誉田哲也のレビュー一覧
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感染遊戯
姫川玲子シリーズ五作目。玲子の活躍というよりもガンテツが中心のスピンオフ。姫川のもと部下だった葉山、そして以前短編で登場した倉田を主人公にした短篇から、最終的に大きな事件の核心に集約していく。ガンテツ、倉田、葉山目線があるため、彼らの深掘りがされており、より感情移入ができる様になる。
それぞれ短篇が一話完結になっているが、過去、現在がつながり、現在発生している元官僚殺しに集役する。一見、其々の事件の犯人は独立しており、共通点も見出せないが、とあるミッシングリンクをきっかけに真相が発覚していく。
それぞれの事件は復讐や正義を掲げている犯人や登場人物達が描かれるが、一様に正義とはなに -
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警視庁捜査一課・姫川玲子を主人公に、本編では描ききれない事件や過去のエピソードを収めた全7編の短編集。
東京:若手時代の玲子が事件に挑む一編。
過ぎた正義:強い正義感を持つ元警察官と、相次ぐ不審死をめぐる物語。
右では殴らない:薬物が絡む男性の連続変死を追う中、玲子が一人の女子高生と対峙する。
シンメトリー:多数の犠牲者を出した列車事故を背景に、復讐と司法が交錯する表題作。
左だけ見た場合:不可解な死と謎めいた手がかりを、玲子が独特の視点で追う。
悪しき実:男性の死を通報した後に姿を消した女性と、その背景をめぐる物語。
手紙:若き日の玲子が捜査に挑む一編。
短編集だからこそ、長編の本編では -
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インビジブルレイン
姫川玲子シリーズ四作目。
とあるヤクザの構成員の殺人事件を皮切りに過去に起きた女性の殺人事件が動き出す。
物語の進み方が面白く、警察側である玲子の視点、ヤクザ側である牧田の視点、そして謎の人物である柳井の視点で構成されており、玲子と牧田はそれぞれの目線からお互いの描写、感情がわかる様に表現される。
玲子の心が揺れ動く場面、悪い事だと理解していても牧田に引かれていく心境であったり、牧田側でも警察である捜査員の女に焦がれていく様は妙に生々しい部分があり、今作の結末に大きく余韻を残す。
今までは曲者揃いであった捜査一課だが、今回のメンバーはかっこいい人達ばかり。姫川班の活躍は限 -
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シンメトリー
姫川玲子シリーズ三作目。七編納めた短編集。
前編通して思っている以上に玲子は人間臭いんだなぁと実感してしまう。
東京
玲子がまだ二十五歳、品川署の強行犯捜査係にいた頃の話。とある学校で起きた女子高生がベランダから転落した事件。そして同じ係のデカ長である木暮。彼の人となりを通じ、合わせて若かりし玲子が描かれる。犯人が誰かというミステリ的な要素は当然ありながら、未成年である学生達が何を隠蔽し、企んでいるのか、それに対して玲子や木暮はどう対処するのか。最後、木暮の心の叫びが印象的であり、誰かを救うとはどういう事かを見せつけられた物語だ。
過ぎた正義
ある意味で探偵小説的な面白さが -
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敏生 メニューの説明とさ、レジ教えてあげて
ダイニングバー「ピグノーズ」店長の張本宗男は稲澤に岸本綾への新人教育を丸投げするっ!
大丈夫 平和台まで有楽町線で行って、あと…歩くから
持田園実は賢太に言う
賢太は いいよ、泊まっていけよ
こんなものだろうと思っていたっ!
賢太は徐若晴(シュルオチン)殺害容疑で星野刑事にたいーほ
神妙にお縄をちょうだいしなさいっ!
賢太、あいつぁいい奴でね 肚ん中はグッチャグチャだったろうにそれでも二人を応援するみたいなさ
ピグノーズの店主張本はせつせつと語る
あんたみたいな下手くそは黙ってな
そこは言わずに勘弁してやる
「武士の情け」というやつさっ!
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誉田哲也『姫川玲子』シリーズ第10弾。
ひさしぶりの『姫川玲子』シリーズ。
魚住久江の登場。
楽しみでしかないのだが、ひさしぶりぶりすぎて、過去を忘れている自分が…
人形町の空き家から身元不明の腐乱死体が発見される。
警視庁捜査1課第11係主任・姫川玲子は、姫川班に新たに加わった魚住久江とともに捜査を進める…
捜査中に身元不明の入院患者がおり、その正体が意外な人物であることが…
姫川玲子と魚住久江。
どう化学反応を起こすのか⁇
正反対の2人、動の姫川と静の魚住。どちらかというと男っぽい姫川と女性的な魚住…
うまく回っていきそうな。
突っ走っていく姫川を魚住がうまく抑えてくれそうな。菊田とは -
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『妖の華』『妖の掟』からさらに時代を遡り、紅鈴と欣治の出会いを描く物語。
父親は借金を残して消え、母親は吉原へ売られ、幼い妹を守りながら生きる欣治。 一方の紅鈴は、現代以上に人間を殺すことへの躊躇がなく、圧倒的な力で江戸の世を生きている。
そんな二人が出会い、後の長い長い関係へと繋がっていく。
『妖の掟』まで読んでいるので、欣治が闇神になることも、その二人がその後どうなるのかも知っている。 だから展開そのものよりも「どうやってあの二人になったのか」という答え合わせとして楽しんだ。
その中で一番感情移入したのは吉平。 ただ紅鈴に惚れただけなのに、なんでこんなことになっちまったかな……。
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『妖の華』から三年前を描く前日譚。
評価は、『妖の華』を読んでいるからこその★4。
すでに結末を知っている物語なので、新しい事件の行方を追うというよりは答え合わせに近い。 紅鈴と欣治、そこに圭一が加わった三人の生活から、組長三人殺しへと至る過去が描かれていく。
『妖の華』から続けて読むと何より感じたのが、作者の緩急の付け方の変化。 設定も展開も重いのに、紅鈴と欣治は男子中学生みたいなやり取りをするし、圭一もすんなり二人の中に入っていく。 長距離ドライブをしたり、くだらない会話をしたり。そんな一見何でもない場面が無駄に感じずスルッと入ってくる。
そしてタイトルにもなっている「掟」。
闇