本郷和人のレビュー一覧

  • 議論の日本史

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    久々に本を一冊読み終えた。本書は東京大学資料編纂所教授の本郷和人氏が、御専門の中世を中心に歴史の論点をわかりやすく提示してくれていて、単純に教養本として面白いだけではなく、歴史を見る際の視点についても学ぶことができる。

    我々一般人は、史料分析の結果としての歴史の本を読むから中々検証する立場には無いが、問題ある歴史家の誤謬を何パターンか指摘している。一つが資料絶対主義でもう一つが功名心からくる検証不十分な突飛な主張。

    前者は、承久の乱が素材だが、後鳥羽天皇は鎌倉幕府では無く北条義時一人を倒したかった、何故なら北条義時を倒せという命令書になっているからというもの。しかし、実は幕府という言葉自体

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    2025年11月16日
  • 日本史のツボ

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    日本史を一気通貫でざっくりと改めて学びたい、そんな欲求からこの本を読んだ。

    結果としてこの本ほど当初の目的に見合うものはない。

    日本の誕生〜江戸時代までを7つの軸でざっくり読む。
    それにより日本がこれまでどういうベクトルで変わってきたのか、それがいまの日本にどうつながっているかを知ることができた。

    当たり前だが、日本史は人名や役職、当時の呼び名など、専門用語が多い。
    にも関わらず読みやすい文章なのは筆者の筆力があることは言うまでもなく、親しみやすい人柄が浮き出ているように感じる。(筆者のことは知らないが.
    ...)

    日本史をもう少し勉強したい、そんな気持ちも芽生えるいい読書体験でした

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    2025年11月13日
  • 東大生に教える日本史

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    北条早雲ってさ、そんなに説明変わってんの?他にも東国は日本を2倍にしたのかなど、本郷先生の日本史に対する熱意がすごい。教科書が書き換えられるということは単なる暗記科目ではないのだ。

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    2025年11月09日
  • 権力の日本史

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    ネタバレ

    p.24 「トッドの家族理論」
    核家族→直径家族→共同体(家父長)家族

    p.31 「氏」から「家」へ
    フジワラ”の”みちなが
    ミナモト”の”よりとも
      ↓
    アシカガタカウジ
    オダノブナガ

    p.77 院主は世襲?
    叔父から甥へ

    p.159 世襲はすべての基本
    まず徳行。徳行が同じなら才用ある人。才用が等しかったら労効ある人。・・・その順番で官人を任用すべし・・・。

    p.172~173 武士とはそもそも何だろう
    十世紀ごろ、・・・国司が主催する「大狩」、、、。・・・任期中(4年)一度きり。・・・この大狩に正式に参加する人々、彼らこそが、武士である。

    p.232 「官と民」の対立の萌芽・

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    2025年09月27日
  • 歴史をなぜ学ぶのか

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    ウィルデュラント『歴史の大局を見渡す』の日本史版という感じで、読みやすく問いかけに富んでいてとても良かった!

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    2025年08月18日
  • 東大生に教える日本史

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    鎌倉幕府の成立から江戸幕府末期までを扱った一冊。単なる歴史の出来事を羅列したような本ではなく、因果や流れ、一般的な見方とは別の角度の考察などで、非常に面白く改めて歴史を学べた。
    特に秀吉の独特の価値観(武辺者よりも能理系を重用した、家に対する拘りがないなど)や目的を見極めて戦争する家康の価値観、浄土真宗は一神教に近いなどの考察には唸らされた。

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    2025年08月09日
  • 東大生に教える日本史

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    audible 。これまで日本史の定説とされていたものの中にも研究の成果として変更されたものがある。学問とはそういうものだろう。いわゆる「歴史修正主義」によるものでなく、誠実な研究の成果である。
    著者は本のCMでよく見かける研究者だがこれまで読んだことがなかった。中世史が専門とのことだが、とてもよくわかる話でさすがと唸らされた。
    歴史も、暗記するのでなく考える学問であるとの考えも納得できる。

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    2025年07月23日
  • 東大生に教える日本史

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    鎌倉時代から、現代まで、統治者の名前や出来事の年号を教えるのでなく、社会のしくみの何が変わっていったのかを、著者なりの視点でわかりやすくまとめてくれている。

    今の学生さんは、こんな講義を受けられる、それに比べると自分の学生時代は…と思い起こしながら読んでいるうち、最後の「あとがき」が身にしみた。自分は著者よりも、もう少し上の世代だが、高校から駒場時代の過ごし方が、全く同じような境遇であった。自分には、ほとんど師と呼べる存在もなかったので、今もなお「野狐禅」かもしれない。

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    2025年07月07日
  • 議論の日本史

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    “歴史の定説、新説に物申す!”という感じで話が進められる本書。歴史に疎い私も興味津々になって読み切りました。おもしろかったです。

    “歴史研究は、専門外の時代には手を出さない。歴史教科書は、各時代の担当者同士が話し合わない。山川出版社の教科書に載った説が、日本史の定説。山川出版の教科書を書いているのは、東大の先生”など、目から鱗、ビックリ!

    専門外に手を出さないのは、他業界でもあるあるなのかもしれませんが。歴史は流れが大事だから、統一することって必要だよなぁと、ど素人の私でも思います。

    そんな日本史学の現状で、筆者は矛盾を紐解きながら検証し論を進めており、明快で分かりやすかったです。

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    2025年06月30日
  • 東大教授がおしえる やばい日本史

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    一家に一冊欲しい!

    とにかく、読みやすく面白い

    歴史嫌いな子にも読んで欲しいなぁ



    知ってるエピソードも、初聞きエピソードも満載!

    世界史版も買って読もうっと

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    2025年06月21日
  • 歴史学者という病

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    面白かった! 歴史学者本郷先生の人生のお話でした。今何かと話題の中世日本史を専門にされてる方。中世、面白い時代ね。
    科学としての歴史学にロマンを求めてはいけない、歴史学とは時代の空気や世の中の雰囲気に影響されやすい、というのに納得。

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    2025年05月04日
  • 歴史学者という病

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    尖っててロマンチストで逆張り好きでプライドが高い…還暦のオジさんに、そんな友人のような親しみを抱かずにはいられなくなる一冊。

    教育熱心な親に育てられ、武蔵中高から東大とエリートコースを歩みながらも、周りの「本物のエスタブリッシュメント」に比べて自分の教養は偽物だとコンプレックスを抱く。そんな若き日の本郷和人と今のぼく自身を比べて親近感を覚えたり、反対に指導教官の石井進に食ってかかるのを「アイツよくあんな失礼なこと言えるな」と冷ややかに笑ったり。

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    2025年05月02日
  • 東大生に教える日本史

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    2025/04/17「東大の日本史」本郷和人☆☆
    「東大の日本史」超エクセレント。「時代」を読み解く頭脳に圧倒!
    最も大事なのは「歴史観を持つ」。現代を読み解き、未来を構想。
    歴史は個々の事象を覚える=暗記の科目ではない。
    では何か?個々の事象を束ねるリーダーが創り出した「時代」を見極めること。そしてそれを支える「社会システム、特に財政の仕組み=利害・利益の調整」を解明すること、が「歴史を学ぶ本質」。
    歴史も科学。「Data―全体推定―仮説―検証」
    本書は全編に渡って、興味深く、考えさせられた。お勧め・必読書。
    1.鎌倉幕府①幕府と朝廷の併存②承久の乱③蒙古襲来(元寇)
    2.源氏の断絶 北条執

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    2025年04月17日
  • 東大脱力講義 ゆるい日本史 ~鎌倉・室町・戦国時代~

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    【書名】
    東大脱力講義 ゆるい日本史
    本郷和人


    【目的】
    なんとなく歴史に興味があり、ゆるく中世を読み解く一冊がほしかった。
    また、ポッドキャストで本郷和人氏が話すのを聞いたことがあり、この方が関わった本という点にも興味をもった。

    【印象に残ったポイント】
    ・中世におかえる価値観はボコったもん勝ち、命より家(とその所属する派閥)、長男ファースト
    →現世とは全く異なる。逆に現世の日本の生きづらさは選択肢をなくす社会規範がなくなって、自己責任で自己決定しなければならないからか?
    このほか、面子も大変重視されていたと感じる。面子>命。

    ・武士とは、もともと、元貴族の半グレ
    →周縁から次の権力

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    2025年04月01日
  • 北条氏の時代

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    注!
    内容に触れていますが、触れても読む興味は失せないと思うのでネタバレ設定にはしていません。


    大河ドラマなんて、最近は見たいとも思わないけど(^^ゞ
    とはいえ、大河ドラマが始まると関連本がいっぱい発売されて。
    多くの人がそれを買って古本として売っちゃうことで、翌年になるとそれらが安く買えるのは、とってもありがたいことだ(爆)

    ということで、『北条氏の時代』だ。
    これは、(いわゆる)鎌倉時代を、関東武士団による政権の始まり(時政→義時)、北条氏権力集中の時代(泰時→時頼)、つまづきの時代(時宗→貞時)、その終わり(高時)に分けて、わかりやすく説明している良書だ(^^ゞ

    ただ、(大河ドラ

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    2024年12月16日
  • 東大教授がおしえる やばい日本史

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    めっちゃ面白いー!初めてちゃんと読めたかもの分かりやすい日本史。これなら勉強できたな…きっと。世界史もよみたい!

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    2024年12月12日
  • 東大教授がおしえる やばい日本史

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    この本は楽しく歴史上人物を覚えたい人にぴったりの一冊です。
    日本を創り上げた偉人たちは"すごい"だけでなく"やばい"エピソードがあることをこの本で知りました。

    完璧な人はいないということを改めて知りました。初めて偉人たちのヤバイエピソードを知ることが出来たので、より覚えやすくなります。

    個人的に山口淑子さんと川島芳子さんのハードモードな人生がすごく心に残りました。
    あまりにも物語のような一生と二人の絆をいつか映画や舞台になるのかなぁと予想しています。
    今まで推しは源義経だけだったのですが、この本を読んでから坂本龍馬も推しになりました!!

    夜眠れなく

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    2024年08月27日
  • 承久の乱 日本史のターニングポイント

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    承久の乱、結構歴史的な大事件にも関わらず、確かに書籍は少ない。
    それを本郷さんが軽妙なタッチで、史料を元に書いた一作。
    幕府というものの成立に迫れる良書。

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    2024年06月22日
  • 歴史学者という病

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    「歴史が得意」というものの正体は、(歴史を分析するための)国語力を素地とした大局的な構想力や構成力、分析力のこと

    本郷和人(ほんごう・かずと)
    1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。東京大学・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事。専攻は日本中世政治史、古文書学。同史料編纂所で『大日本史料』第五編の編纂を担当するほか、『吾妻鑑』の現代語訳(共訳)にも取り組んでいる。昔から愛好していた歴史的人物を科学的な脈絡の中で捉えなおす「新しい人物史」の構築にも挑む。
    『中世朝廷訴訟の研究』(東京大学出版会)、『新・中世王権論』(文春学藝ライブラリー)、『上皇の日本史』(中公ラクレ)、

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    2024年06月16日
  • 東大教授がおしえる やばい日本史

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    ネタバレ

    ポッドキャストの「コテンラジオ」に著者が出演されていて
    読んで見ようと思いました。
    先生のお話では「ちゃんと失望できます!」と(笑)
    そのお言葉通り、実際の義経はちびで出っ歯だったとか
    野口英世の「?」がいくつもつく世渡りぶりとか、
    知らなきゃよかった~と思うエピソードもいくつか。
    でも、面白くて歴史上のエピソードの再認識になりました。
    また、藤原道長と紫式部のエピソードを読んで脱落しそうになってた「ひかる君へ」の興味が再燃、はまってます(笑)

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    2024年05月09日