嶋津輝のレビュー一覧
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猫小説アンソロジー。猫好き必読。もうどれを読んでも可愛い! 全部可愛い!
ミステリ好きとしては有栖川有栖「女か猫か」、長岡弘樹「双胎の爪」がお気に入りです。だいたいほんわかとした幸せなムードの物語が多い中、ざっくりと残酷さを突き付けられる「双胎の爪」はインパクトがありました。
描かれた猫の魅力に一番のめりこんでしまったのは阿部智里「50万の猫と7センチ」。はらはらどきどき、笑いあり涙ありの一作。だけどそのようにさまざまな感情に振り回される人間たちをよそ目に、猫ときたらもう……! このオチには脱力せざるを得ませんでした。だけど猫ってこういうものだよね。猫の魅力ってこういうところなんだよね……と猫 -
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ネタバレ*村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*
前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳 -
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裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。
「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様と呼ばれる立場になる・・・。
夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。
千代と初衣の不思議な縁が独特のハーモニーで紡がれた、血縁や男女の婚姻関係で作られないシスターフッドの物語だった。千代は実母との折り合いも悪く、夫との関係もうまくいっていない。つまり家族との縁が薄い。玉の輿のような嫁ぎ先とは -
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ネタバレ大正~戦後までの女の友情物語。
裕福な家に嫁いだ嫁と女中が仲良くなり、その精神的結びつきは家族以上となる。太平洋戦争がはじまり、お互いの所在が分からなくなるのだが、戦後何年か経ち、逆の立場で邂逅することになる。
おいしそうなごはんがたくさん出てくるなあ、ほんわかした空気の物語なのかなあ、と思って読んでいたら、ちょっとあなたたちお風呂で何を見せ合っているのとびっくり展開だった。
旦那ひどいなーと思ったら、倍返しくらいの仕打ちを作者からくらっていた。
(旦那の死後、妻が寮の男との営みで「旦那よりうまい」的な感想をほのめかすシーンなど、、)
独特の展開を見せつつ、戦争に関しては割と淡々と物語