あらすじ
武道は奥深く、恋はまだほのか。弓と自分、あるのはそれだけ。
ドラマ化『書店ガール』著者の新シリーズ。
(あらすじ)高校入学目前、矢口楓がふと足を踏み入れた神社の片隅にみつけた弓道場。おとなたちに交じって弦音(つるね)を響かせる少年の凛々しい姿に魅せられ、そこの弓道会に入門することに。人見知りの女子高生が日本古来の弓道の奥深い魅力に目覚め、新しい世界の扉を開いていく青春エンタテインメント小説!【書き下ろし・講談社文庫50周年記念作品】
カバーイラストはアニメイターの新井陽次郎。
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Posted by ブクログ
弓道の事ってあまり解らなかったんですけど、この作品を読んで、弓道ってなかなかカッコ良いなって思いましたし、主人公の楓ちゃんのひたむきな姿に勇気をもらいました。
Posted by ブクログ
図書ガールからのファンです。弓道について丁寧な説明と神社のある場所の意味と掃除する意義と携わる人が前田さんとか多種で生徒もわかりやすいし、思った通り面白い。出だしのオトヤとの出会い弓道との出会いも良いです、妹の人との距離感が分からない、もっと何か事情があるのか思うたけども、最後のオトヤは楓のこと気にいってる発言がすんなり出ていたの良かった。高校が舞台かと思いきや、5人の切磋琢磨する姿を見せてくれるって良いですね。ラストおじいちゃん出てくるけど、もっとじっくりと何巻にもしても良かったです。
Posted by ブクログ
さわやかな青春ストーリーでした。とても面白かったです。
弓道の魅力が伝わってきますね。
弓道は全く馴染みがないスポーツで、知識も全くなかったので、用具の説明や基本動作などなど最初読み始めて理解するのが大変だったのでYouTube見たり用語の説明を調べたりしながら読みました。
弓道を通じていろいろな年代の方々と接して、弓道や人生の諸々の教え受けて成長していってください^_^
次作を読みます。
Posted by ブクログ
弓道会で弓道を始めた女子高生のお話
名古屋から引っ越してきたばかりの高校入学前に、ふと神社に立ち寄った楓は、隣の弓道場から聞こえてくる弦音に惹かれる
弓道を始める気はなかったが、暇を持て余していたこともあり体験入会、そして高校入学後も体験入会で知り合った同級生に連れられて正式に入会する事に
最初は礼や歩き方などを注意されることに反感や疑問を思えていたが、弓道を通じて少しづつ精神的な成長をしていく楓
的前に立つまでの道のり
弓道を続けるモチベーション
昇段試験の特異性
弓道会のジュニアの乙矢と善美の兄妹は何を隠しているのか?
弓道場の移転問題
等など
楓が初心者なので、弓道を全く知らない人でも入りやすい
弓道の各種用語、単なる競技ではない「道」としての側面
他者との比較ではなく、己の成長との向き合い方
前田さんに対して楓は最初は苦手意識を持っているけど、個人的には前田さんに対して同意したかな
まぁ、私はやったこともないのに弓道の情報をいくつか知ってますからね
「凛の弦音」の感想でも書いたけど、アニメ「ツルネ」、川原泉「バーナム効果であるあるがある」収録の「これから私は武士になる」、米澤穂信「さよなら妖精」とかを見たり読んでたり
その程度なわりに射法八節をそらで言えたり、正射必中とかの理念を知っていたり、的の高さを水を入れたホースで確認したりするといった妙な知識は知っていたりする謎
モローさんの観たアニメというのも「ツルネ」なんだろうなぁと思う
道は人生を通して求めるもの
良い道具を持っていれば歳を取ってからも戻ってこられるという考えも「凛の弦音」と共通点がある
まぁ、同じ弓道というものを扱っているから同じような主張になるのも仕方がないでしょうねぇ
指導者の方々について
前田さんは前述の通り、個人的には最初からネガティブな印象はない
国枝は初段しか取ってなくて弓道会の中で一番上手いというのが特異な存在
試合や段という比較を必要とせず、ただただ弓を引くという事に対して向き合うのは正に弓道を体現しているのではなかろうか?
続編も買ってあるので、続けて読む
Posted by ブクログ
高校入学前、引っ越してきたばかりで行き場が無かった楓は、ふと立ち寄った神社の弓道場で弦音を響かせる少年に魅せられる。その気はなかったが、なりゆきでそこの弓道会の体験入会をする事に。人見知りで流されやすい楓が、弓道との出会いによって少しずつ変わっていく…
「道」と付く物は、全て礼儀作法があると言うのは納得でした。弓を引く前に礼儀作法から。中々受け入れるのは難しいかもしれませんが、それが出来ている人の所作は美しいです。
流されやすい楓だけど、性根が素直だからこそ向いていたんだと思います。
一目惚れした乙矢と善美兄妹がどうして母に弓道を禁じられていたのかと言う理由も切なかったけど、それを乗り越えられて良かったです。
乙矢と楓の友達としての関係から進まずヤキモキでしたが、善美のナイスアシストでハッピーエンドでホッとしました。
Posted by ブクログ
女子高生が主人公の、王道のスポーツ小説。部活ではなく地域の弓道部を舞台にすることで様々な要素を取り入れることが出来、最後まで飽きさせず読ませてくれる。ミステリー要素もあり、最後までうまくまとめられていると感じた。弓道は武士道の一つであり、日常の所作はその延長であるという教えは自分も是非取り入れたいと感じる。それにしても会費、安すぎませんか?
Posted by ブクログ
弓道のことはほとんど知らなかったが
経験者だった気にさせてくれるように
弓道用語も丁寧に書かれていた
女子高生が弓道を通じて老若男女と出会い
成長していく話で
読後感もさわやかだし
ドラマにも読書感想文にもおすすめ
Posted by ブクログ
ど直球の青春小説。
主人公がめっちゃ普通の子。
複雑な家庭環境でもなく、みるみる才能を開花させるわけでもなく、特徴的な外見を持つわけでもなく、エキセントリックでもない。
だがそれが良かった。
キャラクターや世界にどっぷり浸るというよりも少し俯瞰で見ているような距離感。導入口だからかな?
姿勢をなぜ意識するのか などについてちゃんと年長者からの解説を聞いて素直に受け止めているところが良かった。 ただ「やれ」でなく、こういう解説が必要なのよー。
どう続くのか楽しみなので、続きを買ってきた。
Posted by ブクログ
弓道をテーマにしたスポーツ青春小説。書店ガールで好きになった作家さんなので期待しましたが、期待に十分応える面白さでした。
楓が退屈な日常の中でひょんな事から弓道に出会って、ザ・青春という感じになって行きます。スポーツよりも勝ち負けの概念から少し遠い所が清々しくていいですね。僕は剣道でしたが、今でも剣道で培ったものが息づいている気がします。自分の若かりし頃を思い出しました。
実際弓道やってみたくなります。
Posted by ブクログ
フォローしている方のレビューで時々見かけるシリーズ。表紙の絵にも惹かれるところがあり、最初の巻を買ってみた。
弓道を始めた女子高生・楓の姿を描いた話だが、本のタイトルと同様、涼やか爽やかな良いお話だった。
弓を射る場面と言えばお正月のニュースで三十三間堂の「弓の引き初め」を見るくらいしかない全く未知の世界だが、説明を聞けば古式ゆかしく伝えられてきた内容は結構小難しく、体験教室も最後にならないと的に向かって矢を射させてもらえないなどは、その世界に馴染みがない人が始めるにはかなりハードルが高いと感じられる。
にもかかわらず、偶然が重なって地元の弓道会に入ることになった楓が、同世代だけではなくそれぞれの事情を抱えながら練習に通ってくる様々な世代の人たちとも触れ合う中で、弓が上達するだけでなく少しずつ生活の中にその精神を落とし込めるようになっていく様子が好ましい。
初めて会心の一射を放てた時の心地よさ、『来られる時には、もっと早く来て、掃除頑張ろう』と思ったり他の人たちの道具の扱いを見て自らの雑さを恥じる素直さ、息を合わせて5人の動作で5人の射を作り上げた段級審査の場面など、読んでいてとても気持ち良かった。
ラストは思いがけなくいい感じになってきて、どうなることやら、その内、次巻へ行ってみます。
Posted by ブクログ
弓道経験者なのでとても面白かったけど、弓道やってない人にも楽しめるのかな?袴を着た時の凛とした気持ちを思い出した。一つ一つのことを丁寧に、不便の中にある良さを見出す、日本古来の美しさだ。
Posted by ブクログ
高校入学を前に、名古屋から東京に引っ越してきた矢口楓は、散歩中に通りかかった神社の境内の弓道場で弓を射る人たちを見かけ、弓道の体験教室に通うことになる。
ティーンズ向けの小説だけど、主人公の、高校生らしいふてくされたところや素直なところが愛らしかった。弓道についても、丁寧に説明されていたので、想像が膨らんで面白かった。
Posted by ブクログ
久しぶりに弓道の小説を読みました。
登場人物が「弓道のアニメを見て興味をもった」というセリフがありましたが、これは「ツルネ」かな?とも思います。
家族全員、弓の稽古をしてきた家庭で育ったので、弓の「道」という要素になんの違和感もなく私も稽古をしてきたのですが、やはり「現代社会」とは直結しない(あるいは、その繋がりが意識しにくい)という主人公の感情は、特に高校で部活として弓に触れる人達にとってはむしろ当たり前な感覚なのかもしれません。
そういった意味では学びに繋がった部分もありましたし、主人公を指導する方の台詞には、我が身を振り返らされるものもありました。
続編もあるようですので、読んでみようかと思います。
Posted by ブクログ
私が以前住んでいた近くにも弓道場があり、「かっこいいなぁ」と思っていました。一見すると難しかったり面倒に感じることもその意味を知るとまた違って見える。高校生の楓を通して弓道の魅力を教えられました。善美が楓を気に入ってるのはわかるけど、その気持ちに至った経緯も知りたかった。
Posted by ブクログ
矢口楓
名古屋から引っ越してきた。都立武蔵野西高等学校一年二組。家から歩いて五分ほどにある神社の裏手にある弓道場を見つける。見学中に体験教室に誘われる。高校では部活に入らず、弓道を始める。
真田乙矢
楓に弓道の体験教室に誘う。高校三年生。喜美の兄。弍段。
大翔
楓の弟。中学二年生。サッカー部。
楓の母
薬剤師。
楓の父
真田喜美
体験教室に来ていた楓と同じ年頃の少女。はっとするくらいきれいで、色が抜けるように白く、睫毛が長く、大きな目は褐色で澄んでいる。一年七組。
小菅ゆかり
体験教室に来ていた年配の女性。
前田幸子
体験教室の指導の責任者。
久住明子
体験教室の指導者。
隅田毅
体験教室の指導者。
三橋千佳
体験教室の参加者。
田辺明恵
体験教室の参加者。
フレデリック・モロー
体験教室の参加者。T大学の情報科学科。
白井康之
弓道場の会長。範士八段。
豊島玲奈
一年二組。
三木花音
一年二組。
神田汐里
一年二組。
山田光
弓道会。初段。
高坂賢人
弓道会。弍段。中学三年生。
中河内潤
弓道会。初段。高校三年生。
内田智樹
弓道会。無段→初段。中学二年生。
幸田真紀
弓道会。四十過ぎ。弍段の中でも上手な方。→参段。
国枝
七十過ぎくらい。初段。
笠原
工藤あかね
初段→弍段。
金子大輔
初段→弍段。
岡部太一
楓のクラスメイト。サッカー部のホープ。
真田一敬
乙矢の父。
大館
乙矢のおじいさん。
Posted by ブクログ
弓道を始める女の子のお話。
弓を引く一人として楽しく読みましたが、弓道未経験の方にとってはどういう風に映るのだろう。何より活字で読む弓道の所作は伝わるのかしら?と不思議に思いつつ読みました。
弓道と一口に言っても射手の技量や会の技術レベル、雰囲気、学生か一般かなどがらりと環境が変わったりするものですが、割といい感じに「よくある街の道場」を舞台に描いていてよかったです。
Posted by ブクログ
友達に弓道部が多いことから弓道に興味を持ち、購入。
弓道と無縁で内気な矢口楓(主人公)が弓道に魅了され、成長していく物語。
弓道の魅力が伝わってくる作品だと思いました。
袴姿、弓を引く姿に憧れを抱く楓と友達が弓道場で自主練している姿に魅入った自分が重なりました。読後に弓道を始めたくなるような作品です
Posted by ブクログ
正に、弓道の世界へ導く襖のような物語だ。
主人公である楓は、元来弓道もとい武道とは無縁な生活を送る女子生徒だった。思春期らしく、日常の様々な事象に不安も覚えていた。しかし、ある日神社へ足を踏み入れてから、弓道の世界へ引き込まれていく。
初めはその強かさから逃げることも考えるが、次第に魅力に気付かされる。自らの日々と武道との結びつきが浮かび上がってくる。
またそれが楓の生活や考えを豊かにしてゆく。恋もまたほのかに。
まさに弓道の静謐さ、神聖さを体現したような物語である。
主人公と共に、読者もその魅力に引き込まれていくようだ。
日本人は、いくら無宗教や多宗教と言われようと、根元には神道的自意識がどこかにあるのかもしれないと思わされる。
仄かに蕾が開き始めるようなラストは、次作への期待と共に、希望に満ち溢れている。
序盤の専門用語の羅列は、経験のない場合に少々退屈かもしれないが、弓道の知識が少しでもあればより楽しめる作品だと思う。
Posted by ブクログ
日本人の核になっている部分が蘇る気がする小説。
弓道の世界は未知だったので、この機器にこの小説に出会えてよかったです。
弓道初心者にも優しく、日本人の『道』の考え方を深掘りできた気がします。
『道』をいかに生活に取り入れ鍛錬するか、意識をすることから無意識にできるまで長い年月が必要でしょうけど、ものすごく価値のあるものだと思います。
また、昔の伝統も大事にし、守っていきたい。
そんな心の声も聞こえてきそうな小説でした。
Posted by ブクログ
引越してきたばかりで4月から高校に進学する
16歳の矢口楓
家族構成は
学生時代に剣道を齧ってたという
サラリーマンの父と薬剤師の母で共働き家庭
弟は中学でサッカーに夢中の大翔
父方の祖母は茶道の先生
(後に高い道具代を払ってくれる矢口家の大蔵省デス)
春休み
引越し先を散策中に神社の境内に入りこむ楓ちゃん。
そこで併設の弓道場を見かける
凛とした空気感に魅せられていたところ
それをチェックしていた教室のイケメンに声をかけられ
体験教室を6日間、受けることに。
進学先の高校には弓道はなく
中学の時のテニス部での
最後の試合のミスの悔しさから
高校でもテニス部に入る事で
自分へのリベンジを決めていた楓。
リノベというのかな…こういうの。
確か今年の本屋大賞である“成瀬は天下をとりに行く”の挿絵と同じですよね。
ごく普通っぽい当たり前の青春時代が描かれていて
こんな風に、
あるよね高校生って!という
アルアルねた的な高校での出来事なども記されてありますので
大人も楽しめるかと思われます。
下腹部中央にある丹田のことも描かれてました。
あと楓が注意される場面
雑な動きは態度で分かると言われるんですね。
“ちゃんとしない人”という表現方法もありますが
この弓道での一連は若い楓ちゃんへの教育にも似通っていて
人格を否定するものではなく
全部やり終える前に意識が次に向いてるから
やることが雑になると。
せっかく弓道やるなら丁寧にと指導され反省する楓ちゃん。
これからは気をつけようとなり
新品だから当たり前のカケも心なしか艶が増したように見えると。
Netflixで見た舞妓さんちの賄いさんでの台所の掃除の場面でも感じた場面でした。
その心なしかました艶が目に浮かびます。
だからと言ってワタシの雑さは治らないと思うけど。
丹田、意識の置き方を繰り返しフローへ持っていくことなどは想像できる描写かなと思われます。
Posted by ブクログ
~道、という武道の中で弓道は一番興味がある武道
礼儀作法とか弓道の心構えなどが中高生向けなのでとてもわかりやすく書いてあります
弓道も、流鏑馬も本物見てみたいなぁ
絶対格好いいんだろうなぁ
Posted by ブクログ
ドストレート青春弓道小説。近所の神社で弓をひいているところを偶然見かけた主人公の楓が、イケメンに誘われて弓道をはじめる。美少女やフランス人学生や近所の大人たちとの鍛練で成長していく物語。軽いタッチで読みやすいです。
ふだん毒された小説ばかり読んでいるので、こういう純な物語は新鮮でした。
■メモ
射法八節:足踏み、胴造り、弓構え、打ち起こし、引き分け、会、離れ、残身
足踏み:足を左右に開く
胴造り:矢をつがえて弓の下を左膝に乗せる
弓構え:右手で矢を支え、左手で弓を握り、的を向く
打ち起こし:両手を水平に保って弓を上にあげる
引き分け:弓を左右に押し開く
会:狙いを定める
離れ:矢を放つ
残身:矢を放った後、姿勢を保つ
Posted by ブクログ
正確に書くと星3.5。
主人公が天才型ではなく、感情移入がしやすいと思った。
弓道をテーマにしているので、弓道の面白さや、綺麗さがこの話の面白さに加わっていると思った。
キャラクターも分かりやすい。
Posted by ブクログ
「書店ガール」が好きで作者さん買い。
たくさん登場人物が出てきて最初はやや混乱したものの、全員を書き分けてるのはさすが。映像化しそうというか、読んでいて容易に画が浮かびます。
主人公の女子高生、楓ちゃんは本当にごくごく普通の女の子。それだけに、ティーンの頃に読んだらすごく共感できたと思う。おばちゃんになってしまった今はもうちょっと成長してくれ〜とやや物足りないかな。弓道は未知の世界なので細かいあれこれがとても興味深かった。モローさんがハマったアニメ(ツルネ?)も観てみたい笑
そして買った時点でシリーズと謳ってあったので続きが出るのかなと思っていたら、もう出てる!
次も読みます。
Posted by ブクログ
高校入学を目前にして弓道に出会った少女が、弓道を通して成長していく物語。
弓人である作者が書いた、弓人の、弓人による、弓人の物語。
スポーツ青春モノでもあるから、学生生活とか、出会いとか、フクザツな環境なんかも適当に散りばめられ、楽しく読めました。