本郷和人のレビュー一覧
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歴史学は残された文献を調査し、当時の社会的背景を加味した上で、何があったか推察する学問である。当たり前ではあるが、過去にその場を見た人間が居ないような古い時代まで、遡れば遡るほど、推察の広さも深度も大きくなる。残された文献が、当時の公的な文書であったり、客観的な意見を述べられるような立場の人間が描いた物であれば、信憑性もある程度は確保され、歴史的な価値も認められるであろうが、個人の日記や歌に込められた気持ちなどからは、果たしてそれが事実であったのかどうかは判らない部分も多いだろう。だが、極論を言えば、全てが過去の事、たとえ関係者が生きている数年前、数日前のことであれ、過去は過去だから、それをど
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<目次>
第1章 日本人は神を信じてきたのか
第2章 仏教が根付いたのは「多神教」だったから
第3章 多才な空海と孤高の最澄
第4章 「民衆の救済」がなかった平安仏教
第5章 鎌倉新仏教は庶民をスポンサーに
第6章 武士に好まれた禅宗の魅力
第7章 なぜ一向宗は織田信長の脅威だったのか
第8章 豊臣秀吉はキリスト教に危機感を覚えた真の理由
第9章 徳川家康はキリスト教と豊臣家の団結を恐れた?
第10章 廃仏毀釈は明治政府の命令ではなかった
第11章 神道は本当に宗教ではないのか
第12章 日本における「本当の信仰」とは?
<内容>
専門ではない近世以降の内容は消化不良 -
ネタバレ 購入済み
ちょっと《手抜き感》…。
2024年11月読了。
読み忘れていたので、ふと思い立ち読んだ。本郷先生の著書は日頃から好きでよく読んでいるのだが、NHKの『鎌倉殿の13人』の頃にドカドカっと類似本が出版されていたので、この辺りはかなり詳しくなっていた。本郷先生の(本書ではない)著書も他の先生の本もね。
それらを経て本書を読むと、大河ドラマを思い出して懐かしい気分と、史実としての当時の血腥い抗争劇に対する《(史料から類推して)明解な部分と曖昧な部分とのギャップへのもどかしさ》をとても強く感じた…と言いたいのだが、本書は『承久の乱』に的を絞って書いているとは言え、何だろう《サッパリと史実を追っているばかり》印象で、あっとい -
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今年(2024)のGWの大掃除で発掘された本のレビューは大方終わりましたが、その前に娘夫婦が宿泊した時に大慌てでスースケースにしまい込んだ本があり、それらの本のレビュー書きを終了させたく思っています。記録によれば、日本ではコロナ緊急体制が出された4年程前(2020.5)に読み終えた本です。
この頃を思い出すと、毎日在宅勤務(出社原則禁止)で通勤時間は無くなった反面、週に2回は米国本社との電話会議(夜9時開始)があって、夕方から数時間は読書タイムを確保していました。筆者は何冊もお世話になっている本郷氏ですが、内容は忘れてしまっているのでレビューを書きながら振り返りたいと思います。
以下は気に -
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<目次>
第1章 源頼朝vs弟・義経~弟は最大の脅威
第2章 源氏将軍vs北条氏~戦いが王を作る
第3章 鎌倉幕府vs地方武士~ケチな出し惜しみが滅亡を招く
第4章 足利尊氏vs弟・直義~西か東か、日本が真っ二つ
第5章 尊氏派vs直義派~応仁の乱と関東争乱の理念なき「喧嘩」
第6章 上杉謙信vs武田信玄~何が何でも「○○○」が欲しかった
第7章 織田信長vs明智光秀~?能力主義と抜擢人事の落とし穴
第8章 徳川家康vs豊臣秀頼~関ヶ原の「喧嘩相手」は三成にあらず
第9章 吉良上野介vs赤穂浪士~もしもあのとき、六秒ガマンしていれば…
第10章 井伊直弼vs水戸・薩摩藩~桜 -
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何かと批判的に扱われることの多い世襲制、中国の科挙や西洋的な能力主義を横目にどうして日本においては血筋や家系のような封建的価値観が重視されるのかを歴史家の視点から紐解いた本。
日本における究極の世襲とは天皇制であり、万世一系という神話の時代から連綿と続く皇室の永続性が国家統治の根幹とされた。しかし現在も含めて天皇が実際の権力を持った期間は短く、ほとんどは臣下の藤原氏や武家政権が意思決定をしていた。豊臣秀吉のように突出した能力によって下克上をなし得る人もいるが、「近衛家の養子」といった形で旧守の権威を活用する方がリーズナブルに支配権を獲得できる。
おおもとは土地など財産権の継承にこの世襲制度