碧野圭のレビュー一覧

  • 書店ガール 6 遅れて来た客

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    第1作と同じく閉店にまつわる話。ただ、第1作のペガサス書房吉祥寺店とは違って今作で閉店するのは駅中の小さな店舗であり、自分が通ってきた「町の書店」の閉店時を思い出してしんみりとした。僕が住む町は若手の某売れっ子作家の出身地でもあり、その町内にある某チェーンの広い書店には色紙が飾られていて、実家の最寄り書店なのでデビュー前から何度も来ている旨が書かれている。しかしその店が出来た時期や彼が進学のために故郷を離れた時期を考えると恐らく彼が本当によく通っていたのは今はなき2軒の「町の書店」である。儚い。

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    2020年12月03日
  • 菜の花食堂のささやかな事件簿 きゅうりには絶好の日

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    料理を美味しくするちょっとした手間とコツを教える菜の花食堂の料理教室は、近くにあったら通ってみたくなるほど魅力的。
    また、単に謎を解くだけでなく優しい中にも厳しさがある靖子先生の対応は、キチンとした大人のバランス感覚があって良いと思います。

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    2020年11月29日
  • 書店ガール 5 ラノベとブンガク

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    シリーズ5作目。ついに理子は名前のみの登場となった。 彩加と愛奈を主人公にしたTVドラマの新シリーズが見たいけど、今作での売れなければシリーズ化は難しいという言葉が重い。2015年に放送されたドラマは視聴率が芳しくなく、話数を短縮して終わることになった。その気になれば作れるだけの原作があるのに勿体ないなぁと思うけど、1stガンダムもリアルタイムでは話数短縮での打ち切りだったというし、何かがきっかけで最映像化の可能性はないわけではないだろうと思うので期待したい。WOWOWかNHKのBSあたりが良い。

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    2020年11月28日
  • 書店ガール 5 ラノベとブンガク

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    ネタバレ

    松江の気持ちもわからないわけではない。松江は契約社員だから、本来正社員を教育する義務はない。しかし、毎日いっしょに仕事をすれば、ベテランの方が未熟なスタッフをフォローする必要が出てくるし、状況に応じて編集技術をレクチャーしなければならないこともある。時間いくらで雇われている自分が、正社員になぜ無駄な時間を割かなきゃいけないのか、と思ってしまうのだろう。正社員で高い給料を貰っているなら、契約社員よりレベルの高い仕事をしろ、と言いたくもなるだろう。だけど、それを態度に出してはダメだ、と伸光は思う。それを正直に出してしまう松江は、ある意味人がいいのだ。自分の思っていることを素直に出せるというのは、ま

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    2020年10月19日
  • 1939年のアロハシャツ

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    ハワイをテーマにした短編6編。

    ラナイの貴婦人
    ワイオリ劇場の夜
    1939年のアロハシャツ
    火の岩の娘
    この世でいちばん居心地のいい場所
    水晶は笑う

    「ラナイの貴婦人」と表題作の「1939年のアロハシャツ」はふんわりとしたストーリーで好みでした。
    「ワイオリ~」と「火の岩の娘」はスリルがあって面白かったです。

    ハワイってただ明るく楽しいだけの島ではなくて、神秘の魅力にあふれた島のように感じて、ますます一度行ってみたいな、と思わせてくれた1冊です。

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    2020年09月01日
  • 書店ガール 6 遅れて来た客

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    ラノベはあまり読んだこともなく、興味が薄いので共感しにくい所はあるが、コミックやアニメ化にあたってのスタッフの葛藤がリアルで興味深いです。設定に奥行きがあるというか、リアルな感覚がします。しっかりした設定の賜物でしょうね。ラノベ作家の田中くんはやはり小幡店長に心寄せていたのかな?真相は語られず。

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    2020年07月29日
  • 菜の花食堂のささやかな事件簿 きゅうりには絶好の日

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    靖子先生の料理教室で起こるちょっとした事件。
    う~ん、事件とまではいかないちょっとした出来事。
    靖子先生が解決してみれば、それは全て”あたたかい謎”

    5編の連作短編集
    ■きゅうりには絶好の日
    ■ズッキーニは思い出す
    ■カレーは訴える
    ■偽りのウド
    ■ピクルスの絆

    どの物語にも、靖子先生のお料理が登場。
    それもまた楽しみの一つ。

    「ピクルスの絆」では靖子先生の過去がちょっと明らかになって…
    新たな展開が期待されるところ。

    第3弾も既刊なので、さっそく手に入れなくては。

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    2020年04月18日
  • 辞めない理由

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    ネタバレ

    一人娘を育てながら、人気女性誌の副編集長をしている主人公が突然理不尽な降格を命じられ、学校では娘をめぐるトラブルまで発生するが、それでも会社を辞めず、自分で自分を励ましながら働き続け、復活を遂げるお仕事小説。
    『書店ガール』シリーズ碧野圭さんのデビュー作、ということで読んでみた。2014年の作品だけど、出版社の編集という仕事柄、締め切りに追われ、残業も多いことは想像が容易で、当時は今よりもさらに、母親が働くには家庭・自分の精神的な犠牲を伴う環境だったのだろうと察する。その状況がすごくリルなのは、碧野さんご自身が同じような経験をしてからだと解説で語られている。

    前半は、主人公の少し頑張りすぎて

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    2020年02月26日
  • 菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る

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    今回も日常の些細な謎を安楽椅子探偵靖子先生が解決。優希さんが派遣先で人の補充無く仕事が増えて社員登用をチラつかせられる、て結構ある話ですよね。他に気を使って自分が壊れたらバカバカしいから辞めて正解!こんなに温かい人達に囲まれた状況で、美味しい食堂近所に欲しい。靖子先生周りの人にはとても頼りになる人なのに、身内にはとってもドライ。今回息子さんと和解できそうで良かった。

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    2020年02月17日
  • 書店ガール 6 遅れて来た客

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    要旨

    彩加が取手の駅中書店の店長になってから一年半、ようやく仕事が軌道に乗り始めたと感じていたところ、本社から突然の閉店を告げられる。一方、編集者の伸光は担当作品『鋼と銀の雨が降る』のアニメ化が決定して喜ぶものの、思わぬトラブル続きとなり…。逆境の中で、自分が働く意味、進むべき道について、悩む二人が見出した答えとは。書店を舞台としたお仕事エンタテインメント第六弾。文庫書き下ろし。

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    2020年02月02日
  • エール!(1)

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    自分はお仕事小説を結構気に入っているらしい。読みやすいお話ばかりだった。ディスプレイデザイナーの彼女の気持ち、納得がいくまで葛藤があったんだろうなと思った。

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    2020年01月08日
  • 書店ガール 7 旅立ち

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    遂に完結。これまでの主人公達のそれぞれが描かれていた。理子編が1番しっかりした内容で、切ないけど納得の着地点だと思う。
    中学生達のバトルも面白かった。
    今度本屋さんに行ったら棚をじっくり見てみようと思う。

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    2019年11月22日
  • 辞めない理由

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    ファッション誌の副編集長でもあるワーキングマザーが主人公。最初の展開はあまりにも主人公が可哀想すぎて読んでて頭にきたものの、最後はすっきり大円団。ご都合主義なところはあったものの、スカっとしたなー!

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    2019年11月11日
  • 書店ガール 7 旅立ち

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    ネタバレ

     シリーズ完結編、ということで本シリーズに登場した愛奈・彩加・理子・亜紀の4人の女性のその後の話が1章ずつ構成されている。
    愛奈は司書を務める学校の読書クラブで、ビブリオバトルを通じてクラブ生たちが自分たちの内面と向き合う姿を見守る。本を語ることは自分を語ること、は心に残る一言。
     彩加は故郷の沼津に戻って叔母の本屋をブックカフェとして改装するための準備をするが、地元の友人たちと再開し、思いがけない言葉をかけられながらも、気持ちを新たに一歩を踏み出そうとする。ブックカフェの話を期待していたので、少し残念な部分。
     理子はエリアマネージャーとして管轄する仙台の老舗書店がついに閉店に追い込まれ、郷

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    2019年11月21日
  • 菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る

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    シリーズ最終巻。
    出てくるご飯はどれもおいしそう。
    先生の家族関係の秘密も明らかになる。
    これで終わりなのは寂しく思う。続編が出てくれたらいいなと思う。

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    2019年03月25日
  • 菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る

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    「靖子先生、そういう謎を解くのが得意なんです。いつも、ちょっとしたヒントから真実を見つけてくれるんです」手を掛けたランチが評判の菜の花食堂を営む靖子先生はいつも、とびきりの料理と謎の答えと、明日へと進むためのヒントを手渡してくれる―。好き嫌いがないはずの恋人が手作りのお弁当を嫌がるのはなぜ?野菜の無人販売所の売上金が、月末に限って増えている理由は?小さな食堂の料理教室を舞台に『書店ガール』の著者が描き出す、あたたかくて美味しい大人気日常ミステリー、第三弾!

    ああ、このシリーズ、ホント好き!
    先生を中心に、菜の花食堂が大好きな人たちが集まっている、この雰囲気。
    本業とは別にお手伝いをしていた優

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    2019年03月01日
  • 辞めない理由

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    書店ガールシリーズを読破しているので、いつも通り面白い、という感想。陸王と下町ロケットのようにストーリー展開は基本的に同じ。

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    2019年02月16日
  • エール!(1)

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    編集者のあとがきにあるように、働く女性を応援する一冊。
    色んな職業の話を知れることに加えて、仕事の楽しさと苦悩と複雑な気持ちを読める本。
    2.3も読もうと思う。

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    2019年01月01日
  • 辞めない理由

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    読みながら「半沢直樹っぽいな」と思っていたら、解説に「ワーキングマザー版半沢直樹」とのコメントがあった。理不尽な仕打ちに、正当なやり方で倍返し!モヤモヤをスッキリさせたい時に良いお話。それにしても、根回し、忖度…日本でワーキングマザーするのってホント大変。

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    2018年12月06日
  • エール!(1)

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    お仕事小説アンソロジー。主人公たちはそれぞれ挫折して次への一歩を踏み出す。それぞれの仕事の華やかさ、収入、暗部を描いていて面白かった。「六畳ひと間のLA」の小柴さんには涙が溢れた。人生をやり直したくて英語の勉強を始め、なかなか成果が出ない中でかほり先生とのメール交換は心の支えだったんだろうなぁ。

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    2018年08月14日