万城目学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
馬鹿馬鹿しさを突き詰めた先にあるもの、、、それがホルモーだった。
奇想天外な設定と、真剣であればあるほど滑稽に映る登場人物たち。最初はその荒唐無稽さに笑わされるが、気づけば京都の街を舞台にした不思議な世界にどっぷりと浸かっている。恋に悩み、友情に揺れ、時に嫉妬や見栄に振り回される彼らの姿は、馬鹿馬鹿しいどころか、驚くほど人間臭い。くだらないことに全力を注げるのも、失敗さえ青春の一部として輝くのも、若さゆえの特権なのだろう。笑いの奥に、誰もがかつて持っていた青臭さと情熱を思い出させてくれる。大人になった今だからこそ、理屈を忘れて夢中になれる時間の尊さを、改めて感じさせてくれる作品。 -
Posted by ブクログ
読み始めて思ったのは、直木賞なんてツマンナイものを獲っちゃったからか、著者の持ち味である荒唐無稽なハッチャケ感がないなぁーということ。
ま、直木賞という箔が付けば、それだけで本は売れるだろうし(^^ゞ
また、賞を受賞するというのは素直に嬉しいことでもあるだろうから、著者にとってはいいことだったんだろうけどね。
ファン(自分は読んだ著者の本こそ少ないけど、一応『鴨川ホルモー』が出た時からのファン)としては、著者にしては普通の小説っぽくなっちゃったなぁーと。
個人的には賞を獲った小説、特にエンタメ小説は大方ツマンナイと思っていることもあり、あの万城目学でもそんなものなのかなぁーと。
ちょっと残念に思って読んでいたら、2つ目のお話「八月の御所グラウンド」の最後の最後、五山送り火を主人公が友人の多聞に誘われ、二人で見に行くシーンの会話にグッときた(^^ゞ
「みんなーー、生きたかったんだろうなぁ」
「なぁ、朽木。俺たち、ちゃんと生きてるか?」
それは、数ページ前にある、多聞が言う「明日の御所G(グラウンド)にえーちゃんと、遠藤君と、山下君が来てくれて、試合ができたらそれでいい。みんな、野球がしたいんだろ? なら、やろうぜ」と合わさって、あの不幸な時代を生きるしかなかった/死んでいくしかなかった人たちへの最大級のシンパシーになっている。
この場面での二人の心情は、“悼む”ではないんだと思う。
シンパシー? エンパシー?
うーん…。
どっちも、ちょっと違うんだよなぁ…。
そう、だから、「男は黙ってサッポロビール」(爆)
…って、それがわかる人、今どれくらいいるんだ?(^^ゞ
えーちゃん、遠藤君、山下君の三人の存在が存在だけに、意味合いが変になってしまうんだけど、二人は同じチームとして野球の試合に臨むんだから“エール”という言葉でもいいんじゃないか?と思うくらい。
(エールといっても、ビールじゃないよw)
この場面は、その後の情景描写もいい。
“送り火を描いた炎の線はいよいよ細く、頼りなく、
「大」の字はどこか骨となって散るように点へと割れていく。
ときどき思い出したかのように、炎がぼっと大きく膨らむが、やがてちらちらと瞬き、
無音のまま静寂の先に吸い込まれていった。
終わりの時間が近づいていた。”
いやぁー、これ、絶対神さま降りてきちゃってるだろー(爆)
直木賞なんて、たんなる販促ツールじゃん!
なんて思っていたけど(そもそも賞の設立者が商業目的だと言っている)。
まんざら馬鹿にしたものでもないのかな? -
Posted by ブクログ
ネタバレ20年目の続編にして最終話⁈そりゃ色々忘れてるわ
でも確実に奇想天外で面白い!
何故そんな展開?どこで思いつく??の連続
今回は3話収録
京都の2人、社会人ホルモーは東京タワーで!最後は西高茶道部を参考に埼玉女学院高等学校の2人の生徒、とバラバラなそれぞれが落語家『曲亭青龍』や『雲龍釜』もとい雲蛇釜(笑 ノッキー先生…が実は楠木さん、とゆる〜く繋がるベースにはべろべろばあの店長交代で高村になっているところから始まり、終わる…
もう続かないと思うととても寂しい
また鴨川ホルモーから読み直したい!
薪の上に臥し、その痛みを感じることで毎夜、雪辱を果たす決意を新たにしたという、呉王夫差の「臥新嘗胆」の故事に倣ってのことである
大文字山の頂上にホルモーでしのぎを削り合う五チーム…すなわち京都産業大学玄武組、立命館大学白虎隊、龍谷大学フェニックス、京都大学青竜会、同志社大学黄竜陣が一同に会し、そこで「大文字山ホルモー」なるイレギュラーなホルモーを開催することが決定したからだ。
ホルモーを競い合う五大学には、それぞれ氏神社と言うべきものがある。すなわち、同志社大学なら上御霊神社、京都産業大学なら上賀茂神社、立命館大学なら北野天満宮、龍谷大学なら伏見稲荷大社ー、そして京都大学なら吉田神社。
ホルモーが開催されるとき、それぞれの氏神社には一千匹オニが待機、そのオニを引き連れ、各大学の面々は勇躍、戦場として指定された場所へ向かう。
陰陽五行説によると東西南北の各方角には、それぞれ四神が配置される。すなわち四神相応
東の青竜、南の朱雀、西の白虎、北の玄武ー、真ん中に黄竜を置いて五神とも言う
「わんふぉーおーる、おーるふぉーわん」
アレクサンドル・デュマの『三銃士』に由来するこの有名なフレーズ
落語『テンシキ』
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Posted by ブクログ
駅伝の話も面白かった。
しかし、それ以上に御所グラウンドの話は、読み終えて、スゲー…と唸ってしまった。
ダラダラと続く京都の暑さのごとく、ダラダラと、何故にか草野球大会が展開されていく中、唐突な、一迅の豪速球が物語の沈黙を破る。日常世界から急に非日常なファンタジー世界へと連れ込まれる。
非日常なファンタジー世界でありながら、夢と希望に溢れた類のものではない。我々が今生きている世界と地続きの、かつて存在し、多くの若者たちが生きたくても生きられなかったあの世界である。
時代に翻弄され、己の望まぬ人生を歩み、命を落とすこととなった若者たちを想像すると文字を追う目にじわりと涙が浮かんでくる。
私たちは、確かに、生きているのか。
心に火を灯す物語であった。 -
Posted by ブクログ
最初から…最後まで、ずっと楽しめました!
※ドラマは未視聴です。
「リチャード」
(リチャードギア似の、副校長のニックネーム。
本人はそう呼ばれていることを知らない。)
読んだ後も、リチャードが頭から離れない(笑)。
物語の終盤、
リチャード(副校長)を追いかけるシーンで、
「馬鹿ッ――やめろ、リチャード!」
「駄目ですッ。やめて下さい、リチャードッ」
ニックネームで叫んじゃってるじゃん〜、
2回も(笑)。笑った!
内容は笑えるポイントが多くてエンターテイメント性が高いのですが、卑弥呼や邪馬台国等の歴史が物語にうまくハマっていて、気づいたら知識が身について、読後感がとても良かったです。
この作品で、強く記憶に刻まれた言葉。
↓↓
「鹿せんべい、そんなにうまいか。」
※誰もいないと思って食べた鹿せんべい、
意外と美味かった、でも誰かに見られていた…。
自分も奈良公園に行った際に、
鹿せんべいを食べちゃおっかなーと思ったけど、
周りの人の目がなんとなく気になって、
止めた経験があります(笑)。
今度、奈良に行ったら堂々と食べてみよう。