月村了衛のレビュー一覧

  • 槐(エンジュ)

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    月村了衛『槐』光文社文庫。

    冒頭を読み始め、学園青春物のホラー小説なのかと思ったのだが、いきなりストーリーは全く予想外の急展開を見せる。読み終えてみれば、爽快感が残る何とも物凄い冒険アクション小説だった。

    中学校の野外活動部の合宿で湖畔のキャンプ場を訪れた弓原公一たちは、とんでもない惨劇に遭遇する。半グレ集団の関帝連合がキャンプ場を封鎖し、宿泊客を無差別に惨殺し始めたのだ。絶体絶命の状況下で関帝連合に独り立ち向かう謎の人物…

    必殺仕置人、或いはダイハードのジョン・マクレーン、はたまたゴルゴ13のような冷徹なダーク・ヒロイン・槐が何とも魅力的だった。また、中学生たちを守るために自らの命を賭

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    2017年06月17日
  • 機龍警察 未亡旅団

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    機龍警察は鉄板なのである。
    作中の一行一行がいい大人の胸を
    ドキドキワクワクで一杯にしてしまう。

    ここまで完成度の高いシリーズは他にありません
    号を追うほどに濃密で狡猾で泥だらけな物語が面白さを加速する。

    日本中の男性諸氏に読んでもらいたいです。


    機龍警察は鉄板です

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    2017年01月24日
  • コルトM1851残月

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    前半部と後半部のどちらがより好きか?
    と問われたなら迷わず答えられますが、
    それは単に好みの問題。

    兎に角、頭の先から足のつま先まで
    重厚で暗い世界観に
    どっぷりつかりながら
    楽しく読み終えました。

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    2016年11月02日
  • コルトM1851残月

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    読んでいる時に頭に浮かんだ言葉は“宿業”です。

    コルトM1851という銃を使い、相手を倒す姿に、爽快感を得ましたが、それ以上に、郎次・お蓮・儀平の過去から背負っているものが交錯した時、悲しい定めを感じてしまいました。

    郎次の最後の行動が印象的で、その行動で、宿業に別れを告げることが出来たのかなと想像してしまいました。

    初めて、月村さんの作品を読みましたが、非常に面白いと思いました。
    是非、他の作品も読んでみたいです。

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    2016年06月12日
  • コルトM1851残月

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    これまでの時代小説の概念を覆す全く新しい大藪春彦賞受賞の驚愕の時代小説。解説で馳星周が時代小説ノワールと呼んでいるが、作品の素晴らしさを表す見事な表現だと思う。

    舞台は江戸時代。昼は廻船問屋の番頭、夜は裏金融を牛耳る儀平一味の大幹部、残月の郎次は裏切りの果てに一味に孤独な闘いを挑む。

    少しずつ明らかになる郎次の過去と最新式のコルト六連発銃との邂逅。そして、まるで銃に魂を操られるかの如く硝煙と血風の真っ只中に身を投じていく郎次。果たして、結末や如何に…

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    2016年04月11日
  • 機龍警察 暗黒市場

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    いやいや〜さすがに本作も面白かったです。
    ホンマ、このシリーズは鉄板ですね〜
    とにかく龍機兵の活躍よりも組織のしがらみや軋轢とかの方が面白すぎるだろうって感じます。それに敵と味方のあり方が普通じゃなさ過ぎですよ。あと警察って組織の中もそこで働いている人達も……それがまた堪らんところが本作の魅力じゃないですかね。

    前回のラードナー、今回のオズノフの経緯となる物語の面白さや伏線の引き方と回収の仕方の巧さは脱帽って感じですね。
    重くて暗くて鬱屈しちゃってる彼らに少しづつでも救いがある物語の展開も大好きです。
    クセのありすぎるお国柄のアイルランド、ロシア、中国とがお相手で絡ませ方が非常に現実的でね。

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    2016年04月05日
  • 機龍警察 未亡旅団

    購入済み

    続編が待ちきれない!

    今までの4冊の中で、個人的には一番良かった。普通シリーズものは、3冊目位からマンネリ詰まらなくなると感じているが、このシリーズは更に内容が良くなり、話の骨子も太くなっている。今後は沖津の過去や見えない敵の正体など、まだまだ目が離せない。次回作が待ちきれません。

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    2016年02月08日
  • 機龍警察 未亡旅団

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    チェチェンの女性テロリストグループが新潟で行おうとする自爆テロを、下関出身の刑事とその仲間が防ぎ戦う話。シリーズ第4作。登場人物たちの書き込みにますます磨きがかかっている。

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    2015年12月13日
  • 機龍警察 暗黒市場

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    このシリーズで一番面白かった。眠気押して三章は一気読み。

    ユーリの過去もライザと同じくかなりダークだけど、人間らしさがそこにあるというか、結構ユーリに感情移入できちゃう。強くない、迷う、不安になる、裏切られても信じたい、そんな姿が人間らしいと思える。

    ストーリーも敵味方わからない人や、立場が二転三転する人もいてなかなかスピーディに進みます。クワンがいいキャラだなぁ。


    機龍兵は相変わらず私のなかではエヴァ。

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    2015年10月15日
  • 機龍警察 未亡旅団

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    機龍警察シリーズ、4作目。

    今作のメインは城木理事官と由起谷警部補、かな。テーマはチェチェンのテロ組織「黒の未亡人」。

    毎回のことではあるが、近未来SF設定でありながら、時代背景の描写では現実を痛烈に突きつけられる。やっぱり日本人として日本で生まれ育った私には、チェチェンの出来事も、少年兵のことも、遠い国のモノと片付けてしまっていることを否めない。「平和ボケ」って言葉があるけど、、、まさに自分のことではないかと胸が痛くなってくる。そんな中、カティアの取り調べでの由起谷主任の言葉は響いた。次元が違う者同士、絶対同じ痛みを共有できないと分かっているだけに、それでもカティアの心を動かす言葉が存在

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    2015年09月16日
  • 機龍警察 暗黒市場

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    極めつけの傑作だった。

    機龍警察シリーズ、最初から凡百の小説とは
    一線を画す面白さだったけど、
    シリーズを重ねるごとにレベルアップしていき、
    シリーズ第三弾の本作で完全に化けたと確信した。

    ページをめくる手が止まらない。
    何人たりともこの本を読むことを妨げるな。
    久々にそう感じる作品を味わえた。

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    2015年05月13日
  • 機龍警察 未亡旅団

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    堂々のこのミス第5位。
    連作にも関わらず、しかも4冊目なのにこの評価!凄いんじゃない?
    ドラグーンに乗る搭乗員を順番に紹介するシリーズは終わってどうするのか、と思っていたら自爆をものともしない最強テロ集団「黒い未亡人」が登場。
    女だけの戦闘集団、しかも自爆させるのは少年兵(少女)と言う日本の常識では有り得ない、しかし世界の潮流の中で見れば現実に有りうる組織。
    これに立ち向かう日本警察、如何に近未来の設定とはいえ描写は難しいだろうな~との危惧をものともしない作者の筆力。
    少年兵と戦う搭乗員と整備主任の苦悩が描写されるが特にしつこくもなくサラッと流す。
    特捜と外三、神奈川県警、警視庁、と登場部署は

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    2015年02月16日
  • 機龍警察 未亡旅団

    購入済み

    こんどはチェチェンか!

    1作目はチャイナ、2作目はアイルランド、3作目はロシアと、世界の裏社会と日本の警察が派手な戦いを繰り広げる本シリーズの最新作。
    ついにチェチェンが舞台だ!もう次はアラブに行くしかあるまい。

    それはさておき、本作も素晴らしい出来で満足。暴力の支配する荒廃した地からやってきた少女と、暴力を内に秘めながら克服した警察官の心のやりとりを軸に、いろいろな要素がぶち込まれた網目模様のドラマが破綻なく成立していて楽しめました。
    あいかわらず装甲機兵の戦闘シーンは迫力があるけど、それすら今作では脇役っぽい。
    ラストは、今後の伏線か?
    それにしても......警官が死に過ぎ。

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    2014年05月30日
  • 機龍警察 暗黒市場

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    機龍警察シリーズ、3作目。

    今回は龍機兵搭乗要員の1人、ユーリ・オズノフにクローズアップ。元ロシア警察の捜査員であり、無実の殺人容疑を掛けられていたユーリ。前回のライザも同様であったが、あまりに壮絶な過去に言葉を失うほど圧倒された。その壮絶さに対し、ストーリー自体はSFなれど、ロシアの現状を上手く填め込んであって、単なる絵空事と感じさせないのがこのシリーズの凄いところ。また、3人の龍機兵搭乗要員の中ではユーリが一番人間的な弱さを持っているキャラであるだけに、ライザ以上に感情移入もしやすく、展開に胸を打った。今のところ、シリーズの中では今作が私の一番。

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    2014年04月05日
  • 機龍警察 暗黒市場

    購入済み

    ユーリの生い立ちが明らかに!

    今作はロシア人の元警官であるユーリに焦点があてられています。いつも損な役回りのユーリですが、本作でもいつにも増して虐められています。メインキャストなのに。
    ライザがメインだった前作ほどの華(というには暗いが)はないけど、ストーリーの面白さは増していますね。このシリーズ、作を追うごとにパワーアップしていているで楽しみです。
    そういう点では、3作で3人の主人公を描き切ってしまったのに話は終わりそうもない、という今の状況、どう展開するんだろう?

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    2013年10月05日
  • 対決

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    医大入試における女子受験生の一律減点という問題で、大学側の名誉を守ろうとする女性理事と隠蔽を暴こうとする女性新聞記者が対峙する。

    二人は、いずれも男性優位の職場で理不尽な思いを耐え続けてきた女性。

    女性理事は、大学の事務局職員として実績を上げ、理事に抜擢されたが、男性理事らから疎まれ、一律減点問題の専任理事に任命され、新聞社の取材に対して矢面に立たされる。

    女性新聞記者は、支局時代にスクープを出しながら妊娠、出産で、仕事を中断せざるを得なかったところへ、パートナーからDVを受け離婚。
    めけずに頑張り、本社の社会部に抜擢されるも、職場で、女性差別や蔑視を受けていた。

    本書のベースにある医

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    2026年03月22日
  • 地上の楽園

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    すごい本!重くてつらい北朝鮮帰国事業をあえて赤裸々に描いたとても苦しい本だった。現実は、もっと酷かったと思うが、それ以上は表現できなかったであろう事は、想像できる。一方で、実名の議員、団体、本などを著すことは、さぞ勇気のいる事である。ニュースなどで聞いていたものの、こんなにひどいとは、、。一党独裁は、怖い。

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    2026年03月14日
  • 対決

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    月村了衛、『対決』。
    ドラマ化されるということで、月村了衛作品、初読み。

    統和医大での裏口入学事件を取材していた、日邦新聞社会部記者・檜葉菊乃は、統和医大の入試で、女子学生の点数が一律減点されているという疑惑を耳にする。
    秘密裏に取材を進める菊乃は、キーマンとして、統和医大・常任理事・神林晴海に辿り着く。
    そんな中、菊乃のひとり娘・麻衣子は、国公立大学医学部を目指し、勉強していた…

    東京医科大学の事件がモチーフとなっている。

    男性優位の職場で女性差別を受けながらも出世してきた2人の女性の対決。
    同じように、差別と戦ってきた姿勢に尊重し合いながらも、互いの立場や信念の為に向き合う2人の『対

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    2026年03月13日
  • 対決

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    この作品は2018年に起きた東京医科大の入試不正問題を機に入試での女子差別がモデルになっているという。そういえば当時、ニュースで目にした記憶はたしかにありそれなりのインパクトのある出来事であったと思う。女性への差別に鋭く切り込んだ社会派小説であり、また「対決」する2人の一方は医大受験を控える娘を抱えるシングルマザーの社会部新聞記者、そしてもう一方は私立医大の事務局から異例の抜擢で理事にまで昇進した女性、それぞれ過去に多くの不条理やパワハラ、セクハラを数多く経験してきている。その2人が主人公でありそれぞれ守らなければいけない立場をかけて「対決」する訳だが、物語の進行には常に女性蔑視、差別に対する

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    2026年03月11日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    7人の作家さんによる警察短編集。
    それぞれの作家さんが趣向を凝らした個性を感じさせる作品。
    初読みの作家さんが5人もいたのでどんなテイストなのかなと楽しく読めた。
    実務修習生の視点と指導係の視点を描いた吉川氏の作品と、初めて上司となった警部補の視点で描いた松嶋氏の作品が特に印象に残った。

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    2026年03月10日