本郷和人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いやー,わたしは面白かった。こういう切り口の本は,とても読みやすくて,ニホンの歴史を縦に眺めることが出来る。
ます,印象的だったのが,「それが史実かどうかばかり突き止めようとしての仕方がない」というような著者の姿勢である。
青砥藤綱が本当に引付衆のひとりだったのかわからないし,そもそも彼が実在したのかどうかもわからないのですが,しかしこうした逸話が伝わったということは,当時の幕府に「銭の信用を維持することが大事」という意識があったことを示しています。(本文,p19)
もしも鎖国がなかったと考えるなら,ペリーがやってきたときに,あれだけ日本人が驚いたり,世界情勢にいかに対応するかという -
Posted by ブクログ
久しぶりに、とっても面白い本と出合いました。歴史では、印象深い場面だけがクローズアップされますが、その印象深い場面までの経緯を分かりやすく詳細に知ることができました。
P25 乱と変は、勢力Aと勢力Bが拮抗した時に起こる。
BがAに比べて取るに足らない弱小勢力である場合には、
単にBが滅びるだけで「乱」「変」という言い方はしない。
AとBが同じ土俵で戦うことになると、
その戦いの背景にある人々の見方や考え方、
生き方などを知る手掛かりになる。
AとBは、その間に深刻な対立があるからこそ戦う。
Aという選択肢を取った人たちが、Aグループを
Bという選択肢を取った人たちが、Bグループを
形 -
Posted by ブクログ
歴史が好きで特に戦国時代について、解説本や歴史小説を読んできました。信長、秀吉、家康とみんなカッコいいのです。ですが、読んでいるうちに、その前にはどんな大名が活躍していたのだそう、そしてどうして彼らはその地位を譲ることになってしまったのだろう、と疑問が湧いてきました。
それをひも解くには、戦国時代の前の時代、鎌倉・室町時代等の歴史を勉強するのが一番良いですね。そんな私にとって、この本の著者である、本郷氏の本との出会いは素晴らしかったです。
ここでは歴史上有名な、乱と変の日本史について解説されています。本能寺の変、有名ですが「三大どうでもいい話」の一つにあげられている点、なるほどと思いました -
Posted by ブクログ
教科書で習ったが、実は承久の乱についてなにもわかっていなかったことがわかった。人名とその関係がなかなか頭に入らず、難儀したが、構成が見事なので、要はこういうことなのですね。ということは理解できた。あとがきを読んで、著者と編集者の労力に敬意を表します。
・幕府と言い始めたのは江戸時代。幕府という用語は室町時代。
・鎌倉幕府は、保証人ならぬ保障人・源頼朝と主従関係を結んだ仲間たちが、東国に築き上げた安全保障体制。
・刀が武士の象徴になるのは、実践から遠ざかった江戸時代のこと。
・『吾妻鏡』は基本的に北条氏支配を正当化するもの。
・鎌倉時代は女性の地位が高い時代。
・「権門体制論」と「東国国家論」 -
Posted by ブクログ
軍事と日本史の話。
武力と権威の関係。戦国大名の兵站に対する考え。職業軍人である武士ではない農民を戦わせた工夫…などについて書いてた。
時代時代で戦いというものをどう考えるのか、ということが変わっているのは面白くて特に印象に残った。
例えば鎌倉時代は職業軍人である武士が戦うのが前提。でも、室町時代になると数を重視して素人が参加する戦いになる。素人を戦わせるために槍が生まれたり、兵の数が増えることで兵站に対する考えが生まれるなど、先人たちは戦いに勝つこと、負けないことを目指して色んな工夫を研究し続けたんだなーと思った。軍事関連って日常であまり触れないから新鮮。