嶋津輝のレビュー一覧
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ネタバレ戦後間もない昭和24年。盲目の三味線師匠、三村初枝宅の女中となった鈴木千代。実は戦争前、初枝は千代の家の女中だったのだ。
なるほど、こう書いてみると二人の立場も襷がけなんだなぁと読後に分かる。襷をかけて力いっぱい生きようという意味も込めているんだなぁと感嘆。
太平洋戦争をはさむ波乱の時代を、女の絆で乗り切ってきた千代と初枝の物語。有吉佐和子や田辺聖子らが描いてきた昭和女流文学のテイストを強く感じる作品だった。家事の苦労、夫との不和、妾の存在、おせっかいババアのうっとうしさ、実家の確執。それらの話を徹底的にひっくり返す東京大空襲。
たくましく生きてきて、これからも生きていくであろう、2人( -
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「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー
既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。
なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
女性あるあるです。
そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。
坂井希久子さんの「ト・モ・ダ・チ」はイヤミスを連想させるどろどろした話で、もはやホラーの様にも思えて怖かった。
千早 茜さんの「卵の殻」は繊細な女性心理が描かれていて女性の執着がただただ恐ろしい。
「サバサバした女なんていないよ」のセリフが印象に残ります。
子供時代の競争意識、嫉妬心を描いた大崎 -
Posted by ブクログ
ネタバレとても面白かった!
SNSがただ”SNS”って出てくるものは読んでたけど、こんな風にfacebook、instagram,LINEって固有名詞で書いてくれると一気に身近に感じた。SNSって書かれるとどんなやつかなって考えなきゃいけなくなるから、フィクション感が増しちゃうんだよね。
↓以下ネタバレあり
●COPY
facebookを作ったのは玲なのかーなのか。
これが気になる。
読んですぐは話の流れで玲なのかなって思ったんだけど、便乗してしおりを貶めたりするタイプなのかなって疑問が抜けなくて。
部屋の写真はあったとしても、Facebookであげるような部屋の写真と、好きな人の部屋を隠し撮