【感想・ネタバレ】駐車場のねこのレビュー

あらすじ

「オール讀物」新人賞受賞作「姉といもうと」を含む傑作短篇集。

幸田文の『流れる』に憧れる家政婦の姉と、指がないが活動的でラブホテル受付をする妹。
つぶれたスナックの女性店員たちが開いた競馬場での同窓会。
職人気質のクリーニング店主と常識外れの若い女性客。
駐車場の猫に餌をあげている布団屋の妻と、“役者のような美男子”の夫……。

おもわずほほえんでしまうユーモア。人間観察からあふれでる、生きることへの“姿勢の良さ”がにじみ出る。

解説・森絵都「どんな個性も大らかなユーモアをもって包みこむことで、マイナスをもプラスに転化させる。これぞ嶋津マジックだろう」

何気ないやりとりから生れる違和感がクセになる、オリジナリティ溢れる全7篇。

※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本『スナック墓場』の文庫版を底本としています。
文庫化にあたり、改題しました。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

どれも好きだなー

「一等賞」
気づくと、細田守監督がアニメ化した映像を勝手にイメージして読んでいた。
脳内に映像がどんどん浮かんできて、それはどこかポップな絵で、いかにもアニメ的だった。
主人公が転んだ場面、冬であったりその原因や怪我の状況などが、私の小学生の時の思い出とかなり重なっていてビックリした。

GOAT初号に収められていた短編をきっかけに読んだわけだけれど、期待を裏切られず大いに楽しめた。
もうすっかり嶋津輝さんファンである。

森絵都さんの解説も楽しく、最後のツッコミ?的な指摘に大いに納得した。

0
2025年12月11日

Posted by ブクログ

一見普通だけど、ちょっと不思議な人たちの話。

どんな人にも文字通り人生があるのですね。

読んで良かったなーと思わせられました。
嶋津輝さんの他の作品も読んでみようと思います。

なお、「美丈夫」という表現が妙に気に入ってしまい、これから積極的に使っていきたい。

0
2025年01月04日

Posted by ブクログ

ほのぼの、としていながら続いていく何気ない日々。
こんな小説を読みたかった。いくらでも読める。
良い本に出会えました。

0
2024年09月13日

Posted by ブクログ

前回の直木賞候補『襷がけの二人』の作者、嶋津輝の短篇集。作者の作品にはごく普通の人たちの世界を描いているようでいて実は変わった個性や身体的特徴を持つ人が度々出てくる。そんな人々をあたたかい目線で愛する作者の優しさを感じる。

0
2024年07月03日

Posted by ブクログ

7編収録されている短編集。どの作品も淡々と描かれているけれどどこか不思議な魅力も感じられる。どこにでもある日常のなかの変化やふと感じる違和感を通して見えてくる毎日が少し良く思えたりする瞬間がとてもいい。この淡々とした空気感とその中にいる人たちの暮らしのこれまでとこれからがもっと読みたくなるとても大好きな短編集。

0
2023年10月24日

Posted by ブクログ

読者に想像させる終わり方の話が多く、余韻まで楽しめる短編集。
森絵都さんの解説を読んでたしかに。。!の連続でした。面白かったです!

0
2026年03月14日

Posted by ブクログ


えー!どうなるの?どこ行っちゃったの?大丈夫なの?からの…?!あぁwwってな物語たちよ(笑)
通常運行であろう日常の人々にドキドキしながらのーー…?!だからさぁwwwって…

0
2026年03月13日

Posted by ブクログ

7つの短編集
ちょっと変わった人達が出てくるけど、根っからの悪人ではない
普通の人の日常の中に紛れる優しさ
そして、ちょっとした謎
しかもその説明は成されない

そんな何気ないやり取りが満載


・ラインのふたり
工場の短期バイトで知り合った女性二人の交流
若い社員から目の敵にされている事を察し、口撃を試みるが
その社員から返ってきた対応とは

バイト目線では、社員さんの仕事はそう見えるのでしょうね
実際は、他のタスクのついでだったりするのだけどね

それにしても、「命の母」って職場の救急箱に入ってるものか?
頓服薬ではないんだけど?


・カシさん
個人経営のクリーニングを営む夫婦と、下着までクリーニングに出そうとしてくるオカシな客のカシさん

カシさんの意図が最後まで読んでも謎
あと、奥さんがカシさんに掛けた言葉の意図と心境の変化も

最初に思ったのは、カシさんが乳がんで乳房を摘出したとか?と思った
なので、奥さんが銭湯で裸を見て察したのかとね
旦那さんが見たのは、疑似乳房だった可能性もなくはない
でも、違うような気がする

それだとしても、旦那さんに対する妙な執着の説明が付かないのでね
やはり、以前関係を持った相手がポイントだと思うのだけど、何も推理できない


あと、カシさんは潔癖症なのかとも思った
まぁ、そんな人が銭湯に行くか?とも思うけど
湯船に長く浸かっていたとか、奥さんはその後の行動とかから察するものがあったのだろうか?

だとしても、奥さんが旦那さんに言った
「あなたって、乾いた雑巾みたいだもの」という言葉
雑巾に例えている時点で、完全にいい意味ではないわなぁ
だから奥さんも気まずそうにしているわけだけれども
旦那さんの汗ならOKという理由も謎だなぁ

もう一つの可能性として、カシさんがトランスジェンダーで性転換済みもありそう
それなら奥さんの行動も納得がいくし
手の描写も元男性という伏線にも思える


あと、ダルダルのランニングシャツで乳首が見える姿から、「グレコローマン」という渾名をつけられてるところは笑える


・姉といもうと
幸田文の「流れる」に憧れて家政婦の仕事をしている姉と、指先が欠損していて知人の経営するラブホテルで受付をしている妹

姉の派遣先の夫が、妹の彼氏の上司と判明する

妹さんの指がない理由を聞いてきたのが、その上司が人生で二度目だという
姉は物心付いた頃から妹の指がなかったので、聞くことすらしてこなかったらしい

妹さんみたいなキャラの人、身近にいたら楽しそう

メタ的な謎として、タイトルの「いもうと」がひらがななのはどんな意図なのだろう?
姉妹のキャラクターを反省させてるのかな?


・駐車場の猫
布団屋を営む夫婦と、お向かいのフグ屋の隣の駐車場にやってくる猫

旦那さんは男前で、べらんめぇ口調というギャップ
その妻が普段は猫に餌をあげているが、入院中には印象のよくないフグ屋の女将さんが餌をやっていたようで……


・米屋の母娘
怪我をした母親の元に通う独身の息子がお弁当を買うために立ち寄る米屋の母娘

値段は安いが、コロッケを爆発させたのか中身がなかったり、おかずが少なくなっていたり
しかも、接客が然程よくない


・一等賞
発作で商店街をうろつき始めるアラオと、それを治めるために連携して誘導する商店街のお店の人々
そしてそれを最後まで見届ける主人公の女性とその幼少期の出来事


・スナック墓場
潰れたスナックの女性店員3人が同窓会的に競馬場で語らう話
本当は「波止場」という店名だが、「スナック墓場」と陰口を叩かれていた理由と潰れた経緯



どの話しも良いけれども
一番気になったのは「カシさん」かな
結局、カシさんの正体や奥さんの態度が変わった理由が気になる


元は「スナック墓場」だったのを改題して文庫化

芥川賞作家のようだけど、浅学にしてお名前を聞いたことがなかった
「カフェーの帰り道」の作家さんだったのですね
経歴を見てみたけど、まだ数作しか出されていない
直木賞って、中堅どころの作家さんが受賞するイメージがあるのだけど、ある意味でまだ新人さんと言えるような方も対象なのか?

--------------------
『カフェーの帰り道』で、第174回直木賞を受賞!

いま最も注目されている作家・嶋津輝の
デビュー作(「オール讀物」新人賞受賞作「姉といもうと」)を含む傑作短篇集。

単行本『スナック墓場』を改題

幸田文の『流れる』に憧れる家政婦の姉と、指がないが活動的でラブホテル受付をする妹。
つぶれたスナックの女性店員たちが開いた競馬場での同窓会。
職人気質のクリーニング店主と常識外れの若い女性客。
自分が入院中、向いのふぐ屋のおかみさんがなぜか駐車場の猫に餌をあげていて…。

商店街の生活、女性同士の友情と葛藤、男性への鋭い視線。
思わずほほえんでしまうユーモア、人間観察から溢れる、生きることへの〝姿勢の良さ〟がにじみ出る。

何気ないやりとりから生れる違和感がクセになる、オリジナリティ溢れる全7篇。

文庫解説・森絵都「どんな個性も大らかなユーモアをもって包みこむことで、マイナスをもプラスに転化させる。これぞ嶋津マジックだろう」

第二作である長篇小説『襷がけの二人』は第170回直木賞候補作に。
宮部みゆき、三浦しをんら、選考委員が絶賛!
--------------------

0
2026年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジャミラはホントはいい人だなと思った。二人はお母さんと同い年だから、お母さんと同い年の気持ち思って薬渡したのか、悪い人に思えてもいいとこもあるのかなって思った
かしさん
最初は変わった女客だと思ったけど、妻が打ち解けあってる。クリーニングできれいなことに感動してたりする。人っていろんな顔持ってる
といもうと
多美子、指を失ってるにも関わらず臆することなく、おぎので働き、家庭教師の間に相手をみつけ、そのまま後継として、二人で住む。頑張ってるからこそ、幸せな感じがした。

129p「私の指のこと、質問もしないし、何も言ってこないの。それはそれで、何もいわないのもおばさんが直接きいてくるのもどっちもうれしいんだよ。2人とも信頼してるから。私のこと好いてくれるからそうしてるんだってわかるの」
神羅してるからこそ、2人は全く反対で別々だけど、好きなんだなあと。

157p駐車場のねこ
ふぐのお店がなくなって、その後のカフェやるディックさん、サーセンの連続に笑ってしまった
ふぐ屋の夫婦仲どんな感じか分からないけど、女店主さんはねこに餌やって、悪い人たちではないのかなと思った。

米屋の母娘
愛想悪いが、弁当の中身入ってないお店側のミスだけど、お母さんとのやりとりが可愛らしかったのかな。最後は対応はもとに戻ってたけど。変わらない冷たい対応だけど、それでも人間らしさが出てる。

一等賞
あらおをなんとかしようと、商店街の人たちが協力しながら、声を掛ける。化粧品屋の奥さんの代わりにユキが帰りなさいと言って、無事ゴールできて良かった。

0
2026年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何か起こりそうな不穏な感じがあるけど結果何も起こらない(ほっ)。何か事情がありそうだけどそれは書いてない(想像が膨らみ、気になる)。読後感はよい話が多い。
現実では、原因と結果と、全てがわかるわけじゃないからリアルといえばリアルだけど、小説だし、もうちょっと情報開示してほしいかなぁ。
「カシさん」「姉といもうと」「米屋の母子」が好み。

0
2026年02月08日

Posted by ブクログ

ほのぼのした短編だが、登場人物のキャラクターが面白くかつ物語にも一捻りあって面白かった。
他の作品があればまた読みたい。3.8

0
2025年04月23日

Posted by ブクログ

なんだろう、不思議な読後感。
決して悪い話ではないのに、うすら怖さがあったり、変な人?とカテゴリーしたくなるような、癖のある人たちが出てくるのに、全体的には温かく優しい話の数々。作中にも出てくる幸田文の文体と似ているのだろうか?いずれも処女作というのに驚く。そして解説の森絵都さんが、著者インタビューを読んだら、「普通、ということにこだわりました。ふつうの人とか生活費を描きたいという気持ちが強いので」という言葉を見つけ、危うく椅子から転がり込む落ちそうになった。と。笑笑

7つの短編。バラバラな日常を描いている。
どれもどこか強烈な印象が残っていて面白かった。また読み返した時に何を感じるのか楽しみな作品かも。

0
2024年12月30日

Posted by ブクログ

世の中のちょっとフツウではない人たちの日常というか、フツウなんて枠はぼやけていて、みんな何かしら変わってるんだけど、ちゃんと合わせたり合わせなかったり、話してみたり付き合わなかったりしながら生きている。
姉といもうともよかったし、一等賞は切ないけどおかしみがあり、スナック墓場の馬券のくだりはリアルで面白かった。

0
2024年10月29日

Posted by ブクログ

家政婦の姉とラブホテル勤務の妹、職人気質のクリーニング屋と常識外れの女性客。何気ないやりとりから生まれる違和感がクセになる愛すべき7篇。
平凡な人生、平凡な暮らし…何かと私たちは、とりあえず普通であれば不満は抱かないが、人間関係も自身の行動もひとつ選択を間違えれば非常事態に陥る。そんなスレスレ感を事を荒立てることなく表現する作者の巧さに感服する。誰の人生もホラーだ。

0
2022年04月25日

Posted by ブクログ

日常の中に現れる小さな違和感や不思議な出来事にこそ、人は魅了されるのだなと思った。
クセのある人物や見方によっては厄介な人物であっても、この作家にかかればとても個性的にユーモア溢れるキャラクターに見えてくる。大きな事件は起きないけれど、人々が織りなす生活の一部に心が温かくなりました。

0
2026年03月05日

Posted by ブクログ

面白かったけれど、なんと書いていいかよくわからない話。
知人にはおすすめはしないかな。
どれも設定もユニークでいいんだけれど、最後に で?と聞かれてしまいそうな話ばかり。
まぁ、実際に現実は解決しないこと・割り切れないことの方が,多いということではありますが。

0
2025年06月18日

Posted by ブクログ

不思議な話でした。
変わった人が地域から孤立をするのでなく、必ず周囲には見守っている人がいて、その関係を第三者の目線で見ている感じ。
それぞれに記憶に残るような特別なエピソードはないんだけれども、なんともいえない読後感が良かった。

0
2025年05月31日

Posted by ブクログ

7篇からなる短編集。
ちょっとしたことがちょっと幸せに思えることとか、ちょっと艶めかしい?話しとか…なんてことない所に転がっていそうなことにスポットライトを当てて丁寧に書かれている感じ。

『一等賞』が中でも一番好き。商店街の人々が病気でおかしな行動を起こす男を決して迷惑がらずに協力して彼の家まで誘導していく様が素敵に思えるから。

全体的な感想としては『どこにでもありそうだけどちょっと不思議な話し』なのです。

0
2025年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラインのふたり
日常のちょっとした嬉しさ

カシさん
カシさんは何だったのか、男にどんな感情を抱いていたのか
奥さんの強さ

姉といもうと
こんな姉妹関係だったら、素敵だなあ

駐車場のねこ
苦手だった人が、あんがい悪い人じゃないかもと思えたこと

日常だけどどこか日常じゃない、吸いこまれるような作品たち

0
2024年11月08日

Posted by ブクログ

女性ならではの視点が随所にみられた作品。
「カシさん」、結局結末はなんだったんだろうかと思ったけれど...
なんか粘着質が感じられた、今まで読んだ本ではあまり感じられなかった変わった短編集だった。

0
2024年02月17日

「小説」ランキング