隣人宅の異臭の原因をつかむなど。
大きなことは、店内で販売するために瓶詰めを作る工房を完成させ、ピクルスだけでなく、ジャムも作りマルシェでも販売してから販路拡張するなど優希の活躍ぶりにちょっと驚いたなぁと。
まったく料理をしなかったと記憶していた優希だが、無人販売の謎解きで縁ができたアパートの独身者川島くんの実家野菜で料理を作るバイトもするというのもかなりの成長。
そして、徐々に明らかになる靖子先生のこと。
娘さんの他に陶芸家の息子さんもいて、実家が京都の老舗料亭であることなど。
あまり自分のことは言わないが、家族のことではいろいろとあったのだろう。
だからこそかも知れないが、まるで我が子のように優希のことを心配しながらも信頼しているように思う。
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菜の花食堂シリーズの第2弾。
今回も季節の旬のもので丁寧に料理をする下川辺先生。
そして料理だけじゃなく、毎回ながらちょっとしたヒントから真実を見抜くのは、さすが名探偵というしかなくなってきたなぁ…と思える第2弾目。
きゅうりには絶好の日は、自転車の謎をサクッと解決。差し出がましく、口を挟むわけでもなく伝える人とタイミングが大事だと教えてくれる先生。
ズッキーニは思い出すは、母親との思い出がないはずだと…記憶にもないと思っていたが、食べることに関しての全ての記憶は母親が教えてくれたものだったという…ちょっと感涙もの。
カレーは訴えると偽りのウドはどちらも盗まれたという、ちょっと悔しいなショックだなと思えるもの。
ピクルスの絆は、下川辺先生のことが少しずつわかり、食堂に関しても明るい未来を感じる。