月村了衛のレビュー一覧

  • 対決

    Posted by ブクログ

    男女雇用機会均等法、そもそも機能しているのかな最近では女性活躍か叫ばれているが、それは本当なのだろうか?いつの時代にも差別はあると思う、人間は生まれた時点ですでに差別があるのだから、でもやり切れない、切ないですね、みんな何かのメンツにこだわっているだけなのかも。本当の意味での男女平等になれば良いと思う。素晴らしい作品でした。

    0
    2026年08月18日
  • 機龍警察 漆黒社会

    Posted by ブクログ

    対馬海峡沖で不審船のコンテナから発見された夥しい死体は、手足を切り落とした子供の神経を機甲兵装に直接接続して兵器化するという、非道な人身売買に繋がっていた。捜査を続ける特捜部の眼前に浮かびあがる、城州グループと馮コーポレーションの狙いとは?

    5年ぶりのシリーズ第7作刊行。でも作中の時間は1年しか経過していないとは。

    0
    2026年08月08日
  • 機龍警察 漆黒社会

    Posted by ブクログ

    どんどん暗闇に引き込まれていく感覚で読み進める。由起谷さんが、、、。關の過去が、、、。憎らしい奴だと思っていたが。そして姿と關の死闘が始まる。機龍警察終わってしまうの⁇と読み終えたが、帯に第一部完結と書いてあってまだまだ続きそうでほっとする。

    0
    2026年08月07日
  • 半暮刻

    Posted by ブクログ

    とても面白かった
    同じ半グレに対して、立ち直りや墜落を描いており、読書が立ち直りのキーとして描いてくれている点も嬉しい

    0
    2026年08月07日
  • 虚の伽藍

    Posted by ブクログ

    オーディブル視聴。
    これは仏教のためなんや……!と自らに言い聞かせながら、純粋だった坊主が金と欲に塗れたクソ坊主へ変貌していく様とその人間関係を見事に描いた大長編です!!すごい!!
    私は実は主人公は最後氷室さんに殺されるんじゃないか……と思っていたんだけれど、氷室さんは賢いのでそんなことはしなかったし、むしろそれより残酷なラストだったかもしれないですね……まさにタイトルを回収します。

    0
    2026年08月01日
  • 地上の楽園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・凄絶
    ・むかーし読んだ「北朝鮮脱出」( 姜 哲煥, 安 赫)を思い出した。実家に置いてあるのでもう一度読んでみよう
    ・シベリア抑留といい、この本にある帰還事業といい、「北」の怪しさというか常識を越えた残虐さというのはいったいどこから出てくるのだろうか。

    0
    2026年08月01日
  • 非弁護人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この作家の著作はそれほど多く読んでいるわけではないのですが、読むたびにノックアウトされます。本作はなんとなく昭和感が漂っていて、侠気(これって今の時代にはあまり使っちゃいけない言葉ですか)のある奴があっちにもこっちにも。

    司法試験に首席で合格を果たしたにもかかわらず、嵌められて法曹界を追われた主人公・宗光が調べはじめた事件。パキスタン人の少年マリクはきっと生きている、でなきゃやりきれないと思いながら怒濤の勢いで読みました。宗光も良いけれど、ヤクザの腹心・蜂野がまた良くて。

    しかしこの手の話の映像化を想像すると、私の頭の中で必ずジェイソン・ステイサムの声になるのはなんで!?

    0
    2026年07月27日
  • 土漠の花

    Posted by ブクログ

    面白かったー!活字だけでこんなにも緊迫した場面を描けるのか…と感心しきり。息を止めて一気に読んでしまった。
    月村氏の描写はとても立体的で頭の中でどんどん映像化されていくので、読後は1本の壮大な映画を観終わった感覚になる。
    作品世界の理解を深めるために、参考文献一覧に載っているソマリアと自衛隊に関する本も読んでみたいと思った。

    0
    2026年07月20日
  • 地上の楽園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    思っていたよりずっとずっと地獄だった。
    衝撃的な内容に星5ではあるのだけど、万人にはお勧めできない。
    今年読んだ本の中で一番辛い内容だった。

    自分は世代ではないので詳しくはないが、テレビで金日生生誕80年記念の万景峰号のニュースを見た覚えがあり、その船乗せられた物資が現地の人の少しの助けになったのだろうか…… と思いを馳せた。
    その後、航行は無くなってしまい、困った人もたくさんいただろうと思うと胸が痛い。

    今、北朝鮮の地方の貧困層はどんな暮らしをしているのか、知る術があまりに限られている。

    作中の勇太は脱北して生き延びることができたが、北朝鮮ではあのあとソ連が解体し、支援が止まったり、大飢饉が起こったんですよね。
    私の中にある差別や敵対心をなくすには、まず相手を知ることだと思った。

    0
    2026年07月17日
  • 地上の楽園

    Posted by ブクログ

    丁寧な取材に基づくフィクションだが、ここまで書いておいてこのままおしまいでは寂しいですね。ここはいっちょう誰も書かなかった戦後の暗黒史を世に出してくれませんかね。

    0
    2026年07月15日
  • 対決

    Posted by ブクログ

    久しぶりに、いい本を読んだ。この本をもとに、テレビドラマにもなった。
    二人の女主人公の対決を描く物語。

    一人の女性は、シングルマザーで日邦新聞東京本社の社会部の記者 檜葉菊乃。バツイチで、高校2年生の娘の麻衣子、17歳と暮らしている。40歳を過ぎてから社会部記者に抜擢された。娘は医者になりたくて、頑張っている。新聞記者なので、食事は健気に娘が作っている。

    対決するもう一人の女性は、神林晴海、45歳。独身。両親はもう亡くなっている。統和医科大学の理事。その大学の理事は、ほとんどが医師であり、教授だったりするが、神林晴海は、事務職から理事になり、職員からも評判が良く、大学の事務仕事を改革してきた。

    檜葉菊乃は、統和医科大学の政治家の息子の裏口入学の取材をしている時に、女子受験生への一律減点操作が行われていることを知った。実際、2021年に東京医科大が2月に行った医学部医学科の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが発覚している。その事実が、この物語の核をなす。男女平等が叫ばれる中で、女子が不当な差別を受けていた。入試の結果に不正をはたらき、人権問題であった。檜葉菊乃は、その確たる証拠を探そうとするが見つからない。実際合格者は、女子の合格者は男子合格者の3分の1だった。裏口入学の調査の時に、その一律減点の資料も検察が押収したのだった。検察にそのような資料があるはずだと檜葉菊乃は、聞くが、検察は何も語らない。

    檜葉菊乃は、スクープだと思って、社会部に報告するが、周りは男ばかり。また、女がでしゃばってと冷やかしの言葉が返ってくるだけだった。新聞社の中でも、女子差別、パワハラ、セクハラは日常茶飯事だった。檜葉菊乃は、そういう雰囲気を我慢してきたことを反省する。女性の不当に置かれた立場を、新聞社でも当たり前だったのだ。

    神林晴海は、女子受験生への一律減点操作の問題が表面化しないように、理事会で担当を命じられ、常務理事となった。医師の中では、公然の秘密とされ、女子は、結婚、出産、育児があるので、医師として使い物にならないとされていた。ただでさえ医師不足である状況で、女子が医者になったら、病院は回って行かないと平気で言う医師もいた。

    檜葉菊乃は、神林晴海にその事実を確かめるために、対決するのだった。しかし、神林晴海はそんな事実はないと否定し、新聞記者が大学での取材をしたら、警察に訴えると言われ、敗退する。檜葉菊乃は、女同士だから理解してもらえると思ったのだ。しかし、全く神林晴海は動じず、さらに檜葉菊乃の娘が医学部志望であることを口実に、推薦入学で娘さんをいれると神林晴海理事に言われる。
    檜葉菊乃は、自分はそのような裏取引に応じないと神林晴海と決裂する。その件を娘に話をすると、娘の麻衣子は「お母さんは自分のしたいことばかりする。高校生で、スーパーでネギ買ってくる子はいない」と反発する。

    檜葉菊乃は、正しいこととは何か?について、迷う。そして、神林晴海がなぜ大学の理事になり、そして、神林晴海にとって正しいことは何だろうと考える。

    テレビドラマでは、神林晴海が鈴木保奈美。檜葉菊乃が、松本若菜。二人の対決が、ジリジリして、すごいドラマだった。しかし、二人が対決しているだけでなく、神林晴海と檜葉菊乃の対決していたことは、女性差別という大きな問題に対決していたのだった。
    原作とテレビドラマでは、結末は違う。原作の方が、今の社会構造によりリアルに描かれている。
    テレビドラマは、結末が溜飲を下げるところまで演じられた。

    大学病院の旧体然たる状況、医者の置かれた状況、そして、新聞社の中での女性の置かれた立場など、実にリアルに突きつけられて、日本はなかなか変わらないなぁと思って、本を読み終え、ドラマも5話、観た。正しいとは、立場によって違うことは、頭ではわかるが、公平というフェアーな精神が成熟するには、一人一人が自分の頭で考え、きちんと判断していくことが必要だ。

    パワハラ、セクハラなどは、昭和生まれのおじいにとって身体の中に染み込んでいるものだと痛感した。しかし、月村了衛は、よくぞ、このような作品を描き切るね。

    0
    2026年07月12日
  • ガンルージュ

    Posted by ブクログ

    日本国内で隠密行動中の韓国特殊部隊を、シングルマザーと体育教師のコンビが追撃する話。シングルマザーである律子のシーンはめっちゃシリアスだけど、体育教師の美晴はもう特殊部隊に金属バットで対抗するあたりからしてもうギャグにしかならない。でも全然しらけるような感じではなくて、いい感じにバランスが取れてる感じで楽しい。
    映画にしたら面白いと思うけど、韓国スパイの暗闘を描いてるから無理かな。

    0
    2026年07月03日
  • 地上の楽園

    Posted by ブクログ

    北朝鮮への帰還事業の実態を初めて深く知った。衝撃だった。そこには希望とは程遠い、差別や抑圧、後悔に満ちた過酷な現実が描かれていた。留まっても地獄、進んでも地獄。報われない人生を生きた人々の苦しみに触れ、ただただ憤り。そして私たちが当たり前と思う自由や家族との暮らし、人として尊重されることの尊さを改めて実感した。同時に、人権とは何かをあらためて考えさせられる一冊だった。

    0
    2026年07月01日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    金というものは、ここまで人を愚かに、見苦しくするものなのか。
    嫌々詐欺に加担せざるを得なかったはずなのに欺く快感を自覚してしまい、息継ぐ間もない命懸けのトラブルの連続を更なる"裏"で回避していく隠岐
    700ページを超える長編なのに、おもしろくて一気読み
    昭和から平成にかけての社会情勢の盛り込まれ方が見事でした

    0
    2026年06月28日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読み応えあり分厚いが一気読み面白かった。詐欺師とヤクザって本当に頭がいい。実在の事件が出てきて豊田商事、安愚楽牧場など今読んでもなるほどと思ってしまう。人間の欲望は不変、本当にそう。楽して儲ける方法はないのに、心の隙に入り込まれるんだろうな。隠岐のギリギリ一線を超えない事を信条にするのも面白い、守りたかった家族は現実だったのか、悲しい。砂州は私の好み過ぎて好きになる。表紙が内容とぴったり!名字も地名に関するものが多く、気分転換になるのでおすすめです。

    0
    2026年06月17日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    頭が抜群に切れる主人公
    嫁と2人の娘と言う家族がありながら詐欺師としてしか生きられないのか‥
    主人公を応援するつもりは無いが、ヤクザも登場で緊張とドキドキハラハラの連続だった。
    分厚いが読みやすかった。
    この作者の作品は2冊目だが又読もう思った。

    0
    2026年06月13日
  • 地上の楽園

    Posted by ブクログ

    とんでもない本を読んでしまった
    まさに地獄…
    恐ろしい歴史を真正面から描いた覚悟の一冊だろう



    在日朝鮮人が日本社会から受けるひどい差別、希望のない未来…
    そんな悔しくて苦しい毎日ならば、祖国〝地上の楽園〟を信じたくもなるだろう。

    差別に耐えられず帰国したのに、祖国では更にひどい差別が待っていた。
    目を背けたくなるどころか、吐き気がするほどの北での暮らし。
    著者はよくぞここまで書いたと思う。



    高校生の仁学が『38度線の北』を読み、祖国に夢を抱きどんどんのめり込んでいく姿が苦しくて…
    〝地上の楽園〟が嘘であることを、私たち読者は知っているから「冷静になって!」と叫びたい。

    仁学は〝楽園〟を心の底から信じているが、多くの大人たちは疑いを持っていたようだ。
    「楽園というのは嘘なのでは?」
    と思いながらも船に乗る覚悟を決める人々。
    ほんの僅かな希望を信じて…。⁠:゚⁠(⁠;⁠´⁠∩⁠`⁠;⁠)゚⁠:⁠。


    そして、日本政府やマスコミがグルになって帰国事業を後押ししていたという事実が、怖くて悲しい。

    私たちはこの歴史をちゃんと知るべき。
    辛い描写が多かったけど、その分多くを受け取る事が出来た一冊だった。

    0
    2026年06月12日
  • 虚の伽藍

    Posted by ブクログ

    ものすごく重い話を読んだなぁ、と...
    重厚で読み応え抜群な上、読み終わった後の余韻というか心に残る爪痕がやばいというか...
    見える世界が変わったような感覚に陥っています

    本作を一言で表すと、1人の仏僧が仏教界の天下を取るまでのお話です
    仏教界隈ってこんな感じなんですね...めっちゃイメージが変わりました、悪い意味で笑
    闇社会との切っても切れない縁とか金と利権問題とか富と名声とか、本当にドロドロぐちゃぐちゃした世界でした
    それが宗教の名のもとに行われているのだから恐ろしいったらありゃしない笑笑
    宗教ってやっぱり怖すぎる!

    終盤の、全てを手に入れたはずの手のひらから本当に大切なものがボロボロこぼれ落ちていく様は圧巻でした
    凄かったです...これは心に残る作品でした

    0
    2026年06月10日
  • テロル

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    月村了衛氏が抱える日本という国に対する憤懣やる方ない思いの詰まった小説だった。
    出自から恵まれず育った三上の鬱積。
    その三上の鬱積がそのまま月村了衛氏の憤懣であるように感じられ、小説でありながらも社会に対する著者の叫びが聞こえてくるような感覚があった。
    社会に対する辛辣な評価を厳しく描いている。

    0
    2026年06月08日
  • 地上の楽園

    Posted by ブクログ

    秀作です。慟哭です。
    とても興味深い作品でした。

    内容が重すぎるので、
    好き嫌いは、ハッキリ別れるとは思いますが。

    作中に登場する「○○」という街の近くに住んでいたことがあります。

    ずいぶん前なので、今でもそうなのかはわかりませんが、
    当時は、近鉄線の扉が プシューっと開くだけで
    焼き肉の香りがする Koreaなところでした。

    別に差別的な偏見で言うわけでは無いのですが、
    その界隈は、歴史的にもいろいろな雰囲気を
    孕んだ
    所でした。
    作者が描いた物語そのものが、
    確かに実感出来る街でした。

    無いように見えて、でも、やっぱり差別や偏見は
    そこにはありました。(当時は)

    ○○地区と呼称される、高級住宅街もあれば
    美観が異常にきれいな いわゆる同和地区もあり、
    ヤカラもたくさんいらっしゃって、
    「普通」の人びともたくさんいて

    当時は、
    管轄の警察署が、ひったくり検挙率全国ワースト記録が18年ぶりに、他に奪われたと話題になりました(笑)

    自転車販売店でも、ママチャリの前カゴに、ひったくり防止のカバーは、標準装備が当たり前でした。

    「月曜から夜更かし」 に出てくるような人達
    たくさんいました。

     (作品の描く世界観の背景や舞台が、実感として
          わかるってことが言いたいわけで)

       オブラートな言い方をすれば、
       とっても「個性的な街」 だったデス。


    転勤でその街に住むことになったのですが、
    会社では、そこで仕事をする者は 皆、
    本部から派遣された 「人権問題担当者」から
    レクチャーを受ける決まりになっていました。

    関東から引っ越して、その街で仕事をする上で、
    認識しておかなければならない「現実」と歴史を。


    私の仕事のチームのアルバイトの男子大学生から
    ある時 相談を持ちかけられた事がありました。

    彼は日系三世のKoreanで、国籍をJAPANにするか?
    Koreaにするかで。


    とても悩んでいるのだと。

    魂  SpiritスピリッツはKoreaなのだと。
    Koreaのままで いたいと。
    でも、就職活動を考えるとJAPANなんだと。

    あの街には
    そうした 魂 信条 Spiritスピリッツは
    Koreanな人びとがたくさん いました。

    それは 今でもそうだと思います。

    この作品を読む中で
    そんな事を思い出しました。ずいぶん前の事ですが



    0
    2026年06月02日