月村了衛のレビュー一覧
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一九五〇年代の在日朝鮮人の帰還事業で、日朝・日韓問題について書かれた本は小難しくて読者が少ない。戦後タブーとされてきた問題だからでしょう。
「そもそも何故日本に朝鮮学校があるのですか?」なんて学校の先生に質問しても教えてくれない。差別問題が絡むからでしょう。この小説を読んだ人でさえ知らないんじゃないかな。
孔仁学という少年は、朝鮮学校の中等部を卒業し、公立学校へと進学した。目的は、日本の大学で学びたいからだという。だから大学の受験資格が何としても必要だった。物語は日本人目線で書かれている本ではなくて、問題となっている地方の方たちの当初の物語の舞台になっており現実的です。長編小説ですが -
Posted by ブクログ
ここ15年ほどの日本で起きた事件や社会の闇を彷彿とさせる出来事を随所に織り込みながら、本当の悪とは一体何なのかを容赦なく突きつけてくる、ノンストップリアル小説。
国の一大事業に群がる政界、財界、広告代理店。その下に幾重にも連なる中抜き会社、さらにその末端で搾取される零細企業。半グレやヤクザを介した金の流れ、ホストから風俗への斡旋まで、あらゆる欲望と利権が複雑に絡み合い、日本社会の暗部が次々と暴かれていく。
悪に染まる者、悪から抜け出そうとする者、そして悪によって人生を壊される者。
立場は違えど、誰もがこの悪の構造から逃れられない。
人間には、誰かを傷つけたり、貶めたりする心がある。ほん -
Posted by ブクログ
待ちに待った5年ぶりの機龍警察シリーズ。前作のミャンマーの物語から数ヶ月しか経っていない設定。中国を徹底的な悪の権化として描いている。現実世界においても中国の臓器売買の噂は絶えないが、本作の中国は、臓器売買に加えて、子供の四肢を切断し機甲兵装の「部品」としているという設定。迫力ある戦闘シーンの描写は読み甲斐があるのだが、株式投資の話は単純化しすぎているのはご愛嬌。
なお、このシリーズが始まったころには存在しなかったが、現実社会の戦闘ではすっかり兵器の主役となっているドローンとAIはこの物語には登場しない。今後の物語にこの2つの要素をどうやって取り込むのか興味あり。