嶋津輝のレビュー一覧

  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    第174回直木賞受賞作品。
    大正から戦後にかけての短編5作品。
    流行らない『カフェー西行』で女給として働く人達の、その時代ならではの生き方をえがいた作品。
    女給、昇降機ガール、着物、髪型、戦争など時代の背景がわかり面白かった。
    自分が思っていることと、他人から見た自分が違っていてそこも面白かった。
    戦争という辛い話もあるが、不思議と暗くなく、ほのぼのとした印象のとても読みやすい作品だった。
    個人的にマスターの菊田さんと、稲子さん夫妻が好きでした。

    0
    2026年03月14日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    この本の表紙のような柄の着物に、フリルのついた白いエプロン。キビキビと働く女給の姿は、当時の女性たちの憧れだったのでしょうね。
    舞台となっているカフェー西行は立地が良くなくて、あまり繁盛していません。店外の色稼業もないし、店長の人柄も相まって穏やかな空気が流れています。著者はさまざまな事情を抱えて女給として働く女性たちを、すぐそばで温かな目線で描いています。ジェンダーロールという枠に押し込められて、今よりもっと窮屈そうですが、それはそれとしてサラリと受け入れて世間を渡って行く姿に勇気をもらいました。私も肩肘張らずに、現状を受け入れて、サラリと働こう。

    0
    2026年03月14日
  • 駐車場のねこ

    Posted by ブクログ


    えー!どうなるの?どこ行っちゃったの?大丈夫なの?からの…?!あぁwwってな物語たちよ(笑)
    通常運行であろう日常の人々にドキドキしながらのーー…?!だからさぁwwwって…

    0
    2026年03月13日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    しみじみといい。
    群像劇の朝ドラを見ているよう。

    平和な時代も暗い時代も、そこに生きている人達はいて、出会いと別れが繰り返される

    セイが切なくも逞しくて好き

    0
    2026年03月13日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    2025年下期直木賞受賞作品

    作者は嶋津輝さんで初読み作家です。作家で輝さんというと宮本輝さんを思い出します。宮本さんは直木賞受賞歴はありませんが、その昔には「螢川」という作品で芥川賞の受賞歴がある今でも根強い人気のある書き手ですね。

    宮本輝さんのイメージから本作は男性作家によるものだと思い込んで読み始めてからすぐに繊細な書きぶりや表現方法から嶋津さんは女性なんだなと思い至りました。

    ところで⋯あらすじは他のレビュアーに譲るとして

    朽葉色、濃褐色、桜色、小豆色、藤鼠色、梔子色、薄桜色、紅色、灰色、瑠璃紺、黄色、褐色、赤紫、金色、浅葱色、菖蒲色、薄茶色、鼠色、辛子色、海老茶、紫色、群青色

    0
    2026年03月13日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    むずかしい本…?と思いながら読んだけどあっという間だった。

    戦争の惨たらしさが一行で描かれていた。
    その一行を読んだ後は時間が止まったかのように唖然とした。ほんとうに、こうやって、急に全てを奪い去っていくんだと思った。この一行のように、きっと一瞬で戦争は全てを奪っていったんだと思う。

    嘘つきのミドリは嘘つきなだけじゃなくて性格もちゃんと悪くてめちゃ笑ったし、夫婦が初めてタバコを吸うシーンはめちゃ面白くて笑った。この本はすごく明るい。それでもボケてしまったマスターやいなくなってしまった恋人にもなってない人や叶わなかった夢たちやチョコレートも素直に楽しめないようなその日々は日々としてある。

    0
    2026年03月12日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    大正時代のカフェーの雰囲気に憧れがあって読んでみたけれど、時代はあっというまに戦時色が濃くなってゆく。お国の為を高らかにうたったとて、人が大切な人を思う心より強いものはない。時代に翻弄されながらもたくましく生きる女たちの姿が切ない。連作短編で、他のお話の登場人物のその後が描かれ繋がっていくところもよかった。

    0
    2026年03月11日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    カフェ関連の本が急に増えたなぁってのが正直な感想で、この本も新刊コーナーで見つけたけど、”またか”程度でスルーしていた。ところが直木賞ノミネート、そして受賞というからどんなもんなんだろうってスルーした悔しさ半分の気持ちで読んでみた。
    近代ものと思いきや、カフェー西行に携わった女給のそれぞれの人物の短編ものが、それぞれに絡みながら明治から大正、そして昭和と時代を超えながらつながっていくとまぁありふれた構成で、やはりいつものカフェものだなぁとは思ったけれど、当時の女性の立場目線で描かれているのが面白く、また歳を重ね深い人生を過ごしてきて再びカフェー西行に現れるのがいい。さらっと読めて深イイ話的な連

    0
    2026年03月11日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    大正から昭和にかけての時代を生きた女性2人の物語。

    父の友人が経営する製缶会社の跡取り息子に嫁いだ千代は、無口な夫とは心も体も通じず、女中頭の初衣や歳若い女中のお芳ちゃんと家事をする毎日だった。

    千代と夫の関係がどうにもならなくなったり、初衣が元芸者で義父と関係があったことなどやさまざまなことがあるなかで、戦禍のなか逃げているうちにはぐれた千代と初衣。

    ひとりで健気に生きようとする千代が、やっと親しくなれた男性にも裏切られ、次に出向いたのは住み込みで盲人の三味線のお師匠さん宅だった。


    空襲に巻き込まれて喉を潰した千代と目が見えなくなった初衣との再会は、2人の立場が逆転したとはいえ、そ

    0
    2026年03月09日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    直木賞てことで衝動買いしちゃった本。
    カフェーとか、女中とか、戦前〜戦後の話で、今までに読んだことないようなタイプの本だった
    みんな必死に生きていた時代かな
    女が働くって大変だったんだろうなあ
    でもなんとなくみんな楽しそうで、活き活きとしてる感じも伝わってきてよかった。

    0
    2026年03月08日
  • カフェーの帰り道

    Posted by ブクログ

    思い出すのは、こゝろという喫茶店である。
    大学時代によく通った。もしかしたら教室よりもこゝろで過ごした時間の方が長かったかもしれないと言えば流石に言い過ぎだろうか。
    夏目漱石の小説からきたとかきてないとか言われるその小さな喫茶店はいつからあるのかもわからない。とてもレトロなお店である。いつ空いてるのかもわからない、友人と待ち合わせしても、行ってみたら空いてないことも満更だったな。あのお店にもいろんな人が通って、いろんな物語を継ぐんできたのだろう。まだやってるといいな。また行ってみたい。

    カフェーの帰り道。ひとつのカフェーを中心とつつ、その給仕たちの物語を描いていく連作短編。
    とても繊細に人物

    0
    2026年03月08日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    忘れ得ないもの、ってあると思いますか?そんな問いかけが聞こえてくるようだった。懐かしい気持ちにさせられる、不思議な文体であった。

    0
    2026年03月05日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    戦前から戦後にかけての家父長制の時代。そんな中で、女性が「自分の生きたいように」生きることは、どれほど困難だっただろう。 さまざまな出来事に翻弄されながらも、「家」や「普通」という枠からはみ出すことを恐れずそれぞれの道を選び取っていく千代と初枝さんの姿はとても力強く凛としていて、心から素敵だと思った。 主人と女中という立場の違う二人が、次第に心を通わせ、やがてタッグを組む。そのときに生まれる絆の強さには思わず惚れ惚れする。身分や常識を越えて結ばれる信頼関係の尊さが、心に残る作品。

    0
    2026年03月04日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    千代は容姿が平板で後味を残さない。
    それがいいのか、悪いのか。

    昭和24年、千代が訪れたのは
    盲人で三味線の師匠をしている女性・初衣の家。
    師匠の身の周りの世話をする仕事を得た千代。
    そこから2人がどのように生きてきたのか
    世の中の動きと共に明かされていく。

    大正15年、千代が嫁いだ先に女中頭の初衣がいた。
    時代と共に日常生活から戦局が深刻化していく様子が伝わってくる。

    初衣と千代、その時代を生きた全ての女性たちの力強さが
    読むものの胸にしっかり響いてくる。

    木内昇さんが好きで読み続けているけれど
    似ているようでまた違った面白さがある。
    初読み作家さんだったが、この先も追っていきたい。

    0
    2026年03月05日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    大正14年
    19歳で工場を経営する山田家へ嫁いだ千代
    その婚家で女中頭だった初衣
    二人は20歳差ながら、気の合う仲間

    千代の夫である茂一郎はあまり喋らない人で夫婦関係はうまくゆかない
    よその女性との間に子供を作り家にはほぼ帰らない

    この時代の女性達は、一人で暮らしていける様な仕事もないから、どんな夫であろうと離縁されると生きてゆけず我慢するしか無いのですね

    女性が一人前の仕事をしていた、数少ない人たちは
    朝ドラのヒロインになる位珍しい事だったのでしょう

    戦争の後初めて、一人で必死で生きる千代
    戦禍の中生き別れになってしまった千代と初衣
    そして再会出来た後、前向きに今を生きる二人の姿が、

    0
    2026年02月26日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    2人の女性の愛情物語。
    ただやさしく、暖かい話ではなく、日々をなんとか生きていくためにもがいている人びとの姿が描かれている。

    0
    2026年02月22日
  • 女ともだち

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    それぞれの短編の掲載順?編纂順?並び?がとてもいい。最初の2話でズドンと落として中盤でジワジワ癒されて、最後は駆け抜けた。
    読み始めは女ともだちって何でこうなんだ……と落ち込んだけれど、読み終わる頃には女ともだちってなんかイイなと思える。
    「COPY」「水底の星」「ブータンの歌」が特に印象に残った。

    0
    2026年02月19日
  • 駐車場のねこ

    Posted by ブクログ

    7つの短編集
    ちょっと変わった人達が出てくるけど、根っからの悪人ではない
    普通の人の日常の中に紛れる優しさ
    そして、ちょっとした謎
    しかもその説明は成されない

    そんな何気ないやり取りが満載


    ・ラインのふたり
    工場の短期バイトで知り合った女性二人の交流
    若い社員から目の敵にされている事を察し、口撃を試みるが
    その社員から返ってきた対応とは

    バイト目線では、社員さんの仕事はそう見えるのでしょうね
    実際は、他のタスクのついでだったりするのだけどね

    それにしても、「命の母」って職場の救急箱に入ってるものか?
    頓服薬ではないんだけど?


    ・カシさん
    個人経営のクリーニングを営む夫婦と、下着ま

    0
    2026年02月18日
  • 襷がけの二人

    Posted by ブクログ

    この人すごく惹かれるな、好きだなと思う友愛のような気持ちにとても共感した。
    千代の母親の冷たさがつらかった分、お初さんの愛情に安心した。

    0
    2026年02月14日
  • 駐車場のねこ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジャミラはホントはいい人だなと思った。二人はお母さんと同い年だから、お母さんと同い年の気持ち思って薬渡したのか、悪い人に思えてもいいとこもあるのかなって思った
    かしさん
    最初は変わった女客だと思ったけど、妻が打ち解けあってる。クリーニングできれいなことに感動してたりする。人っていろんな顔持ってる
    姉といもうと
    多美子、指を失ってるにも関わらず臆することなく、おぎので働き、家庭教師の間に相手をみつけ、そのまま後継として、二人で住む。頑張ってるからこそ、幸せな感じがした。

    129p「私の指のこと、質問もしないし、何も言ってこないの。それはそれで、何もいわないのもおばさんが直接きいてくるのもどっち

    0
    2026年02月14日