万城目学のレビュー一覧
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ついに直木賞作家となった作者といえば、京都ラヴァーズな、歯切れの良い文章と会話の掛け合いが楽しいエンタメ作家…という印象を、昔読んだ初期作たちの思い出とともに持っていたが、その初期作に混じって、こんな短編集も書いていたのか…とおどろき。
中島敦インスパイアから始まる、著名な中国の故事・逸話に材をとった短編たちは、派手さとも荒唐無稽さとも無縁な、文章も相まって朴訥だけれど温かみのある読後感を得られ、とても気に入った。
とくに、「常山の趙子竜」の名乗りに馴染みのある三國無双世代の我々としては、その名乗りから膨らまされた話にも読める、「趙雲西航」が刺さった。 -
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小学1年生のかのこちゃんが成長していくのが、ユニークに描かれており、忘れていたことを思い出させてくれる。決して茶柱ならぬうんち柱を思い出したわけではない。
なぜ、かのこという名前になったか、指吸いからの卒業、漢字や言葉への興味から始まる。突然出てきた「刎頚の友」ということばの回収もちゃっかりある。
一方、マドレーヌ夫人は猫である。外国語を話す。この外国語はどんな言葉かも描いている。これが万城目学さんらしい。
さまざまな別れも描かれている。マドレーヌ夫人の不思議な出来事とは別に、温かさを感じる。そしてかのこちゃんが、また一歩成長した。ほんのりと温かさを残して、この物語は終わる。 -
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見た目は、趣味の悪い柄もののシャツを着たおっさん。でも「神様」なんです。それも主な担当は『縁結び』。小さな町の、名も無い神社で千年もお役目をつとめてきた。そんな神様のところに、取材が入った。髪をぴっちりと分け、メガネをかけた姿はまるでサラリーマン。だけどこちらも「神様」。さらに、神様の昇進をかけた試験も絡んでいるからなんだかややこしいことに…。
「神様」を主人公とした連作短編を一つにまとめた本書。単なる"縁結びのエピソード集"かと思わせて、実はしっかりと芯が通っていて読みごたえがあります。
理屈っぽい男•篠崎肇と恋人の坂本みさきのカップルの縁を取りまとめる「はじめの一歩」 -
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確かにこれは「鴨川ホルモー」のスピンオフで、ホルモー本編を読んだ人ならぜひとも読んでほしい短編集で、ホルモー本編を読んでいない人には少し理解がしづらいものかもしれませんが、それにしたって、素晴らしい短編集ではございませんか。再読ですが、初読みの時よりさらにそう感じます。その壮大な奇想天外さの割には本編では少し物足りなく感じたホルモーを、もっともっと深く感じられます。本編では、主人公安部視点で、安部の身の回りのことがほとんどだったので、安部の知らないところでこんなことがあっていたのね、と、よりホルモーを軸とした背景が過去に現在に広がります。しかししかし、こういう本を読むと自分の歴史の知識のなさに
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購入済み
一気読み
標題作と「十二月の都大路上下ル」の2作品、どちらも心に滋養を与えてくれるサプリメントのような作品でした。特に「十二月〜」は続きが読みたくなるほど、短編なのに登場人物が全員魅力的でキャラ立ちしていたので、長編小説として膨らませていただきたいほど、この世界観から離れるのが惜しい気がしていました。いずれの作品も読み始めたら止まりません。文章の読みやすさもさることながら、テンポ、ユーモア、エピソードのバランスも絶妙で、読後に地理や歴史を確認する楽しみも付加されてます。最近の直木賞作品は重厚骨太な作品が多いように感じていましたが、軽やかで爽やかな中に込められているメッセージは、読書離れと言われている時代
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ものすっごく面白かった!
やはり長編小説は読み応えがあるし、私の中のファンタジー成分が満たされた。
琵琶湖周辺に住む日出家と棗家は不思議な力を持つ同士、古くから敵対してきた。
琵琶湖に住む龍にご神水、不思議な力、不念堂、登場人物のキャラクター付けもしっかりしていて、本当にいる様な、起きている様な、事実かもしれないと思わせる情景描写にすっかりのめり込んだ。
何年か前に竹生島を訪れたこともあり、(その時はタイミング悪く工事中かなにかでかわらけを投げられなかった)琵琶湖をフェリーで渡ったことや、大きな森、静かな龍神拝所から見下ろした琵琶湖、日差しが強く朱い鳥居が鮮やかに輝いていたことなどを思い出し -
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本書を読んで良かった事
・チグリスユーフラテスというボードゲームの存在を知った
・メソポタミアの文明は黄河文明より古いという事がわかった
・イラクは石油だけじゃない
・中東と言うより西アジアと呼びたくなる
・遺跡はやっぱりヨーロッパよりもアジア!
・やっぱり万城目学は面白いと再認識できた!
全巻に引き続き榎土三兄弟の苦難は続く。
自衛隊に入隊からのPKO、そして拉致!?
テンヤワンヤノ上巻から下巻も空前絶後の展開が待ってました!
神とゾンビと超空間!!!
久々の超エンタメ小説に満足できました。
上下巻合わせて1000ページ越えって言うのも個人的には加点要素です!
あー 砂漠を旅したい!! -
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鴨川ホルモーの続きかと期待したらスピンオフでがっかり。。
が、それぞれの小話が良すぎる!
けっこう泣いてしまった。。
もっちゃんもヤバかったけど、長持の恋、ヤバすぎる。涙止まらない。。
もともと信長好き。戦国好き。本能寺の変関連好き。明智いまいちだけど気になる。
本能寺に付き従っていたお小姓たちの最後まで殿を守った逸話はよくあるが、なべ丸とのやり取り、せつない。
このせつなさが高村くんのチョンマゲにつながり、頭頂部に印をつけるなんて!しかも琵琶湖!笑いながら泣けた。
私も本能寺に行ったことないから、ぜひ行って石碑を見たい。
丸の内サミットは、ぜひあってほしい^^
ホルモーシリーズはも -
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私にとって久々の万城目学!
好きな作家だったけど【バベル九朔】で失速
→個人的に・・・
しかし本作は私のツボを突いてくる
メチャメチャ血行が良くなって血を吐くぐらい面白い!
三つ子の梵天、梵地、梵人は其々【三秒】が使える!?
その能力を使い泥棒稼業をやっていたのだが、家族の為に自分の人生を使っていた梵天が小学生の時に夢見たチャンスが目の前に転がってきた・・・
自衛隊を巻き込みメソポタミア文明に迫る!
ライオンを従える謎の女の正体は!
三つ子の能力は何の為に!!
下巻が楽しみです!!!
砂漠を舞台にした小説というだけでテンションが振り切れるのは私だけでしょうか?