月村了衛のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み応えのある内容だった。新聞記者の菊乃、医大の理事の晴海、それぞれ新聞社、医大で女性としての生きづらさを感じている。お互いにその苦労をわかっている。しかし、女子を差別する不正入試問題を介してふたりは対立せざるを得ない。
差別はいけないと不正を暴こうとする新聞社の内部では女性蔑視が横行していたり、医大では女子学生に対するセクハラを揉み消そうとしたり、男性に媚びて、上手くたちまわり今の地位を得た女性がいたり。
そういった事も細やかにストーリーに盛り込まれていて、フィクションであるが、考えさせられた。
-人間どこまで行っても差別がある。それを受け入れるのと、なんとかしようとするのは別。なんとか折り -
Posted by ブクログ
月村了衛さん初読み『土漠の花』の概要と感想になります。面白かった♪
概要です。
アフリカ、ソマリア半島の岩壁に友軍ヘリが墜落したと報せを受け、陸自の友永は仲間と共に捜索へ向かう。見るも無惨な光景を目の当たりにした友永たちは明朝に遺体の回収作業を予定するが、その晩にソマリアの未来を左右する大事件が起きる。友永の眼に映るアフリカは、どこまで進めば希望に変わるのだろうか。
感想です。
本作を読み進める中で映画『プライベート・ライアン』を思い出しました。自衛隊は他国の紛争に軍事介入しないとは言え、眼の前で亡くなっていく仲間の姿に、どれだけの哀しみと怒りを友永たちは堪えたことでしょう。月村了衛さんは