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源頼朝亡き後、家督を継いだ頼家の代に導入された「13人の合議制」とは何だったのか。頼朝以前にさかのぼって鎌倉幕府の本質を明らかにしながら、北条時代への移行期の真相に迫る。
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Posted by ブクログ
2022/12/28 大河ドラマで話題になっている鎌倉時代。 源頼朝が関東に作り上げた鎌倉幕府はどのような体制のもとになぜ関東に作られたのか、という基本的な疑問でありなかなか明確な答えが出ないこの問いに対してのヒントをくれる本であると思う。 鎌倉幕府が作られたその過程と中身(北条氏に執権として実権を...続きを読む握られたことなど)は一般的な事実として歴史、日本史で学習するが、その内実はどうだったのか、もともと京都に朝廷権力という長年にわたって鎮座していた圧倒的な権力の基盤があったはずなのに、武士が政治の中心として権力を握るように変化したのはどうしてなのか、とこの感想の文章がまとまってないところからも、読めば読むほど深掘りできるヒントを得られて面白いです。 頼朝の父からつながる関東での武士とのつながり、その武士たちはそもそもなぜ関東にいるのか、というか武士って何か…突き詰めて考えると問いは尽きませんが、ドラマを見る際にも史実と比べながら、脚本における解釈や演技の表現などでも楽しみの幅がこの本を読むことで広がるのではないかと思います。 もう少し気になるところを何回か読み進めていきたいなと思います。
頼朝以前から遡って、鎌倉幕府の本質を明らかにしながら、 その人間模様を追い、13人の合議制について考察する。 序章 鎌倉幕府とは何か 第一章 「13人の合議制」とは何かを考えるために 第二章 頼朝以前 第三章 鎌倉幕府の成立 第四章 「13人の合議制」の真実 第五章 そして内乱へ 平将門の時代か...続きを読むら遡り、平家の仕える者、拠点の地域等での違い。 頼朝以前の奥州で成功した源氏。特に関東に地盤を作った義朝と 関東武士との関係。頼朝の、乳母を含めての人間関係。 東西の繁栄の差。西の権力体、朝廷の存在等を詳しく説明。 文官の存在を重要視した、頼朝。 文官と良好な関係を築いた、北条氏。 頼朝が関東の地で組織した権力体は、 朝廷に学び、経験を積んで鎌倉政権に成長していく。 懇切丁寧に分かり易く説明していながらも、 上総広常の粛清、曾我兄弟の仇討ちの謎、 誰が「13人」を選んだのか、実朝暗殺の裏等、 著者個人の見解や過去の反省も盛り込み、語っています。 関東各地域の武士たちの立ち位置や関係がかなり詳しい。 それと、本拠を移し、戦国時代に東北や九州などで 名を挙げた子孫がいる。土肥実平の子孫が小早川氏とか、 改めて知ることが出来ました。だから歴史は面白い。
竜馬以来の大河ドラマ「鎌倉殿と13人」をみていて、この本を手に取りました。帯には、頼朝とその仲間たちとありますが… 歳を重ねてきたせいなのか大河のおかげなのか、歴史に関心を持つようになってきました。この本を読むと大河的にはネタバレ?になりますが、背景や人間関係など詳しく書かれていて、益々大河にはまり...続きを読むそうです。
NHKの大河ドラマってのは大したもんで、北条義時に関する新書がけっこう出ている。何冊か読んだけど、まともな歴史学者が書くものほど、義時に関する記述は少ない。資料がないのでどうしようもない。そも執権だったという証拠もないらしい。そんななか本郷先生は大胆な推察を示す。これ岩波ではできなかったろうな。
毎週楽しみにしている大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 それが描く鎌倉時代草創期の本来の姿がこれを読むとだいぶ理解できました。 本郷さんが考える将軍であったり、合議制の真実があり とっても興味深い内容でした。 これで大河がまた楽しみになりました。
大河ドラマの為の、特別授業。
2023年1月(ドラマ放映終了後)読了。 前年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放映に先んじて、東大資史編纂所の本郷先生に「ドラマで採り上げられそうな部分を中心に」ピックアップして、解説していただいたと云う感じの本です。 ドラマはドラマ、歴史考証する方は居ても「史料に無い」からと言って、お...続きを読む話を飛ばす訳にはいかないのですから、当然脚色が入ります。 そこは承知の上で、信頼できる史料面や本郷先生らしい独特の推理力で、実際の「鎌倉殿の13人」を炙り出してみようと云う試みの一冊でした。 ドラマを全て見終わった後から読んだせいか、「現実的な史料考証すると、こんな話なのか!」と驚く点も多々有り、ドラマと比較して読むのも一興かと思いました。 ただ、出版社側の「大河ドラマ便乗商法」の臭いもそれなりにするのでw、「ドラマのイメージを壊したくない!」と思う方にはあまりお奨め出来ません。 本郷先生御自身も、三谷脚本のドラマを見て、少なからず認識や考えがお変わりに成った点も有ったようで、それは産経新聞の連載コラムで語られていました。その点では、本書は「まだドラマを見る前の認識」で語られています。 専門家の方ですらそれほど「見立て」が変わる訳ですから、歴史と云うものは余程の「決定的(!)史料」が見付からない限り、本当の意味での「真実」は、いつまでも霧の彼方に有るのだなという思いで読み終えました。 最後に個人的な感想を一言。 そういう時代だったとは言え、やっぱり「北条家」って、悪い人達ばっかりだったんですねぇ…w。
#笑える #深い #タメになる
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