万城目学のレビュー一覧

  • 八月の御所グラウンド
    直木賞170回(2023下半期)受賞作。
    十二月の都大路上下ル(女子全国高校駅伝)
    八月の御所グラウンド(早朝の野球試合)

    登場人物が過去の人々と交わる不思議な出来事に遭遇するが、それが少しも怖いことではなく心に残り心温まる内容。
  • かのこちゃんとマドレーヌ夫人
    かのこちゃんと猫のマドレーヌ夫人と老犬の玄三郎、すずちゃんにお父さんとお母さん。みんなが温かく微笑ましい。穏やかにそして優しい気持ちにさせてくれる。
    乳歯のように出会いと別れ、そしてまた新しい出会いの中で成長していくんですよね。うちの娘も成長したなあと思いながら娘と話したくなってしまった。

    それに...続きを読む
  • 八月の御所グラウンド
    これは泣ける
    途中で物語の時期に気がつき、時代の哀しさにふれ、最後の送り火
    新幹線の中でも読んでいて涙を抑えるのに必死……

    切なすぎるな
    京都に行きたくなる
    もちろん御所グラウンドへ笑
  • 悟浄出立
    ついに直木賞作家となった作者といえば、京都ラヴァーズな、歯切れの良い文章と会話の掛け合いが楽しいエンタメ作家…という印象を、昔読んだ初期作たちの思い出とともに持っていたが、その初期作に混じって、こんな短編集も書いていたのか…とおどろき。
    中島敦インスパイアから始まる、著名な中国の故事・逸話に材をとっ...続きを読む
  • 八月の御所グラウンド
    青春×幽霊?の話
    京都ならではの雅で不穏な雰囲気がずっとある
    関東育ちのわたしには地名がピンとこないところもあったけど、すごいおもろしかった
    1話が真冬で2話が真夏で季節感のギャップも楽しめました。

    ▼一章目
    女子駅伝に急遽代走することになった主人公はめちゃくちゃ方向音痴で本番中も道を間違えそうに...続きを読む
  • 鹿男あをによし
    ファンタジーだけど、ちょっとありそうな話なんで、その世界観に浸れます。新海誠さんの映画を見ているような感覚と夏目漱石の坊ちゃんを読んでいる感覚になります。絡んでくる人々は、どこか人がよく、くすりと笑わせるところもあり魅力的に描かれてます。鹿との絡みは面白く、剣道の試合はハラハラし、臨場感ある表現で一...続きを読む
  • 鹿男あをによし
    最初の方は全然のれなかったけど、途中から面白くなってきて、後半はあっという間に読んだ。
    伏線が回収されて行くのが気持ちよかった。

    還暦の由来が、干支十干の60通りの組み合わせで60年で一巡するから、など雑学も知れて面白かった。

    最後は、男性の主人公に都合良く描かれすぎでは?と思ったけど、よく考え...続きを読む
  • 鹿男あをによし
    お名前は見かけた事がある(しかし読み方は知らなかった)万城目学さんの作品を初読。ヒット作家さんだと知りつつも、テイストを把握していない方の本に手を出すときはいつもドキドキしますが、大丈夫、大当たりでした。

    まずは日常から非日常への切り替え方が巧みでした。この手の転回が一番秀逸だったのは「涼宮ハルヒ...続きを読む
  • 八月の御所グラウンド
    一気読み。
    2作ともスポーツっていいなと思わせてくれる。1作目の、サカトゥーは、本当にいい子だな。
    2作目は、面白いし感動した。
    こんなに爽やかで気持ちよ良い人々と一緒だったら朝6時から野球やってもいいかなと思わせてくれる。才能があって、前途有望な若者達が軍事工場で働かされて、最期はあっけなく殺され...続きを読む
  • 鴨川ホルモー
    ホルモーってなんだかよくわかんないけど、このタイトル聞いたことあるな…くらいで手にとってみたが、面白かった!自分もこの世界に参加してみたい。『六景』の方も読んでみようと思う。
  • 八月の御所グラウンド
    直木賞受賞作。短編「十二月の都大路上下(かけ)ル」と、「八月の御所グラウンド」の二篇から成る。

    1 「十二月の都大路上下(かけ)ル」
    坂東(サカトゥー)は高校一年生。女子全国高校駅伝に参加するために京都にやって来た。明日の本番を控えた夕食後、アンカーとして出場するように言い渡されて…。

    "致命...続きを読む
  • 八月の御所グラウンド
    久しぶりの万城目作品でまた、やられてしまいました。優しくサラッと書いているようでじわじわと惹きつけジーンとさせる、、流石は直木賞作家さん。

    出来たらこれから夏に向かう今、皆さんにお勧めしたいと感じました。
  • 鹿男あをによし
    中学生の時にジャケ買いして一気読みした以来の鹿男あをによし。(おそらく14年ぶり。ひえ。)

    中学生の時、神無月という言葉をこの本で知って、日本の暦は美しいと思ったことを今でも覚えている。


    今年に入ってからずっと読みたかったが本屋になく諦めて忘れていた。島田潤一郎の電車の中で本を読むの中に万城目...続きを読む
  • 八月の御所グラウンド
    駅伝を走っていると新撰組が、御所グランドでは沢村栄治や戦死した学生が、なんとも不思議が混ざる話だけど、京都ならではだと思いました。
    爽やかな気持ちが残る物語で、私は好きです
  • かのこちゃんとマドレーヌ夫人
    小学1年生のかのこちゃんが成長していくのが、ユニークに描かれており、忘れていたことを思い出させてくれる。決して茶柱ならぬうんち柱を思い出したわけではない。

    なぜ、かのこという名前になったか、指吸いからの卒業、漢字や言葉への興味から始まる。突然出てきた「刎頚の友」ということばの回収もちゃっかりある。...続きを読む
  • 鹿男あをによし
    ドラマも好きだったけど、もちろん本も面白い。
    ドラマはTVで放送していた時に見ただけなので、だいぶ前の記憶なのに結構覚えていた。本を読みながら鹿の声や音楽とかを思い出しながら、楽しく読めた。
    万城目さんの本はクセになる感じがする。まだ読んでない本も読みたい。
  • 八月の御所グラウンド
     素敵な和食の料理をカラフルなお皿で出される感じ。

     身近ながら何処か不思議な世界へ連れ出してくれる。 

     魅力的です。
  • 鴨川ホルモー
    な、なんだなんだ、おもしろい、おもしろすぎる……!
    作品名も著者名も、もちろんかなり前から知ってはいたけれど、ちょっとふざけたタイトルからなかなか手が出せなかった本。(何しろどんな話か想像もつかなかったもので……)
    BSテレ東の番組で著者のインタビューを見たのをきっかけに一念発起して読んでみたら、な...続きを読む
  • 悟浄出立
    「鴨川ホルモー」をはじめとする万城目学氏の作品はいくつか読んだことがあり、面白い話を書く人、奇想天外なストーリーを書く人 というイメージだったが、本作はだいぶ違う。そして私好み。中国古典を題材に、深みのある内容、心に刺さるフレーズ、描写の巧みさ(スケール感、血腥さ、悲哀など)で、読み手の心を揺さぶっ...続きを読む
  • 鹿男あをによし
    テレビでよく見る奈良の鹿やお寺。万城目さんの文章によって構築された自分の中のイメージと照らし合わせるため今すぐのぞみと近鉄に乗って旅をしたい気分になりました。

    なんと言っても終わり方が切なくもスッキリぎゅっとまとまってて快哉な気持ちになります!
    先生、イトちゃん、鹿、鼠サイコーです。

    運びの番、...続きを読む