上皇の日本史

上皇の日本史

968円 (税込)

4pt

4.0

外国では、退位した王・皇帝に特別な呼称はない。それは、王・皇帝という地位に権威・権力が付随し、いったん退位すれば、その権威・権力はすべて次の王・皇帝に引き継がれるからである。ところが日本では、退位した天皇は「上皇」と呼ばれ、ときに政治の実権を掌握してきた。上皇による政治=「院政」という言葉は、引退しても権力を手放さない実力者のあり方を指す表現にもなっている。では「上皇」とは、どのような存在だったのか? 200年ぶりの天皇譲位を前に、上皇の歴史を辿り、現代における天皇・皇室、そして日本と日本人を考えるための視座を提示する。

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上皇の日本史 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2018年09月20日

    ふむふむなるほど、という一冊。歴史的には政治的権力の担い手としての上皇がいる方が当たり前であり、摂関政治とも共存して(というより混じり合って)いたこと、一方、天皇は権威の源泉として存在していたこと、それであるがゆえに、武家政権の権威づけとしての天皇が活用され(秀吉と家康の例はわかりやすい)、武家政権...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月11日

    「上皇」は英語訳がないんですね!
    つまり、英語圏には王が退位したあとは権力をもたない、ということ。
    他にもイロイロと内容たっぷりでしたが、冒頭に記載されていた、これが一番驚きました。
    日本の権力構図はわかりにくい。
    特に鎌倉時代後期の北条家と将軍家。

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    Posted by ブクログ 2019年07月06日

    上皇の歴史を紐解く一冊
    『上皇の日本史』著者の本郷和人先生は、大河ドラマ「平清盛」の時代考証も担当されました。
    まず、前書きで、「地位」か「人」かということを述べています。

    皇帝や王様はその国で最上位の権限をもちます。だからひとたべ皇位・王位を獲得した人は、死ぬまで地位を手放しません。「終身在位」...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年12月24日

     来年、上皇が江戸時代以来、久しぶりに天皇家にお出ましになる。平安時代後期に隆盛を誇った上皇が一般的によく知られているが、本書は古代からの上皇の系譜から日本史をとらえなしたもので、新しい視点を得たことが新しい問いかけとなっている。

     元々は天皇だったのに、上皇になるととたんに世俗性を帯びて自由度が...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2018年09月21日

    <目次>
    まえがき
    第1章  「ヤマト」の時代~平安朝
    第2章  上皇による専制~白河・鳥羽・後白河
    第3章  専制からシステムへ~承久の乱がもたらしたもの第4章  朝廷と幕府~御嵯峨上皇の院政を例に
    第5章  古文書から読み解く院政~官宣旨から院宣へ
    第6章  上皇による徳政の変容~両統迭立期から...続きを読む

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