万城目学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
万城目学氏の小説は当たり外れが大きい。
奇抜なアイデアにより、日常世界からファンタジー世界への扉が開かれ、冒険がはじまってゆくのが氏の小説の特徴であり面白さである。そうして広がった風呂敷がうまく畳まれればよいが、前半で力尽きたのか、なんとかまとめようとしているのか、尻すぼみでがっかりさせられる作品も何作かある。
前置きが長くなったが、本作は無茶苦茶面白かったです。17歳の誕生日まで血を吸わないでいれば、儀式が成功し、脱・吸血鬼化するという主人公を襲う試練、楽しい冒険絵巻でした。コミカルな友人のヨッちゃんが良いキャラしていて好きでしたね。
続編もあるようなので、文庫化を楽しみに待ちたいと思い -
Posted by ブクログ
ネタバレ果たしてこれをどう面白く物語に仕立てるのだろう…と一見して不安になってしまう微妙な初期設定でありながら、あれよあれよという間に不思議なほど巧みに料理されているではないか…という見事な手腕は本当にいつも通り。
特に今作では第2章以降ぐわっと一気に加速度を増していく馬力がものすごく、弓子たちがクボーに乗り込んで大立ち回りを繰り広げるクライマックスが文字通りの見せ場となっている。
まさか宙に浮かぶトケトゲの生えた奇妙な球体を題材にして、読者の琴線にここまで訴えかける物語になろうとは、露ほども思わなかった…。
「新世界より」で、無間地獄の刑に処されるバケネズミに感情を揺さぶられるのに似ているだろうか… -
Posted by ブクログ
わー、じんわりおもろいもん読んだわ〜、と言うのが、率直な感想です。
万城目節が全面に出ていて、コトをシニカルにクスッと、でもそんな自分にも良い意味で期待していない、等身大の著者の半生が、まぁオモロく綴られています。
ただ、エッセイだからといって、軽く読み飛ばして終わるわけでなく、最後の方はドッグイヤーしながら読んでしまうほど、読み応えありました。
・そんな五里霧中にある私に手を差し伸べたのは、やはり本だった。霧が濃いのなら、空間を広げて、薄めてしまおうじゃないか。そんなことを言って、目の前に現れてくれたような気がする。
・「独りよがり」とは心のひだにこびりついたガンコな燃料だ。 -
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購入済み
全部の話が繋がっている
本編の裏話的な六景を読んだ後、もう一度本編を読むとより話に深みが出てくる。荒唐無稽な話なのだが、実際に鴨川周辺を歩くと「やつら」がそのへんをうろうろしていそうな感じで、京都に行きたくなる。
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Posted by ブクログ
あまりに面白くて
鴨川ホルモーから一気読みしてしまった。
しょうもなくてふざけ倒してるのに、
何故こうもあたたかく切ないのか…。
どれもしっかりと面白いし
それぞれ色があるのが凄いところ。
街並みや歴史的にも(一部フィクションとはいえ)楽しめるし、いつの間にか「ホルモー」が実際にある気がしてくるから困る。
私ももう齢29で学生時代は遠い記憶だけど、
京都に住むひととサークルの話になったら、
(もしかしてホルモーやってたりして)と
ナチュラルに思ってしまいそうなくらいには
世界観に没入してしまう。
そんなはずは無いんだけど、日常との書き方のバランスが絶妙なせいでそう錯覚するほど。
いい -
Posted by ブクログ
今回の万城目ワールドは世界が舞台!過去作の傾向からまた関西が舞台かなと思っていたんですが、宝石泥棒→自衛隊→イラクと予想外の方向に広がる展開に興奮しっぱなし。文庫本の背表紙にあるあらすじがいつになく意味不明だったので「大丈夫か?」と思わずにいられなかったんですが、世界史ものとしても、バトルものとしても、SFやファンタジーとしてみても非常に高水準な作品になっており、不安を吹き飛ばす面白さでした!大満足!これはぜひ映画で見てみたいですねー。(今のイラクの情勢見る限り無理そうですが)
※以下、ネタバレ
榎土三兄弟がイナンナに導かれた理由が明かされる場面が特に良かった!伏線回収も見事でしたし、恐竜の -
Posted by ブクログ
ネタバレしゅららぼん、読み出したときは「思い出したように、店を開いている」街に来た主人公と一緒に、冒険が始まるワクワク感にとらわれた。こんなことは久しぶり。RPGのような。
滋賀の琵琶湖が舞台。湖の民。珍しいよね。
(成瀬・・・があるので今は珍しくないかも。)
以下はお気に入りの文の引用です。
「必要以上に持ち上げられた場合には、バランスを保持しておかなければ、という気持ち」
「ちゃんと観察している自分がとても嫌である。」
「城から舟でドンブラコとやってくる。どう見ても普通じゃない。」
「レッツ、ご神水タイムよ」
「本当に何もないな琵琶湖、と唐突に感じられた。」
「その顛末を、馬鹿馬鹿しいとは、僕は