月村了衛のレビュー一覧

  • 欺す衆生(新潮文庫)

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    頭が抜群に切れる主人公
    嫁と2人の娘と言う家族がありながら詐欺師としてしか生きられないのか‥
    主人公を応援するつもりは無いが、ヤクザも登場で緊張とドキドキハラハラの連続だった。
    分厚いが読みやすかった。
    この作者の作品は2冊目だが又読もう思った。

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    2026年06月13日
  • 地上の楽園

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    とんでもない本を読んでしまった
    まさに地獄…
    恐ろしい歴史を真正面から描いた覚悟の一冊だろう



    在日朝鮮人が日本社会から受けるひどい差別、希望のない未来…
    そんな悔しくて苦しい毎日ならば、祖国〝地上の楽園〟を信じたくもなるだろう。

    差別に耐えられず帰国したのに、祖国では更にひどい差別が待っていた。
    目を背けたくなるどころか、吐き気がするほどの北での暮らし。
    著者はよくぞここまで書いたと思う。



    高校生の仁学が『38度線の北』を読み、祖国に夢を抱きどんどんのめり込んでいく姿が苦しくて…
    〝地上の楽園〟が嘘であることを、私たち読者は知っているから「冷静になって!」と叫びたい。

    仁学は〝

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    2026年06月12日
  • 虚の伽藍

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    ものすごく重い話を読んだなぁ、と...
    重厚で読み応え抜群な上、読み終わった後の余韻というか心に残る爪痕がやばいというか...
    見える世界が変わったような感覚に陥っています

    本作を一言で表すと、1人の仏僧が仏教界の天下を取るまでのお話です
    仏教界隈ってこんな感じなんですね...めっちゃイメージが変わりました、悪い意味で笑
    闇社会との切っても切れない縁とか金と利権問題とか富と名声とか、本当にドロドロぐちゃぐちゃした世界でした
    それが宗教の名のもとに行われているのだから恐ろしいったらありゃしない笑笑
    宗教ってやっぱり怖すぎる!

    終盤の、全てを手に入れたはずの手のひらから本当に大切なものがボロボ

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    2026年06月10日
  • テロル

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    面白かった。
    月村了衛氏が抱える日本という国に対する憤懣やる方ない思いの詰まった小説だった。
    出自から恵まれず育った三上の鬱積。
    その三上の鬱積がそのまま月村了衛氏の憤懣であるように感じられ、小説でありながらも社会に対する著者の叫びが聞こえてくるような感覚があった。
    社会に対する辛辣な評価を厳しく描いている。

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    2026年06月08日
  • 地上の楽園

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    秀作です。慟哭です。
    とても興味深い作品でした。
    私の めったに しない 
    知人に紹介出来る作品です。

    内容が重すぎるので、
    好き嫌いは、ハッキリ別れるとは思いますが。

    作中に登場する「○○」という街の近くに住んでいたことがあります。

    ずいぶん前なので、今でもそうなのかはわかりませんが、
    当時は、近鉄線の扉が プシューっと開くだけで
    焼き肉の香りがする Koreaなところでした。

    別に差別的な偏見で言うわけでは無いのですが、
    その界隈は、歴史的にもいろいろな雰囲気を
    孕んだ
    所でした。
    作者が描いた物語そのものが、
    確かに実感出来る街でした。

    無いように見えて、でも、やっぱり差別や偏

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    2026年06月02日
  • 普通の底

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    普通を目指して生きてきた青年が闇バイトの沼に堕ちるまでを描いた作品です。
    現代の闇を色濃く描いた怪作です。
    3部の手紙と編集者の覚え書きの4篇構成です。
    手紙の章は青年の独白形式で進みます。

    最初は「主人公はなんて他責思考で自己中心的な人なんだろう…」という気持ちでいっぱいになりました。
    自我が無く、コスパとタイパ重視で、共感能力に乏しく、プライドだけは高いのに挑戦を恐れて何も成さず、承認欲求は高いのに常に受け身で、いかに自分が損をしないかを考えて立ち回る現代の若者そのままの姿でした。
    とにかく【薄っぺらい】中身の人物です。
    それが読み進めるうちに「何かを間違えれば自分もこんな人間になったの

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    2026年05月26日
  • 地上の楽園

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    ネタバレ

    『ワイルド・ソウル』といい本作といい、過去の日本の棄民政策って何なん?って言いたくなります。ま、本作では歴史的な背景もあり、「祖国への帰国」という建前があったわけなんですが。「地上の楽園」を喧伝し、「帰国」事業を推進したAと、Aの幼馴染でAの言葉を信じ、北朝鮮へ渡ったB(名前忘れた)。AとBの2人の視点から物語は進むのですが、どっちも地獄なんですな。Aはいいように使い捨てにされた末端の宣伝員に過ぎないけれど、本人の罪悪感とか後悔とか、もう計り知れないわけで。「騙したな!!」ってなかんじで、住んでいた場所を追われ、本人も自分の幸福を追求するどころではなく、ほぼホームレスのような生活を送るのです。

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    2026年05月25日
  • 地上の楽園

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    すごかった…。途中、読むのが辛い所もたくさんあったが、一方で先が気になって読み続けた。
    恥ずかしながら、こんなことがあったと初めて知った。
    他の人にも勧めたい一冊。

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    2026年05月24日
  • 地上の楽園

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    読むのが辛くて怖い。でも先を知りたい、とページをめくる手が止まりませんでした。
    戦後の在日朝鮮人帰還事業のお話。恥ずかしながら本書で初めて知りました。
    北朝鮮は「地上の楽園」というウソの情報を信じ、日本で差別に苦しんでいた在日朝鮮人たち9万3千人が北朝鮮へ渡る。しかし、たどり着いた地は、日本での貧しい生活さえ天国と思えるほどの地獄だった。死んだほうがマシ、とはこういう状況だと思わずにいられませんでした。
    北朝鮮もひどいけれど、日本の政治家、メディアも加担している。そしてその責任追及はされていない。北朝鮮に送られた人たちの救済はされなかった。
    情報操作の恐ろしさよ。メディアへのアクセスが容易な現

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    2026年05月24日
  • 地上の楽園

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    この小説のレビューでちらほら見かけたとおり、「すごい」という言葉がピッタリな本。
    帯の「慟哭必至のエンタメ大作」は嘘じゃない。

    北朝鮮への帰還事業、在日本朝鮮人総聯合会の悪行を無知な私は知らなかった。
    知っていたとしても、帰国者がここまでの地獄を見ていたと知る人はどのくらいいるんだろう。
    帰国者は、差別に苦しみながらも日本にとどまった方がどんなに幸せだったか。
    こんな絶望を知ることは今の時代に生きている私には一生体験できないと思うと読めてよかった。
    かなり踏み込んだテーマなのに、よくぞ書いてくれたと思う。

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    2026年05月19日
  • 地上の楽園

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    労働力が欲しい北朝鮮と朝鮮総連、棄民したい日本政府の思惑が重なって推進された帰還事業。北朝鮮は地上の楽園であると信じて帰国事業の宣伝に邁進する高校生、地上の楽園を信じて帰国した人々を待ち受ける地上の地獄。帰国事業に翻弄された人々や当時の状況について描いた物語り。
    無責任に煽りそれを総括しないマスコミと政治家の姿勢は未だに正されない。また、本書で述べられる帰国事業と拉致問題が同根であるという指摘には頷かされる。
    帰国した家族から日本の親類へ送った手紙の検閲から逃れるため、切手の裏に書かれた「ここはじごく ぜったいに くるな」がリアルで恐ろしい。

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    2026年05月10日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

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    詐欺師の話だけれどもコンゲームではなく、詐欺がうまくいっても決して痛快であったりはしない

    主人公はそもそも好きで詐欺を始めるのではない
    なんならずっと詐欺の世界から離れようとしている
    にも関わらず次から次へと大きな詐欺に手を染めることになる

    詐欺の手口も巧妙だったり緻密だったりというわけではない
    ストーリーの中では巧妙とされているものの仕組みがさらっと描かれるのみ

    主題は詐欺師の業だろうか

    まるで転落していくように詐欺師としてのし上がっていく主人公
    最後、娘に迫る結婚詐欺師や後妻業の女を詐欺師の手腕でねじ伏せる主人公は、カタルシスとともに、来るところまで来たという諦念のようなものがある

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    2026年04月24日
  • 地上の楽園

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    読書備忘録983号。
    ★★★★★。

    在日朝鮮人の帰還事業ですわ。
    いやはや凄いものを読んでしまった。
    月村さんヤバすぎ・・・。
    月村さん普及活動者としては出遅れ感満点ですがやっと読めました。予約するのが遅かった。

    なにを隠そう(実は隠すものすらない)!帰還事業知らんかったです。お恥ずかしい。
    1964年生まれのシンタローとしたら1959年から大量に始まった北朝鮮への帰国事業を知らんとかありえない。生まれたらすぐに「38度線の北」を読んどくのでした・・・。
    あと「北朝鮮の記録 訪朝記者団の報告」も「楽園の夢破れて」も読んどかなあかんかった。洟たらししてザリガニ釣ってる場合じゃなかったわ。

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    2026年04月19日
  • 地上の楽園

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    戦後史の大きなピースである「在日朝鮮人の帰還事業」について、これほどリアルに書かれたものはこれまでなかったと思う。
    もちろんフィクションではあるが、実際に起きたことを元にしており、作中に登場して重要な役割を果たす政治家や実際にある書籍やその著者などについては実名で記してある。それらを元に調べて行けばなぜこんなことが起きたのか、体制側と反体制側で一致した思惑がなんだったのかがある程度わかってくる。
    体制側でもっとも深く関わった政治家の後裔は現在の政権内部でも大物だし、帰還事業が多くの人を魅了し悲劇に追い込んだ人物が属した政治組織も細々とではあるが命脈を保っているのだ。
    善も悪も描かれているが、善

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    2026年04月17日
  • 普通の底

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    ネタバレ

    普通の人になりたかった青年が重大な犯罪を犯してしまう
    それは単なる不幸の連鎖によるものなのか?
    それともか彼の人間性によるものなのか?
    または時代のせいなのか?
    本書は結論を出していないが、誰しもに起こりうることとしているように思えるため、時代のせいと訴えているようだ
    先日、Z世代の特徴について書かれた書籍を読んだが、本書の主人公によく似ている
    優秀だが、それは隠し、目立つことを恐れ、出世を望まず、平均的な生活を望む
    一方で自己肯定感がかなり強く、自分の能力、判断に自信を持つ
    Z世代は闇バイトに陥りやすい特徴を持つのだろうか?
    ふとそう考えた

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    2026年04月13日
  • 対決

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    2018年に発覚した東京医科大学での女子減点事件は、医師の働き方という点では私と無関係ではなく、また子供が受験生だった年で医学部入学だったという点でも無関係ではなかった。ただ当時も今も点数減らされようが男性を蹴飛ばせるだけの点数取ればいいじゃないのという高飛車な意見にそんなに変わりはない。

    地検が裏口入学の捜査に来て、私立統和医科大学の資料を持っていった。政治家の息子が学生寮建設用地取得に便宜をはかってもらった見返りで、点数に下駄をはかせた疑惑である。日報新聞の社会部記者である菊乃は取材をしていた。入試で女子の点を減点しているとの噂がある。

    統和医科大学の一次試験での男子合格率18.7%、

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    2026年04月13日
  • 地上の楽園

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    ネタバレ

    在日朝鮮人の悲しく悲惨な戦後当時の物語
    主人公たちは在日朝鮮人として、大阪で暮らす
    そこでは常に差別を受け、やがて故郷への帰国を夢見る
    主人公の1人はそのまま夢の国と言われていた北朝鮮に帰国するが、そこは想像を絶する地獄だった
    食料は乏しく、国への批判は厳しく咎められ、まともな生活が送れない状況だった
    友達も、愛する娘も妻も、全てを失い、韓国に命からがら脱出する
    一方で、北朝鮮への帰国を勧めた在日朝鮮人、日本の政治家は何の責任も取らない
    この現状は世に知らしめるために、かつての主人公の友2人は老体に鞭打って立ち上がる場面でこの物語は終わる
    北朝鮮の生活は今でも厳しいことは知っているが、戦後当時

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    2026年04月04日
  • 機龍警察 暗黒市場

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    前作「自爆条項」では、ライザ・ラードナー警部を介してのアイルランドを、本作はユーリ・オズノフ警部を介してのロシアをメインテーマに描く。言うまでもなく面白く、このシリーズはハズレなし。安心して物語世界にドップリ浸れる。

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    2026年03月31日
  • 土漠の花

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    今、アメリカのイラン攻撃で自衛隊派遣を迫られている事と重ねてしまった。自衛隊が助けを求めてきた部族の人たちを守るために命を賭けて戦い戦死するものもいてこれはまさに戦争である。作品では戦闘について闇に葬られた。現実にホルム海峡に戦艦を出せば日本も戦争に加担することになってまい、言い訳もできないと思った。

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    2026年03月27日
  • 地上の楽園

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    まるでノンフィクションかのような内容で、北朝鮮という国の恐ろしさがよく分かる。
    帰還事業に小泉純一郎の親父が関わってるってのは初めて知った。

    ネットフリックスあたりが映像化しないかな...無理か。

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    2026年03月26日