村井章子のレビュー一覧

  • 絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか

    Posted by ブクログ

    なぜ未熟練労働者の賃金が移民の流入で押し下げられないのか。

    ①新たな労働者の流入によって労働需要曲線が右へ移動するから。
    なぜなら、その人々がお金を使うから。
    その結果として賃金は押し上げられ、労働者の供給拡大の影響を打ち消す。
    よって賃金水準も失業率も変化しない。

    ②機械化の進行を遅らせるから

    ③雇用主が流入した労働者を効率的に活用するべく、生産方式を再編成するから。


    雇用主は企業内の賃金格差があまりにも大きくなることに否定的。
    なぜなら労働者の不満が溜まり生産性が上がらないから。
    だから賃金が安いからと言って移民に仕事が取って代わられる訳ではない。

    高技能移民は賃金水準を押し下

    0
    2022年10月09日
  • コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

    Posted by ブクログ

    「現代のワールドサプライチェーンを作ったのは紛れもなくコンテナである」
    マルコムマクリーン=トラック野郎が時代を先取りしまくっていく様子が痛快に記されている。
    「コンテナより、コンテナで輸送する仕組みこそがイノベーション。」
    「発明はされていても、それが使われるようになるまで時間がかかる。」
    ビジネスの根幹を思い出させるフレーズも登場する。

    コンテナ普及までの困難は以下の通り。
    ・沖中士組合との対立
    ・規格化:コンテナサイズから荷役機器、金具に及ぶ
    ・ICCの妨害
    ・鉄道輸送との対立
    ・ベトナム戦争
    ・供給過多
    ・規模の経済を活かすためのコンテナ船巨大化
    ・バービーちゃんはコンテナがもたらし

    0
    2022年10月02日
  • 絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか

    Posted by ブクログ

    世界の現状や、それに対して行われている施策/研究を理解するに良い本。貧乏人の経済学の方が個人的には好きだけど、貧乏人の経済学で述べられていたことを補強的に理解するという意味でとても参考になった。

    0
    2022年09月17日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ノイズを探せ
    1)犯罪と刑罰
    2)システムノイズ
    3)1回限りの判断
    好ましいノイズ:イノベーション、競争環境(多様性が大切)・・・市場の価値
    好ましくないノイズ:組織などで起こるもの。認識されにくい。
     ex)プロフェッショナルの判断、自分と他人など
    1回限りの判断が必要な場合は『反実仮想の思考実験を行い、仮定を立ててみよう』


    ノイズを測るものさしは?
    4)判断を要する問題
    5)エラーの計測
    6)ノイズの分析
    7)機会ノイズ
    8)集団によるノイズの増幅
    『判断』という言葉が使われるのは、『意見が一致すべきだ』と多くの人が考える課題・問題があるとき。
    →不一致が一定の許容範囲内に収まること

    0
    2022年09月09日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    とても面白いです。
    人間の判断の雑さについて気にしていた時期なので、人間の弱さがよくよく理解できました。
    自分もシステム2や外部の視点をしっかり意識して使っていきたい。
    下巻も読みます。

    0
    2022年09月03日
  • コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

    Posted by ブクログ

    箱が世界を変えた。
    いまや当たり前のように物流でなんでも届けられるが
    鉄道、トラック、船と、コンテナと共に輸送量を上げてきた歴史が分かる。
    400ページ越えでボリュームあり読みきれないのが残念

    0
    2022年09月02日
  • コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マクリーンの発想をきっかけに、労組との対立、凝り固まった慣習、業界内外からの反発等々を乗り越え、運賃の価格破壊や軍需、規制緩和による自由競争を経てこんにちの物流網・供給網、経済構造はコンテナによって形作られた。
    最近はサプライチェーンマネジメントが~なんてよく言われるが、そもそもサプライチェーンという発想自体がコンテナによる物流網の確変が無ければ存在し得なかったという事実を忘れないようにしておきたい。

    0
    2022年08月20日
  • コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版

    Posted by ブクログ

    なるほどそれでうまくいくわけか! と膝を打って納得できない仕組みの部分は自らの知識の無さと頭の回転の遅さと恥じる。

    0
    2022年08月16日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    ノイズの事例や著者の例えが分かりやすく終始読みやすかった。バイアスとノイズの関係性やノイズの分析はプロフェッショナルのみならず活かせるものがあると思う。
    あと、「人間の不合理」という話題は尽きない。自分の気持ち良さを優先してしまう愛すべき人間だなぁと。

    0
    2022年08月15日
  • 悪いヤツほど出世する

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    結局良いリーダーシップなんて理想論なんだね。
    期待せず、自己の利益を淡々と追求しよう。
    世間的に成果をあげたリーダーがよい人とは限らない。(スティーブ・ジョブズ、ビルゲイツ)

    リーダーになったら、演技も必要。
    自分らしさを出しすぎると失敗する。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




    既存のリーダーシップ研修よろしくない。研修を受けた人が満足するだけで、実際の効果を検証していない。

    ★ナルシスト型の人はリーダーに向いている。

    オーセンティックリーダーシップ(自分らしさを全面に押し出すリーダーシップ)教育が大流行だが、実はうまくいってる例がほと

    0
    2022年08月08日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    ・どんな意思決定にも予測的判断がかかわってくる。予測的判断においては、正確性が唯一の目標であるべきだ。だからあなた個人の価値観は事実から切り離しておくように
    ・人間はご機嫌だとでたらめを受け入れやすくなり、また全般的に騙されやすくなる。つまり、つじつまの合わないところを探し出したり、嘘を見抜いたりする気がなくなってしまう
    ・カスケード効果:情報カスケードとは大勢の人が順番に前の人の選択情報を参照しながら判断する場合に、自分自身の持つに基づかず、多数派の選択肢を選ぶ傾向を指す
    ・機械学習アルゴリズムは、ほかのモデルが見落としてしまうような変数の組み合わせの中に重要なシグナルを見つける。データに隠

    0
    2022年07月31日
  • 「権力」を握る人の法則

    Posted by ブクログ

    タイトル通りの本。非常におもしろい。

    はじめに、の中で、「あなたの最大の敵は自分自身である」として、「セルフ•ハンディキャッピング」というコンセプトが説明される。これは、失敗の確率を高める細工をしておけば、実際に失敗しても、自分の能力が低いせいではない、と言い訳できることを指す。(例: 数学の試験の前に、読書に耽る。)

    一瞬、「まさか」と思ったが、言われてみれば思い当たることが多いし、研究で繰り返し実証されているのだそう。

    「頼みごとは相手への賞賛である」(P99)という指摘も興味深い。頼み事をすることで、良い意味で目立ち、選ばれることが出来る、というのは、逆説的で、勇気付けられる。例え

    0
    2022年07月02日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    判断あるところにノイズあり。
    私たちは一日に何回もさまざまな判断をしているが、そこには大なり小なりノイズが含まれている。

    プライベートなことに関する判断は、ノイズがあろうとなかろうと自分自身で納得すれば済む話かも知れないが、仕事上の判断にひそむノイズは分かりにくいだけで、どこかしらに損害を生んでいる可能性があるようだ。

    バイアスに関しては一般的に浸透していると思うが、これからはノイズに関してもっと注意する必要があると感じた。

    0
    2022年03月13日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    アイザック・アシモフさんが書いた銀河帝国興亡史ハリ・セルダンの説く心理歴史学は、この本を読む限り、究極の行動経済学なんだなあとつくづく思います。

    0
    2022年02月23日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    普段、仕事をしていて、同じ部署の人間なのに人によって判断が違うことが少なからずある。
    そのため、自分自身の判断を疑う事もあったが、本書を読み、判断が違う事はそもそもそもよくある事だとの思いに至る。

    ノイズという概念を意識する事で、人と判断が違ってもそれはある意味当たり前の事であり、必要以上に自分自身を疑う必要はないように感じた。

    ただ、組織運営上、ノイズの減少はコスト減少やパフォーマンス向上などにつながるため、下巻でその方法を理解したいと思う。

    0
    2022年02月09日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    人の判断には「バイアス」や「ノイズ」がつきまとうものであり、それらが判断のエラーを引き起こす。
    『ファスト&スロー─あなたの意思はどのように決まるか?』ではバイアス(系統的な偏り)に重きが置かれていた。一方で、今作では「ノイズ」(ランダムなばらつき)についてリソースが割かれている。
    双方を読み両者の違いが理解できた人は、判断エラーの予防にはバイアスを減らすのみでは不十分だとわかるだろう。

    0
    2022年02月03日
  • NOISE下 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    簡単にノイズを知りたいなら、この下巻のまとめと結論の章を読めばわかります。
    ただし、事例があった方がわかりやすいので、上下巻をを読むことをおすすめします。

    0
    2022年01月27日
  • 新ジャポニズム産業史 1945-2020

    Posted by ブクログ

    <目次>
    第1部  1945年の敗北
     第1章  ブリキの玩具~小菅のジープ(1945年)
     第2章  アニメ誕生~アニメ(1963年)
     第3章  みんなスターだ~カラオケマシン(1971年)
     第4章  かわいい~ハローキティ(1975年)
     第5章  持ち歩く音楽~ウォークマン(1979年)
    第2部  1990年代
     第6章  女子高生天国~スクールガール文化、世界へ
     第7章  アニメ新世紀~オタク
     第8章  世界を虜にするゲーム~ファミコン&ゲームボーイ
     第9章  反社会的ネットワーク~2ちゃんねる
    第3部 そして2010年代
     終章

    <内容>
    アメリカの研究者による、戦後日本

    0
    2022年01月13日
  • NOISE上 組織はなぜ判断を誤るのか?

    Posted by ブクログ

    バイアスとならんで判断に影響を与えるノイズ。
    双方とも同じくらいレベルのようです。
    それらをうまく使えば、判断に変えることができそうです。

    0
    2022年01月12日
  • 人質の経済学

    Posted by ブクログ

    衝撃的な内容。読んでいてなぜ誘拐がなくならないのかがよく分かる。私の周りではシリア近辺へ行きたがる人はおらず、自身も望んだことは一度もない。そのため欧米人のシリアに対する思いというか憧れが理解に苦しい。無邪気に訪れ、バンバン誘拐されていく様子が読んでいて怖い。しかもただのインタビュー本ではなく、誘拐がいかにしてビジネスとして成り立っているか解説しているため余計に恐怖感が増す。誘拐組織にとって、人質は拉致した瞬間から毎日毎日コストのかかる投資対象となるそうだ。外国人は国籍と職業に応じて値付けされ取引される。日本は全くの無関係とは言えないが、主にヨーロッパと中東の闇を覗いた気持ちになった。

    0
    2022年01月03日