本郷和人のレビュー一覧
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ネタバレ誰もが日本史上の重要トピックとして覚えた経験はあるが、敗れた後鳥羽上皇が隠岐島に島流しにされたこと、北条政子の演説で鎌倉武士がひとつにまとまったことくらいで、実はよく知られていない「承久の乱」。
そもそも後鳥羽上皇はなぜ幕府に戦いを挑んだのか?
「錦の御旗」を敵に回して勝利したリーダー、北条義時はどんな人物だったのか?
承久の乱に至るまで過程や承久の乱がもたらした影響などを、
時の時代背景や人物相関などの観点からわかりやすく説明している。
鎌倉幕府を語る上でキーマンとなる北条氏について、
とても明確な解説である。
「武士の時代」を決定づけたのは、まさに北条義時と後鳥羽上皇そして承久の乱であ -
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令和元年の夏休みの部屋の片づけをしていて見つけた本です、記録によれば今年のGW明けに読んでいたものですが、レビューを書くのがこの時期になりました。
本郷氏の本はここ1年くらいで数冊読みましたが、好きだったれ歴史を別の角度から解説してくれていて、楽しく読ませてもらっています。特に、この本では全体を理解している方でなければ書けない「通史」を通して、日本史のツボを解説してくれています。歴史というのは、現在にまでつながっているな、と感じることができる一冊です。
以下は気になったポイントです。
・天皇が他豪族への優越を保つ機能を確立するのに重要な役割を果たしたのは、天智天皇(-671)、天武天皇( -
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<目次>
第1章 陰謀渦巻いた鎌倉時代
第2章 政略の室町時代
第3章 一寸先すら読めない戦国時代
第4章 愛憎蠢いた江戸時代
第5章 時代の大転換を迎えた幕末
<内容>
「本郷和人、書きすぎでしょう」と最初は手に取らなかった本。タイトルもなんだし…。が、この人の筆力はさすがで、またどの本でも独自の視点を入れてくるので、結果として評価も高くなった。出てくる人も鎌倉期の平頼綱(かなりマイナーな御内人)、細川頼之(足利義満の育て親。細川家の発展の基礎をつくる)、福島正則(著者の言うように、イメージの「腕力バカ」では考え慣れない出世と没落)という感じで、歴史好きの心を揺さぶります。 -
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上皇の歴史を紐解く一冊
『上皇の日本史』著者の本郷和人先生は、大河ドラマ「平清盛」の時代考証も担当されました。
まず、前書きで、「地位」か「人」かということを述べています。
皇帝や王様はその国で最上位の権限をもちます。だからひとたべ皇位・王位を獲得した人は、死ぬまで地位を手放しません。「終身在位」が当たり前。「地位」こそが「人物」を正当化するからです。
(中略)
これに対して日本は異なるのです。「世襲」の観念が強固である。世界のどこの国でもどこの地域でも、世襲は強力な原理として機能しますが、日本はとくにその傾向が強い。そのため、「地位」よりも「人」が重視されます。
「人」を正当化するのは第一 -
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また違った視点で、歴史を俯瞰することができ、とても面白かったです。
複雑な土地支配の仕組み、なるほどそういうことだったのだと、よく分かりました。
戦争に勝ったということは、結局、どういうことなのか。
著者の立てた基準は、戦争目的を達成できたかどうか。
この視点で、応仁の乱などの著名な戦いを語るのが新鮮でした。
応仁の乱は、複雑すぎて、勝ち負けもよく分からず、ただ京都を荒廃させた戦いという印象しか持ってなかったので、この乱への理解が少し進んだ気がします。
豊臣秀吉が、兵站の天才というのも、新たな視点でした。
この観点からすると、朝鮮出兵は秀吉が正常な判断能力をもはや持ってなかったのではないか -
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この本に出合うまで、日本史の転換点(折り返し点)は、関ケ原の戦い、若しくは、応仁の乱だと思っていました。それが、この本のテーマである「承久の乱」なのですね。恥ずかしながら、この事件について名前こそ、高校三年生の世界史の授業で聞いた覚えがありましたが、内容をほとんど知りませんでした。日本史を変えてしまうような事件だったにもかからわず。。
と、このような新しい気づきを与えてくれたのが、この本でした。本郷氏の本の中での語り口を面白く、講演を聴いている気分にもなりました。今後の作品にも期待したいですね。
以下は気になったポイントです。
・承久の乱が日本史最大の転換点といえるのは、この乱以後、明治 -
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古代最大の戦いと言われる「壬申の乱」と、日本史上で最も有名と言っても良いと思います「関ヶ原の戦い」が同じ場所で行われたと記憶していましたが、この本を読んで、更に室町幕府を確立させた「青野ヶ原の戦い」も同じエリアで行われていることを知りました。
関ヶ原と言えば、新幹線が冬の季節に雪のための徐行するエリアというイメージしかありませんが、あの場所は、日本の東と西の境目なのでしょうかね。久しぶりに面白い歴史解説本に出合いました。時間を見つけて、関ヶ原の地を歩いてみたいと思いました、この40年間、通過ばかりしていましたので。
以下は気になったポイントです。
・関所は3か所あった、越前国・愛発関(福 -
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歴史とはもちろん、過去を知る学問ではあるだろう。でも来し方を知り、考えることが行く末を思うことにつながるということを深く考えさせてくれた一冊だと思う。面白かったねぇ。歴史って、知識とか教養という面で意味があると、漠然とながらどこかで思っていた気がする。本書を読むと、それをいかに生かすか、日常の仕事への姿勢を考えるか、大きく助けになる存在であるように感じた。
日本では、知の巨人が生まれなかった、とか、世襲の生ぬるさがあってはいるだろうけれど・・・なんてあたり、いろいろ考えさせられたね。今ある身の回りから、ここまでやったら、もういいだろう、なんてことは通用しないんじゃないか、と思えたね。俺自身、 -
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ネタバレ本書は、河出書房新社の藤崎氏から一字の題を出してもらって、著者がほぼ即興で話を展開するやりかた。いわば落語の三題噺のように客席から『お題』を出してもらい、それを取り込んで即席で話を展開するのと同じ手法で、本の編集をしたそうである。
著者曰く、「一つのことをひたすら追い求める、という緊迫感には欠けるが、多方面に茫洋と広がる心地よさは演出できたのではないかと自賛している」
<目次>というか、取り上げたテーマは、
「信」「血」「恨」「法」「貧」「戦」「拠」「三」「知」「異」
上記の言葉をテーマに話が多岐に渡り展開していくのが、これまでにない歴史の切口として面白い。
特に「異」に関しては、著者 -
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関ヶ原の戦いにおいて、家康が本陣を置いた桃配山の由来が壬申の乱にまつわるという話から、このエリアの重要性を日本史における外圧と大きな転換点を考察する興味深い一冊。
長い歴史を踏まえ、著者ならでは鋭い考察に注目です。
▼律令時代の朝廷の儀式「固関(こげん)」(大事が起きたとき、関所の防衛をすること)
・三関
①越前・愛発関(あらちのせき、敦賀市)
②伊勢・鈴鹿関(亀山市)
③美濃・不破関(関ケ原町)
・朝廷にとって仮想敵は東。この3つの関の東側が「関東」
▼東の勢力が西に攻め上がろうとする時に、両者がぶつかり合う場所こそが不破、つまり関ケ原
地名(不破=やぶれざる)も何やら因縁めいて