月村了衛のレビュー一覧
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堂々のこのミス第5位。
連作にも関わらず、しかも4冊目なのにこの評価!凄いんじゃない?
ドラグーンに乗る搭乗員を順番に紹介するシリーズは終わってどうするのか、と思っていたら自爆をものともしない最強テロ集団「黒い未亡人」が登場。
女だけの戦闘集団、しかも自爆させるのは少年兵(少女)と言う日本の常識では有り得ない、しかし世界の潮流の中で見れば現実に有りうる組織。
これに立ち向かう日本警察、如何に近未来の設定とはいえ描写は難しいだろうな~との危惧をものともしない作者の筆力。
少年兵と戦う搭乗員と整備主任の苦悩が描写されるが特にしつこくもなくサラッと流す。
特捜と外三、神奈川県警、警視庁、と登場部署は -
購入済み
こんどはチェチェンか!
1作目はチャイナ、2作目はアイルランド、3作目はロシアと、世界の裏社会と日本の警察が派手な戦いを繰り広げる本シリーズの最新作。
ついにチェチェンが舞台だ!もう次はアラブに行くしかあるまい。
それはさておき、本作も素晴らしい出来で満足。暴力の支配する荒廃した地からやってきた少女と、暴力を内に秘めながら克服した警察官の心のやりとりを軸に、いろいろな要素がぶち込まれた網目模様のドラマが破綻なく成立していて楽しめました。
あいかわらず装甲機兵の戦闘シーンは迫力があるけど、それすら今作では脇役っぽい。
ラストは、今後の伏線か?
それにしても......警官が死に過ぎ。 -
購入済み
ユーリの生い立ちが明らかに!
今作はロシア人の元警官であるユーリに焦点があてられています。いつも損な役回りのユーリですが、本作でもいつにも増して虐められています。メインキャストなのに。
ライザがメインだった前作ほどの華(というには暗いが)はないけど、ストーリーの面白さは増していますね。このシリーズ、作を追うごとにパワーアップしていているで楽しみです。
そういう点では、3作で3人の主人公を描き切ってしまったのに話は終わりそうもない、という今の状況、どう展開するんだろう? -
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ネタバレとうとう既刊に追いついてしまいました。
シリーズ6作目も面白かった…地獄………因果と怨念の第6弾。本当にそう。
いつも飄々としていると思っていた姿警部がこんなに焦り追い詰められるとは思いませんでした。
突入班の新メンバー、元モサドのシェラー警部が姿警部にとって代われるとは思いませんが。ここは引きずるかも…姿警部が握られている秘密って何なのでしょう。沖津さんしか知らないのかな。
そして「未亡旅団」からずっと追い詰められてきた城木理事官はご親戚の城州グループの件に巻き込まれ、やつれ具合がもうかなり心配です。
〈敵〉の一端がとうとう姿を現しましたが、そんな……さすがに好意を気付かないのは城木さん -
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月村了衛『半暮刻』双葉文庫。
現代社会の病巣の幾つかをテーマにした社会派小説。現代の『罪と罰』といったストーリーで、『第一部 翔太の罪』、『第二部 海斗の罰』の二部構成になっている。
期待が大きかったせいもあるのか、もう少し罪を犯す悪者に対する強い罰が与えられる姿を描くのかと思えば、非常に生温く、納得出来ない。
『第一部 翔太の罪』。
ネグレクト、貧困、格差社会、半グレ、特殊詐欺、風俗落ちといった現代社会の問題や事件をテーマに悪の道に堕ちていく青年の再生を描く。
母親のネグレクトにより児童養護施設で育ち、通信制高校を中退した元不良の山科翔太は先輩からの誘いで『カタラ』という会員制バ -
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物語は、1976年のロッキード事件の衝撃から幕を開ける。主人公の砂田修作は、警視庁の公安部で「裏の歴史」と対峙し続ける孤独な警察官。昭和の激動期、砂田は、日本の政財界を裏から操ろうとする旧ソ連や北朝鮮の工作員たちの存在に気づき、その暗躍を追い始める。ロッキード事件の喧騒の影で、日本の主権を脅かすスパイたちは着々と根を張り、昭和から平成へと移り変わる時代の中で、数々の国家的不祥事や凶悪事件を操っていく。砂田は、組織の論理と、一人の人間としての正義との間で揺れ動きながら、国を揺るがす巨大な陰謀の深淵へと足を踏み入れていく。。。特徴は、 ロッキード事件を起点に、地下鉄サリン事件等戦後日本を揺るがした
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辛いとか悲しいとか、そんなレベルを通り越した慟哭。もう、何だか上手く言葉に出来ない。これは、一人の人間として正面から向き合って読むべき本。
私は日本人。幼少期には「チョン」「チョーセン」といった言葉を深い意味も知らず、相手を侮辱する言葉として使っていた。歴史を知り、生まれたところや皮膚や目の色が違うだけで何が違うんだと考えるようになった。ブルーハーツの『青空』の歌詞が私に与えた影響は本当に大きい。
私は職業柄、様々な国や国籍の人たちと接する機会が多い。それでも「この人はどこの国の人なんだろう?」という先入観を完全には捨てきれない。偏見を持たないよう心掛けていても、その難しさを感じる。
この本を -
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ネタバレ「現代社会は恐ろしい速度で変容している。その変容の先に、どういう未来が待ち受けているのか、もはや想像すら追いつかない。それでも我々は、少しでもその世界がよいものとなるよう、今、そう今この瞬間にだ、全力を尽くさねばならないと思っている」……沖津部長!!!
シリーズ5巻もとても面白くてゾッとする展開でした。
ずっといがみ合っていた捜査一課・捜査二課と警視庁特捜部が合同捜査するのか!や、財務捜査官や国税庁まで共闘してるところに高まったものの。仁礼さんと魚住さんも面白すぎです。
捜査している連続殺人が法王カードを送り付けてくる予告殺人かもしれない上に、シリアルキラー“狼眼殺手”がライザと同じ組織にい -
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ネタバレ月村了衛『地上の楽園』
1959年、北朝鮮への帰還事業が開始。「北は地上の楽園」「在日同胞を祖国へ」と大々的に喧伝されたこの政策により、84年までの間に実に9万人以上もの人々が日本から北朝鮮へと渡った(その多くが済州島等南部の出身者)。
現在の研究では、これが決して人道支援を目的としたものではなく、日本政府、朝鮮総連、
赤十字等それぞれの思惑、米ソの対立と日中の利害が複雑に絡み合ったいわば棄民政策であったことが明らかにされている。
北朝鮮の実状を知りながら、「人道支援」の名目で彼らは人々を帰還させ続けたのだ。
また、多くの在日朝鮮人にとって、日本社会における差別や貧困、将来への閉塞感が帰還 -
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『祖国はすばらしいところです。まさに地上の楽園です。みんなしあわせに暮らしています。兄さんもすぐにいらっしゃい。国をあげて歓迎してもらえます。』
日本から北朝鮮へ「帰国」した在日朝鮮人からの手紙。この手紙には続きがあって-。
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取り返しがつかない。
なにもかも。
北朝鮮に来たときから-。
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あぁ、あの国の恐ろしさよ…_| ̄|○ il||li
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1959年大阪。成績優秀な在日朝鮮人の高校生・孔仁学。日本で大学への進学をしようとするも、朝鮮人への激しい差別や暴力が横行する街で それは現実的に叶わないことと諦めかけていた。その頃 -
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登場人物は皆例外なく、己の信ずるものに固執して、呑まれていく。その時、眼前に広がるは仏の悟りか虚仮の世界か。
著者の月村了衛のインタビューでは以下のようにある。
信仰心ではなく、それぞれの信じるものを信じ、それに呑まれ、堕ちてゆく人間を描きたかった。凌玄にとっての仏教が、氷室の経済であり、和久良の出自なんです。自戒も込めてつくづく思うのは、人間には“見たいものしか見ない”愚かさがあるということ。人間関係でも、政治や社会でも、自分の欲や願望を投影して相手を見ているに過ぎない。そんな思いがタイトルの“虚”に繋がったのかもしれません。
最終的に誰も勝者とはならず、虚しさの残る読後感でした。ただ