あらすじ
「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」
菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方……? イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ? 美味しいはずのケーキが捨てられた理由は? 小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!
感情タグBEST3
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過去に読んだ記憶のある小説ですが
それを抜きにしても読みやすいなぁと感じました。
碧野圭さんの代表作である「書店ガール」もいつか読みたいです。
主人公の優希さんの何気ない雑談に嫌悪感を抱く気持ちわかります。
私も噂話とか他人の話をするのはすごく苦手なので
靖子先生の厳しい中に優しさを感じられる言葉の表現が
こういう大人が身近にいればいいのに・・・
むしろ私自身がそうなりたいと思わずにいられませんでした。
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菜の花食堂シリーズ 第1弾
書き下ろし。
・はちみつはささやく
・茄子は覚えている
・ケーキに罪はない
・小豆は知っている
・ゴボウは主張する
・チョコレートの願い
靖子先生が運営する食堂の料理教室で、助手をすることになった優希。
料理教室に通って来る生徒さんたちの悩みや問題を、鋭い視点で解決していく先生。
東京の母のように慕う優希は、料理に対する造形を深めていく。
料理が紡ぎだすハートフルで、美味しいミステリー。
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菜の花食堂で開かれているお料理教室やそこに通う生徒たちの日常ミステリー。出てくる料理が野菜メインの家庭的で美味しそう。ひとつひとつといていく謎も楽しい。暖かい人々に囲まれたい時に。
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主人公の性格がちょっと嫌に感じることがありつつも、小さな日常のミステリーをほんわか解いて解決していくのは読んでいて面白かったし和む。
最後の「チョコレートの願い」での、先生の留守中を料理教室の生徒メンバーで店を3日間まわすっていうのだけリアリティが気になってしまった。調理師免許とか衛生法とか大丈夫なのかな?
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食堂の店主が始めた料理教室の生徒さんのそれぞれの日常の揉め事を先生の考察を交え紐解いていく話。
詳しい料理の紹介はあまりないが小さな推理小説みたいな感じ。
誰でもわかりやすくあっという間に読める本。
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タイトル通りささやかな事件を菜の花食堂の店主が解決していくお話。
特別な日ではなく、日常に使えるテクニックやメニューを教えてくれるお料理教室って理想的!
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菜の花食堂で開かれている料理教室に通う人々に関わるほっこりミステリー。
料理教室で作る料理はどれも美味しそうで読んでいると自分でも作ってみたくなりました。
靖子先生のキャラクターが素敵で、こんな先生に料理を教わってみたいと思いました。
シリーズものなのでまた読みたいです。
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東京郊外にある菜の花食堂の料理教室を舞台にそこで起きる些細な出来事や謎を解き明かしていく。美味しい料理の作り方はとても参考になるし謎解きも含めて面白かった。
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可愛い日常謎!かつ美味しそう(´,,•﹃•,,`)
キャラクターが主婦層、女性が多めで、どろどろしたお話だったら嫌だな〜(偏見)って思ってたけど、
ささやかな疑問を解消していく感じでさらさら読めました、し、お腹空いたんじゃฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ
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2024年28冊目
ミステリーと言うには申し訳ない程、のほほとした物語。読んでいてお腹が空くミステリーは初めてだ。
「おいしいものを食べるって、それだけでしあわせな気持ちになれるでしょう?」
「おいしいものを作れるってことは、しあわせになる方法を知っているってことだと思うの」
ミステリーで、こんな素敵な言葉に出会えるとは…。
読むのが楽しみなシリーズに出会えた。
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旅のお供として。初読みの作家さん。思ったより面白かった。食べ物系の日常ミステリが多すぎて、どうせありがちな話でしょ、と思っちゃうんだよね。菜の花食堂の料理教室の靖子先生が素敵すぎる。こんな素敵な人になりたいわ。自宅を改装してレストランをやっているというのも羨ましいし。子供がいない人が友達の子供を預かっていた話は何かもっと深刻なことが起きそうな話だよな。こんな関係、ほんとにありそうだ。親子だからといって相性が合わないことがある、というのは本当にそう思う。だからこそ、親以外の大人と関われる場所が必要だよな。おしゃべり村田さんの息子との話が一番ハートフルだった。ちょっと泣いてしまった。何か最近読んだ別の本にもあったけど、お互い腹を割って話すべきだよな。
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食堂に来るお客さんとのやりとりを期待して読み始めたら、まさかの料理教室ものだったという。この作家さんは初めましてでしたが、どうにも主人公が好きになれないタイプでしたね。料理教室の助手を務めているとはいえ、参加者のプライベートに立ち入りすぎ(理由があるにしろ、盗撮はやりすぎ)だし性格がちょっと…ある意味リアルなのかもしれませんが。物語は主人公目線で語られるものですから、ちょいちょいうーんとなりながら読み進めていきました。それでもストーリーは面白かったです。靖子先生の観察眼には驚かされるばかりでした。えっ?全然わかんないのに先生はわかってるの?先生すごい!ってはしゃぐ主人公と同じ気持ちになれて、楽しかったですよ。
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日常の謎のお仕事ミステリーですね。
東京の武蔵野の住宅街の一画、昔ながらの細い街道沿いに、ふつうの住宅を改装して、小さな庭と、テラスのある昭和モダンな木造家屋が印象的なお店『菜の花食堂』がある。
定休日に『料理教室』を開いている。
物語は、『菜の花食堂』の店主靖子先生と、助手の優希さん、そして『料理教室』にやって来る生徒たちで紡ぎ出されます。
六話の短篇連作です。
もちろん『菜の花食堂』の『料理教室』ですから、グルメ満載、レシピが嬉しいですね。
『菜の花食堂事件簿』はシリーズになっています。
一作目は『料理教室』が主体に構成されていて、生徒たちの持ち込んでくる謎を、靖子先生が鮮やかに解き明かします。
成長物語、お仕事物語、人情、恋愛、武蔵野の生活のなかの人びとの生活を描きながら朗らかに綴られています。
靖子先生ののんびりとしながらも、意思の強い毅然とした謎解きは『ミス・マープル』を連想させます。
優希さんの抱える悩みや、希望も共感を持ちながら成長物語を読ませます。
読んでいて、楽しくなる物語ですね。
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碧野圭さんだから、主人公はきっとものすごく辛い目に合うんだろうって覚悟して読み始めたけど、そんなでもなくて一安心。本当にささやかな事件簿で、読後感もよくて、満足です。ごちそうさまでした。
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心温まる人情系ミステリー。
行動や言葉の裏側、見えていない部分を想像するのはとても難しい。どんな思いでその行動に出たのか、何を考えて選んだ言葉なのか。それを読み取るためには人の心に敏感でかつ自身の心が豊かでないとそもそも気が付けないだろう。
靖子先生のような先人に出会いたい。また、自分自身もそうなりたいと思った。
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菜の花食堂のオーナーの靖子先生が主催するお料理教室の生徒さんたちに起こる、本当に日常的なささやかな事件簿。
靖子先生が教えてくれるお料理はあえて身近な家庭料理で、それがとても美味しそうなので、近所だったら私も通いたい。
けど、生徒さんたちがそれぞれ癖アリで、ちょっと疲れそうかも。
全体的にほのぼのした雰囲気なのに、人間のちょっとした嫌なところを描くのが上手くて、モヤっとイラッとします。
特に「ケーキに罪はない」の優希の同僚や、「ゴボウは主張する」のママたちは胸糞悪かったー!!
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料理教室のミステリー程ではないがちょっとした謎解き。靖子先生のほっこりした優しい雰囲気には凄く癒されました。靖子先生のバックボーンが最後の最後で少し出て来て何となく分かって良かった。
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菜の花食堂の靖子先生が開く料理教室の生徒たちに関わるちょっとした謎解き。
料理教室を手伝う優希の性格や生徒それぞれに癖があり、その癖には結構引っかかる。
謎そのものは大きなことでもないので、さらっと読める。最後の短編で優希が少しポジティブになってきたのはよかった。
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あまり期待していなかったのに、意外と良かった。
登場人物それぞれがしっかりキャラクターとして立っていて、どんな人なのかがきちんと伝わってくる。
ミステリーといっても大きな謎ではなく、小さな出来事を描いた程度の話ばかり。でも逆に肩の力を抜いて安心して読めるところが魅力だと思う。少し説教臭い場面もあるけれど、許容範囲。
最後が先生自身の謎なののも ありがちな展開なのに良かった。
「シリーズ化してもいいな」と思っていたら、すでにシリーズが続いていることを知って納得。全体として、想像していたよりもずっと良い読書体験だった。
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靖子先生が開く菜の花食堂の料理教室が舞台というコージーミステリー。食堂の話というより料理教室がメイン。主人公、思い込みが強い気がする…でもそうしないと話が進まないのか。みんな色々人には言わないけど、込み入った事情があるよね…という感じ。登場人物、ちょいちょいイライラするのが出てきます。
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お料理教室の先生が鋭い観察力を持っていて、生徒さんの悩みを解決していく。
主人公の行動や考え方には少し引っかかったけど、
さらっと読みやすい。
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下河辺靖子
料理教室の先生。菜の花食堂の店主。
舘林優希
料理教室の助手。料理の月謝を払えないために先生が考えてくれた肩書き。ただで下働きをするかわりに、授業の見学と試食を許されている。派遣社員で、日々切り詰めた生活をしている。
植田
料理教室の生徒。三十代前半の独身OL。
村田佐知子
料理教室の生徒。五十代主婦。
杉本春樹
料理教室の生徒。定年退職した後、悠々自適の日々を送っている。
和泉香奈
料理教室の生徒。二十四歳。音大を出てピアノを教えている。
杉本の奥さん
大手の生命保険会社に勤めるキャリア・ウーマンで、独身貴族を謳歌してきた。
志垣智子
優希の前の会社で一番苦手だった同僚。
吉田
優希の前の会社に出入りしていた大手ホテルチェーンの営業マン。
宮脇結衣
優希の前の会社の先輩。
八木千尋
料理教室の生徒。大澤とは大学が同じ。
大澤小百合
料理教室の生徒。前田とはママ友。
前田桃子
料理教室の生徒。
下河辺美穂
靖子の娘。フランスに滞在。
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あれ? 最後の章だけ、次に引っ張るためか中途半端。先生のキャラがイマイチ掴めない展開から、最後だけ情報が大渋滞。わざと?
登場人物たちは、キャラはきちんとたっているけど、誰もあんまり好きになれない感じ。なんだろう? しっくりこない。
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書店ガール以来の青野圭さん。
お料理教室の先生が生徒のちょっとした日常の困り事に的確にアドバイスしたり謎解きしたりする。
主人公の優希は前の職場で人間関係で辛い思いをして辞めて今は派遣社員。料理教室のマネジメントをきっかけに自分の取り柄に気付いて…次の展開が楽しみ、
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優希が助手をする菜の花食堂の料理教室。そのオーナーの靖子先生の言葉「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ。食べたものであなたの身体はできているのよ。ちゃんと食べないというのは、自分を大事にしないということよ」に納得。その料理教室を舞台に起きる事件を、靖子先生が解決していく。近所にこんな教室があれば行きたいなぁ。
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美味しそうな描写がうまくて、お腹空く感じ。
事件というよりは謎が出てくるけど、気づきに無理がなくて、するっと読める。
ジャケ借りだったけど、結構当たり。
でも、やっぱり主人公が好きじゃないやつだった
会社辞めた理由とか、変な同僚とか、同情の余地はあるけど、同僚を見下したのは自分だし、多分それに気づいてないし…
ぬるっと動き出しそうな予感はするけど、続編は読まないかな。
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敷居が高い料理教室ではなく、普段のありふれた食事のための教室でこういう料理教室だったら入りたいなと思う。
野菜の美味しさ、家庭の味、食事の大切さ
さまざまな日常の謎からその答えを探す物語。
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菜の花食堂のオーナーである下河辺靖子は、定休日に月2回料理教室をしている。
優希は、料理教室の助手としてオーナーのお手伝いをしている。
なぜ優希がここへ通うことになったかの経緯も含め、オーナーが、料理教室の生徒さんたちの困りごとを解決する物語。
メインの料理や食材とともに6話の短篇。
オーナーである靖子先生は、素朴で家庭的な料理の腕前も凄いのだが、料理教室に通う人たちの悩みや困りごとを瞬時に理解して、的確なアドバイスをする。
料理だけでなく心まで癒やしてくれる。
物語自体は、悩みを解決するのがメインなので詳しい料理のレシピが無いのが残念。
Posted by ブクログ
『東京郊外の、武蔵野と呼ばれる一画』の『坂下の、びっしり立ち並んだ住宅の間』の『細い街道沿いにある』<菜の花食堂>。
『地元の野菜をふんだんに使ったランチが売り』の店で、かつではディナーもやっていたようだが店主の靖子先生が『体力的な衰えを理由に止めてから』『定休日を利用した料理教室が開かれるようになった』、その下河辺(しもこうべ)靖子先生が探偵役で料理教室の助手・館林優希が助手役。
杉田比呂美さんのカバーイラストと言い、還暦の探偵役と言い、少し世代は若いが吉沢南央さんの草さんシリーズをイメージしてしまうが、靖子先生は草さんと違って押しつけがましさがないのが良い(あちらは草さんのキャラあっての押しつけがましさなのだが)。
他人のプライベートや心の中に踏み込むことはタイミングもやり方も難しいし、その後の生徒との関係を考えれば、優希のようにそもそも踏み込んでいいものかどうかを考えてしまう。
靖子先生は基本的に生徒の村田が好きなうわさ話には加わらないし、本人に頼まれてなぞ解きをするときもいそいそという感じはない。
だが、いざなぞ解きとなると鮮やか。
恋人に作った料理が気に入られなかったのは何故か、妻が作ってくれた茄子の揚げびたしは他のレシピと何が違うのか、買ってきたばかりのケーキはなぜ酸っぱかったのか、息子が灰汁が残ったまま小豆を煮ていたのは何故か…。料理を元にその人の想いをくみ取り、その先に向かう一歩まで後押ししていく。
優希と同じ目線と推理力しかない私は靖子先生の洞察力に恐れ入るしかないが、その靖子先生もまた辛いものを抱えていた。だからこそ追いつめられていた優希を救うことが出来たのだろう。
優希が職場を辞めた理由はあまりに理不尽だが、こういう人はどこにでもいるし、結局は靖子先生の言うように『関わらないのが一番』というほかないのだろう。関わらない状況になれた優希は良かった。
一見面倒だったり取っつきにくそうだったり、逆にスマートで何でも上手くやって来たような人でも、その人なりに抱えているものはいろいろあるんだなと思える。靖子先生同様に。
最後になって靖子先生にも優希にも転機になりそうな出来事が。これは記憶が薄れないうちに続きを読まねば。