万城目学のレビュー一覧
-
購入済み
小さな成長物語
小さな女の子と、人間と犬の言葉を理解する猫との、少し不思議な物語です。
小さな女の子、かのこちゃんの成長と、それを温かく見守る両親と、一緒に成長する親友のすずちゃんとの心温まる小さな物語。そこに不思議な猫のマドレーヌ夫人がかのこちゃんを優しく手助けをする、読んだ後に心が少し暖かくなる本です。
また、マドレーヌ夫人の夫である犬の玄三郎さんもとても素敵です。
これは小学校の図書館に置いておくべきの本ですね。 -
Posted by ブクログ
2015年26冊目。
京都、大阪、神戸、横浜、東京の近代建築を巡る、ゆる散歩対談集。街中で、「レトロかわいいな」とか「しぶいなあ」と感じた建築物は、これからは意識的にチェックしてみようかな。
どの建築物にも、時代背景はもちろん、関係者の趣味や思惑も色濃く反映されている。人間味溢れるストーリーがある。
色とか雰囲気だけじゃなくて、全体のバランスとか部分的なデザインにも、これからは注目してみたい。
神戸と横浜の貿易関連施設、大阪の綿業会館とか、特に興味深かった。
最後に台湾が出てきたのも良かった!植民地政策というと、どうしても、圧政のイメージが強くなっちゃうけど、八田與一のダム建設と銅像の件は、なるほどと思った。圧政というより、その地を自国とみて、生活をよりよいものとする(内実は、利便性や生産性向上のためだとしても)ための建築物。
それを、現在もリノベーションして脈々と使用してる。
作ってやったんだでも、作っちゃってごめんなさいでもない付き合い方。勉強になった。 -
購入済み
さわやかな読後感
テレビドラマを見た人にも、おすすめします。
逆に、テレビドラマを見た人に、そのイメージを持ってもらった状態で読んだ方が、おもしろいのではないかと思いました。
最後までさわやかな文体が気に入りました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレオーディブル読書。
登場人物それぞれのバックグラウンドを描くオムニバスかと思ってたら、途中から「おおおおおー!?」って盛り上がった。なんか別の物語始まってるし(笑)
楠木さん、やっぱり優秀なのね。黒いのは怖いところかわいかった。
もっちゃんの「安部」には完全にだまされたわ。もっちゃんなんて友達いたのかと思ったら、違うんかい!紙袋の中の菓子パンで「ん?」とはなったのよね。
そして、鴨川(小)ホルモーが同志社大学黄竜陣につながるのか!復活したあと、どうした!?って、その後も気になることがいっぱい。
芦屋はそんなに悪いやつじゃないと思ってたけど、クソだったわ。
酒井がアウトドアサークルで他校と交流があるって言ったときも、「まさか……」と思ったら本当にそのまさかで面白かった。東京にもあるんかい!
なべ丸のところも感動したし、最後まで不思議ワールド全開。
予想の斜め上をいく展開が多くて、めちゃくちゃ楽しく聴けた! -
Posted by ブクログ
「鴨川ホルモー」から20周年を機に書かれたシリーズ3作目にして完結編。
「鴨川」の登場人物たちが大人になった「今」を描く。
同志社と京大の因縁の対決を描く「鴨川小覇王」、東京のゲーム会社で働く29歳のカンムと落語家に弟子入りし「曲亭せいりゅう」を名乗るキケロが東京でのホルモーに参加する「社会人ホルモー」、埼玉の女子高茶道部員たちがホルモーと出会う「ホルモー喫茶去」の3編。
それぞれ独立しているようでいながら、プロローグからエピローグまで繋がっていて、安倍と楠木の20年の時を隔てた恋愛成就まで見届けることになる。
平安京の歴史に支えられたホルモーなのかと思えば、なんと新都東京(の東京タワー)でも行われていて、しかもそこでのルールは鬼と一体化するという、作者の発想力に改めて脱帽。
雲蛇窯に祟られてホルモーを叫んでしまった女子高生は気の毒だが、遠くカリフォルニアの地でホルモー繋がりの邂逅があるのか、とか、新宿のホコ天を全力疾走した長身の茶道部部長はお茶大の「青竜お茶の水」で「目指せ、タァップ」と咆哮するのか、とか想像すると楽しくなる。
「鴨川ホルモー」も読み返さなくては。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫になったら読みたいなと思っていた作品。
二作の短編からなる構成。どちらも駅伝と野球というスポーツが題材になっていて、京都に因んでか、新撰組が登場したり、沢村栄治がピッチングしたりエブリデイマジックの物語。不思議な感じがするが、京都の街角では得も言われない気配を感じることもあるので、納得の舞台設定だった。
二作とも素敵なストリーだが、『十二月の都大路上下ル』が個人的には気に入った。「走る」ではなく、「上下ル」なのが洒落ている。
補欠だった高校1年生女子がセンパイの故障から抜擢され、都大路をアンカーで走ることに。
戸惑いと緊張、闘争心と心情描写が巧みで女子高生の気持ちがリアルに伝わってきた。駅伝選手なのに超絶方向音痴とは?ハラハラしながら疾走を見守り、心の中で「頑張れ〜」と応援してしまった。
後書きが、日本を代表するアスリートの田中希実さんだったのはびっくりした。
高校女子駅伝ということと田中さんが同志社大卒だからか、「京都だから」という設定のエブリデイマジックに当てはまったのだろう。
田中さんらしい真面目で、走ることを極めようとしている真摯な姿勢が伝わる文章でとても良かった。