嶋津輝のレビュー一覧
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100年前、戦前〜戦後を生き抜いた女性たちの物語。カフェ『西行』を中心に、様々な人物の人生が交差して進んでいく様子を描いたお話だった。
1章で出て来た人物のその後が別の章で出て来たり、読み進めるうち「この人はその後どうなったんだろう」という疑問の答え合わせができる構成になっていて面白かった。
今とは全く違う昭和初期の時代。
女性の地位は現代よりずっと低く、読んでいて憤りを感じることが多かった。同時に、男女間の職業格差の少ない今の時代に生まれてよかったとも思った。
個人的には、勝気なセイと床屋の男の話が味わい深くて好きだった。
厳しい戦中でもそれぞれが必死に生き抜いたのだということを、小 -
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『カフェーの帰り道』で直木賞を受賞した嶋津さんの作品を初めて手に取りました。本作は『カフェー…』と同じ、大正から昭和の時代を生き抜いた女性たちの生きざまを描いた小説でした。
物語の主人公である“千代"とお初さん。戦前と戦後でこの二人の主従関係が逆転するという出色のストーリー展開に、まずはびっくりさせられました。それなのに、二人の仲は時が経るにしたがって「不思議な絆」で結ばれていきます。
まず、関東大震災や太平洋戦争といった出来事が、彼女たちの人生に色濃く影を落とすのですが、世間の荒波や風聞に押しつぶされそうになりつつも、しっかりと地に足を付けて日々の暮らしを立てていきます。
特 -
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正直なところ、はじめはあまり惹かれなくて、一度は読むのをやめていた。
でも、その後から段々と面白くなり、気が付くと彼女たちの日常に夢中になっていた。
挫けそうになっても必ず助けてくれる人がいる。
大変な時代でも女性たちがお互いに助け合って、明るく楽しく頑張って生きている。
特に、誰かを思って作る丁寧な料理のシーンは、彼女たちの温かさがじんわりと伝わってきた。
そして、『カフェーの帰り道』ではあまり描かれていなかった戦争中の悲惨な体験や、抗えない現実も今作は描かれている。
それでも重くなりすぎず、さらっと描かれている。
嶋津さんの作品は、いかに悲惨だったかをストレートに伝えるものではなく -
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ネタバレなんと、まともな男性(個人的な感想)は1人?2人しか出てこなかった…ように思える
親都合での結婚、女中の仕事や妾の存在など、この時代ならではの女性の苦労も多いほか、戦争描写がある為、実際に胸が詰まり読んでいて苦しくなる場面もかなり多かった。
その反面、幸せな場面を描くのも上手で、読んでいる自分もまるでその空間に混ぜて貰っているような気持ちになる。
容姿も良く、仕事ができ、人からも愛されるお初さんでも、人には言えない過去を抱えていて、そしてその過去に対して後ろ指を刺されているんじゃないかと何十年経っても心配しているところに人間味を感じた。
主人公の千代は幾度と大変な思いをして、何度か環境が変わっ -
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【感想】普通のようでいて、どこか奇妙な感じの人びとが棲息してる短編集。湿っぽくなく、したたかに、やすらかに暮らしている。
【内容】(01)作業ラインで知り合った女たちのほのかな交流。(02)シミ抜き好きクリーニング屋主人と乾いた感じの妻と洗濯をしない不思議な女性カシさん。(03)女中願望のある里香と指に欠損があるが屈託ない多美子の姉妹の仕事と生活。(04)布団屋の民子・治郎夫婦と地域猫とフグ屋の女将。(05)女性にぞんざいに扱われると気分が高揚する益郎はぶっきらぼうな母娘の米屋で弁当を買う。(06)ときどき何かを探そうとする発作が起きる荒雄さんと、商店街のみんなと、いろんな店でアルバイトしてい