月村了衛のレビュー一覧
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ネタバレ騙す衆生系統の月村さん作品!
こんなんは大好物!
悪い奴らには京都弁が似合いますね。
表と裏を簡単に感じ取れる言葉ですよ。
読み終わったあとは京都弁使いまくりでした。
拷問に殺害に非道を尽くす主人公が
嫁と友達の奥さんとのいざこざにはタジタジで心底恐ろしいと思うところはアホっぽくて笑えました。
氷室がベストキャラクターですね、ソシオパス的な主人公を陰ながら応援し、真の理解者てきな立ち位置がめっちゃツボでした。
月村さんのこういう系統の主人公を読むと、いつもウォルターが脳裏をよぎります。
騙す衆生のアゲアゲラストより、終わりが虚しいのが少し残念ですが、これも十分面白かった! -
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今作、アクションよりもミステリ度高め。
《敵》が何なのかも気になるけど、沖津部長、本当に何者なの⁈特捜部を作った真意って?
霧の中を進むうちに晴れてきたと思ったら、腐海の森かジャングルの入口に着いた感じ。次作もどうなるのか気になる…。
今作のヒーローは、個人的に柴田技官!
柴田技官、グッジョブ!!
あと、短編集で(私の中で)一気に気になる存在となった宮近理事官。
今回も一瞬ですが、宮近理事官キュン!ポイントが!毎回入れて欲しい、こういう宮近理事官の姿。あれ?今ままで気付かなかっただけで、実はあったのか?宮近理事官キュンポイント…。え!読み返す?読み返すべき?
そして、仁礼警部(「草介」っ -
Posted by ブクログ
機龍警察シリーズ、4作目。
前作『暗黒市場』は、父と子。今作は、母と子がテーマ。
由起谷(ゆきたに主任、漢字変換が面倒い!)、城木の特捜部2大イケメン(ユーリも入れると特捜3大イケメン)が対になって物語りが進行。
そこへ、少女カティマが母というテーマを背にして絡んでくる。
由起谷主任の取調べは見もの(読みもの⁈)です。
落とすというより、相手を信じたい、昔の自分を重ね合わせる相手に対して、自分と同じように、怒りをコントロールして正しい(正しいって難しいが)道を歩めるはずだと信じたい。気持ち、祈るような思いを感じた。
作中登場する2つの手紙も対照的。
ラストに登場する手紙、泣くー。
城木 -
Posted by ブクログ
読んでも読んでも事件がどう決着するのかわからなくて、先が気になりグイグイ読み進めさせられた。
主人公の宗光は元検察官で前科があり、弁護士としても働けない。法律の知識はあるので裏社会で重宝される。
ニヒル感があって柄も良くなく、子どもに怖がられるおじさんなのだが、子どもを助けるような男。
ハードボイルドって言うのかな。ところどころ見える義侠心と悲しみも背負ってる孤独感が何とも魅力的。ヤクザとの丁々発止のやりとりもかっこいい。
検察時代の因縁がある篠田との関わりも心憎い。
底知れない事件と無関心な社会のありよう、その隙を衝く犯罪の設定が、本当にありそうで怖かった。