月村了衛のレビュー一覧
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「ロシアの闇は深い」
第三作目は“魔犬”「バーゲスト」の搭乗員であるオズノフが主役。元刑事でもある彼がいきなり警察を辞めさせらたところから話は始まる。そんな彼が頼ったのはかつての友であり現在はロシアン・マフィアであるゾロトフ。彼との因縁をはじめ、オズノフが日本にたどり着くまでの数奇な運命、彼がなぜ刑事であることにこだわるのかが描かれている。そして彼は過去と対峙しなければならない苦境に立たされる。今作もラストまで緊張感が途切れないストーリー展開は圧巻。最後は少々お涙ちょうだいな感じがするが今後の展開を見据えれば仕方ないか。作者がロシアの警察に関する文献が日本では見つからないと知り(トム・ロブ・スミスが最高の教科書だったのこと)苦労して書いたとされるロシア警察の世界はトム・ロブ・スミスに負けないくらい良く出来ている。誰が敵だか分からないこの戦いの中で、純粋過ぎるオズノフは少々役不足な気がしていたが、今作を読んでやはり特捜部には必要な人材だと思わされた。今後も姿警部と凸凹コンビを演じて欲しいものだ。 -
購入済み
キリアン・クインも鈴石輝正も
読んでいるうちに、正義というものの定義が分からなくなった。誰もが自分の乗っている車窓から見える景色こそが正義の景色と主張する。しかし読了と共に、人の為を想い行動する正義、ぶれずに貫く正義こそが、真の正義と知ることが出来た。良い作品に出会えました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「機龍警察」シリーズ4作目。
今作はチェチェン紛争で家族を失った女性・少女で構成されるテロ組織「黒い未亡人」との闘い。未成年でありながら機甲兵装を駆り自爆をも辞さない敵と対峙することとなる特捜部。これまでとは全く異なる困難な任務、そしてある意味では最強の敵。緊迫感が尋常でない。
戦闘シーンも安定の迫力。「風の妻」ファティマVS姿・「剣の妻」ジナイーダVSライザの生身での白兵戦、ビル内部で繰り広げられる機甲兵装同士の肉弾戦は手に汗握る激しさ。
何よりも少女テロリスト・カティアの存在が大きい。
真正面から向き合う由起谷に心を開いていく姿、同じような境遇のライザからのメッセージ、裏切り者になりながら仲間を救うための決死の行動。胸が熱くなるシーンの連続。
そして悲劇的でショッキングな今作でラストのカティアからの手紙が一縷の救いと希望になっている。ひらがなという所がまたいい。
個人的にはシリーズ最高の内容。 -
Posted by ブクログ
夏休み恒例の合宿のため、寂れたキャンプ場を訪れた水楢中学校野外活動部の弓原公一はじめ7名の部員と2名の教諭。
初日の夕方、夕食の準備をする彼らの耳に聞こえてきたのは、立て続けの銃声。突如、半グレ集団の関帝連合によりキャンプ場が封鎖、キャンプ客たちが虐殺されはじめる。
公一たちも捕らえられ、絶体絶命のピンチに陥ったとき、正体不明の何物かが半グレ集団への反撃を始め…
一片の同情の余地もない、とことん凶暴で狂った集団(ただワル知恵はよく働く)に、謎の戦士の協力を得ながら立ち向かう、それぞれに悩みや問題を抱えた中学生たちという構図が、ものすごい緊張感と、(不謹慎かも知れませんが)時折、ある種の痛快さを感じさせてくれます。
突拍子もない設定がベースにはなっていますが、現実の社会問題や、そして生徒たち個々の素性を記すエピソードが挿入され、読み応えのある物語となっています。
月村了衛さん、先日文庫化された「機龍警察〔完全版〕」以来、僕の中ではプチマイブームの作家さんです(^-^) -
Posted by ブクログ
いやいや〜さすがに本作も面白かったです。
ホンマ、このシリーズは鉄板ですね〜
とにかく龍機兵の活躍よりも組織のしがらみや軋轢とかの方が面白すぎるだろうって感じます。それに敵と味方のあり方が普通じゃなさ過ぎですよ。あと警察って組織の中もそこで働いている人達も……それがまた堪らんところが本作の魅力じゃないですかね。
前回のラードナー、今回のオズノフの経緯となる物語の面白さや伏線の引き方と回収の仕方の巧さは脱帽って感じですね。
重くて暗くて鬱屈しちゃってる彼らに少しづつでも救いがある物語の展開も大好きです。
クセのありすぎるお国柄のアイルランド、ロシア、中国とがお相手で絡ませ方が非常に現実的でね。面白いんです。
超オススメのシリーズです。 -
購入済み
続編が待ちきれない!
今までの4冊の中で、個人的には一番良かった。普通シリーズものは、3冊目位からマンネリ詰まらなくなると感じているが、このシリーズは更に内容が良くなり、話の骨子も太くなっている。今後は沖津の過去や見えない敵の正体など、まだまだ目が離せない。次回作が待ちきれません。