村井章子のレビュー一覧
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第一部
井戸端会議において他人や最終的には自分自身について、判断や選択のエラーを突き止め理解する能力を高めるのが本書の目的
システム1(早い思考)とシステム2(遅い思考)
「注意を払う」とよく言うが、これはまさに当を得た表現である。というのも、注意は限度額の決まった予算のようなものだからだ。この予算はさまざまな活動に配分できるが、予算オーバーは失敗につながる。努力を要する作業の場合、多数の活動が互いに邪魔し合うという特徴があるため、同時にこなすのは難しく、ときには不可能である。
瞳孔は知的エネルギーの消費量を刻々と教えてくれる
認知心理学で重要な発見の一つに、あるタスクから別のタスクに切り替えるのは困難、とりわけ時間的余裕がないときに
セルフコントロールには注意と努力が必要、だから思考や行動にコントロールがシステム2の仕事になっている
自分がどんな気分のときも、つねにやさしく親切にしなさいという忠告はまことに当を得ている
見覚え、聞き覚えといった感覚は、単純だが強力な「過去性」という性質を帯びており、そのために、以前の経験が鏡に直接映し出されているように感じる
誰かに嘘を信じさせたいときの確実な方法は、何度も繰り返すことである。聞き慣れたことは真実と混同されやすいからだ
遠隔性連想検査は、認知容易性とポジティブな感情の関係について、さらに多くのことを教えてくれる
判断の独立性を保つ原則は、会議だと、前もって出席者全員に自分の意見を簡単にまとめて提出してもらうことだ
自分の見たものが全てだ(WYSIATI)(what you see is all there is)
システム1の特徴
・印象、感覚、傾向を形成する。システム2に承認されれば、これらは確信、態度、意志となる。
・自動的かつ高速に機能する。努力はほとんど伴わない。主体的にコントロールする感覚はない。
・特定のパターンが感知(探索)されたときに注意するよう、システム2によってプログラム可能である。
・適切な訓練を積めば、専門技能を磨き、それに基づく反応や直感を形成できる。
・連想記憶で活性化された観念の整合的なパターンを形成する。
・認知が容易なとき、真実だと錯覚し、心地よく感じ、警戒を解く。
・驚きの感覚を抱くことで、通常と異常を識別する。
・因果関係や意志の存在を推定したり発明したりする。
・両義性を無視したり、疑いを排除したりする。
・信じたことを裏付けしようとするバイアスがある(確証バイアス)。
・感情的な印象ですべてを評価しようとする(ハロー効果)。
・手元の情報だけを重視し、手元にないものを無視する(「自分の見たものがすべて」WTSIATI)。
・いくつかの項目について日常モニタリングを行う。
・セットとプロトタイプでカテゴリーを代表する。平均はできるが合計はできない。
・異なる単位のレベル合わせができる(たとえば、大きさを音量で表す)。
・意図する以上の情報処理を自動的に行う(メンタル・ショットガン)。
・難しい質問を簡単な質問に置き換えることがある(ヒューリスティック質問)。
・状態よりも変化に敏感である(プロスペクト理論)。
・低い確率に過大な重みをつける。
・感応度の逓減を示す(心理物理学)。
・利得より損失に強く反応する(損失回避)。
・関連する意識決定問題を狭くフレームし、個別に扱う。
第二部
私たちは、人生で遭遇する大半のことをランダムであるという事実を、どうしても認めたくないのである
ある未知の数値を見積もる前に何らかの特定の数値を示されると、その数値の近くにとどまる。この効果をアンカリング効果という
交渉におけるアンカリング効果に対抗する方法として、反対のことを考える。
リスクを定義することは権力を行使することにほかならない
第三部
予測は可能だとする錯覚はいっこうに消え去る気配がない
均等重みづけ方式は重回帰式を上回る
「アナタはなぜチェックリストを使わないのか?ー重大な局面で”正しい決断”をする方法」アトゥール・ガワンデ
「小さな本」ポール・ミール -
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1.まねされ難い
2.独創的
3.応用可能
4.ライバルを遥かに凌ぐ
5.常に新しい
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●社内への展開(以下のものが有る)
活動基準原価計算(ABC)
ベイズ推定
組み合わせ最適化
バイオシミュレーション
制約時効分析
実験計画法
将来価値分析
モンテカルロシミュレーション
重回帰分析
ニューラルネットワーク分析
テキスト解析
収量分析
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EPM(エンタープライズパフォーマンスマネジメント)
純利益、経済付加価値(EVA)、投資利益率(ROI)
マーケティング、CRMは今時大事
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CRMとかバリューチェーンとかその目的別にどの数学が対応するか乗っている。 -
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「チェス盤の法則」によって指数関数的に進む技術革新のスピードから、機械化、自動化が進むと今まで以上に一部の仕事が人からコンピューターへ置き換わるスピードはアメリカで起きている現実よりもっと加速していくのかも知れない。ただ、「弱い人間xマシンxよいプロセス」のほうが、「強い人間xマシンxお粗末なプロセス」より勝っていることも事実。今でさえ生産の現場で人間が高度に自動化された機械やコンピューターを本当に使いこなせているかは疑問だし、移民政策などがなかなか進みづらい、人手不足の日本のような国こそスキルの向上を徹底的に行って、生産性をあげていくしか道はないのでは。
チェス盤の法則は、ローマクラブの「成長の限界」とよく似たメタファー。色んなリスクマネジメントをしていかないと。。 -
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「ファスト&スロー-あなたの意志はどのように決まるか?-」の読書会
日付:2013/12/16 作成者:とことこ(大塚 拓)
〇この本を一言で表すと?
人間のいい加減かつ複雑な意思決定方法を実例を交えてわかりやすく説明した本
〇全体の感想・その他
・システム1(早い思考)とシステム2(遅い思考)に分けて考えるの画期的でわかりやすい。意志力や思考力が無限である・有限であるとの議論の矛盾点がこのファスト&スローで説明できるのではないか。
・人は現状から悪くなる点はなかなか受け入れられない。この原理が便利になったが豊かさが失われていく社会なのかと思った。
・画期的な理論であることに間違いないが、本書で辛辣に説明しているベルヌーイやビジョナリー・カンパニー、マルコム・グラットウェルほど売れる本にはならないと思われる。
→人はいい加減でも経験から納得できる因果関係の説明のほうが好まれるのではないか
〇よかった点
・説明の仕方や実例もとてもわかりやすい。各章の具体例がとても腑に落ちるし、面白い。
・プロスペクト理論の欠陥(下84)(落胆や失望の勘定)を認識し、説明しているところが潔くてよい
→これも理論的に納得のできる解明がされるときが楽しみ
・直感とは認識以上でも以下でもない(下12)。記憶や経験の豊富さが大事でこれから積上げていきたい
・平均以上か以下かは簡単か難しいかで変わる(下46)。対人関係が苦手な人が多いことが納得
・誉めることと叱ることの士官からの反論について的当てでの説明はすごく納得させられた。(上259)→一方で少しひっかかる点もある。誉める叱るについて、参照点の考慮や個人の特性の考慮はされないのかなど。
〇突っ込みどころ・気になる点
・統計学者の権威を騙せたことを喜んで理論の正しさを説明(上219)しているが、その一人の統計学者が騙せなかったらどうするつもりだったのか?ちなみに生徒の騙された割合はそっくりと記述だけ
・作者のストーリーが多く、冗長になっている感がある。ただし、それが行動経済理論に訴えかけた説明なのかもしれない。
〇実践してみようと思うこと
・会議が始める前に先に参加者の意見をまとめておくこと。(上127)(自由討論だと最初の発言者の意見に寄った考えになるというのはすごく納得)
・プロの投資評論家の意見は鵜呑みにしない。(上312)(プロに巻き上げられないように)
・過ぎたるは及ばざるがごとし。(上236)(並列比較と単品比較の例はわかりやすい)
・同じ意味でも損失より利益という言葉(下211)を多く使っていこうと思う
・説明する順番(上124)とピーク・エンドの法則(下218)は常に意識しようと思う。プレゼンでも
〇みんなで議論したいこと
・下126 四分割のパターン リスク追及とリスク回避のみんなの意見
・上258 誉めると叱る、それぞれの効用や効果について -
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ネタバレ<米国の企業合併の変遷>P80
1.1900年前後:規模の大きい企業による小さい企業の吸収
・対象:同一または関連する製品を同じ国内市場に向けて製造販売している企業。
・目的:競争を減らす/なくす、競争を支配する
・結果:誕生した巨大企業は業界に君臨し、価格・生産に多大な影響力を発揮。投資、技術革新のスピードにも影響を与える
→電力、ガス、水道、乳業、たばこ、鉄鋼
2.1920年代:
・対象:正面からの競争相手ではなく異なる地域を商圏よする企業同士によるM&A
・目的:地方企業にありがちな非効率、無計画、無知、規範の欠如の駆逐(競争の排除ではない)
・結果:(豊富な金融知識など)洗練された都会の経営陣が(経営の)指揮を執ることによるメリットの享受
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P285~
<恐慌が長引いたことの主たる要因>
1.所得分配
・貧富の差は大きく、富裕層の不労所得が個人所得に占める割合が大きい
→高所得層の奢侈品の消費に依存した経済構造への傾斜
☆恐慌後☆
→株価暴落への感応度高い富裕層の支出・所得を直撃。景気の急激な落ち込みへ
2.企業構造
・新種の経営形態である持ち株会社と投資信託の結びつき
→下流側の事業会社から支払われる配当を、上流側の持ち株会社が発行した社債の利払いに充てる方法により、社債のデフォルトにより企業グループ全体が破綻する構造(逆レバレッジのリスクと損害が大きい)
→設備投資よりも社債利払いを優先させるインセンティブが働く
→設備投資の縮小によるデフレ圧力の強化
→企業収益減少、事業縮小、新規借り入れ困難(デフレスパイラルへ)
☆恐慌後☆
→持ち株会社方式の崩壊と投資信託の破綻により事業資金の出し手が不在に
→金融・証券の不況が実体経済に波及(受注減、失業増)
・企業規律のゆるみ(企業犯罪の全盛期)
3.銀行システム
・経営基盤の脆弱な銀行が多数存在
→(好況時でさえ)一行が破綻することにより破たんの連鎖が起きやすい状況
4.対外収支
・米国はWWⅠ後に純債権国へ転じ、(高率の関税の結果としての)貿易黒字に加えて資本収支の黒字が蓄積
→債務国から米国へ金流入+公債形式による貸し出し増(民間金融機関→対独・対中南米)
→高額な引受手数料獲得のための競争激化で、債権者の利益に反する情報の隠蔽と発行体への賄賂の恒常化
→(輸出先でもある)債務国国債のデフォルト率上昇を招く
☆恐慌後☆
→米国金融セクターの資金不足により対外融資打ち止め
→債務国は輸入減により財政均衡を図る圧力にさらされる
→主要輸出品目である小麦、綿花、タバコに打撃。米国農業セクターの苦境
5.専門家の経済知識
・専門家の助言は事態を悪化させる性質のものが多かった
例)
質問:「景気回復を促進する政策とは?」
専門家:「財政均衡!」
民主党:「賛成。我が党の綱領にも記されている」
共和党:「賛成。我が党の至上命令である」
例)
質問:「金本位制下で、我が国は膨大な金準備を蓄積している」
専門家:「金本位制からの離脱政策は不安だ」
専門家:「このままではインフレになるのではないか」←史上初の激しいデフレ状況
専門家:「インフレを回避するため、より財政均衡政策に力を入れよう。利下げ不可、信用供給不可、貸出基準も厳格なものを維持しよう」
専門家:「金本位制に反するドル切り下げなどもってのほかだ!」
民主党:「賛成」
共和党:「賛成」
フーバー大統領:「通貨の変動や切り下げを行わないこと、必要とあらば増税を行ってでも財政均衡を実現すること、国債の増発を控えて政府の債務をこれ以上増やさないこと。以上の点を直ちに確実に実施すれば、国は安定するでありましょう」
→金融政策は八方ふさがりへ
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歴史って面白いですねぇ。 -
Posted by ブクログ
『ビッグデータ』『データサイエンティスト』がBuzzWord化しているが、その潮流を生み出すきっかけの一つが本書である。
「勘」「経験」に頼るのは必ずしも悪いことではないが、それと同じ位データに頼ることは重要だ。2つがバランスよく両立できている企業は日米ともに非常に少ない。日経225やForbes500の企業であっても、だ。
本書は事例紹介とデータ分析企業となるためのステップが解説されている。学術的もしくは実践的なものを期待する読者にとっては些か物足りないかもしれない。しかし浅く広くカバーされた企業の実例はインスパイアを受けるのに十分であろう。
元々データの収集と活用は企業ごとに千差万別であり、完全なオーダーメイドであるから、これくらいの内容で丁度いいのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
著者はスタンフォード大学ビジネススクールの教授。
本書は、長年やっている「権力への道(Path to Power )」という講座がもととなっている。
タイトルだけを見ると、権謀術数の限りを尽くしたマキャベリズムという感じであるが
内容はそんなに腹黒くない。
端的に言い表せば、本書のメッセージは以下の2行である。
・「勤勉に活動をして良い結果を出せば、いずれ認められる」という考え方はナイーブである。
・自分の見せ方を意識して戦略的に行動し、アピール上手になること。
たいていの人は、よい仕事をして規則を守っていれば
それに見合う待遇がちゃんと用意されると無邪気に考える。
そして、強引に自分を売り込んだり、上昇志向をむき出しにする他人を見かけると、こう考える。
あんな連中から学ぶべきことは何もない、あいつらは一時的に出世をするかもしれないが、いずれ馬脚を露して左遷されるに決まっている、と。
このような「世の中は公正にできている」思い込みを、社会心理学では
" 公正世界仮説"と呼ぶ。
なぜ、シコシコ頑張っているだけでは駄目なのか。
(1) 人間は偏見と感情の奴隷である
第一印象で失敗してしまった人間関係というのは、修復するのが非常に難しい。
なぜだろうか。
実証研究によると、人が初対面の人に会って最初の11ミリ秒で下す判断は
たっぷり時間をかけて相手を観察した後の判断と相当程度に一致するという。
これは第一印象の判断が正しいという事ではなく
第一印象の判断を正当化する形で、その後の情報の取捨選択や偏向的な解釈を行い
第一印象を持続・強化させているとの事だそうた。
(2) 自分のことで精一杯
地位のある人でも、そうでない人も、大抵の人は自分のことで忙しい。
自分自身に対する関心を100としたら
部下や同僚に、いくつぐらいの関心度を持っているだろうか。
だから、上司は自分のことを気にかけているとか
日頃の仕事ぶりをよく見ているなどと考えるのは間違いの元である。
自分の上司も同僚も、そもそも自分の仕事ぶりなどには
あまり注意を払ってくれていないと思った方が良い。
みんな自分の事で精一杯で、余裕がないのだから。
と、いうわけで
組織の中で権力を握りたい人も、平穏な暮らしを望む人も
世間に対する自分の見せ方を意識して普段から行動しましょう。
ん? 自己アピールするのが性に合わない?
そんな方には、本書の163ページより
イスラエルのゴルダ・メイア元首相の名言を。
まだそれほど偉大ではないのに、そんなに謙遜することはない -
Posted by ブクログ
なんだかえらくタイムリーな一冊 w
原題は「This time is different」、今回はちゃうちゃう、大丈夫!と言いながら波に消えていった英霊達に捧ぐ、実に趣深い一言(-_-)
ここ800年間の金融危機を分析した本。で、最近は先進国のデフォルトは少なくなってきたけど、銀行危機は昔から相変わらず。ましてや資金の流入で加熱した相場の軟着陸に成功した例はナッシング。昔から多少は進化してるのか、歴史は繰り返すなのか、うーん(・ε・)?
EU、アメリカ、遅れて日本がお金をジャブジャブにしたとこに、中国からキナ臭い香り。。。これからどうなるかなんてサッパリ分からへんけど、祭りはいつか終わるってことは常に頭の片隅に置いとこうと思いますた。