嶋津輝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても上手な文章が美しい日本語で書かれています。きっと丁寧に推敲されているのでしょう。戦前の女給たちには楽しさや華やかさだけではなく、日常生活があり時代に迫られた息苦しさもありました。それでも彼女たちは寄りかかりすぎることなく支え合い、長い年月を経てまた交差してお互いの健闘を讃えあったりするのです。男でも女でも、泣くより笑って背筋を伸ばして歩いていたいですよね。
著者に興味を持ったのは日経新聞に連載した文章も中身も上手なエッセイを読んだからです。小説も期待を裏切らず素晴らしかったですし、この作品がきちんと評価されて直木賞を受賞したこともうれしいです。次は「襷がけ」を読みます!
4.0 -
Posted by ブクログ
大正から昭和にかけて、女給として働いて
いた、市井の女性たちの5編からなる
連作短編集
東京、上野の辺鄙な場所にある
あまり流行っていない「カフェー西行」
入り口ドアの貼り紙には
『女給募集 十九歳 アウグイステヌス』と
書いてある。そこで働く個性豊かな女性たち。
どの話も少しおどけたところがあり、そして
温かく、少し切ない。
戦争へと時代が大きく変わり、物語の雰囲気も
変わっていく中で、したたかに、しなやかに、
懸命に生きる彼女たちが愛おしい。
印象に残ったのは高等女学校出のセイと
理髪店で働く向井の、ひと時の淡い恋の話。
向井のアドバイスで、どんどん粋な女性に
なっていくセイが可愛い。