本郷和人のレビュー一覧

  • 日本史を疑え
    「一次史料である古文書や古記録などをもとに編集された歴史書などは、二次史料となります。一次史料に比べると、二次史料は信頼性がやや落ちます」(第一章 日本史を疑ってみよう p.26より)。なるほど。
  • 歴史学者という病
    「第二章 『大好きな歴史』との訣別」pp.93-94より
     学説を大切にしながら、ものの見方というものは非常に純粋でなければならない。ブレてはいけないし、不純物が混じってはいけない。その一事を肝に銘じ、自分はその一点をきちんと踏まえられる人間だ、自分に詰め腹を切らせることができる人間だ、という一点に...続きを読む
  • 日本史を疑え
    中学・高校の歴史の授業が、こんな内容だったら、めちゃくちゃ面白いだろうなあ。鎌倉幕府の1192年も、徳川幕府の1603年も、もはや意味のない数字だったことを知るにつれ、ホント、日本の知識詰め込み教育って、アホ量産システムだなと痛感させられる。
  • 歴史学者という病
    著者は、磯田道史と同様によくTVに出演する東大史料編纂所の教授で、東大教授らしからぬヌーボーとした雰囲気で人気があるようだ。
    「歴史学者という病」という仰々しいタイトルや、表紙の深刻そうな著者の顔とは裏腹に比較的軽い感じで読み進められる。

    内容は著者の半生記とそれに絡めて、東大(というか日本の)歴...続きを読む
  • 歴史学者という病
    遠藤誠という白髪混じりの豊かな黒髪を無造作に撫でつけた文士然とした弁護士がいた。帝銀事件の弁護団長や『ゆきゆきて、進軍』の奥崎謙三の弁護人、山口組の顧問弁護士を務めた。その遠藤氏が〈右翼と左翼の違い〉について語った記事を、確か『噂の真相』で読んだ記憶がある。

    〈右翼は先の戦争を聖戦と見なし、左翼は...続きを読む
  • 壬申の乱と関ヶ原の戦い――なぜ同じ場所で戦われたのか
    日本は外国と比べて、戦乱が少なかったんですね。
    それ故、世襲が一般的になった。
    納得しました。
    ほとんどのものを中国から模倣しているのに、なぜ科挙がなく世襲になったんだろう、と前々から疑問でした。
  • 日本史のツボ
    本郷先生の本はわかりやすいですね。
    歴史好きだけど、研究者じゃない人にぴったり。

    特に「女性を知れば日本史がわかる」章が面白かったです。
    だから、江戸時代ひいては徳川家康が苦手です。
  • 北条氏の時代
    「鎌倉殿の十三人」の放映開始前くらいに書かれた本。筆者は大河ドラマ「平清盛」で歴史考証を担当している。(一応)初代の北条時政から、鎌倉幕府滅亡時の高時までの各執権を中心に、北条氏よ足跡を追う。

    関連する大河ドラマ(草燃える、鎌倉殿、時宗、太平記)の場面や登場人物を思い浮かべながら読んだ。この時代は...続きを読む
  • 歴史学者という病
    <目次>
    はじめに
    第1章  「無用者」にあこがれて
    第2章  「大好きな歴史」との訣別
    第3章  ホラ吹きと実証主義
    第4章  歴史学者になるということ
    おわりに

    <内容>
    歴史学者・本郷和人の半生記。彼は近年やたらと教養書を書いている(一方で研究書は少ない、というかかなり少ない)。まあ、東大教...続きを読む
  • 日本史のツボ
    おおまかな流れで日本史を論じていてもっと勉強してみたいとモチベーションが上がる本だった。
    著者がわかりやすさを重視しているおかげかなと。

    内容はどれも興味深いが、1番印象的なのは土地や経済の問題といったバックボーンがあるからこそ歴史が動いていくという主張だった。
  • 歴史学者という病
    学問的な新書ではないから、こんなことを言うのもどうかと思うが、オビのような要約は果たして意味があるのだろうか。これは「奥も闇も深い」ことを支えているのか?
     
     史学の学者の回想記といえば良いのだろうが、できれば最後に示されている3点について、新たな新書を一冊と望む。
     ①「一つの国家としての日本」...続きを読む
  • 権力の日本史
    才能、徳行、世襲の3つの観点から、日本史における権力のありようについて、様々な史書を読み解き、平易に、しかし深く解釈して説かれているのが印象的でした。しばしば「重箱の隅をつつく」との言葉がありますが、史書の片隅にこそむしろ人間の機微があるのではないか、と感じました。
  • 乱と変の日本史
    外敵からの侵入が少なく(黒船や敗戦など除く)、多神教(宗教的には何でもあり)であるが故に常に場当たり的で、それこそ場の空気を読みつつ、穏やかにゆっくりと、だけど一部の権力による力技にほとんど歪められることなく、確実にトレンドに沿う形で変化してきた日本社会。勝者と敗者を分ける分岐点は、このトレンドに沿...続きを読む
  • 変わる日本史の通説と教科書
    歴史は物語として捉えれば本当に面白いのに、実際はその本郷氏の意見が通ることなく、相変わらずの暗記科目に成り下がっているのは大学入試で受験生に差をつけるため。歴史嫌いが増えるわけだ。
  • 日本史のツボ
    7つの観点から日本史を見るという内容で、視野が広がった気がする。

    また全体をテーマごとの流れで見れたのでよかった。
  • 危ない日本史
    タイトルから歴史の改竄的な話なのかなと思ったらそうではなく、上杉謙信、武田信玄、織田信長、豊臣秀吉、石田三成、土方歳三、坂本龍馬、徳川慶喜などの人物についてや関する出来事についての著者の考察が書かれていたのとNHKの取材班によるそれぞれの健康診断も記載されていた。なので結構人物像がくっきり浮かんでく...続きを読む
  • 日本史を疑え
    放送大学のテレビ講義が面白かったので、本屋で偶然見つけて購入。年号を覚えるのでない歴史の面白さが伝わってきた。年号と言えば、幕府ができたとは何をもってそう言うのか。権力の確立がその定義となる。こんな風に学んだら日本史も楽しかったかな。でも、ある程度知識がついた今だから楽しいと思えるのだろう。
  • 北条氏の時代
    歴史の面白さを再認識させてくれた本郷先生のご専門である鎌倉時代を、特に北条氏を軸に読み解く一冊。
    大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」時代から続く、政治システムとして機能した北条氏の解説書。
    さまざまな文献、歴史書を基に、詳に解説される鎌倉時代はとてもリアル。
    ぼんやりと認識していた、将軍頼朝と北条の関係を...続きを読む
  • 北条氏の時代
    大河ドラマをもっと深く知りたくて読んだ。鎌倉幕府とは、北条氏とは、が分かり易く解説されていて、一層興味がわいた。
  • 日本史を疑え
    <目次>
    第1章  日本史を疑ってみよう
    第2章  古代
    第3章  平安時代
    第4章  鎌倉時代
    第5章  室町時代
    第6章  戦国時代
    第7章  江戸時代

    <内容>
    われわれが至極当たり前と思っている日本史の常識を、単純な疑問から解き明かしていく。「変だな?」「不思議だな?」の感覚は大事である。...続きを読む