本郷和人のレビュー一覧

  • 壬申の乱と関ヶ原の戦い――なぜ同じ場所で戦われたのか
    壬申の乱(大友皇子VS大海人皇子)、青野ケ原の戦い(高師冬など北朝武士団VS北畠顕家など南朝の奥州武士団)、そして関ヶ原の戦い(略)が、ほぼ同じような場所(不破=青野ケ原=関ヶ原)で行われたことをテーマに、日本の西国と東国の地域差、そしてこれら3つの戦いの後、歴史が大きく変わったのはなぜなのかを、俯...続きを読む
  • 日本史のツボ
    日本の政治、経済、宗教etc. が、どのように移り変わってきたか、その起源はどこにあるかがわかりやすく解説されています。帯に「歴史は暗記科目じゃありません!」とある通り、覚えることに主眼がないのが良いです。

    細かいところに立ち入っていないので気軽に読むことができますが、中学で習う歴史くらいの知識が...続きを読む
  • 日本史のツボ
    7つのテーマを日本史を見る時のツボとして選び、それぞれの視点から古代から近代までの歴史を紹介した1冊。
    これまでの歴史書とは異なる視点で大変興味深く読みました。政治的な事件に目を奪われがちですが、異なるポイントで歴史を見ると、歴史の変わり目となったのは、この出来事だった、といった異なる視点も得ること...続きを読む
  • 壬申の乱と関ヶ原の戦い――なぜ同じ場所で戦われたのか
    歴史を時系列の流れのみならず「意味」で捉える面白さを実感した。地政学的な重要性は多少時代が移ったとてなかなか大きくは変わらないわけで考えてみれば当然なんだろうけど、非常に面白かった。古代〜中世は好きなんだけどそれ以降、室町〜戦国時代のように多くの武将が錯綜する頃の歴史に明るくないので本書を読んでもっ...続きを読む
  • 日本史のツボ
    主に中世までの日本史を天皇・宗教・土地・軍事・地域・女性・経済の七つのテーマで通覧した一冊。
    全体的にやわらかい文体だし、高校までに習った知識で理解できることも多いので、さらっと読むことができる。現代風な見方やくだけた語り口で歴史のプロが歴史を語るというのも面白い。いろいろ勉強になった。

    ただ、新...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(6)江戸 “天下泰平”の礎
    綱吉の治世や寛政の改革は批判的に扱われがちだが、今の日本人の道徳観を形作った、素晴らしい面があることを知れた。
  • 日本史のツボ
    著者は東京大学史料編纂所で「大日本史料」第五編の資料集の編纂が仕事。建長年間(1249~1256)の史料を読んでいる方。天皇・宗教・土地・郡司・地域・女性・経済の7項目を選びその「時代の流れ」を把握すべく本書を書いた。項目ごとの移り変わりがすっきりとし、また相互のかかわり具合もわかった。教科書とはま...続きを読む
  • 日本史のツボ
    著者は最近よくTVのクイズ番組で見かけるのでチャラチャラした人物かと思っていたら、本職は「大日本史料」の第5編という史料集を編纂することで、そのため来る日も来る日も建長年間(1249~1256年)の資料を読んでいる真面目(?)な東大教授でした。

    その本職から離れて、歴史学によって「むかし」を知るこ...続きを読む
  • 日本史のツボ
    日本歴史を様々な切り口で。
    天皇の項は、なるほどと。天皇を語る時には、しっかりと歴史を学ばないとだめですね。
    経済視点で、歴史を観るのも面白かった。
    視野を広げてくれる書籍です。
  • 日本史のツボ
    2018022

    天皇、宗教、経済、土地、軍事などから日本の歴史を再発見。

    貨幣経済に重きを置いた室町幕府。米を基準に経済を回そうとした徳川幕府。経済の一大中心地だった京都。いつの時代においても唯一絶対のものさしはないという印象を持ちました。
    朝廷の時代時代による役割の変遷。支配者であり、象徴であ...続きを読む
  • 壬申の乱と関ヶ原の戦い――なぜ同じ場所で戦われたのか
    古代から近世の時間軸と、日本列島の東西の振幅という大きな視座を使って、日本史全体を俯瞰する。そのキーに、「関」:関ヶ原に光を当てるという、スケールの大きな解説。
  • 戦いの日本史 武士の時代を読み直す
    歴史も科学と同じで、現象論だけを見ていると真実を見誤る。同じ武士の時代でも源平それぞれのインセンティブは表裏一体。「上洛」の理解の仕方ひとつで戦国武将の考え方は違って見えてくる。信長、秀吉、家康の違いを表現するのによく使われる「ホトトギス」。実はホトトギスって天皇のことだったのか?
  • 戦国夜話
    口調はフランクだけどさすがに史料編纂所教授だけあって史実をきちんと調べてあってよかった 最新の研究事情も垣間見れた
  • 戦国夜話
    マンガやゲームから入る以外にも、歴史に興味を持つ人の裾野を広げようとする試みか。研究者としては、かなり危険な取り組みだと思うが、人文系アカデミズムの無用論を唱える人が増えているので、なんとかしようと努力されているみたい。
  • 戦国武将の選択
    <目次>
    まえがき  史料とのつきあいはバランスが大事
    第1章  あの兵力差で信長は本当に桶狭間を戦ったか
    第2章  「天下統一」という新概念はどう生まれたか
    第3章  部下・光秀が「本能寺」を決めた出来事
    第4章  「戦国最強の武将」はだれか
    第5章  武将たちが残した人生哲学
    第6章  執権北条...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”
    戦後日本史をきっちり論じる。
    岸信介や中曽根康弘のような、主義主張をもった人が、どういうスタンスで政策をすすめ、妥協せざるをえなかったのかわかりやすかった。
  • NHKさかのぼり日本史(8)室町・鎌倉 “武士の世”の幕開け
    南北朝分裂が我が国特有の天皇を中心とした権威に
    大いなる揺らぎをもたらした
    天皇の権威の失墜は、そのもとにある公家も権威がなくなり、その庇護にあった武士も頼る者がなくなり、税金の徴収システムが綻び始めて、困窮の時代が来ます

    29.4.30再読
  • NHKさかのぼり日本史(9)平安 藤原氏はなぜ権力を持ち続けたのか
    時系列を細かく分けて、その都度、家系図を示してくれていたのがよかった。難しい言葉をほとんど使わず簡潔にまとめられていたので、とてもわかりやすかった。

    今までよくわかっていなかった、保元の乱での藤原氏の人間関係のことが明確に理解できた。同シリーズの近現代史のものも読んでみたいと思う。
  • 戦国武将の明暗
    関ヶ原の秀秋の件、なるほど。◆大谷吉嗣と三成の茶器の話のソースがない件。秀吉の逸話としてはあり。◆江戸と穢土。◆関ヶ原と群雄割拠が常態と言う意識の件。◆島津の内府の乱。◆立花道雪の話。?千代。◆佐竹の話。秋田美人の件。◆◆◆◆面白そうな本の紹介あり。◆◆山本博文「島津義弘の賭け」中公文庫◆山本博文「...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(2)昭和 とめられなかった戦争
     NHKの番組に沿って書かれているだけあって、本書はとてもわかりやすくまとまっている。
     こうして昭和をさかのぼってみると、日本が歩んできた道がよくわかる。
     しかし、やはり戦争は避けられなかったのだろうか。本書を読むと、戦前にはなかった「言論の自由」がいかに大切なものかがよくわかる。
     国家と人々...続きを読む