月村了衛のレビュー一覧
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ネタバレ思っていたよりずっとずっと地獄だった。
衝撃的な内容に星5ではあるのだけど、万人にはお勧めできない。
今年読んだ本の中で一番辛い内容だった。
自分は世代ではないので詳しくはないが、テレビで金日生生誕80年記念の万景峰号のニュースを見た覚えがあり、その船乗せられた物資が現地の人の少しの助けになったのだろうか…… と思いを馳せた。
その後、航行は無くなってしまい、困った人もたくさんいただろうと思うと胸が痛い。
今、北朝鮮の地方の貧困層はどんな暮らしをしているのか、知る術があまりに限られている。
作中の勇太は脱北して生き延びることができたが、北朝鮮ではあのあとソ連が解体し、支援が止まったり、大 -
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久しぶりに、いい本を読んだ。この本をもとに、テレビドラマにもなった。
二人の女主人公の対決を描く物語。
一人の女性は、シングルマザーで日邦新聞東京本社の社会部の記者 檜葉菊乃。バツイチで、高校2年生の娘の麻衣子、17歳と暮らしている。40歳を過ぎてから社会部記者に抜擢された。娘は医者になりたくて、頑張っている。新聞記者なので、食事は健気に娘が作っている。
対決するもう一人の女性は、神林晴海、45歳。独身。両親はもう亡くなっている。統和医科大学の理事。その大学の理事は、ほとんどが医師であり、教授だったりするが、神林晴海は、事務職から理事になり、職員からも評判が良く、大学の事務仕事を改革してき -
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とんでもない本を読んでしまった
まさに地獄…
恐ろしい歴史を真正面から描いた覚悟の一冊だろう
在日朝鮮人が日本社会から受けるひどい差別、希望のない未来…
そんな悔しくて苦しい毎日ならば、祖国〝地上の楽園〟を信じたくもなるだろう。
差別に耐えられず帰国したのに、祖国では更にひどい差別が待っていた。
目を背けたくなるどころか、吐き気がするほどの北での暮らし。
著者はよくぞここまで書いたと思う。
高校生の仁学が『38度線の北』を読み、祖国に夢を抱きどんどんのめり込んでいく姿が苦しくて…
〝地上の楽園〟が嘘であることを、私たち読者は知っているから「冷静になって!」と叫びたい。
仁学は〝 -
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ものすごく重い話を読んだなぁ、と...
重厚で読み応え抜群な上、読み終わった後の余韻というか心に残る爪痕がやばいというか...
見える世界が変わったような感覚に陥っています
本作を一言で表すと、1人の仏僧が仏教界の天下を取るまでのお話です
仏教界隈ってこんな感じなんですね...めっちゃイメージが変わりました、悪い意味で笑
闇社会との切っても切れない縁とか金と利権問題とか富と名声とか、本当にドロドロぐちゃぐちゃした世界でした
それが宗教の名のもとに行われているのだから恐ろしいったらありゃしない笑笑
宗教ってやっぱり怖すぎる!
終盤の、全てを手に入れたはずの手のひらから本当に大切なものがボロボ -
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秀作です。慟哭です。
とても興味深い作品でした。
私の めったに しない
知人に紹介出来る作品です。
内容が重すぎるので、
好き嫌いは、ハッキリ別れるとは思いますが。
作中に登場する「○○」という街の近くに住んでいたことがあります。
ずいぶん前なので、今でもそうなのかはわかりませんが、
当時は、近鉄線の扉が プシューっと開くだけで
焼き肉の香りがする Koreaなところでした。
別に差別的な偏見で言うわけでは無いのですが、
その界隈は、歴史的にもいろいろな雰囲気を
孕んだ
所でした。
作者が描いた物語そのものが、
確かに実感出来る街でした。
無いように見えて、でも、やっぱり差別や偏 -
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普通を目指して生きてきた青年が闇バイトの沼に堕ちるまでを描いた作品です。
現代の闇を色濃く描いた怪作です。
3部の手紙と編集者の覚え書きの4篇構成です。
手紙の章は青年の独白形式で進みます。
最初は「主人公はなんて他責思考で自己中心的な人なんだろう…」という気持ちでいっぱいになりました。
自我が無く、コスパとタイパ重視で、共感能力に乏しく、プライドだけは高いのに挑戦を恐れて何も成さず、承認欲求は高いのに常に受け身で、いかに自分が損をしないかを考えて立ち回る現代の若者そのままの姿でした。
とにかく【薄っぺらい】中身の人物です。
それが読み進めるうちに「何かを間違えれば自分もこんな人間になったの -
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ネタバレ『ワイルド・ソウル』といい本作といい、過去の日本の棄民政策って何なん?って言いたくなります。ま、本作では歴史的な背景もあり、「祖国への帰国」という建前があったわけなんですが。「地上の楽園」を喧伝し、「帰国」事業を推進したAと、Aの幼馴染でAの言葉を信じ、北朝鮮へ渡ったB(名前忘れた)。AとBの2人の視点から物語は進むのですが、どっちも地獄なんですな。Aはいいように使い捨てにされた末端の宣伝員に過ぎないけれど、本人の罪悪感とか後悔とか、もう計り知れないわけで。「騙したな!!」ってなかんじで、住んでいた場所を追われ、本人も自分の幸福を追求するどころではなく、ほぼホームレスのような生活を送るのです。
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読むのが辛くて怖い。でも先を知りたい、とページをめくる手が止まりませんでした。
戦後の在日朝鮮人帰還事業のお話。恥ずかしながら本書で初めて知りました。
北朝鮮は「地上の楽園」というウソの情報を信じ、日本で差別に苦しんでいた在日朝鮮人たち9万3千人が北朝鮮へ渡る。しかし、たどり着いた地は、日本での貧しい生活さえ天国と思えるほどの地獄だった。死んだほうがマシ、とはこういう状況だと思わずにいられませんでした。
北朝鮮もひどいけれど、日本の政治家、メディアも加担している。そしてその責任追及はされていない。北朝鮮に送られた人たちの救済はされなかった。
情報操作の恐ろしさよ。メディアへのアクセスが容易な現 -
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労働力が欲しい北朝鮮と朝鮮総連、棄民したい日本政府の思惑が重なって推進された帰還事業。北朝鮮は地上の楽園であると信じて帰国事業の宣伝に邁進する高校生、地上の楽園を信じて帰国した人々を待ち受ける地上の地獄。帰国事業に翻弄された人々や当時の状況について描いた物語り。
無責任に煽りそれを総括しないマスコミと政治家の姿勢は未だに正されない。また、本書で述べられる帰国事業と拉致問題が同根であるという指摘には頷かされる。
帰国した家族から日本の親類へ送った手紙の検閲から逃れるため、切手の裏に書かれた「ここはじごく ぜったいに くるな」がリアルで恐ろしい。 -
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詐欺師の話だけれどもコンゲームではなく、詐欺がうまくいっても決して痛快であったりはしない
主人公はそもそも好きで詐欺を始めるのではない
なんならずっと詐欺の世界から離れようとしている
にも関わらず次から次へと大きな詐欺に手を染めることになる
詐欺の手口も巧妙だったり緻密だったりというわけではない
ストーリーの中では巧妙とされているものの仕組みがさらっと描かれるのみ
主題は詐欺師の業だろうか
まるで転落していくように詐欺師としてのし上がっていく主人公
最後、娘に迫る結婚詐欺師や後妻業の女を詐欺師の手腕でねじ伏せる主人公は、カタルシスとともに、来るところまで来たという諦念のようなものがある