万城目学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あまりに面白くて
鴨川ホルモーから一気読みしてしまった。
しょうもなくてふざけ倒してるのに、
何故こうもあたたかく切ないのか…。
どれもしっかりと面白いし
それぞれ色があるのが凄いところ。
街並みや歴史的にも(一部フィクションとはいえ)楽しめるし、いつの間にか「ホルモー」が実際にある気がしてくるから困る。
私ももう齢29で学生時代は遠い記憶だけど、
京都に住むひととサークルの話になったら、
(もしかしてホルモーやってたりして)と
ナチュラルに思ってしまいそうなくらいには
世界観に没入してしまう。
そんなはずは無いんだけど、日常との書き方のバランスが絶妙なせいでそう錯覚するほど。
いい -
Posted by ブクログ
今回の万城目ワールドは世界が舞台!過去作の傾向からまた関西が舞台かなと思っていたんですが、宝石泥棒→自衛隊→イラクと予想外の方向に広がる展開に興奮しっぱなし。文庫本の背表紙にあるあらすじがいつになく意味不明だったので「大丈夫か?」と思わずにいられなかったんですが、世界史ものとしても、バトルものとしても、SFやファンタジーとしてみても非常に高水準な作品になっており、不安を吹き飛ばす面白さでした!大満足!これはぜひ映画で見てみたいですねー。(今のイラクの情勢見る限り無理そうですが)
※以下、ネタバレ
榎土三兄弟がイナンナに導かれた理由が明かされる場面が特に良かった!伏線回収も見事でしたし、恐竜の -
Posted by ブクログ
ネタバレしゅららぼん、読み出したときは「思い出したように、店を開いている」街に来た主人公と一緒に、冒険が始まるワクワク感にとらわれた。こんなことは久しぶり。RPGのような。
滋賀の琵琶湖が舞台。湖の民。珍しいよね。
(成瀬・・・があるので今は珍しくないかも。)
以下はお気に入りの文の引用です。
「必要以上に持ち上げられた場合には、バランスを保持しておかなければ、という気持ち」
「ちゃんと観察している自分がとても嫌である。」
「城から舟でドンブラコとやってくる。どう見ても普通じゃない。」
「レッツ、ご神水タイムよ」
「本当に何もないな琵琶湖、と唐突に感じられた。」
「その顛末を、馬鹿馬鹿しいとは、僕は -
Posted by ブクログ
万城目学の吸血鬼少女物語。冒頭はゆるかなスピードで始まりほのぼのしているが、中盤で急転直下事件が起こってからはスピードが加速する。ユーモアのある文体は健在であり、登場人物も世界観もありそうでない絶妙なラインをついている。
設定作りがやはり上手い。吸血鬼と人間が共存する世界を無理の無い範囲で作り出している。日常にも吸血鬼がいるのではないかと思わせるような内容である。よく考えたら吸血鬼が影の中にいるというのは西尾維新の化物語の忍も然りだったか。他の万城目作品同様の構成だが、テーマが変わればいくらでも作品は作れるのだろう。グレート清子が出てくるあたり他の作品との繋がりも予感させるのだろうか?そう考 -