嶋津輝のレビュー一覧

  • 襷がけの二人

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    大正から昭和にかけての時代を生きた女性2人の物語。

    父の友人が経営する製缶会社の跡取り息子に嫁いだ千代は、無口な夫とは心も体も通じず、女中頭の初衣や歳若い女中のお芳ちゃんと家事をする毎日だった。

    千代と夫の関係がどうにもならなくなったり、初衣が元芸者で義父と関係があったことなどやさまざまなことがあるなかで、戦禍のなか逃げているうちにはぐれた千代と初衣。

    ひとりで健気に生きようとする千代が、やっと親しくなれた男性にも裏切られ、次に出向いたのは住み込みで盲人の三味線のお師匠さん宅だった。


    空襲に巻き込まれて喉を潰した千代と目が見えなくなった初衣との再会は、2人の立場が逆転したとはいえ、そ

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    2026年03月09日
  • 襷がけの二人

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    忘れ得ないもの、ってあると思いますか?そんな問いかけが聞こえてくるようだった。懐かしい気持ちにさせられる、不思議な文体であった。

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    2026年03月05日
  • 襷がけの二人

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    戦前から戦後にかけての家父長制の時代。そんな中で、女性が「自分の生きたいように」生きることは、どれほど困難だっただろう。 さまざまな出来事に翻弄されながらも、「家」や「普通」という枠からはみ出すことを恐れずそれぞれの道を選び取っていく千代と初枝さんの姿はとても力強く凛としていて、心から素敵だと思った。 主人と女中という立場の違う二人が、次第に心を通わせ、やがてタッグを組む。そのときに生まれる絆の強さには思わず惚れ惚れする。身分や常識を越えて結ばれる信頼関係の尊さが、心に残る作品。

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    2026年03月04日
  • 襷がけの二人

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    千代は容姿が平板で後味を残さない。
    それがいいのか、悪いのか。

    昭和24年、千代が訪れたのは
    盲人で三味線の師匠をしている女性・初衣の家。
    師匠の身の周りの世話をする仕事を得た千代。
    そこから2人がどのように生きてきたのか
    世の中の動きと共に明かされていく。

    大正15年、千代が嫁いだ先に女中頭の初衣がいた。
    時代と共に日常生活から戦局が深刻化していく様子が伝わってくる。

    初衣と千代、その時代を生きた全ての女性たちの力強さが
    読むものの胸にしっかり響いてくる。

    木内昇さんが好きで読み続けているけれど
    似ているようでまた違った面白さがある。
    初読み作家さんだったが、この先も追っていきたい。

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    2026年03月05日
  • 襷がけの二人

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    大正14年
    19歳で工場を経営する山田家へ嫁いだ千代
    その婚家で女中頭だった初衣
    二人は20歳差ながら、気の合う仲間

    千代の夫である茂一郎はあまり喋らない人で夫婦関係はうまくゆかない
    よその女性との間に子供を作り家にはほぼ帰らない

    この時代の女性達は、一人で暮らしていける様な仕事もないから、どんな夫であろうと離縁されると生きてゆけず我慢するしか無いのですね

    女性が一人前の仕事をしていた、数少ない人たちは
    朝ドラのヒロインになる位珍しい事だったのでしょう

    戦争の後初めて、一人で必死で生きる千代
    戦禍の中生き別れになってしまった千代と初衣
    そして再会出来た後、前向きに今を生きる二人の姿が、

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    2026年02月26日
  • 襷がけの二人

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    2人の女性の愛情物語。
    ただやさしく、暖かい話ではなく、日々をなんとか生きていくためにもがいている人びとの姿が描かれている。

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    2026年02月22日
  • 女ともだち

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    面白かった!
    それぞれの短編の掲載順?編纂順?並び?がとてもいい。最初の2話でズドンと落として中盤でジワジワ癒されて、最後は駆け抜けた。
    読み始めは女ともだちって何でこうなんだ……と落ち込んだけれど、読み終わる頃には女ともだちってなんかイイなと思える。
    「COPY」「水底の星」「ブータンの歌」が特に印象に残った。

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    2026年02月19日
  • 駐車場のねこ

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    7つの短編集
    ちょっと変わった人達が出てくるけど、根っからの悪人ではない
    普通の人の日常の中に紛れる優しさ
    そして、ちょっとした謎
    しかもその説明は成されない

    そんな何気ないやり取りが満載


    ・ラインのふたり
    工場の短期バイトで知り合った女性二人の交流
    若い社員から目の敵にされている事を察し、口撃を試みるが
    その社員から返ってきた対応とは

    バイト目線では、社員さんの仕事はそう見えるのでしょうね
    実際は、他のタスクのついでだったりするのだけどね

    それにしても、「命の母」って職場の救急箱に入ってるものか?
    頓服薬ではないんだけど?


    ・カシさん
    個人経営のクリーニングを営む夫婦と、下着ま

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    2026年02月18日
  • 襷がけの二人

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    この人すごく惹かれるな、好きだなと思う友愛のような気持ちにとても共感した。
    千代の母親の冷たさがつらかった分、お初さんの愛情に安心した。

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    2026年02月14日
  • 駐車場のねこ

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    ネタバレ


    ジャミラはホントはいい人だなと思った。二人はお母さんと同い年だから、お母さんと同い年の気持ち思って薬渡したのか、悪い人に思えてもいいとこもあるのかなって思った
    かしさん
    最初は変わった女客だと思ったけど、妻が打ち解けあってる。クリーニングできれいなことに感動してたりする。人っていろんな顔持ってる
    姉といもうと
    多美子、指を失ってるにも関わらず臆することなく、おぎので働き、家庭教師の間に相手をみつけ、そのまま後継として、二人で住む。頑張ってるからこそ、幸せな感じがした。

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    2026年02月14日
  • 駐車場のねこ

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    ネタバレ

    何か起こりそうな不穏な感じがあるけど結果何も起こらない(ほっ)。何か事情がありそうだけどそれは書いてない(想像が膨らみ、気になる)。読後感はよい話が多い。
    現実では、原因と結果と、全てがわかるわけじゃないからリアルといえばリアルだけど、小説だし、もうちょっと情報開示してほしいかなぁ。
    「カシさん」「姉といもうと」「米屋の母子」が好み。

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    2026年02月08日
  • 襷がけの二人

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    とてもよかった。
    女性はたくましい。
    だけど、終盤で山田だか鈴木だかわからんくなって、作者も間違えてると思う箇所がいくつかあった気がする‥

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    2026年02月02日
  • 襷がけの二人

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    ネタバレ

    主人公の人生は、結構悲惨だと思うけど、ラストは清々しい。
    戦前から戦後にかけての女性の立場の弱さや生きる事が大変な時代の暮らしなどがよくわかる小説。
    おっとりとおおらかな千代だからこそ生き抜けたのかも。まっすぐで裏のない千代を大事にした20歳も年上の初さんとの友情がとても心地よい。婚家の女中として出会った初さんは、過去の出来事を悔いている。千代は初のサッパリとした男らしいとさえ感じる性格や品のある優雅な物腰に憧れる。だが、夫はそうではなかった。理由は次第に明らかになるが、不幸な夫婦だったと感じた。
    それにしても戦後の千代は頑張ったと思う。初が感心するくらいテキパキと動く。
    2人の再会は奇跡的。

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    2026年02月01日
  • 襷がけの二人

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    今回の直木賞受賞の嶋津輝さんの作品。直木賞候補。
    住み込み女中と奥様が固い絆で結ばれ大正から昭和の時代の変化を生き抜き、戦後は雇い主と女中に立場逆転。
    その時代の家族関係、夫婦関係、主従関係が興味深い。

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    2026年01月29日
  • 襷がけの二人

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    不仲ではない夫。その夫の浮気。
    それゆえ、自由に生きていられる。
    その自由さに、夫が不要に等しいのだから、受け止めて、飲み込んで、今の生活を大切にする。
    生きるために食べる。食べることを大切にする。
    食べることで強く生きられて、行きたいからこそ食べる。

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    2026年01月19日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    冠婚葬祭をテーマにした短編集。年齢のせいか、成人と結婚の話は微笑ましかった。
    祭りには儚さを、葬式には哀しさを覚える。
    人生の節目がぎゅっと凝縮された物語を読むと、自分の来し方を振り返って身が引き締まる。
    今、出会えてよかった。

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    2025年12月16日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    色んな話があって、それぞれ面白かった。
    村山由佳さんのは人怖もあり、短篇ではないやつを読んでみたくなった。
    こっちを向いて、の話は凄くわかる!
    ブータン以外は好みだった。

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    2025年11月26日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    「もうすぐ十八歳/飛鳥井千砂」
    「ありふれた特別/寺地はるな」
    「二人という旅/雪舟えま」
    「漂泊の道/嶋津輝」
    「祀りの生きもの/高山羽根子」
    「六年目の弔い/町田そのこ」
    冠婚葬祭をテーマにした6話収録の短編集。

    文庫オリジナル&書下ろしが嬉しい。
    著名な作家さん勢揃いで粒ぞろいの作品ばかり。

    お気に入りは寺地はるなさん。
    まんまとミスリードされ、感情が上へ下へと揺さぶられたが読後感は最高。

    嶋津輝さんの作品も味わい深い。

    町田そのこさん、やはり一筋縄では行かない。
    良い話で終わるかと思いきやラストで突き付けられる真相に愕然。

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    2025年06月14日
  • 女ともだち

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    前半、あまり好みでない作品が続きましたが、後半すごく良かったです!

    おもしろかった3作品

    「こっちを向いて。」
    分かるー‼︎って話でした。大人になってから友達作るのって難しい。こちらと向こうに友達を作ろうという願望が、まさに同じタイミングで存在しないと成立しない。
    自分が今までに経験した感情が言語化されてる感じで気持ちよくて、そして切なかったです。

    「ラインのふたり」
    いたずらして笑ってはいけないのに全身で笑い出したくなる感じ。笑いすぎてお腹痛くて涙出る、みたいな。そういう時の女子同士の連帯感を思い出しました。
    終わり方も良かった。

    「獣の夜」
    一番好きです。ジビエ、全然興味なかったけ

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    2025年05月19日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    冠婚葬祭をテーマにしたアンソロジー。幸せなお話が多いかと思いきや、じとっとした暗さを孕んだお話が多い。お気に入りは、死んだ夫の娘が訪ねてくるお話、町田そのこ「六年目の弔い」。

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    2025年05月08日