月村了衛のレビュー一覧
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ネタバレ久々の機龍警察シリーズ。もう第6弾なのか!
今回は主人公たち3人はワンオフ機の龍機兵には乗らず、量産タイプの機甲装兵で戦う。舞台はミャンマー内の未開の地。ゲリラ暗躍、麻薬密売。ボトムズクメン篇リスペクトな感じ。
その一方で、沖津部長らは国内の政治経済癒着腐敗に切り込む。ミャンマー軍事提供や再開発をトンネルにした莫大な金額の収賄事件を捜査していくうちにまた少し見えてくる敵の姿、その一端がまさかここにつながってくるとは!な展開。
敵味方ともに新キャラや新しいスキルもお目見えして、いよいよ物語も中盤かなぁという感じ。早く続きが読みたいが、この質と量では大量生産ともいかないだろうから、首を長くして -
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今回の舞台はミャンマー。国産機甲兵装の秘密を握るという国外逃亡犯の引き渡しを受けるため、「官邸」の意向を受けた特捜部の姿ら三人が現地に向かう。いかにも裏がありそうな設定。で、たしかに裏があるのだが、<龍機兵>はおろか一切の武器も持たぬまま、彼らは任務を遂行しなければならない。
太平洋戦争において「インパール作戦」が行われたこの地で、彼ら死体と、いや白骨と化すのか…
今回は<龍機兵>は登場しないが、他の機甲兵装は登場し、戦闘シーンもある。そして遂に<敵>の一部、しかもそれなりに上の方が明らかになる。その人物とは、××の※△■だったりする。
いつものことだが、読んでいて引き込まれる。一気 -
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月村了衛『悪の五輪』講談社文庫。
1964年の東京オリンピックを巡り暗躍する悪党たちを描いたクライム小説。
戦後が終わり、日本がオリンピックという世界の檜舞台に立つために国民が一丸となって、大きく変貌しようとしていた昭和の時代。そして、今。新型コロナウイルス禍の中で、国民の多くが開催に反対する中、日本政府と組織委員会とが無観客でも強行開催しようという現在の東京オリンピックとは全く状況が違うようだ。余りにも対照的な2つの東京オリンピックを対比して読むのも面白い。
オリンピックの利権に悪党たちが群がるのは今も昔も変わらぬようだ。そして、虚しさだけの残る祭りの後……
翌年に東京オリンピック開 -
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ネタバレ・・・か・・・カッコいい・・・orz
いやもぅ、「機龍警察」シリーズは、どれもカッコいいんですけどね。これまでの作品同様、極めて重厚で救いようのない暗さを孕みつつ、ラストシーンに見える光の眩しさ、陳腐な表現をすれば「読後感の良さ」はシリーズ随一かと。
SFとしての評価ポイントは、新型機甲兵装「キキモラ」と<龍機兵>の対比。<龍機兵>に匹敵する運動性能を誇るキキモラを倒すために、その本質を掴んだユーリが編み出した奇策が「そう来たか!」と膝を打つ面白さ。機甲兵装同士の戦闘シーンもサービス満点の描写ぶりで、重厚なストーリー展開の中で派手なドンパチも堪能できるという、稀有なエンターテインメント作品 -
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月村了衛『東京輪舞』小学館文庫。
日本の裏面史で蠢く公安警察と数々の事件の背後を描いた警察大河ミステリー。ミステリーというよりも、昭和から平成という激動の時代の中で、誰よりも国を思い、真面目に生きた警察官の人生と叶わぬ恋を描いた長編小説であった。
敗戦から75年を過ぎてもなおアメリカに支配され続ける日本。日本の各地に治外封建の米軍基地が幅を利かせ、日本政府はアメリカの下僕であり続ける。政治や企業の腐敗と凶悪事件の日本近代史の裏に必ず見え隠れするのはアメリカやロシア、中国といった大国の影である。
田中角栄邸を警備していた主人公の警察官・砂田修作は公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と向き