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Posted by ブクログ
思い起こせば数十年前、突如、今のこの私と同じように徳川家康もかつて生きていたんだと、何か真実でも悟ったかのように、大げさでなく雷に打たれたように、生身の人間として生きていた「徳川家康」という人を、ありありと「体感」しました。何がきっかけだったのかは覚えていないのですが、えも言われぬ不思議な体験で、ものすごく衝撃を受けました。
それ以来、歴史というものがすべて他人事とは思えなくなり、もしかしたら私も体験していたはずのことだったのかもしれないと思うようになりました。この体験から、ぐんと歴史に興味が湧くようになり、歴史好きになったのです。
そんな、ある意味私の人生を変えたとも言える、徳川家康という人についてのこの本、今年(2023年)のNHK大河ドラマの主人公が家康さんだということで昨年秋に発売されました。
日本人なら知らない人はいないであろう人ですが、当時としてはかなり長生きされたおかげで、その全人生をたどれる本がなかなかない。家康の人生のうちのどこかの数十年を切り取って、いくつかの出来事に沿って描かれた作品が多い。山岡荘八の『徳川家康』が全26巻で、家康さんの全生涯をたどれそうだけど、気軽に手を出せるものではないので、家康の全体像が一冊でわかる本はないかなぁ、と思っていたところに、この本が目の前に現れました。
本書の著者である本郷先生はよくテレビに出演されるので、お顔も声も話し方も存じ上げています。この本では、語りかけるような文体で、ほぼ口語といってもいい表現で書かれているので読みやすく、本郷先生のお話を直接聞かせていただいているようでした。
生きざま、家臣団、軍事、政治・経済、外交、人間、と6つの視点から家康さんのことが語られます。はじめに略年表や地図があるのもうれしい。信長や秀吉との比較、他の時代に生きた人々や出来事との比較、また現代との比較もあり、楽しく読めました。家康さんの全体像をざっと把握するのには良い入門書だと思います。
それにしても司馬遼太郎ってやっぱりすごいんですね。歴史学者も認める考察の深さ。司馬遼太郎作品を読むのがさらに楽しみになりました。
あと、山岡荘八の『徳川家康』全26巻も、やっぱりいつか読みたいな。
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