嶋津輝のレビュー一覧
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大正から昭和にかけての時代を生きた女性2人の物語。
父の友人が経営する製缶会社の跡取り息子に嫁いだ千代は、無口な夫とは心も体も通じず、女中頭の初衣や歳若い女中のお芳ちゃんと家事をする毎日だった。
千代と夫の関係がどうにもならなくなったり、初衣が元芸者で義父と関係があったことなどやさまざまなことがあるなかで、戦禍のなか逃げているうちにはぐれた千代と初衣。
ひとりで健気に生きようとする千代が、やっと親しくなれた男性にも裏切られ、次に出向いたのは住み込みで盲人の三味線のお師匠さん宅だった。
空襲に巻き込まれて喉を潰した千代と目が見えなくなった初衣との再会は、2人の立場が逆転したとはいえ、そ -
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千代は容姿が平板で後味を残さない。
それがいいのか、悪いのか。
昭和24年、千代が訪れたのは
盲人で三味線の師匠をしている女性・初衣の家。
師匠の身の周りの世話をする仕事を得た千代。
そこから2人がどのように生きてきたのか
世の中の動きと共に明かされていく。
大正15年、千代が嫁いだ先に女中頭の初衣がいた。
時代と共に日常生活から戦局が深刻化していく様子が伝わってくる。
初衣と千代、その時代を生きた全ての女性たちの力強さが
読むものの胸にしっかり響いてくる。
木内昇さんが好きで読み続けているけれど
似ているようでまた違った面白さがある。
初読み作家さんだったが、この先も追っていきたい。 -
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大正14年
19歳で工場を経営する山田家へ嫁いだ千代
その婚家で女中頭だった初衣
二人は20歳差ながら、気の合う仲間
千代の夫である茂一郎はあまり喋らない人で夫婦関係はうまくゆかない
よその女性との間に子供を作り家にはほぼ帰らない
この時代の女性達は、一人で暮らしていける様な仕事もないから、どんな夫であろうと離縁されると生きてゆけず我慢するしか無いのですね
女性が一人前の仕事をしていた、数少ない人たちは
朝ドラのヒロインになる位珍しい事だったのでしょう
戦争の後初めて、一人で必死で生きる千代
戦禍の中生き別れになってしまった千代と初衣
そして再会出来た後、前向きに今を生きる二人の姿が、 -
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7つの短編集
ちょっと変わった人達が出てくるけど、根っからの悪人ではない
普通の人の日常の中に紛れる優しさ
そして、ちょっとした謎
しかもその説明は成されない
そんな何気ないやり取りが満載
・ラインのふたり
工場の短期バイトで知り合った女性二人の交流
若い社員から目の敵にされている事を察し、口撃を試みるが
その社員から返ってきた対応とは
バイト目線では、社員さんの仕事はそう見えるのでしょうね
実際は、他のタスクのついでだったりするのだけどね
それにしても、「命の母」って職場の救急箱に入ってるものか?
頓服薬ではないんだけど?
・カシさん
個人経営のクリーニングを営む夫婦と、下着ま -
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ネタバレ主人公の人生は、結構悲惨だと思うけど、ラストは清々しい。
戦前から戦後にかけての女性の立場の弱さや生きる事が大変な時代の暮らしなどがよくわかる小説。
おっとりとおおらかな千代だからこそ生き抜けたのかも。まっすぐで裏のない千代を大事にした20歳も年上の初さんとの友情がとても心地よい。婚家の女中として出会った初さんは、過去の出来事を悔いている。千代は初のサッパリとした男らしいとさえ感じる性格や品のある優雅な物腰に憧れる。だが、夫はそうではなかった。理由は次第に明らかになるが、不幸な夫婦だったと感じた。
それにしても戦後の千代は頑張ったと思う。初が感心するくらいテキパキと動く。
2人の再会は奇跡的。 -
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前半、あまり好みでない作品が続きましたが、後半すごく良かったです!
おもしろかった3作品
「こっちを向いて。」
分かるー‼︎って話でした。大人になってから友達作るのって難しい。こちらと向こうに友達を作ろうという願望が、まさに同じタイミングで存在しないと成立しない。
自分が今までに経験した感情が言語化されてる感じで気持ちよくて、そして切なかったです。
「ラインのふたり」
いたずらして笑ってはいけないのに全身で笑い出したくなる感じ。笑いすぎてお腹痛くて涙出る、みたいな。そういう時の女子同士の連帯感を思い出しました。
終わり方も良かった。
「獣の夜」
一番好きです。ジビエ、全然興味なかったけ