誉田哲也のレビュー一覧
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誉田哲也氏の作品を初めて読みました。
血生臭くグロテスクであり、かつミステリー感もある作風にスピード感を持って読むことができました。
前半は連続組長殺しの警察目線で物語りが始まる。平行するようにヤクザの恋人に手を出したヨシキが半殺しにあうところに妖艶な紅鈴が助けにはいり、2つの話しが交差し複雑になっていく。闇神(吸血鬼)である紅鈴の奇妙な運命にヨシキが翻弄されるがお互いの心の中に入り込んでいく。話しの中心は紅鈴で闇神という呪われた血を引く一族である。ヨシキは紅鈴から血分を望むが紅鈴は一族の掟を頑なに守り血分を拒む。紅鈴の心の変化が随所に見られ、別目線で見るとバンパイヤーと人間のあいだの胸を打つ -
Posted by ブクログ
ネタバレ磯山香織は、消化試合だと思って挑んだ中学最後の大会で、無名選手の西荻早苗に負けてしまう。その後、敗北の悔しさを胸に、早苗のいる東松学園高校に進学を決めた。予想に反し、早苗は、勝利に拘らないお気楽な女の子だった。正反対の二人は、青春を剣道に懸ける。
磯山香織がすっごく嫌い。
ストイックに勝利に執着するという言葉では生ぬるい。もはや凶暴な獣である。いつも刺々しい態度で、部の雰囲気を悪くするので、明確に好きじゃない。剣道をやらない母を素人と呼んで見下している姿勢なんて本当に子供っぽい。身の回りの世話を母親にしてもらっておいて、剣道に打ち込める環境を与えてもらっていることには気が付かない。子供由来の -
Posted by ブクログ
北九州監禁殺人事件をモチーフにした物語。読みながら実際の事件を調べずにはいられなかった。小説なのに現実の重みが突きつけられ、心を大きく削られる読書体験だった。
舞台はありふれたマンションの一室。そこで行われる連続殺傷と死体損壊。拷問から処理まで密室で完結し、物証は残らない。異常で、あまりにも複雑怪奇な事件だ。
「なぜ逃げないのか」と思ってしまう。けれど、終わりのない暴力、植えつけられた恐怖、監視と疑心暗鬼の中で、人は“従うしかない”と思い込まされていく。その過程が生々しく苦しい。
「ヨシオは感染する」
この一文が忘れられない。ヨシオは巨大なゴキブリのような存在。ただ支配するのではなく