嶋津輝のレビュー一覧

  • 駐車場のねこ

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    世の中のちょっとフツウではない人たちの日常というか、フツウなんて枠はぼやけていて、みんな何かしら変わってるんだけど、ちゃんと合わせたり合わせなかったり、話してみたり付き合わなかったりしながら生きている。
    姉といもうともよかったし、一等賞は切ないけどおかしみがあり、スナック墓場の馬券のくだりはリアルで面白かった。

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    2024年10月29日
  • 襷がけの二人

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    裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。二人の四半世紀に渡る物語。
    冒頭のシーンで女中頭だった初衣が思わぬ姿になり、その雇い主だった千代が逆に住み込み女中として初衣の家で働き始めるところが描かれている。
    戦争の混乱による影響だと思われるが、一体何が起きたのか興味を掻き立てられる。
    そこから物語は遡り、大正15年の千代の嫁入りから始まる。

    千代と初衣の関係は傍から見れば奇妙だが、楽しい。
    決して雇用主と女中という上下関係はなく、共に家を切り盛りする同僚のようでもあり、千代が嫁入りするまで家を切り盛りしていた初衣が様々なことを教える先輩のようでもあり、もう一人の若い女中・お芳と共に三人姉妹

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    2024年09月30日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    寺地さんの作品を、何作か読んでいますが、初めて爆笑しながら読んだ。ほんとに寺地さんのだよね こんな面もあるんだーと、楽しくなりました。それから、勝手に騙されてしまった。ネタバレしちゃうので、詳しくは書きませんけど。

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    2024年09月28日
  • 襷がけの二人

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    はじめての著者さんでしたが、すきっと、読み終えました。
    テレビドラマを見終わった感じかな。次作もあれば、読んでみたいです。

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    2024年09月25日
  • 襷がけの二人

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    最初面白くないと思ったけど 面白かった
    淡々としたお話だけど そうだよねと思えた

    花電車は若い頃どちらの意味も読み聞きしてて 久しぶりって感じ 私よりわかい作者なのによく知ってたなと思った ま 時代劇かくひともいるから当たり前か
    戦争
    は、経験してないのにいうのもなんどけど よく描かれてると思った 二人 互いに、一緒に生きていくんだなと思った それまでの人生に無駄はないと思った

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    2024年09月24日
  • 襷がけの二人

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    大正~戦後を生きた女性の話ということで、読んでいて辛いシーンが多いのでは…と身構えていたもののの、戦争ではなくヒューマンドラマが話の中心だったので想像以上に読みやすかったです。
    千代やお初さんを好ましいと思えるか否かで、読みやすさはだいぶ違ってくるとは思うのですが……。
    私は千代を通してこの時代ゆえの女性の生きづらさがリアルに感じられて、気付けばすんなりと物語に没入し、千代を見守るような応援するような気持ちで読んでいました。
    千代自身飢えることはない境遇で例えこの時代では恵まれていた方なのだとしても、千代の決して良いことばかりでなく理不尽なこともどうにもならないことも沢山ある人生を彼女なりに歩

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    2024年08月14日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    冠婚葬祭をテーマにしたオムニバス。冠が成人式を、祭が先祖の霊をまつる祭事を指すとは分かってなかった。
    飛鳥井千砂、寺地はるな、雪舟えま、嶋津輝、畠山羽根子、町田そのこのうち3人は初読み。飛鳥井千砂と町田そのこの作品が良かった。

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    2024年08月12日
  • 女ともだち

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    女性作家8人が描く「女友達」とは。
    1人目の村山由佳からやられた。大好物ですよ…。
    いいな、こわいな、めんどくさいな…が全部楽しめる。
    阿川佐和子作中の「女がともだちを作るときの条件」が真理だと思う

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    2024年08月06日
  • 襷がけの二人

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    最初の数ページ(数行)で、文章の読みやすさと美しい日本語に驚嘆である。最後まで何か一本筋の通った凛とした文体が力強く作品を引き締めてくれている。
    もちろんストーリーも滋味豊かで、キャラクターはたくましく生き生きと動いている。
    傑作である。

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    2024年08月03日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    寺地はるなさんと町田そのこさんの短編が読みたくて。
    お二人の短編は安定の面白さ。特に町田そのこさんのお話は号泣。登場人物の二人と一緒に、ゆっくり時間をかけながらいろんな感情を落とし込んで読み終えた感じ。ラストは切な過ぎる。

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    2024年07月03日
  • 女ともだち

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    女ともだちがテーマというだけあって
    共感も怖さも面白さもあって
    感情が良い意味でぐちゃぐちゃになる。

    短編だからサクッと読めるし
    作家さんによって文体も違うから
    一気読みというよりは作品ごとに間を開けて読んだ。

    最後の獣の夜が近い女ともだちが見事に描かれてて読みながらもドキドキした。

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    2024年04月27日
  • 女ともだち

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    女の子のころから感じていた女としての楽しさ、生きにくさ、めんどくささ、近くてうざったく思えるときもある母親との関係性など、さまざまなものを感じて大人になったなと自分の人生を重ね合わせながら読むことができる。
    これを読んだ男性陣はどのように感じるのか気になる。笑 きっと恐怖だろう。

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    2024年04月21日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    6人の作家からなる冠婚葬祭の短編集です。
    他の作品も読んだことがある作家さんの短編は流石だなと。
    普段短編集、それも作家さんが違うと話についていくのに少し戸惑いますがすぐにその世界に入る事が出来ます。
    そしてやっぱりその先も読んでみたくなります。
    人の弱さ、憎しみ、罪悪感、どうしようもないものを描くのが上手く伝わってきます。
    短編集なので時間をかけてゆっくりと読み終えられました。

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    2024年02月20日
  • 猫はわかっている

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    読み終わり。まさかのホラー要素が出てきたのは少しびっくりしたけれどとても良かった、特に最後の話が好き。

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    2024年02月13日
  • 女ともだち

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    女ともだちをテーマにしたアンソロジー

    どの作品も、女性だからこそわかる女性同士の複雑な関係性と感情を描き出していて面白かった。
    知らなかった作家さんもいたけど、この本で知ることができてよかった!

    特に印象に残っているのは村山由佳さんの『COPY』
    ラストが衝撃すぎて、もう一度読み返さずにはいられない。

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    2024年01月28日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    ネタバレ

    飛鳥井千砂さんの作品が読める!ということでご本を見つけて即買いしました。
    飛鳥井千砂さんのお話もちろんサイコーだった!そしてほかの作家さんのお話も面白かった。

    飛鳥井千砂さんの書く主人公の女性がとっても好きで、今回のもうすぐ十八歳も夢中になりながら読んだ。
    後半の展開に、主人公の気持ちになってえ!?え!?となった。主人公に起こったことを知っているから、締め方に納得した。ぜひ読んでほしい!

    お話が進むにつれてページを捲る手が止まらなくなったのは雪舟えまさんの二人という旅。
    最初は設定の読み込みに苦戦したんだけれど、読み込めた後には、どうなるんだろう??どこにお話しが着くのだろう??と興味津々

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    2024年01月26日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    ネタバレ

    飛鳥井千砂さんのもうすぐ十八歳【冠】
    18歳で子供を持つという事

    寺地はるなさんのありふれた特別【冠】
    幼馴染のこどもと自らの成人式。予想外。

    雪舟えまさんの二人という旅【婚】
    宇宙ものはそもそも苦手なので、読み始めは理解できなかったが、途中から、どうなるのかなに変わった。読まず嫌いはいけない。
    二人とはシガとナガノの『旅』についてだと思っていたが、シガの発した一言で『二人』が別のものだと気付いた。
    「結婚生活も、人生そのものもー向き合うべきものを直視せずに時間だけ過ぎていくんじゃ、本質的には何も始まらないまま終わるってことさえ、あるのかもしれないね」

    嶋津輝さんの漂泊の道【葬】
    希和子

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    2024年01月25日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女性作家8人による、「女ともだち」がテーマのアンソロジー。


    うむむむ、女の友情はもろいというけれど、こんなにすごぉ〜く気持ち悪くて、べとっとするものばかりだろうか…
    相手と『同じ』を競うような構図が、いくつもの作品に…あー、たしかに、『おそろい』スキだよなぁ…トイレ一緒に行ったりしてるよなぁ…
    いやはや。下手なホラーより怖い。
    どれも面白かった。

    その中で、「ブータンの歌」は、くすっと笑えて、阿川佐和子さんらしい軽やかさだった。

    「ラインのふたり」嶋津輝さんは初読。ちょっと山本文緒さんのような奇妙な迫力。
    他の作品も読んでみたい。

    「獣の夜」森絵都さん、爽やかな作品しか読んだことがな

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    2023年06月20日
  • 駐車場のねこ

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    家政婦の姉とラブホテル勤務の妹、職人気質のクリーニング屋と常識外れの女性客。何気ないやりとりから生まれる違和感がクセになる愛すべき7篇。
    平凡な人生、平凡な暮らし…何かと私たちは、とりあえず普通であれば不満は抱かないが、人間関係も自身の行動もひとつ選択を間違えれば非常事態に陥る。そんなスレスレ感を事を荒立てることなく表現する作者の巧さに感服する。誰の人生もホラーだ。

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    2022年04月25日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女の嫉妬、依存、束縛、共鳴、味方
    全部つまった1冊だった。

    支配したいほど相手を想うことはもはやもう友情ではなくなってるところが怖いところで。

    怖い部分ももちろんあるけど、やっぱりいつまでも変わらずしょうもないところで笑いあえるのも女友だちのいいところというのも伝わった本だった。

    個人的にはブータンのうたが好きだった。

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    2022年04月17日