万城目学のレビュー一覧

  • ホルモー六景

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    この物語は「鴨川ホルモー」の"外伝"です。京大青竜会の安倍くんたちの怒涛の活躍を描いた前作が"正伝"。
    続編ではなく、『安倍くんたちの見えないところで、こんな事がありました』というお話になっている所がミソ。

    第1話「鴨川(小)ホルモー」
    主人公は京都産業大学玄武組のエース、『二人静』。その名も"定子"(さだこ)と"彰子"(しょうこ)。式神を呼び出して対戦する『ホルモー』の遣い手は一様にヘンな人ばかり。この二人の美女も御多分に漏れずやっぱりヘンです。何しろ"車懸りの陣"の様に繰り出す攻撃に&qu

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    2024年04月12日
  • べらぼうくん

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    人がうまくいっていない様を読むのはどうしてもおもしろい。笑 けど、それにしても面白おかしく書かれた良本だった!歯切れ良い、短文多めの文章が小気味良く、言い回しもいちいちくすっと笑える。
    万城目さん殆ど読んだことなくてまさかのエッセイから入ったので他の作品を早く読みたい。

    人の不幸をみて自分はましだ、と安心するつもりは全くない(恐らく)けど、手元に置いておきたいお守りのような本だと思った。疲れ果てて本を読めない日々でも、この本なら開けそう。

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    2024年03月25日
  • ホルモー六景

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    確かにこれは「鴨川ホルモー」のスピンオフで、ホルモー本編を読んだ人ならぜひとも読んでほしい短編集で、ホルモー本編を読んでいない人には少し理解がしづらいものかもしれませんが、それにしたって、素晴らしい短編集ではございませんか。再読ですが、初読みの時よりさらにそう感じます。その壮大な奇想天外さの割には本編では少し物足りなく感じたホルモーを、もっともっと深く感じられます。本編では、主人公安部視点で、安部の身の回りのことがほとんどだったので、安部の知らないところでこんなことがあっていたのね、と、よりホルモーを軸とした背景が過去に現在に広がります。しかししかし、こういう本を読むと自分の歴史の知識のなさに

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    2024年03月07日
  • バベル九朔

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    結末に関して、そこまで斬新なものではなく立ち止まって考えれば途中で気付くこともできたであろうが、適度な緩急、過不足ない表現、自然な文体、抜群の文章力がそれをさせてくれない。この冒険譚をよくもこの小さな文庫に収めたものである。さすがだと言わざるを得まい。筆者の作品は他にプリンセストヨトミを読んだのみであるが、他作品に触れる機会を逸していたこと、非常に残念でならない。森見作品が好きな者であればこの作品も楽しめるのではないかと感じた、少なくとも私の琴線に触れる作品であることは疑うべくもない。総じて読後の満足感含め非常に素晴しい作品である。

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    2024年03月03日
  • 悟浄出立

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    遠い世界だった中国の歴史の世界を私も一緒になって肌で感じられて、中国史のとりこに
    それも万城目さんらしく人間味あふれる魅力的な人たちにしてくれました
    はまりすぎて中国語も習い始めてしまいしまた
    私の世界を大きく広げてくれた1冊

    短篇集で読みやすく、何度も読み返すほど好き

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    2024年02月21日
  • 八月の御所グラウンド

    購入済み

    一気読み

    標題作と「十二月の都大路上下ル」の2作品、どちらも心に滋養を与えてくれるサプリメントのような作品でした。特に「十二月〜」は続きが読みたくなるほど、短編なのに登場人物が全員魅力的でキャラ立ちしていたので、長編小説として膨らませていただきたいほど、この世界観から離れるのが惜しい気がしていました。いずれの作品も読み始めたら止まりません。文章の読みやすさもさることながら、テンポ、ユーモア、エピソードのバランスも絶妙で、読後に地理や歴史を確認する楽しみも付加されてます。最近の直木賞作品は重厚骨太な作品が多いように感じていましたが、軽やかで爽やかな中に込められているメッセージは、読書離れと言われている時代

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    2024年02月03日
  • 偉大なる、しゅららぼん

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    ものすっごく面白かった!
    やはり長編小説は読み応えがあるし、私の中のファンタジー成分が満たされた。

    琵琶湖周辺に住む日出家と棗家は不思議な力を持つ同士、古くから敵対してきた。
    琵琶湖に住む龍にご神水、不思議な力、不念堂、登場人物のキャラクター付けもしっかりしていて、本当にいる様な、起きている様な、事実かもしれないと思わせる情景描写にすっかりのめり込んだ。
    何年か前に竹生島を訪れたこともあり、(その時はタイミング悪く工事中かなにかでかわらけを投げられなかった)琵琶湖をフェリーで渡ったことや、大きな森、静かな龍神拝所から見下ろした琵琶湖、日差しが強く朱い鳥居が鮮やかに輝いていたことなどを思い出し

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    2024年01月26日
  • ヒトコブラクダ層戦争(下)

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    何やかやで自衛隊に入ってイラクに派遣された榎戸の三つ子(のうちの二人)は失われたシュメールの都、アガデの神殿に立ちその地を統べる神に邂逅する。祝福を与える神に対して「いけ好かない感触」を覚える兄弟と、その様子を見て既に神の時代が去ったことを知る古い時代の冥界の女神。んー、ドラマだなぁ。

    メソポタミアの物語に掴まれちゃって恐竜の話は何か影が薄くなっちゃった感がありますが、太古の昔のロマンが溢れ、大変面白かったです。

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    2024年01月19日
  • ヒトコブラクダ層戦争(上)

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    これはまた壮大なスケールの奇想天外。万城目ワールドにどっぷり浸かっています。シュメール文明に肉薄する展開にワクワクが止まらない。期待が盛り上がる折り返し点。後半もこのワクワクが続くのか?

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    2024年01月05日
  • ヒトコブラクダ層戦争(上)

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    ネタバレ

    再読。とにかく奇想天外な設定がてんこ盛りで、これをどうさばききってどんな結末を迎えるのか本当に楽しみ。感想は下巻で。

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    2023年12月23日
  • ヒトコブラクダ層戦争(下)

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    本書を読んで良かった事
    ・チグリスユーフラテスというボードゲームの存在を知った
    ・メソポタミアの文明は黄河文明より古いという事がわかった
    ・イラクは石油だけじゃない
    ・中東と言うより西アジアと呼びたくなる
    ・遺跡はやっぱりヨーロッパよりもアジア!
    ・やっぱり万城目学は面白いと再認識できた!

    全巻に引き続き榎土三兄弟の苦難は続く。
    自衛隊に入隊からのPKO、そして拉致!?
    テンヤワンヤノ上巻から下巻も空前絶後の展開が待ってました!
    神とゾンビと超空間!!!

    久々の超エンタメ小説に満足できました。
    上下巻合わせて1000ページ越えって言うのも個人的には加点要素です!

    あー 砂漠を旅したい!!

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    2023年11月28日
  • ホルモー六景

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    鴨川ホルモーの続きかと期待したらスピンオフでがっかり。。
    が、それぞれの小話が良すぎる!
    けっこう泣いてしまった。。
    もっちゃんもヤバかったけど、長持の恋、ヤバすぎる。涙止まらない。。

    もともと信長好き。戦国好き。本能寺の変関連好き。明智いまいちだけど気になる。

    本能寺に付き従っていたお小姓たちの最後まで殿を守った逸話はよくあるが、なべ丸とのやり取り、せつない。

    このせつなさが高村くんのチョンマゲにつながり、頭頂部に印をつけるなんて!しかも琵琶湖!笑いながら泣けた。

    私も本能寺に行ったことないから、ぜひ行って石碑を見たい。

    丸の内サミットは、ぜひあってほしい^^
    ホルモーシリーズはも

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    2023年11月28日
  • 偉大なる、しゅららぼん

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    U-NEXTでたまたま映画を見つけた。
    琵琶湖が舞台だったので気になって見始めたが面白くない!でも話が気になるので原作を読むことに。

    原作めっちゃ面白い!!

    琵琶湖には、何か深いところに、奥底に、生き物がいそうな、秘めた力がありそうな気がしていたのでどんぴしゃ!
    ノンフィクションでもおかしくない^^
    万城目学作品初めてだったけど気に入ったので、次はホルモーにする。

    琵琶湖も改めて旅したい。神社とか。

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    2023年11月28日
  • ヒトコブラクダ層戦争(上)

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    私にとって久々の万城目学!

    好きな作家だったけど【バベル九朔】で失速
    →個人的に・・・

    しかし本作は私のツボを突いてくる
    メチャメチャ血行が良くなって血を吐くぐらい面白い!


    三つ子の梵天、梵地、梵人は其々【三秒】が使える!?
    その能力を使い泥棒稼業をやっていたのだが、家族の為に自分の人生を使っていた梵天が小学生の時に夢見たチャンスが目の前に転がってきた・・・
    自衛隊を巻き込みメソポタミア文明に迫る!
    ライオンを従える謎の女の正体は!
    三つ子の能力は何の為に!!
    下巻が楽しみです!!!




    砂漠を舞台にした小説というだけでテンションが振り切れるのは私だけでしょうか?

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    2023年11月23日
  • べらぼうくん

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    万城目学が作家になるまでの物語、こういう時代もあったんだなと思うと万城目学さんの作品をもっと読みたくなるエッセイ

    2024年直木賞受賞おめでとうございます!「八月の御所グラウンド」絶対読みます!

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    2023年10月01日
  • 八月の御所グラウンド

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     真夏の草野球大会、そんなの集まるわけないというのに、なぜか毎年、成立しているという不思議。あの人の正体があの人だって気づいたとき、野球好きとして、嬉しくなった。

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    2025年12月07日
  • べらぼうくん

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    めちゃくちゃおもろい。苦労してきた作家さんやねんなってことが文章からめっちゃ伝わってきた。自分とバックボーンが似てて(大阪出身、浪人、京都大学、京都で一人暮らし)バチバチに自分に刺さった。大学にいる間に読めて良かった!

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    2023年05月27日
  • 偉大なる、しゅららぼん

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    滋賀を題材にした物語
    滋賀県民はもちろん県外の方にも楽しめるとおもう。正直滋賀PR用くらいに思っていたがきちんと小説として完成されていた。この本に魅せられて城崎裁判も購入。

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    2023年03月27日
  • べらぼうくん

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    万城目学の作家に至るまでの日々エッセイ。
    週刊誌連載中、一部だけ読んだ記憶がありますが、改めて通読。

    「私には無職の才能があった。」・・・偉大な能力だと感服致しました。

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    2022年11月02日
  • 時の罠

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    私には一年に一度だけ訪れる街があります。
    数年前からその街に行く事が家族の行事となり街の成長が私の密かな楽しみです。
    そんな街の雑貨屋さんで発見したのが本書です。

    まず、驚いたのが私の好きな作家だけの短編集であり、時という言葉に弱い私の掌に収まってしまうのは必然でした。

    辻村深月さんの作品:子育てが苦手な父親が登場、身近な人にこんな人が居るなぁと思いながら読むものの、物語は途中で反転する!?

    万城目学さんの作品:神様の言動が非常にコミカル!万城目学さんの他の作品に出て来る超常現象はこんな神様が起こしていたりして!なんて思ってしまいました。

    米澤穂信さんの作品:長い歴史の物語、山の意志と

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    2022年10月22日