嶋津輝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
さて、明日はどんな一日になるのでしょう。
タイ子の場合は出世して、
稲子の場合は安心して、
美都里の場合は友達が出来て、
セイの場合はその恋心に気付かされて、、。
出世も安心も、喜びや恋心を感じることも、
どれも人生の一時でしかない。
それなのに、過去を振り返る時に思い出すのは
いつも感情が動かされた時のことばかり。
「カフェーの帰り道」は、大正から昭和にかけて
同じカフェーで働いていたりそこを訪れた女性たちの群像劇。
明治に開いた華やかなカフェ文化と、
その後待ち構えていた戦争は、明と暗をわかりやすく表現していて、
その時代を生きた女性たちの日常に、どんな花を咲かせ
どんな影を落とし -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の人生は、結構悲惨だと思うけど、ラストは清々しい。
戦前から戦後にかけての女性の立場の弱さや生きる事が大変な時代の暮らしなどがよくわかる小説。
おっとりとおおらかな千代だからこそ生き抜けたのかも。まっすぐで裏のない千代を大事にした20歳も年上の初さんとの友情がとても心地よい。婚家の女中として出会った初さんは、過去の出来事を悔いている。千代は初のサッパリとした男らしいとさえ感じる性格や品のある優雅な物腰に憧れる。だが、夫はそうではなかった。理由は次第に明らかになるが、不幸な夫婦だったと感じた。
それにしても戦後の千代は頑張ったと思う。初が感心するくらいテキパキと動く。
2人の再会は奇跡的。 -
Posted by ブクログ
昭和24年、鈴木千代が口入屋(職業紹介所)から斡旋されて三村初衣という三味線のお師匠さんの家を訪ねる場面から始まる
千代は目が不自由な初衣の家で住込みで働くのだ…
しかし初衣はその昔、千代が嫁いだ先の女中…
つまり千代が奥様だった
東京大空襲で目が見えなくなっていた初衣と喉を痛め銅鑼声の千代
千代は素性を隠して初衣に仕えることに…
そして場面は大正15年
千代の祝言の日に変わる…
そして二人は互いにかけがえのない存在になっていく
表紙からも想像するように市井の普通の生活が描かれているようで…途中からこれはミステリなのかしら?と思いながらこの作品にどっぷりはまった!
(ミステリではなかった…( -
Posted by ブクログ
朝ドラ「あんぱん」とドラマ「めおと日和」で、ちょうど同じ時期に戦前戦中の暮らしが描かれていたことがきっかけで、こちらの本に興味を持ちました。
工夫しながら丁寧に家事をして日々を過ごしている様子が好印象でした。ご飯もおいしそう!
タケのように噂好きな人はいるでしょうが、基本的には他人の暮らしが見えず、自分たちの小さな生活に集中している感じが、今のSNSまみれの生活よりも精神上安定するのかなと思いました。
悩みはあるけれど、知らないことは知らないでいいし、できないことはできないと割り切る感じ。
千代とお初さんの、奥様と女中でありながら、師匠と弟子、親子のような、踏み込みすぎずお互いを気遣い合う