本郷和人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
思い起こせば数十年前、突如、今のこの私と同じように徳川家康もかつて生きていたんだと、何か真実でも悟ったかのように、大げさでなく雷に打たれたように、生身の人間として生きていた「徳川家康」という人を、ありありと「体感」しました。何がきっかけだったのかは覚えていないのですが、えも言われぬ不思議な体験で、ものすごく衝撃を受けました。
それ以来、歴史というものがすべて他人事とは思えなくなり、もしかしたら私も体験していたはずのことだったのかもしれないと思うようになりました。この体験から、ぐんと歴史に興味が湧くようになり、歴史好きになったのです。
そんな、ある意味私の人生を変えたとも言える、徳川家康とい -
ネタバレ 購入済み
大河ドラマの為の、特別授業。
2023年1月(ドラマ放映終了後)読了。
前年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放映に先んじて、東大資史編纂所の本郷先生に「ドラマで採り上げられそうな部分を中心に」ピックアップして、解説していただいたと云う感じの本です。
ドラマはドラマ、歴史考証する方は居ても「史料に無い」からと言って、お話を飛ばす訳にはいかないのですから、当然脚色が入ります。
そこは承知の上で、信頼できる史料面や本郷先生らしい独特の推理力で、実際の「鎌倉殿の13人」を炙り出してみようと云う試みの一冊でした。
ドラマを全て見終わった後から読んだせいか、「現実的な史料考証すると、こんな話なのか!」と驚く点も多々 -
Posted by ブクログ
どれだけ表面を取り繕っても、実際に歴史を作るのは人間と考えれば、そこには綺麗事ではない損得勘定がある。その視点を持つと、定説と言われるものがひっくり返る可能性があるのがおもしろい。特に、他の著作でも語られる、律令国家は機能していなかったという説は面白い。
一方で、いま現在ロシアや中国でおこっていることを考えると、一人の独裁者のパラノイア的な暴走によってと歴史は作られるとも思ってしまう。そうなると資料をもとにした歴史学者の研究手法では真実に迫れなくなり、本書でもタブーといわれる「歴史上の人物の頭の中を想像する」ことが必要になってしまう。いまの時代を将来の研究所がどう評価するのか、楽しみでもある。 -