嶋津輝のレビュー一覧
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ネタバレ*村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*
前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳 -
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激動の時代を、しなやかに
凛と生きる女性たち_
直木賞受賞作という期待を大きく超えて
一文字一文字が心に深く染み渡る
本当に美しい作品でした
装丁も着物のような素敵なあつらえで
気に入ってます♡♡
舞台は大正から昭和
女性が自分の人生を自由に選ぶことが
今よりもずっと難しかった時代に
彼女たちが守り抜いた「自分らしさ」や
ささやかな幸せが描かれています
五感を刺激するような
瑞々しい文章に触れていると
まるで自分もその時代の風に吹かれ
賑わうカフェーの隅に座っているような
錯覚に陥りました
その時代ごとに迷い、悩み
時に諦めそうになりながらも
最後には自分の足で一歩を踏み出す
しなやか -
Posted by ブクログ
大正から昭和へ。戦争の足音が背後からひたひたと迫り、時代全体が重苦しい影に覆われていく。そんな逃れようのない閉塞感の中で、上野の「カフェー西行」に集う女たちの物語。
タイ子と稲子の、上品な仮面を被りながらの丁々発止のやり取り。相手より優位に立とうとする。
けれど、そうして意地を張り合い、出し切ることでようやくお互いに「気が済んだ」のだと思える幕引きには、理屈抜きの潔さを感じる。
印象的だったのは、美登里が見せる「してやったり」の瞬間。
彼女がつく大胆な嘘は、ままならない日常に風穴を開けるための、彼女なりの切実な生存戦略のよう。あのスッキリとした読後感は、彼女たちの図太い生命力に触れた証のよ -
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まったく何も知らない本だったけど、タイトルと帯に惹かれた。
どうしても「猫」がタイトルに入ってると目が行ってしまうのだ…。
タイトル的にはほっこり平和な小説かと思ったけど、帯には「なにか悪いことがおきるのかも、という薄暗い期待。…」と書いてあって、はて一体どんなストーリーが?と謎を感じつつ読み始め。
7つの短編で、1話30ページくらいの短い話。
なんだけど、思ったよりも引き込まれた。
短い話の中で大きな動きがある訳ではないんだけど、決して平坦でもない。
帯の文の意味が分かった。
タイトルから漂うほっこり感はないけど、不穏な終わりでもなくて、なんだか不思議な本だった。
癖のある人たちがでてきて -
Posted by ブクログ
裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。
「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様と呼ばれる立場になる・・・。
夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。
千代と初衣の不思議な縁が独特のハーモニーで紡がれた、血縁や男女の婚姻関係で作られないシスターフッドの物語だった。千代は実母との折り合いも悪く、夫との関係もうまくいっていない。つまり家族との縁が薄い。玉の輿のような嫁ぎ先とは