嶋津輝のレビュー一覧
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「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー
既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。
なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
女性あるあるです。
そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。
坂井希久子さんの「ト・モ・ダ・チ」はイヤミスを連想させるどろどろした話で、もはやホラーの様にも思えて怖かった。
千早 茜さんの「卵の殻」は繊細な女性心理が描かれていて女性の執着がただただ恐ろしい。
「サバサバした女なんていないよ」のセリフが印象に残ります。
子供時代の競争意識、嫉妬心を描いた大崎 -
Posted by ブクログ
直木賞候補作にこの『カフェーの帰り道』という作品が上がった時に、タイトルと装幀にとっても惹かれ、受賞が決まった時には尚更「読むしかない」と心の中で決めた作品でした!
今の弱った私は正しくこんなのを求めてたぁ〜と、文章に、そして登場人物たちに胸を打たれながら読みました。
美しく読みやすい文章に引きこまれ、 戦前〜終戦後間もないころの女性の働き方を、女性の目線から辿れるお話でした。
当時の日本の「カフェー」文化の勉強になるし、そんなカフェーで働く「女給」の仕事についてや、「職業婦人」という名称のついた女性の立ち位置、デパートのいわゆるエレベーターガールの見られ方などを垣間見ることができ、当 -
Posted by ブクログ
大正から戦後にかけて上野の片隅にある小さなカフェーで働く女性たちを描いた連作集。全体を通して軽快な筆致が印象的で、個性的な登場人物たちの織り成す日常の一コマに、読んでいて思わず微笑みたくなるような場面が多々あった。
そんな中「タイ子の昔」は主人公の周囲が戦争に巻き込まれる話で、思われぶりな終わり方ということもあり他とは印象を異にするんだけど、終章で伏線回収がされるので最終的な読後感は悪くない。
前作のテーマは正直ここで詳細を書くのも憚られるような刺激的なものだったけど、本作に関しては現代の感覚でセクハラにあたるような描写はいくつかあるものの、基本的には誰でも安心して読める内容になっていると思う