嶋津輝のレビュー一覧

  • カフェーの帰り道

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    ネタバレ

    大正ごろの上野にあった「カフェー西行」を舞台として、勤めていた女給たちがどのような人生を辿ったかが書かれる。通り過ぎた者もいるが、最終的に主要人物たちがまた戻ってくる話になっている。話に出てくる千駄木、谷中辺りはよく知っているので、あの辺かななどと思いながら読んだ。

    なんとなくそれぞれの生き方は現代風で、言葉使いも古くない感じだなと思った。曾祖父母辺りが使っていた言葉使いとかが聞けるかなと期待したのは外れたようだ。
    マスターがやたら優しいのと、美登里とくっ付いたのが印象に残った。

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    2026年05月13日
  • 駐車場のねこ

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    【感想】普通のようでいて、どこか奇妙な感じの人びとが棲息してる短編集。湿っぽくなく、したたかに、やすらかに暮らしている。
    【内容】(01)作業ラインで知り合った女たちのほのかな交流。(02)シミ抜き好きクリーニング屋主人と乾いた感じの妻と洗濯をしない不思議な女性カシさん。(03)女中願望のある里香と指に欠損があるが屈託ない多美子の姉妹の仕事と生活。(04)布団屋の民子・治郎夫婦と地域猫とフグ屋の女将。(05)女性にぞんざいに扱われると気分が高揚する益郎はぶっきらぼうな母娘の米屋で弁当を買う。(06)ときどき何かを探そうとする発作が起きる荒雄さんと、商店街のみんなと、いろんな店でアルバイトしてい

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    2026年05月12日
  • カフェーの帰り道

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    カフェー西行を中心に、そこで働いた女給達の人生を描いた作品。

    それぞれの人生、人生といえど凡そ20年前後であるが、彼女達の年齢と戦前戦後が重なるその大きな時期を描いたこの作品からは、沢山の遷移とその物語がひしひしと伝わる。

    一つのこの本で、彼女達の人生を共に過ごせる様な気持ちになれる素晴らしい作品。作中のどの章も読みやすく、時代が前後する構成であってもその繋がりは自然と頭に入りやすい。

    同時期に働いていた女給のその後の人生をバラバラと描きながら、最終章には新しい女給を登場させ、これまでの彼女達のそれぞれの人生をうまくまとめて締めていた所は流石でした。

    もう一度読み直したいと、読んでいる

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    2026年05月12日
  • カフェーの帰り道

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    大正時代から昭和にかけてのカフェーで女給として働く女性たちの物語。戦争や時代に翻弄されつつも、自分の人生を逞しく生きている姿にエネルギーをもらえた。

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    2026年05月10日
  • カフェーの帰り道

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    ネタバレ

    大正から昭和のカフェーを舞台にした物語。稲子から幾子まで緩やかに時代をつなげて、その時々を懸命に生きる人々を肩肘張らずにふんわりと柔らかく描く。今よりずっと制約のある不自由な時代にあっても、同じ顔の女はいない。学歴を生かして挑戦しようと奮闘するセイ、自由な恋愛をしつつも一人息子を大切に育てるシングルマザーのタイ子、カフェーの女給を一生の仕事にした美登里。それぞれの選択が戦争を経て喫茶展西行の穏やかな一日につながる。ハッピーエンドと言ってよい温かい物語だった。
    一方、その温かさを引き立てるような戦争に男たちものみこまれていく。好きな人との結婚して自分の店を持つ夢を抱いていた向井の無念はいかほどか

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    2026年05月11日
  • カフェーの帰り道

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    昭和の東京を舞台に、名もない小さなカフェーで働く女給たちが、戦前・戦後の激動期の中で自分なりの人生を静かに切り拓いていく姿を淡々と描いた作品だ。

    なかでも、当時としては高学歴な「高女卒」の女給が、理想と現実のギャップに葛藤しながらも、自身の生活に実直に向き合おうとする姿に惹きつけられた。また、戦死した長男を何年経っても悼み続ける母と、そんな母を想い悩む娘のエピソードも深く心に響いた。息子が愛用していた銘柄の煙草を無理やり吸うことで、母なりに追悼を完結させようとする場面は、非常に強烈な印象を残す。喪失とどう向き合うかは、あまりに個人的な営みなのだと思い知らされた。

    一方で、戦争の記憶を扱う小

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    2026年05月10日
  • カフェーの帰り道

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    書評で興味を持ったので読む。
    戦中戦後のカフェ「西行」で働く女給さん達の物語。章ごとに違う女給さんに焦点があてられて独立した話が展開される。章間のつながりはあるので、意外な章で登場人物の近況が判明し、カフェの常連客になった気になる。ストーリーはなんとなく朝ドラっぽい。

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    2026年05月10日
  • カフェーの帰り道

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    カフェーで働く女性たちが主人公の連作短編集。

    好きだったのは『嘘つき美登里』。他愛もない嘘をつく美登里。その美登里が働くカフェー西行の求人の張り紙を見て、太った中年女性がやってきた。「19歳」だと主張する彼女。
    いったい彼女は何者なのか、ほんの少しドキドキしながら読みました。

    ページが重なるごとに昭和の戦争の時代が進んでいきます。
    子供や好きになった人を戦争に送り出すの女性たちの気持ちは読んでいて切なくなります。

    猛烈に面白いというわけではないのだけれども、さりげに読みやすく、さりげにほっこり。気持ち良く読めました。

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    2026年05月10日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    いろんな作家さんのいろんな作風の物語を読めるのでアンソロジーは好きです。お得感がある(笑)。
    好きなのはやっぱり寺地はるなさん。最高にハッピーな成人式の話でした^^

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    2026年05月05日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    ネタバレ

    好みなのは「祀りのいきもの」。祖母は何を飼っていたんだろう。南洋の妖精?そもそも南洋の妖精は生き物なのか。不思議が心地よく残るお話だった。
    文章が全体的にひんやりと静かなイメージで好み。

    印象に残ったのは「二人という旅」。冠婚葬祭というテーマにSFチックな作風という斬新な角度?からの物語だなと思った。アンソロジーにスパイスが効いて私は好き。
    あと、結婚について、契約の女神と対話するシーンがとても好き。結婚の誓いは後に夫婦が別れたとしても破られたことにはならない。なぜなら、結婚という契約はお互いを永遠に愛したという、それほどまでに強い願いが、人の短い人生に一生に一瞬でも存在したことの証明だから

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    2026年05月04日
  • 襷がけの二人

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    結果女3人の生活に。あの時代にタンシチュー作る初枝さんカッコいい。トラオが空襲に合わなかったのは良かったというのがわかる。

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    2026年05月03日
  • 襷がけの二人

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    オーディブルにて。
    「カフェーの帰り道」が面白かったので続けて読んだ。序章で、あれ?この2人の関係は逆転していた?と気になる書き方に引き込まれた。
    戦争描写も少しありつつ、暗く重たい作風ではない。この時代の女性の生き方が知れて面白かった。好き。

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    2026年04月26日
  • 襷がけの二人

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    これも2人の女性の何気ない日々を描いた作品。不倫や戦争を挟んだ過酷な時代設定で眉を顰めてしまう出来事もあるのに、軽やかでほのぼのした読後感。老ネコのトラオもいい味出してる。「世の中には曖昧にしたままでいいものもある。なにもかもはっきりさせなくたって、どうせ人間なんて大抵のことはわからないまま死んじまう。それでいいじゃないですか。生まれてきたんだから、ただ生きて、いずれ死んで、それでいいんじゃないですか」グダグダ考えない。「ちみちみとついばむ」初めて聞いた表現。なんかかわいい。

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    2026年04月24日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    ネタバレ

    「おたがいを永遠に愛したいという、それほどまでに強い願いが、人の短い一生に一瞬でも存在したことの証明という意味らしい。結婚という契約は」
    「奇跡だもんね、そんなの」(165頁)

     SFということもあり、賛否両論あるようですがやっぱり雪舟えま大好きだ……となりました。
     まず、「二人という旅」という題名がいい。旅だよね。異性ではない、ましてや人間同士でもない(⁉︎)シガとナガノが、喜びや悲しみ、苦しみを共有しながら、同じ方向を目指して生きていく……、二人が隣同士で座るところは特に象徴的なシーンで、ドキドキしながら読みました

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    2026年04月22日
  • 襷がけの二人

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    大正〜昭和にかけて。
    戦時下という過酷な時代だが、
    主人公・ 千代とお初さんの強い絆、
    お互いにかけがえのない二人のやりとりは、明るく和やかで本当に素敵な関係だと思いました。

    千代さんの半生、映画を1本観たような充実感がありました。

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    2026年04月17日
  • 襷がけの二人

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    ネタバレ

    HKさんのおすすめ。

    千代は、三味線のお師匠さんである初衣の家で働く女中。
    初衣は東京大空襲で目が見えなくなっていたため黙っていたが、
    千代は東京大空襲の夜まで初衣と一緒に暮らしていた。
    千代が主人で初衣が女中として。
    いや、千代の義父の妾として。

    「カフェーの帰り道」と同じ作者だったが、
    それよりももうちょっとしっとりした感じだった。
    製罐工場の社長の妻として不自由のない暮らしをしていた千代が、
    夫とは心の通わぬまま別居になり、
    義父も亡くなり、もう一人の女中と三人で暮らしている様子は幸せそうだった。
    さらに、大空襲をきっかけに、
    独身寮の住み込み女中として自立できて、
    そこで悲しい恋も

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    2026年04月12日
  • 駐車場のねこ

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    不思議な作家さんである。
    ここにいる人たちは、どこにでもいるような普通の人たちなのだが、それでも小説になるほどの個性は持ち合わせている。事件らしい事件は起きないが、心がざわついたり、想定外の事態に狼狽えたりする。しかし、大きなオチもない。
    人生で、誰かに起こりそうで起こらない、または起こらなそうでも実際起きていそうな、そんな人生の綾を描いた短編集。

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    2026年04月11日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    とつとつと、心に迫るものがある。このお話たちに、出会えてよかった。少しあの日に帰ったような感覚に陥った。

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    2026年03月15日
  • 駐車場のねこ

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    読者に想像させる終わり方の話が多く、余韻まで楽しめる短編集。
    森絵都さんの解説を読んでたしかに。。!の連続でした。面白かったです!

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    2026年03月14日
  • 駐車場のねこ

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    えー!どうなるの?どこ行っちゃったの?大丈夫なの?からの…?!あぁwwってな物語たちよ(笑)
    通常運行であろう日常の人々にドキドキしながらのーー…?!だからさぁwwwって…

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    2026年03月13日