月村了衛のレビュー一覧
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ネタバレ龍機兵がほぼ出てこないのに、連続予告殺人の謎に、特捜部×中国人組織×「敵」の三つ巴ドンパチバトルと、シリーズ最多部署間のセクショナリズム闘争で一気に読ませる傑作長編。
今作一番のポイントはライザの虚無系女子卒業。鈴石とのいざこざも一定落ち着いて、死亡フラグか…と思いきや一命取り留めるので、まだまだ活躍が見たい!
一方で、絶対怒らせたらヤバいやつから激おこをくらってしまった由起谷は今後、どうなってしまうのか…そう易々と退場することはなさそうだけど、不穏。
初期はただの裏切り者だと思っていた宮近が、短編「勤行」でコメディ・リリーフにまわった後、どんどん等身大の愛されキャラになっていくのが不思議。
頼りになりそうなシン・強キャラも複数出てきて、ますますの盛り上がり。頼むから早く「敵」の実態を教えてほしい、けど、シリーズはもっと続いてほしい! -
Posted by ブクログ
それにしても異常気象が続いてますね
日本だけじゃありません
それこそ世界中で
これはもう完全に地球が悲鳴をあげてると思いませんか?
何かしなければ、あるいは何かをやめなければ地球はこのまま悲鳴をあげ続け、人間社会にさらに牙をむくような気がしますが、世界各国の足並みは全くもって揃いません
うーん、どうしたものか…根幹的なところではみな一致してると思うんですけどね
そう『地球大切 各国賛同』なんちて
さて『機龍警察 白骨街道』です
世界各地の紛争地域が登場する機龍警察シリーズですが、シリーズでは紛争には必ずといって絡んでくる宗教についてもよく記述があり、特に仏教から着想を得たような記述や世界観、思想なども大きな特徴と言えます
そんな機龍警察シリーズに満を持して紛争地域であり仏教国でもあるミャンマーが物語の舞台として登場します
こりゃもう面白いの確定じゃないか
そしてミャンマーといえば今作の題名ともなった「白骨街道」です
これを題名としたことにどんな意味が込められてるんてをしょうね
さらに「白骨街道」といえば日本軍史上最も愚かな作戦と言われる「インパール作戦」です
(作戦の内容についは作中で触れられていますので省略します)
んで「インパール作戦」といえば…
そうです!あの朝の連続テレビ小説「エール」で主人公 古山裕一が慰問に行った時に進行中だったやつですよ!
そこで裕一は恩師藤堂先生と再会し、藤堂先生は裕一を守り敵弾に倒れるのです
もう涙、涙ですよ!
あ、脱線しすぎた
こんなに長いこと本筋と違うこと書いてるって凄くないですか?(なんの自画自賛やねん)
よし、じゃあ本筋に戻ります
今回気になったのは各章のタイトルでした
畜生道、餓鬼道、修羅道、地獄道、人間道と続きます
仏教でいう六道輪廻ですよね
ものずこい簡単に言うと、仏教では6つの世界があって、たくさんいいことすると次に転生するときにいい世界に行けるよ、悪いことばっかしてると次はたいへんなとこに飛ばされちゃうよっていう考え方です
で、実際に読み進めていくとこれが実によく考えられてるんですよね
当たり前ですが章の内容とタイトルちゃんとリンクしてるんです
例えば第一章 畜生道では偏見や差別に基づいて他者を虐げる畜生たちの存在が描かれ、第二章では金の亡者や人を蹴落として出世しようとする醜く飢えた餓鬼たちが描かれるといった具合です
もう相変わらず凄いや月村了衛さん、絶対六道のほうが先に発想としてあったと思うんですよね
それにあわせて小説を仕上げちゃうんですよ
そしてそして気になるのが六道に対して章は5章しかありません
そうなんです「天道」がありません
めっちゃ気になりません?
なぜ月村了衛さんは今回「天道」を描いてないのか?
ウィキペディアによれば「天道とは天人が住む世界。天人は空を飛ぶことができ、享楽のうちに生涯を過ごす。」とあります
姿が言うように、この世は哀しく理不尽なことばかりで、「天道」なんてどこにもない!と伝えたかったのでしょうか?
いえ、そうじゃないと信じたいです
いつかこの素晴らしいシリーズが終わりを迎える時にこそ「天道」が描かれるのではないのかと思います
少なくとも「天道」へと続く道を沖津部長は私たちに見せてくれるのではないでしょうか
そしてそこには空飛ぶ龍騎兵がw
(つまり龍騎兵こそが天人というね)
そんな期待をもってこれからも月村了衛さんの機龍警察シリーズを楽しみに待ちましょうじゃあ〜りませんか(最後のチャーリー浜で台無し)
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Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで。ユーリオズノフ警部が主役。
ユーリは、正義感の塊のような警官の父の血を
そのまま継いだ子供。まっすぐに生きるクラスの人気者。その対局=影というべき落ちぶれたロシアンマフィアの父の子であるゾロトフとの少年時代の友情。落ちぶれた父に日々酷い目に合わせれながらも、父と楽しそうに過ごすゾロトフを目撃するユーリ。ユーリの父が犯罪を犯したゾロトフの父を知らずに射殺してしまった事件。そして、10数年ぶりに
警官になったユーリと、マフィアになったゾロトフとの
再会。何かすごく切ない気持ちになった。
ユーリのモスクワ民警91分署時代の、素晴らしい仲間や上司.恋人との幸せな時代からの暗黒への急展開。
まさかの仲間全員が裏切り。本当にロシアは、怖い。国家権力は怖い。
やせた犬の7か条が、かっこいい。警官じゃなくても
人生に有効だと思う。
①尻尾を決して巻くな
②相手の目をひかず、相手から目をそらすな
③凍ったヴォルガ川よりも冷静になれ
④見方を変えて違う角度から見ろ
⑤自分を信じろ
⑥目と耳と鼻を決してふさぐな
ユーリは、ものすごくタフガイ。過去の裏切りや
過ちに傷つきながら、まっすぐに生きようとしている
姿勢に感銘を、受ける。最後に裏切った上司が、当時の最善策を取っていて、本質的には、ユーリの、味方だったみたいな件は、国家の陰謀の前には、仕方ないのも理解できるが、気持ち的には、納得がしにくかった。
そしてなぜだろう。影であるゾロトフ、テイエーニのことは、最後まで憎めなかった。何か、ゾロトフとユーリは、最後まである意味お互いを分かり合えたまま、敵対
した気がする。
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Posted by ブクログ
非常に面白かった!警察小説ファンは必読です。
読後の幸福感と同時に、残る龍機兵シリーズは白骨街道だけという寂寥感も感じています(202208)
なので白骨街道は読みたいけど手をつけられません。
今回は冒頭から特捜批判急先鋒の捜ニ鳥居が「本事案は特捜と合同で」。龍機兵ファンには仰天発言から始まります。
事件もその通りにクイアコンを巡る汚職、脱税、殺人、マネロンに加えてフォングループ、IRF、ライザの過去、鈴石の過去が絡み、更に朧げながら見えてきた『敵』。この複雑で深い闇の事件に対峙するのは『悪魔』沖津。捜査が行き詰まる時に「考えがある」の言葉に希望を託し動き出す捜査員達。
龍機兵の登場はありませんが、特捜、捜ニ、国税等々の各メンバーの活躍を存分に堪能できます。
彼らの活躍をもっと見たい!もっと読みたい!沖津の言葉をもっと聞きたい。
こういう気待ちにさせてくれる本です。
また、短編集『火宅』を事前に読む事をお勧めします -
Posted by ブクログ
お盆休みどうでしたか?
行動制限なしといってもやはりここまでコロナ感染者数が増加の一途を辿っている中で家でおとなしくしているといった方も多かったのではないでしょうか
フォローさせて頂いている方たちも家でおとなしく読書という方が多かったようで
レビューがあがるあがる
読むのたいへんでしたw
私は実家がわりと近くにあるので戻っていたんですが客もなく、出かけもせず、ひまでひまでもう朝から飲んだくれておりました
『帰省退屈 朝晩飲酒』なんちて
さて『機龍警察 狼眼殺手』です
今回は特定の誰かというよりは特捜部全体がメイン回という感じ
強いて挙げれば沖津部長回かな
それにしてもとんでもないもの見せつけてきやがったぜ!!
経産省とフォン・コーポレーションが進める一大プロジェクト「クイアコン」に絡む疑獄がが浮上
特捜部は捜一、捜二と合同で捜査を開始する…
捜査が進むとともに組織犯罪対策部や公安部、地検や国税庁まで顔を出してきます
これどういうことか分かりますか?
特捜部→近未来に開発される技術にまつわる捜査
捜一→殺人事件の捜査
捜二→経済犯の捜査
組対→暴力団の捜査
公安→スパイの捜査
地検→贈収賄の捜査
国税→脱税の捜査
簡単にざっくり言うとこういうことなんですが「クイアコン」にはこれらの事案が複雑に絡み合っているんですね
ほんととんでもないです!
どういうことかわかりますか?
これだけの部署が合同で捜査するなんてすごい?
いやいやそうじゃないんです
これね…
一人で書いてるんですよ!!!!
これだけの専門分野や捜査手法が違う組織を一つの物語の中で同時に走らせてるんです
しかも特捜部の鈴石主任や仁礼財務捜査官、国税の魚住課長補佐などの超優秀なキャラも登場させて分かりやすくサラッと説明させたり、小さな点を繋ぎ合わせて謎の解明をさせてるんです
とんでもない力量の持ち主です
月村了衛さん!
またかなり世界が出来上がってる感じもします
その力量を余すことなく見せつけてくれた本作
その上でいつもの重厚な人間ドラマも展開させてくれてるんだもの面白くないわけがないっしょ! -
Posted by ブクログ
「突入せよ」
何度も見てきた言葉ですが、この本以上に鳥肌が立つ事はありませんでした。
-俺達の街を取り戻す。-仲間を取り戻す。-仲間の無念を晴らす。
捜査員達の強い思いが一気に爆発し駆け出す姿は手に汗握ります。
この本では、ロシアの裏社会だけで無く、東日本復興の名の下に中途半端な支援に因る現地の弊害も学べます。宮城県閖上の話しは本当なんですかね。本当なら大問題かと。
この本はストーリー以上に、キャラクターの持つ仕事や仲間への矜持や思いが光り、感情移入出来る事が楽しみな作品です。
ダムチェンコと沖津が言い表してくれています。「いい男だな」「まったくです」