碧野圭のレビュー一覧
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ネタバレジェンダーギャップをテーマにしてそうだなー男の私には頭が痛い話なのかなー、と読み始める前は心配でした。
けれど、読み進めていくと男・女に限らず、仕事や私生活において考え方の違う人同士、どのように歩み寄って前に進んでいくか、というのが主軸では?と考えるようになりました。特に仕事に対するモチベーションの違いというのは、多くの人が仕事場で体験する悩ましいことなのではと思います。
読んでいて思ったのは「もう少しお前ら歩み寄れよ」という考えですかね? あるいは「相手の状況も考えてあげて」でしょうか。仕事を再開した達彦と駒子さんが家庭内のことでぶつかり合うような場面は、だいたい自分のエゴを相手に押し付 -
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「スタンドバイミー」形式のサスペンス推理小説ですね‼️
東京の書店に勤務する正和は、中学生の時に隣に住む幼なじみ同級生が犯した猟奇的殺人事件に巻き込まれる⁉️
動機解明の謎を主題にした小説ですが、推理小説で「動機」ほど難しい問題は無いでしょう❗
本当の「動機」は犯人にしか分からない、犯人すらも確かな「動機」を持ってない事も有りうるから、本格探偵推理小説では「動機」は後回しにされることも有るくらいです⁉️
難しい課題に取り組んだ力作ですね✨
作家さんの書店員への愛着は並々ならぬものがあるのが良くわかる作風なので、シリアスながら興味深く読み進めました -
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ネタバレ"書店ガール"シリーズの最終巻。これまでに出てきた4人の女性店員たちのその後を描いている。
中学校の司書になった愛奈は、生徒のビブリオバトル開催を手伝うが、子どもたちが周囲から浮かないよう気を使いながら暮らす様子は少し痛々しい気がした。
取手駅の書店閉店後、彩加は地元の沼津に戻り、その地に馴染もうとする。
新興堂チェーンの東日本地区のエリアマネージャー、理子は、仙台店である櫂文堂のさらなる合併を聞き、社員たちの新店舗での雇用に心を砕くが、社員の多くや地元の住民たちは書店名が変わることに最後まで抵抗する。
大型店舗ばかりが増え、特徴のある書店が消えていく今の流れは、本好きに -
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ネタバレ第6巻は、取手の駅中書店に関わる人たちを中心に描かれている。
その書店でバイトをしながら、ラノベを書いている田中君の作品は30万部を売り上げ、アニメ化が決まる。
一方、田中君担当編集者の伸光は、アニメ化に向けた打合せなどのストレスから胃潰瘍で倒れるが、伸光とアニメ化担当とのこじれた関係を、田中君自身が間に立つことで修復するなど、引きこもりだった田中君が書店でのバイトを通じて社会性を身につけていくところがいい。
また、彩加がその店の店長になって1年あまり、バイトの力も借りつつ、フェアも実施するなど盛り上げてきたが、本社の方針で閉店が決まる。そんなとき、地元で本屋を営む伯母が、隣のパン屋、前田 -
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ネタバレ書店ガール第5巻では、取手駅構内の書店の店長になった彩加と、ライトノベル担当になった小幡伸光の奮闘が描かれている。
彩加は、当初、駅中書店で売り上げが伸びないことに苦慮していたが、途中からは思い切ってバイトの意見を聞き入れ、ライトノベルなど若者向けの棚作りに変えた。その頃から客も増え、バイトたちの結束も強まる。そして、バイトの1人、田中君が、実はライトノベルの新人賞を受賞した期待の新人作家だと判明する。
一方の小幡はラノベの編集室長となるも、新人賞受賞者の受賞辞退や担当編集者と作家のトラブルなど、様々な課題を抱えるなか、新人作家の出版のために奔走する。
そして、作家との打ち合わせのために訪 -
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ネタバレこの巻では、就活や自分に適した職を探すことがテーマになっている。
新興堂書店でアルバイトをしている大学生の愛奈は、就活を機に仕事について考え、周りの人に話を聞き、やはり書店や出版業界に入りたい気持ちを固める。そして、アルバイトを辞めて本格的な就活をすることにするが、その前に、"就活フェア"を企画し、選書からPOPやフリーペーパー作りまで夢中で取り組む。
一方、愛奈の先輩で、吉祥寺の別の書店で契約社員として働く彩加も、正社員に昇格すると同時に取手の駅中店の店長を任されることになり、迷いながらも、最後は店長として取手に異動する覚悟を決める。
就活自体は憂鬱だが、学生の頃にも -
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シリーズ第三弾。
瓶詰を作るための工房も完成し、少しづつ拡大していく、菜の花食堂。
商売っ気のない靖子先生に代わって、ビジネスチャンスを見つける事に積極的な優希。靖子先生の押しかけ弟子となった香奈さんとも役割分担がいい感じにできていますね。
そんな優希ですが、これまで派遣社員と二足の草鞋で料理教室の助手をしてきましたが、派遣を辞めて、香奈さんと共に食堂の正スタッフになる事を決意します。
実家から届く野菜を持て余していた川島さんに料理を作るというバイトを始めたり、“料理を仕事に”という優希のやる気にエールを送りたいですね。
第五話「菜の花は語る」では、菜の花食堂の名前の由来が明らかになり、ラス -
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シリーズ第二弾。
前巻では靖子先生が慌ただしくフランスへ旅立ったところで終わったので、本書でその後の話が書かれると思っていたのですが、何事もなかったかのように第一話から第三話と進み、第四話「偽りのウド」で、サラっと触れられた程度でした。相変わらず、謎の多い靖子先生です。
因みに第五話「ピクルスの絆」では靖子先生を“日本のミス・マープル”と例えていましたが、クリスティーのミス・マープルものをコンプリートしている私からみると、扱う事件の質は違うけど、どちらも洞察力の鋭いおばさんということで(ミス・マープルはお婆さんですが)、“わからんでもない”という感じです。
第五話で靖子先生の背景がちょいと明 -
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菜の花食堂の料理教室で靖子先生が教えてくれるのは、ささやかな謎と悩みの答え、そして美味しいレシピ。温かくて美味しい日常ミステリー。
5つの短編集で頁数も少なく文章も読みやすかったのでサクサク読めました。
日常で起こったちょっとした謎と家庭料理に親近感がわく。
敬遠していた食材 “ウド” の料理や初めて知った “のらぼう菜 ”。家庭で早速作ってみたくなる料理が幾つもあって思わずメモメモ。
素材を活かした気取らずホッとするような家庭料理が魅力的。靖子先生みたいにちょっとした疑問に答えてくれる人がいたら、色々聞いちゃいそう!
美味しいものは人を幸せにする♪
『おいしいものを作れるってことは、人