月村了衛のレビュー一覧

  • 機龍警察 自爆条項〔完全版〕 下

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    良い、実に良い。ラードナー警部の抱える闇。闇から解放させてくれるもの。単なるエゴイズムからにじみ出たニヒリズムで世界を壊そうとするテロリストとの対峙。やはり機龍警察は最高だなー

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    2021年10月03日
  • 機龍警察 狼眼殺手

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    キモノ戦こそ無いものの、相変わらず骨太なストーリー構成で満足度の高い一冊。緑とライザの心理描写パートで9割くらい相手のこと考えてるし、展開がそれを超えてきて更にびっくり……。あとバンシーの中で眠る緑、実質間接添い寝では???

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    2021年07月28日
  • 機龍警察 未亡旅団

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    シリーズ4作目にして一番好きかも。食い入るように一気読み。由起谷、好きだなあ。カティアの今後に想いを寄せざるを得ない。

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    2021年07月28日
  • 悪の五輪

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    月村了衛『悪の五輪』講談社文庫。

    1964年の東京オリンピックを巡り暗躍する悪党たちを描いたクライム小説。

    戦後が終わり、日本がオリンピックという世界の檜舞台に立つために国民が一丸となって、大きく変貌しようとしていた昭和の時代。そして、今。新型コロナウイルス禍の中で、国民の多くが開催に反対する中、日本政府と組織委員会とが無観客でも強行開催しようという現在の東京オリンピックとは全く状況が違うようだ。余りにも対照的な2つの東京オリンピックを対比して読むのも面白い。

    オリンピックの利権に悪党たちが群がるのは今も昔も変わらぬようだ。そして、虚しさだけの残る祭りの後……

    翌年に東京オリンピック開

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    2021年07月17日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    ネタバレ

    ・・・か・・・カッコいい・・・orz

    いやもぅ、「機龍警察」シリーズは、どれもカッコいいんですけどね。これまでの作品同様、極めて重厚で救いようのない暗さを孕みつつ、ラストシーンに見える光の眩しさ、陳腐な表現をすれば「読後感の良さ」はシリーズ随一かと。

    SFとしての評価ポイントは、新型機甲兵装「キキモラ」と<龍機兵>の対比。<龍機兵>に匹敵する運動性能を誇るキキモラを倒すために、その本質を掴んだユーリが編み出した奇策が「そう来たか!」と膝を打つ面白さ。機甲兵装同士の戦闘シーンもサービス満点の描写ぶりで、重厚なストーリー展開の中で派手なドンパチも堪能できるという、稀有なエンターテインメント作品

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    2021年06月05日
  • 東京輪舞

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    月村了衛『東京輪舞』小学館文庫。

    日本の裏面史で蠢く公安警察と数々の事件の背後を描いた警察大河ミステリー。ミステリーというよりも、昭和から平成という激動の時代の中で、誰よりも国を思い、真面目に生きた警察官の人生と叶わぬ恋を描いた長編小説であった。

    敗戦から75年を過ぎてもなおアメリカに支配され続ける日本。日本の各地に治外封建の米軍基地が幅を利かせ、日本政府はアメリカの下僕であり続ける。政治や企業の腐敗と凶悪事件の日本近代史の裏に必ず見え隠れするのはアメリカやロシア、中国といった大国の影である。

    田中角栄邸を警備していた主人公の警察官・砂田修作は公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と向き

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    2021年04月08日
  • コルトM1851残月

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    江戸を舞台としたガンアクションノワール!?

    昼間は廻船問屋の番頭!
    夜は江戸の闇の金融を牛耳る一味の大幹部!
    そして、コルトを相棒に組織の邪魔者を消し去るスイーパー!

    主人公の郎次は残月の異名を持ち組織での将来が約束されていた・・・

    はずが・・・

    ある殺しで暗転!?窮地に立たされる!
    味方が寝返り、誰も信じられない中、相棒のコルトだけを信じ自分の為に突き進む!

    郎次カッコいいです!

    因みに本作との出会いはラジオでした。

    それと、全然違う物語ですが何故か中村文則の『掏摸』を思い出してしまいました。

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    2021年03月22日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    政治家-オリガルヒ-マフィアによる聖なる腐敗の三位一体と、沖津が想定している<敵>、警察内部のみならず、外務省にも食い込んでいる<敵>はどうちがうんやろか、決してロシア側のことばかり言うてられないシビアな状況だぞ、これ。

    ってのと「犯罪は経済活動だ」って沖津の言葉に薄ら寒くなった。その公式が成立しちゃったら、警察には勝ち目無いじゃんか。

    でまあそれはそれとして、班長、マヂ班長!最後まで班長!!最も痩せた犬たちに敬礼を。

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    2021年01月26日
  • 機龍警察 自爆条項〔完全版〕 下

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    シリーズ二作目
    ロボットに乗ってドンぱちする警察ミステリー(冒険小説)っていうシリーズもの
    一作目に比べ、回想編が好みだった

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    2021年01月25日
  • 機龍警察 暗黒市場 上

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    元民警のオズノフ警部の過去、短い栄光の日々と、その後のおぞましい過去が語られる。
    しかし、沖津が一番の悪党だなと再確認。

    そして、過去の因縁の絡む潜入捜査の行方は下巻へ

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    2021年01月24日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    国や巨きな組織の前に、一個人の力ではどうしようもないことは確かにある。
    ただ、信頼や友情という言葉では表しきれないほどのかけがえのない仲間を得たときの一個人は、想像できないほどのパワーを発揮することも可能かも知れない。
    このように、現実の苦々しさに打ちのめされつつも、人間の素晴らしさに素直に感動するという複雑な読後感をもたらす本書で、印象に残った言葉は二つ。
    「最も痩せた犬達」と「クレムリンの二重構造」
    現時点で文庫化されているシリーズを、改めて再読したくなった。

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    2021年01月04日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    いやいや、面白かった。きっと助かると思っているんだけど、囮捜査に入ったユーリの運命には、終始ハラハラさせられっぱなし。キモノ同士の闇ファイトも、闘う側に回されるんだろうな、という予感はあっても、そこにどうやって持っていくのか見えなかったけど、なるほど、このタイミングでバレる訳やね。過去のシーンで裏切った(と思わされていた)上司も、そのキャラぶりと裏切りという行為に、かなり乖離があるように感じられたけど、救出劇への身を呈した参加を見せつけられるに至って、感動もひとしお。劇的展開が素晴らし過ぎる。シリーズ第一作の時点では『まあそこそこかな』とか思っていたんだけど、第二・第三長編と読み進むにつけ、こ

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    2020年12月29日
  • 機龍警察 暗黒市場 上

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    シリーズものの小説は、観光間隔が開くと、ほぼ完全に登場人物とか、その背景とか忘れてしまう。かといって毎回読み直すのも、自分的にはちょっと違うし、何となくのまま読み進めてしまうことが多い。本作も、多分には漏れないんだけど、キャラ立ちが素晴らしいせいか、主たるメンバーはそれなりにしっかり覚えていられる。という訳で、今回もその中の一人に焦点が当てられた作品。しかも、本上巻の後半は、丸々その回想に割り当てられているという結構。自分が読む長編としては、シリーズ3作目だけど、こういう展開も大歓迎。という訳で、現在とシンクロしたところで上巻は終わり。下巻も興奮しそう。

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    2020年12月22日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    日本のどこかでロシアン・マフィアによる武器密売市場が開かれようとしている。大物マフィアのゾロトフと組んだユーリは、バイヤーとして参加を許された。その背後で展開する日本警察と密売業者との熾烈な攻防。渦中のユーリは自分とゾロトフとの因縁の裏に、ロシアの負う底知れぬ罪業が隠されていたことを知る。時を超えて甦るモスクワ民警刑事の誇り――至高の大河警察小説、運命の影と灯火の第3弾。

    スケールは大きく、でもどこか浪花節のテイストも感じられる作品であった。再読でも感涙ひとしお。

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    2020年12月09日
  • 機龍警察 暗黒市場 上

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    警視庁との契約を解除されたユーリ・オズノフ元警部は、旧知のロシアン・マフィアと組んで武器密売に手を染める。一方、市場に流出した新型機甲兵装が〈龍機兵〉の同型機ではとの疑念を抱く沖津特捜部長は、ブラックマーケット壊滅作戦に着手した。ロシアの歴史と腐敗が生んだ最悪の犯罪社会に特捜部はどう立ち向かうのか。

    単行本刊行時から8年ぶりの再読。やはり、モスクワ民警時代のパートがいい。

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    2020年12月06日
  • 暗鬼夜行

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    ネタバレ

    物語全体を通してまるで『山月記』の読書感想文を読んでいるようだった。作中には『羅生門』など他作品も引用されているが、やはり人とまともに関わらず自尊心を飼いふとらせている点が物語の肝になっていると思う。昔授業で山月記を習ったときはなんとも思わなかったが、大人になった今だとこの自尊心を飼いふとらせるという表現が自分に深く突き刺さった。
    この主人公にどこまで感情移入できるかで評価が変わりそうな気がする。展開だけを見れば、中学校教師の過労、政治家の癒着、婚約者の失望、同僚・生徒の裏切りなど、主人公がひたすら傷付けられている。それを一歩離れたところから見てざまあみろと嘲るか、一緒になって自分の心を痛ませ

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    2020年11月09日
  • 暗鬼夜行

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    読書感想文の盗作疑惑を巡る校内狂騒を舞台設定にして、現代社会の様々な問題点を鮮やかに浮き彫りにしているが、秀逸なのは小説家を希望しながらも認めらず教師に甘んじている主人公の心情を「山月記」で、登場人物たちの闇や暗鬼の姿を「藪の中」で、代弁することによってより深く抉っているところだ。読み易く書かれているが、深い洞察力によって透徹されていることが行間から滲み出ている傑作。

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    2020年06月13日
  • 追想の探偵

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    月村了衛『追想の探偵』双葉文庫。

    最初にタイトルを見た時に鏑木蓮の『思い出探偵』シリーズみたいなストーリーかなと思ったのだが、全く似て非なる内容の作品で、なかなか面白い設定の探偵小説であった。

    探偵小説と言っても少し毛色が違い、黎砦社(れいさいしゃ)という今にも潰れそうな名前の出版社で特撮映画を取り上げる『特撮旬報』という雑誌の編集を担当する神部実花が消息不明の大物映画人を捜し出し、不可能と思われたインタビューを成功させて雑誌の特集に使うというものだ。

    様々な事情を抱え消息不明となった人びとの過去を巡る実花の旅。映画に関わる様々な人びとの過去と様々な思い出とが一つにつながった時、感動の結

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    2020年05月18日
  • 激動 東京五輪 1964

    購入済み

    蘇る昭和の世界、味わいある七編

    東京オリンピックを背景に、著名なミステリー作家七人によるアンソロジー。あの頃は今よりもみんなが前向きで、街にも活気があふれていたような気がする。初めて読む作家もいて、それぞれの持ち味が楽しめてよかった。個人的には月村さんが面白かったかな。

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    2020年04月26日
  • 激動 東京五輪 1964

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    大沢在昌、藤田宜永、堂場瞬一、井上夢人 今野敏、月村了衛、東山彰良『激動 東京五輪 1964』講談社文庫。

    昭和39年。東京オリンピック開催に沸く東京を舞台にした7人の作家によるミステリー・アンソロジー。古き善き時代の香りの中に描かれる様々な形のミステリーとピカレスクはいずれも秀逸。

    2020年の東京オリンピック開催を記念しての刊行かと思うが、新型コロナウイルス感染拡大の非常事態により東京オリンピックは2021年に延期されてしまった。延期ならまだしも、2021年に開催できるかどうかすら怪しい状況である。自分は中止になると見ているが……『アンダーコントロール』『復興五輪』という日本の総理大臣

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    2020年04月20日