嶋津輝のレビュー一覧

  • カフェーの帰り道

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    ネタバレ

    直木賞受賞のニュースを見た直後に予約してやっと読めました。
    朝ドラ好きとしては、NHKにドラマ化してほしい素敵な作品だった。
    戦争の影が見え始めると、不穏な世相になり、悲しい話も増えていくが、復興も感じさせられるラストで、登場人物のその後が別の話で分かるのも安心できた。

    特に印象深い短編は「出戻りセイ」で、ページを捲った後に読んだ最後の一文はショックで心が痛くなった。
    これは文章で、紙の本で読むからこその醍醐味だと思う。(電子書籍やオーディオブックを否定しているわけではありません。念の為)

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    2026年02月16日
  • カフェーの帰り道

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     文章の佇まいというか、文章の間がとても心地よくて、ゆったりとした気持ちでお話の中に入り込めました。語彙も漢語よりも(ちょっとこだわりのありそうな)和語が多く使われていて、作品にたおやかな雰囲気を醸し出しています。

     様々な境遇が語られて、それは幸せな話ばかりではありませんが、少ししたたかでしなやかなユーモアが根底に流れていて、人生いろいろだなぁという深みを感じさせてくれます。

     登場人物たちが、他者を見る見方が、相手から見られている見方と食い違っているのが、とても面白く読めました。自己卑下の気持ちを持っているのに、相手からは全然逆に堂々としていると思われていたりとか、現実は案外そんなもの

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    2026年02月15日
  • 襷がけの二人

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    この世に生きる人たちが綴る日常ひとつひとつが、大切な人生でありドラマなのだと思わせる物語。どのエピソードも人物も愛おしく、読み終わると心が温かくなる本でした。

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    2026年02月14日
  • カフェーの帰り道

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    面白かった。とある喫茶の女給たちの物語。上野、千駄木、谷中と地名が出てくる度に今の景色との違いを思い浮かべて、ふっとなる。
    「出戻りサイ」が好きな人は多そう。わたしもだいすき。

    女にとって女であるということは生きることと同義なんですけども、それが嫌味なく書かれているというか生き様として見えるところがすき。したたかでありたおやかであり、己の手で生きていくんだという気概を感じさせる。

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    2026年02月14日
  • カフェーの帰り道

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    短編が繋がっていて、その後、あの彼は、あの彼女はどうなったのか、が最後まで描かれるので、気持ちが途切れず読むことができた。
    登場人物が皆、芯があって優しくて逞しくて愛おしい。それぞれの時代背景は違っても、日常をただ一生懸命に生きている人々。派手さはないけどじんわーり心が暖かくなる。宝箱のような1冊。

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    2026年02月14日
  • カフェーの帰り道

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    物語全体として、登場人物たちが今ではすっかり聞くことがなくなったモダンな喋り口調?を使って話で展開されていて、それが帰って新鮮で引き込まれた。

    大正と昭和初期の時代背景や人々の生活を舞台とした、読み手をタイムスリップさせてくれる構成がとてもよかった。

    カフェー西行の歴史とともに登場人物たちの人生そのものを透かして見て行く物語でユーモラスで愛らしいストーリーで心癒されながらも、厳しい時代背景が彼女たちの人生に辛い試練を与えるストーリーもあり、読む手を止めることが難しかった。

    また、本の貞操も和紙が使われたりして大変綺麗。

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    2026年02月14日
  • カフェーの帰り道

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    直木賞受賞作。

    関東大震災から2年以上が経った東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場では、竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里、そして、美登里を大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子と個性的な女給たちがいた。

    大正時代から昭和の戦後までを「西行」で働く女給たちを主人公にした連作短編集。

    装丁がとにかく美しい。装丁を見るだけで、大正モダンな物語だとわかる。

    カフェーでのやりとりや日常生活の中に少しずつ戦争が紛れ込み、彼女たちの人生にも影響を与える。でも、その中でも彼女たち

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    2026年02月13日
  • カフェーの帰り道

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    大正~昭和の時代。カフェー西行を軸に当時を生きる女性たちの姿が描かれる。今と変わらず恋をし、働き、何かに憧れ、家族を思いながら溌剌と生きる姿に読後は温かいものが胸に広がった。いいもの読んだなぁ···。戦地に赴いた息子への手紙には思わず涙。

    〈心に残った言葉〉
    "ただ豪一が帰ってきてくれればそれでいい。豪一さえ無事ならば、家が焼けようが日本が敗けようが、たいした問題ではないのだ。"

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    2026年02月12日
  • カフェーの帰り道

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    直木賞

    さすが直木賞受賞作。うまいなあ。
    私の好みのジャンルで、文章。
    満場一致で、受賞が決まったそうだが、さもありなん。
    『襷がけの二人』にしても、本作にしても、時代設定といい、内容といい、大きなストーリー展開はないものの、もっと読んでいたい本だった。

    戦争を挟んでいるものの、登場人物たちが、前向きに生きているのがよかった。

    連作短編集であり、ゆるくつながっているものの、わざとらしくなくよかった。

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    2026年02月10日
  • 襷がけの二人

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     とにかく面白かったです。
     大正15年(1926年)から昭和25年(1950年)までの千代さんと初衣さんの関係と人生が描かれています。
     少しぼおっとしたところがある千代さん、背が高くキビキビと行動する初衣さん。
    わたしは、お初さんのカッコよさのファンになりました♡

     千代さんとお初さんがお風呂に入っている場面での、お初さんの「もそっと」には声を出して笑ってしまいました。

     ていねいに書かれている名作だと思います。
     みなさまもぜひ♡

    〔作品紹介・あらすじ〕
    第170回直木賞候補作として選考委員から激賞!
    全編にわたるユーモアが、高く評価された女性たちの大河小説。
     裕福な家に嫁いだ千

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    2026年01月25日
  • 襷がけの二人

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    主人公に感情移入してしまった
    それぐらい応援したくなる女性
    初枝さんとお芳ちゃんとまた3人で笑顔で会えたかな
    この作家さんの本 次も読みたい

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    2026年01月17日
  • 襷がけの二人

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    『カフェーの帰り道』『スナック墓場』に続く3作目。
    非常に良い!
    柔らかな、血の通った文章を書く作家さんだと思う。次回作も今から待ち遠しい。

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    2025年12月29日
  • 襷がけの二人

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    audible→本購入♡
    とっても大好きな物語だったので、すぐに本購入した。
    千代の嫁入りしてから茂一郎とのやり取りにモヤモヤした…千代の心情は事細かく書かれていて同じ女性として共感できることも多かった。
    一方で茂一郎がなにを考えて想っているのか⁇同じくらい細かく知りたかった。
    お初さんと千代の物語はもー心が震えるくらい身に染みた。戦前、戦中、戦後の2人が支え合い生きる生き様が美しく、いつの時代も手のこもった料理は心を温めてくれるんだと感じた♡

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    2025年12月27日
  • 女ともだち

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    全話面白かった!
    周りにこういう女の子居たなぁって
    どれも身に馴染みのあるお話で、サクサク読めた!

    特に刺さったのは
    「こっちを向いて」というお話。
    仕事の取引先のお姉さんが転職するからもう会えなくなる。寂しい。できればこれからは友達として付き合っていきたいと思ってる主人公。

    でも相手がそれを望んでなかったら?とか、ごちゃごちゃ余計なことを考えて結局何も言い出せなかった。って内容なんやけど、
    めちゃくちゃわかる、、、!私も過去に全く同じ経験したし、他にも経験された方は意外と多いのかなと思う!
    大人になってからの友達作りって考えてみれば難しいかも(´-`).。oO

    最後の「獣の夜」は、臨場

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    2025年12月18日
  • 駐車場のねこ

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    どれも好きだなー

    「一等賞」
    気づくと、細田守監督がアニメ化した映像を勝手にイメージして読んでいた。
    脳内に映像がどんどん浮かんできて、それはどこかポップな絵で、いかにもアニメ的だった。
    主人公が転んだ場面、冬であったりその原因や怪我の状況などが、私の小学生の時の思い出とかなり重なっていてビックリした。

    GOAT初号に収められていた短編をきっかけに読んだわけだけれど、期待を裏切られず大いに楽しめた。
    もうすっかり嶋津輝さんファンである。

    森絵都さんの解説も楽しく、最後のツッコミ?的な指摘に大いに納得した。

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    2025年12月11日
  • 猫はわかっている

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    この本棚に「猫」で検索かけたら17冊も読んでいた。これが18冊目である。
    アンソロジーもあるので、ニャンコ好きな作家さんは多いんだなあと感心するニャンコ好きな自分である。
    1番バッターの村山由佳さんの作を読みながら、ずっと前から読みたいと思いながらも650ページの大作にためらっていた「風よあらしよ」に、やっぱり挑戦しにゃきゃあと思った。

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    2025年08月03日
  • 駐車場のねこ

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    一見普通だけど、ちょっと不思議な人たちの話。

    どんな人にも文字通り人生があるのですね。

    読んで良かったなーと思わせられました。
    嶋津輝さんの他の作品も読んでみようと思います。

    なお、「美丈夫」という表現が妙に気に入ってしまい、これから積極的に使っていきたい。

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    2025年01月04日
  • 襷がけの二人

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    女性のための女性の物語。
    生きて、作って、食べて、
    戦中、戦後を生き抜い二人の女性。
    年齢も立場も違えど、形を変えながら固い絆で繋がる二人の人生が尊く、愛おしい。
    今年最後の本に相応しいので、これにて完!
    また来年たくさんのよい本と出会えますように。

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    2024年12月25日
  • 襷がけの二人

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    大正から戦後を舞台にした 二人の女性の不思議な絆。
    本当にどう言ったらいいのだろう。二人の関係。

    立場が変わっても仲間の様な、師弟のような。奥様だった千代の優しさ、純粋さが
    女中頭だった初にも通じ。きっと二人で戦後を乗り越えていくのだろう。二人なら乗り越えられる。

    女性二人の友情の話⁈

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    2024年12月16日
  • 襷がけの二人

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    ネタバレ

    戦後間もない昭和24年。盲目の三味線師匠、三村初枝宅の女中となった鈴木千代。実は戦争前、初枝は千代の家の女中だったのだ。

    なるほど、こう書いてみると二人の立場も襷がけなんだなぁと読後に分かる。襷をかけて力いっぱい生きようという意味も込めているんだなぁと感嘆。

    太平洋戦争をはさむ波乱の時代を、女の絆で乗り切ってきた千代と初枝の物語。有吉佐和子や田辺聖子らが描いてきた昭和女流文学のテイストを強く感じる作品だった。家事の苦労、夫との不和、妾の存在、おせっかいババアのうっとうしさ、実家の確執。それらの話を徹底的にひっくり返す東京大空襲。

    たくましく生きてきて、これからも生きていくであろう、2人(

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    2024年11月19日