誉田哲也のレビュー一覧
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ネタバレ磯山香織は、消化試合だと思って挑んだ中学最後の大会で、無名選手の西荻早苗に負けてしまう。その後、敗北の悔しさを胸に、早苗のいる東松学園高校に進学を決めた。予想に反し、早苗は、勝利に拘らないお気楽な女の子だった。正反対の二人は、青春を剣道に懸ける。
磯山香織がすっごく嫌い。
ストイックに勝利に執着するという言葉では生ぬるい。もはや凶暴な獣である。いつも刺々しい態度で、部の雰囲気を悪くするので、明確に好きじゃない。剣道をやらない母を素人と呼んで見下している姿勢なんて本当に子供っぽい。身の回りの世話を母親にしてもらっておいて、剣道に打ち込める環境を与えてもらっていることには気が付かない。子供由来の -
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北九州監禁殺人事件をモチーフにした物語。読みながら実際の事件を調べずにはいられなかった。小説なのに現実の重みが突きつけられ、心を大きく削られる読書体験だった。
舞台はありふれたマンションの一室。そこで行われる連続殺傷と死体損壊。拷問から処理まで密室で完結し、物証は残らない。異常で、あまりにも複雑怪奇な事件だ。
「なぜ逃げないのか」と思ってしまう。けれど、終わりのない暴力、植えつけられた恐怖、監視と疑心暗鬼の中で、人は“従うしかない”と思い込まされていく。その過程が生々しく苦しい。
「ヨシオは感染する」
この一文が忘れられない。ヨシオは巨大なゴキブリのような存在。ただ支配するのではなく -
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「紹介すれば携帯もネットも無料になるプロバイダ」なんて、どう考えても怪しいのに高校生なら飛びついちゃうよな…という導入から、一気に不穏さが加速していく展開に引き込まれました。
誉田さんらしいグロテスクさにSF要素が混ざると、ここまで面白くなるのかと驚きつつ、休日の良い時間を過ごさせてもらいました。設定を素直に考えると「もっと被害者出て大騒ぎでは…?」「警察もう少し頑張って…」とツッコミどころもあるけれど、細かい理屈は脇に置いて楽しむのが正解だと思う。
雰囲気としては宮部みゆきさんの『英雄の書』や『悲嘆の門』に近い印象。現実ではないどこかに潜む“悪意”と向き合う感じが好きな人には刺さりそう。 -
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・二転三転し、メインも変わる。ドラマ化されたら必見。日本と中国、刑事と公安、学生達の様々な層が折り合いながら、そして真相は昔に戻る。
レイン
佐島賢太 公安警察
大嵩邦夫 上司
ジョンヘイワード CIA
森垣准一 捜一→S
亜門 管理官
星野 係長
三上喜彦 民自党代議士
稲澤敏生 同級生
矢代愛美 =徐若晴
岸本綾 同級生
持田園美 同級生、佐島妻
幸奈 娘
浅野千尋 ピグノーズ
張本 店長
ダーク
杉井聡和 公安
高岩 警部補、ロク
福本 巡査部長
緑川 巡査部長
シュウ 行確対象
大倉 長谷田大学
柳澤 外事二課アジア係長
ドッグ
竹 -
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姫川シリーズをドラマで見たことはあったけど、作者の本を読むのは初めて。2時間ドラマを見ているように映像として想像でき面白かった。警察、ヤクザ、カルト教団、これだけ並べると目まぐるしく殺伐としているが、元キックボクサーが出るターンにほっこりでき救われる気がした。最初に出てくる刑事が主役なのかと思いきや、ターンごとに主役が切り替わる感じで、明確に主役という概念はないのも面白い。(全部もっていった人物はいたけど、それは結果的にそうなった感じ)
何が真実で何が虚構なのか、ちゃんと最後は明らかにされるところもスッキリ。唐津さんは悪いこともしているのに、何故か格好良い。自分なりの筋があるからだろうか。あ -
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ネタバレ【2026年22冊目】
職場のストレスから覚醒剤に手を染めてしまい、逮捕されてしまった貴生の人生の再出発はアパートの火事から始まった。住むところをなくした貴生が行き着いたのは、食事付きだが、なぜか部屋には扉がないという家賃5万のシェアハウス。どこか一癖ありそうな住人たちの共同生活を始めた貴生だったが――。
前科者を中心とした訳あり者が住むシェアハウス。一人ひとりが抱えている決して明るいとは言えない過去が明らかになるにつれ、確かに「前科者とそうでない人の境界線ってなんだろう」って思うようになってくる。もちろん犯罪は悪いことであるという前提で成り立っているけれど、その罪の濃淡や背景事情は全部違う