駐車場のねこ

駐車場のねこ

800円 (税込)

4pt

4.1

「オール讀物」新人賞受賞作「姉といもうと」を含む傑作短篇集。

幸田文の『流れる』に憧れる家政婦の姉と、指がないが活動的でラブホテル受付をする妹。
つぶれたスナックの女性店員たちが開いた競馬場での同窓会。
職人気質のクリーニング店主と常識外れの若い女性客。
駐車場の猫に餌をあげている布団屋の妻と、“役者のような美男子”の夫……。

おもわずほほえんでしまうユーモア。人間観察からあふれでる、生きることへの“姿勢の良さ”がにじみ出る。

解説・森絵都「どんな個性も大らかなユーモアをもって包みこむことで、マイナスをもプラスに転化させる。これぞ嶋津マジックだろう」

何気ないやりとりから生れる違和感がクセになる、オリジナリティ溢れる全7篇。

※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本『スナック墓場』の文庫版を底本としています。
文庫化にあたり、改題しました。

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駐車場のねこ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ほのぼのとしていない、続いていく何気ない日々。
    こんな小説を読みたかった。いくらでも読める。
    良い本に出会えました。

    0
    2024年09月13日

    Posted by ブクログ

    前回の直木賞候補『襷がけの二人』の作者、嶋津輝の短篇集。作者の作品にはごく普通の人たちの世界を描いているようでいて実は変わった個性や身体的特徴を持つ人が度々出てくる。そんな人々をあたたかい目線で愛する作者の優しさを感じる。

    0
    2024年07月03日

    Posted by ブクログ

    7編収録されている短編集。どの作品も淡々と描かれているけれどどこか不思議な魅力も感じられる。どこにでもある日常のなかの変化やふと感じる違和感を通して見えてくる毎日が少し良く思えたりする瞬間がとてもいい。この淡々とした空気感とその中にいる人たちの暮らしのこれまでとこれからがもっと読みたくなるとても大好

    0
    2023年10月24日

    Posted by ブクログ

    世の中のちょっとフツウではない人たちの日常というか、フツウなんて枠はぼやけていて、みんな何かしら変わってるんだけど、ちゃんと合わせたり合わせなかったり、話してみたり付き合わなかったりしながら生きている。
    姉といもうともよかったし、一等賞は切ないけどおかしみがあり、スナック墓場の馬券のくだりはリアルで

    0
    2024年10月29日

    Posted by ブクログ

    家政婦の姉とラブホテル勤務の妹、職人気質のクリーニング屋と常識外れの女性客。何気ないやりとりから生まれる違和感がクセになる愛すべき7篇。
    平凡な人生、平凡な暮らし…何かと私たちは、とりあえず普通であれば不満は抱かないが、人間関係も自身の行動もひとつ選択を間違えれば非常事態に陥る。そんなスレスレ感を事

    0
    2022年04月25日

    Posted by ブクログ

    女性ならではの視点が随所にみられた作品。
    「カシさん」、結局結末はなんだったんだろうかと思ったけれど...
    なんか粘着質が感じられた、今まで読んだ本ではあまり感じられなかった変わった短編集だった。

    0
    2024年02月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ラインのふたり
    日常のちょっとした嬉しさ

    カシさん
    カシさんは何だったのか、男にどんな感情を抱いていたのか
    奥さんの強さ

    姉といもうと
    こんな姉妹関係だったら、素敵だなあ

    駐車場のねこ
    苦手だった人が、あんがい悪い人じゃないかもと思えたこと

    日常だけどどこか日常じゃない、吸いこまれるような作

    0
    2024年11月08日

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