【感想・ネタバレ】機龍警察 未亡旅団のレビュー

あらすじ

チェチェン共和国から侵入してきた女性だけのテロリスト集団、『黒い未亡人』と特捜部との壮絶な闘いを描く至近未来警察小説。日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞シリーズの最新第4弾 チェチェン紛争で家族を失った女だけのテロ組織『黒い未亡人』が日本に潜入した。公安部と合同で捜査に当たる特捜部は、未成年による自爆テロをも辞さぬ彼女達の戦法に翻弄される。一方、特捜部の城木理事官は実の兄・宗方亮太郎議員にある疑念を抱くが、それは政界と警察全体を揺るがす悪夢につながっていた――世界のエンタテインメントに新たな地平を拓く“至近未来”警察小説、衝撃と愛憎の第4弾。

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こんどはチェチェンか!

1作目はチャイナ、2作目はアイルランド、3作目はロシアと、世界の裏社会と日本の警察が派手な戦いを繰り広げる本シリーズの最新作。
ついにチェチェンが舞台だ!もう次はアラブに行くしかあるまい。

それはさておき、本作も素晴らしい出来で満足。暴力の支配する荒廃した地からやってきた少女と、暴力を内に秘めながら克服した警察官の心のやりとりを軸に、いろいろな要素がぶち込まれた網目模様のドラマが破綻なく成立していて楽しめました。
あいかわらず装甲機兵の戦闘シーンは迫力があるけど、それすら今作では脇役っぽい。
ラストは、今後の伏線か?
それにしても......警官が死に過ぎ。

1
2014年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ4作目

女性だけの自爆テロ集団、黒い未亡人がチェチェンより潜入
シリーズ最強の敵との激闘

シリーズ中、1番面白かった
ユーリ、ライザの背景や機甲兵装、登場人物の理解が進んだ上で、自爆を厭わない強敵との闘いにワクワクした
唯一引っかかったのは、黒い未亡人が、粉砕覚悟でわさわざ日本にきてやるほどのテロか?ってとこ。ストーリー的には辻褄合ってるけど、そこはちょっとリアリティにはかけるかな?

次作も読む必要あり

0
2025年07月02日

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完全版を先に読んだが、こっちのほうが好きかな。
いろんな話を盛り込み過ぎた感はあるが、それぞれのストーリーが緻密に描かれている。

0
2023年03月29日

Posted by ブクログ

期待通りの大迫力の一冊。今回はチェチェンのテロリストが日本でのテロを画策し潜入、日本警察はその実行をなんとしても阻もうとするが、そこに政治家のスキャンダルと警察内部の権力闘争が絡み、事態は非常に複雑となる。このテロリストを生み出したのはロシアの勝手な都合(民族の団結と少数民族の弾圧という矛盾)と、その矛盾に乗っかる大人たち、中でも男たち。この身勝手さのため、売られたり、薬漬けにされて自爆テロ要員となったり、愛人にされたりする女性、少女たち。今回の首謀者も、元々はこういった女性達を救おうという純粋な気持ちから始まったもの。小説の中の事件は解決されるが、社会の矛盾は一向に解決されない。後味は悪いが、読み応えのある一冊。

0
2023年01月10日

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四六判は読むのが大変。文庫化してくれ、機龍警察シリーズの四作目、一作毎に前回を超える面白さを提供してくれる。
今回も、シリーズ中、最高傑作。
次回は、短編集の「火宅」さてさて、初めての短編はどんな興奮を与えてくれるのか、今からドキドキだ。

0
2022年12月31日

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由起谷主任の乱暴者だった若い頃の生い立ちが語られた。
城木理事官とその兄の宗方亮太郎副幹事長の事、宗方氏とテロリストシーダとの関係。
それぞれの母への想いが、生き方に反映している。 
母を語るストーリー

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2022年04月11日

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シリーズ4作目にして一番好きかも。食い入るように一気読み。由起谷、好きだなあ。カティアの今後に想いを寄せざるを得ない。

0
2021年07月28日

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ネタバレ

文句なし、鉄板の星×5
今更俺が書くまでもなく、このシリーズは大傑作である。

龍騎兵パイロット3人が主人公の3作が終わって、さてどうなるんやろ?と思っていたが、まさかの由紀谷・城木!で、駆け引きモノ現場モノになるんかと思ったら…そういう部分もあってなおかつ、そこも面白いのだが…機甲装兵格闘含むアクションシーンも十分に、どころか壮絶に描かれている。敵方のボスキャラ3人VS龍騎兵3機、手に汗握るシリーズでも屈指のシーンである。

今作も敵方の設定が凄い。イスラム系チェチェン独立派ゲリラ、しかも女性テロリストのみで構成された集団で、自爆も辞さないどころか自爆が常套化している危険集団である。確保すれば自爆、弾が当たれば自爆、人ごみに入れば自爆で、日本警察機動隊が悲惨なまでにヤラれていく。

単なる勧善懲悪モノではなく、こちらもあちらも不幸を抱えていて、人間味も溢れている。今のところ悪役を一身?に背負う、陰に隠れた「敵」とやらの目的はなんなのか?

由紀谷良かったな。そして城木はこのままダークサイドに引き込まれていくのか?あえて影側に振られてから善玉に戻ってくる展開はワクワクできるのだが、戻ってこれるか城木?カティアは今後絡むことはあるのか?そして今回鳴りを潜めた中国系蛇頭のあいつら…

あぁ、今後が気になって仕方がないぞ!

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2019年02月22日

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 一気に読み切った。
 
 女性の描かれ方「聖母」か「鬼女」か、の極端な描かれ方は気になるが、登場人物の書き分けがうまいので、相変わらずテンポよく読めました。

0
2018年12月22日

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機龍警察シリーズ第四弾はこれまでの作風からまたちょっと変えてきた。今回は突撃要員ではなく由起谷・城木が主役。作者の月村さんは特に由起谷がお気に入りなんだろうなというのが伝わってくる(実際、次作の短編集でもフューチャーされている)。今回は戦場で常に犠牲となる女性と子供からなるテロ組織が空いて。自分たちの身を守るための自衛組織がいつの間にかテロ組織に変質していく恐ろしさが書かれている。またそんな組織に物心つくころから身を寄せる少女シーラの心情も上手く描かれている。そのシーラと由起谷との取調室でのやり取りがこれまでの龍機兵との動的活躍とは対照的な静的緊張感に溢れた良作。由起谷は幼いころからテロ組織で育った少女を変心させることが出来るのか。シーラと“死神”ライザの一瞬の邂逅も後々意味を持ってくるあたり良く練られている。そして日本に上陸したテロ組織「黒い未亡人」の目的とは。これまでどちらかというと宮近より好感の持てた城木の身近にまで<敵>の魔手が近づいていて彼の気持ちの揺らぎも伝わってきて、ますます次作が楽しみである。

0
2018年05月16日

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ネタバレ

機龍警察、自爆条項、暗黒市場、そしてこの未亡旅団とGW期間に一気読み。今回はユーリも息をのむほどのチェチェンでのテロと憎しみの連鎖、未成年テロリスト カティアと由起谷の交流、全編にちりばめられた機龍兵の戦闘シーン、姿やライザと黒い未亡人<剣の妻>、<風の妻>との死闘、等々、読み応え半端なし。そしてラスト、カティアの手紙には誰もが涙するはず。未読の方は是非一気読みを。

0
2018年05月03日

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テロ組織『黒い未亡人』との戦いと由紀谷、城木に焦点が当てられた物語。今作からは突入要員の3人が中心になることはないが、前作で過去を知っている分、各言動により深みが増して見えて面白い。また、1作目から話題に上がっていた「敵」の正体が徐々に明らかになっていく。外部からの敵と機甲兵装で戦いつつ、内部の敵と政治的に争う構造は複雑ながらも読みごたえがあり、飽きさせない。

0
2017年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「機龍警察」シリーズ4作目。
今作はチェチェン紛争で家族を失った女性・少女で構成されるテロ組織「黒い未亡人」との闘い。未成年でありながら機甲兵装を駆り自爆をも辞さない敵と対峙することとなる特捜部。これまでとは全く異なる困難な任務、そしてある意味では最強の敵。緊迫感が尋常でない。
戦闘シーンも安定の迫力。「風の妻」ファティマVS姿・「剣の妻」ジナイーダVSライザの生身での白兵戦、ビル内部で繰り広げられる機甲兵装同士の肉弾戦は手に汗握る激しさ。
何よりも少女テロリスト・カティアの存在が大きい。
真正面から向き合う由起谷に心を開いていく姿、同じような境遇のライザからのメッセージ、裏切り者になりながら仲間を救うための決死の行動。胸が熱くなるシーンの連続。
そして悲劇的でショッキングな今作でラストのカティアからの手紙が一縷の救いと希望になっている。ひらがなという所がまたいい。
個人的にはシリーズ最高の内容。

0
2017年08月28日

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機龍警察は鉄板なのである。
作中の一行一行がいい大人の胸を
ドキドキワクワクで一杯にしてしまう。

ここまで完成度の高いシリーズは他にありません
号を追うほどに濃密で狡猾で泥だらけな物語が面白さを加速する。

日本中の男性諸氏に読んでもらいたいです。


機龍警察は鉄板です

0
2017年01月24日

購入済み

続編が待ちきれない!

今までの4冊の中で、個人的には一番良かった。普通シリーズものは、3冊目位からマンネリ詰まらなくなると感じているが、このシリーズは更に内容が良くなり、話の骨子も太くなっている。今後は沖津の過去や見えない敵の正体など、まだまだ目が離せない。次回作が待ちきれません。

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2016年02月08日

Posted by ブクログ

チェチェンの女性テロリストグループが新潟で行おうとする自爆テロを、下関出身の刑事とその仲間が防ぎ戦う話。シリーズ第4作。登場人物たちの書き込みにますます磨きがかかっている。

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2015年12月13日

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機龍警察シリーズ、4作目。

今作のメインは城木理事官と由起谷警部補、かな。テーマはチェチェンのテロ組織「黒の未亡人」。

毎回のことではあるが、近未来SF設定でありながら、時代背景の描写では現実を痛烈に突きつけられる。やっぱり日本人として日本で生まれ育った私には、チェチェンの出来事も、少年兵のことも、遠い国のモノと片付けてしまっていることを否めない。「平和ボケ」って言葉があるけど、、、まさに自分のことではないかと胸が痛くなってくる。そんな中、カティアの取り調べでの由起谷主任の言葉は響いた。次元が違う者同士、絶対同じ痛みを共有できないと分かっているだけに、それでもカティアの心を動かす言葉が存在するのだと感動。
特捜部メンバーたちのそれぞれの葛藤や、リアルな世界情勢の描写、読みどころがたくさんあって、充実する一冊、というかシリーズ。そろそろ「敵」の正体も具体的に出てきてほしい。城木理事官の今後も気になる。続きに大いに期待。

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2015年09月16日

Posted by ブクログ

堂々のこのミス第5位。
連作にも関わらず、しかも4冊目なのにこの評価!凄いんじゃない?
ドラグーンに乗る搭乗員を順番に紹介するシリーズは終わってどうするのか、と思っていたら自爆をものともしない最強テロ集団「黒い未亡人」が登場。
女だけの戦闘集団、しかも自爆させるのは少年兵(少女)と言う日本の常識では有り得ない、しかし世界の潮流の中で見れば現実に有りうる組織。
これに立ち向かう日本警察、如何に近未来の設定とはいえ描写は難しいだろうな~との危惧をものともしない作者の筆力。
少年兵と戦う搭乗員と整備主任の苦悩が描写されるが特にしつこくもなくサラッと流す。
特捜と外三、神奈川県警、警視庁、と登場部署はやたら多いが最初の登場人物一覧表に戻ることなくスラスラ読める。
なんでかな~と思ったら外三の曽我部さんの如く人物描写・造形が上手いから。馬面が浮かんでくるもんね。突然登場した桂女子も然り、重要人物はチャンと印象に残る。
一方どうでもいい人はホントにどうでもいい役割しか与えられていない。上手いよな~、勿論計算づくなんだろうけど。
アクションシーンは相変わらず素晴らしい。初回は顔見世、2回目は1対1の格闘戦をたっぷり、ラストはビル内での機甲兵装同士の格闘戦、これが凄い。
非常階段の入り口を爆破し廊下を破壊し壁に激突しながら身長3メートルのロボットが暴れまわる。う~ん、見たい!
アクションシーンをたっぷり見せて最後に届くカティアの手紙。ひらがなだけの文章が却ってグッとくる、もう泣ける、泣ける!
「敵」の正体はおぼろげなまま、まだまだ続きそうだけど次回作はどうするんでしょう、敵を強大化するだけだとドラゴンボールになってしまうし。
でもきっと月村さんは、いい意味で期待を裏切ってくれるでしょう、期待度120%です。

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2015年02月16日

Posted by ブクログ

これまでのシリーズの中で最も人間性が苦しいほど感じられる作品だと思う。チェチェンだけでなく、ウイグルやアフリカ諸国でも我々が知らない悲惨な出来事が起こっているということを想像させる哀しくて、そして心に残る作品でした。

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2024年11月12日

Posted by ブクログ

チェチェン人を中心とした未亡人、孤児を集めたテロリスト集団「黒い未亡人」が日本に潜入。

キモノを使って大規模テロを計画している。

「黒い未亡人」が使うキモノは小型で未成年の搭乗を前提とした倫理的に許しがたい。

自爆を厭わない、そして子供が乗ったキモノを撃てるのか?

文庫落ちしていなくて残念

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2023年01月24日

Posted by ブクログ

今回は、チェチェン共和国で生まれた女性たちで
結託したテロリストが、日本に上陸。
リーダーの真の目的が何か、リーダーを慕ってい
るもう1人の主人公の少女と、由起谷との共通点
のある過去。
アクションシーンより、各自キャラクターの内面
を掘り下げる物語が秀でていたと思う。

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2022年12月25日

Posted by ブクログ

このシリーズは巻が進むごとに面白くなっていきます。今回の主人公(っぽい)は由起谷警部補。そして世界的自爆テロ女性グループのカティア。
チェチェンとロシア、そこで起こっていることを知らないことを、申し訳なく思いながら読んだ。
憎しみと愛が交わった時に個人的な闘争エネルギーが生まれるのだろうか。ユーリとライザの過去が今回の話に生かされ、より鮮明に、政治の不安定で生まれた不幸を際立たせていた。最後泣けます。

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2022年01月22日

Posted by ブクログ

この作家は戦争やテロに対する強い思いがあるのだろう。特にこの作品はテロに立ち向かう機龍警察の話で、全編にテロの悲しさが綴られている。
女性や子供がテロの題材なので余計悲しくなる。

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2020年07月11日

Posted by ブクログ

官僚の愚かさ、政治の怖さ、警察の強さ、世界の恐るべき裏の実態。そういうものに立脚した構成の強さがある。

今回のテーマはきつかった。

「敵」が少しずつ見えてくる展開にも先が気になる。

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2020年03月12日

Posted by ブクログ

ほんとこのシリーズ面白い。展開がスピーディーだし、それぞれのキャラが確立されてるし、何より背景の世界観、人生観の描写に魅了されてしまう。今回は由紀谷とカティアの心の交流が軸となり、城木と兄の葛藤、テロリストの輪廻、「敵」の影など、ファン心理をくすぐる要素が満載だった。個人的には朱鷺メッセとか栗の木バイパスとかの地元ネタに狂喜しちゃいました。
偶然を信じるな。赤い釘。などのワードが印象強く残る。
いやほんと、このシリーズ面白い。

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2019年10月12日

Posted by ブクログ

シリーズ第四弾。実はシリーズ第3弾が、手元になくて、飛ばして読んだ。今回はチェチェンの自爆テロ集団の話だ。余りに日本人にとっては遠いと思われる話ではあるが、チェチェンの実態が、この作品の中で描かれている通りであれば、余りにも悲しい。そしてロシアの実態も。機龍警察の3人が主ではありながら、今回は、このチェチェンのテロ集団『黒い未亡人』のリーダーのシーラ・ヴァヴィロワとカティア・イヴァレワが大きな意味を持つというか主人公的扱いだ。スケールが大きく、そしてまた近未来的作品ではありながら、日本でチェチェンの自爆テロが発生すると言う余りあり得ない的な物語だ。

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2019年07月04日

Posted by ブクログ

チェチェンのテロリストとの戦いを描いた一作。

毎回誰かの不幸な過去を感傷的に感情たっぷりに描くことで物語を進めてきたこのシリーズ。今回は誰かと思ったら、敵であるテロリストの少女と、捜査員の青年だった。

テーマは「母」。
母との確執や悲しい思い出のオンパレードである。
突然の恋愛ネタにはびっくりしたけれども。
ただまあ、今回は現在の軸の動きが中心で描かれたので前回より☆はひとつプラス。

メロドラマに傾きがちな登場人物の中で、現実的でシニカルに描かれる姿警部の存在にほっとする。
この後のシリーズ展開はどうなるのか。

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2016年05月01日

Posted by ブクログ

こんなに日本にテロが起こるとは,だんだん現実味を帯びてきてゾッとしながら読んだ.相変わらずの特捜部の活躍だが,今回は城木理事官にスポットが当たり,次巻に引き続く形で進退が気になるところ.由起谷警部とカティアの信頼関係は本当に良かった.「黒い未亡人」のあり方は読みながら悲しく,背後にいる武器商人たちの暗躍を思うと,このやりきれない不幸の連鎖に呆然とする.

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2015年11月27日

Posted by ブクログ

分厚いなぁ、と思いつつ止まらなかった今回も。
今回は由起谷さんと城木さんがキーパーソンでした。由起谷さんかっこよろす。

この本読むたびに、未来のことながら間近に起こること、のように思える。そして世界のどこかでは実際すでに起きていることでもあること。

子供のテロリストも本当に世界中にたくさんいる事実。そしてそんな子たちと対峙しなければならなくなった日本警察。そんな時にどう向き合うか、という姿を3人の機龍兵の搭乗員3人がそれぞれ見せてくれます。ライザの慟哭がその残酷さを物語っているとおもいます。

次は短編集。楽しみだ。

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2015年10月25日

Posted by ブクログ

由起谷、城木が見えてきた。馬面の曽我部も。
未成年のテロリストの部分は、やや未消化。
緑にしても桂にしても、
黒い未亡人たちにしても、2.5次元に近い。
月村さんのファンからは怒られちゃうかな。
そこは求められていないんだろうな~と感じてはいますが。

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

テロと警察と戦闘マシーンと権力闘争を書きながらラスト1ページの手紙に人間を書いている。これだけ救われない話だからこそ、最後に泣けた。機龍警察シリーズ止まらない。

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2019年05月25日

Posted by ブクログ

機龍警察第4弾 警視庁特捜部の主要メンバーすべてが主人公となる。
第一作機龍警察登場、第二作ラードナー警部、第三作オズノフ警部と順を追ってきて、遂に第四作目では姿警部の過去が明かされると思いきや....

特捜部捜査班、理事官、そして与党の副幹事長、おなじみの公安外事警察まで総動員して対決する敵は、チェチェンのテロリスト集団「黒い未亡人」。
ソチ・オリンピック開催の際に、世界中に名を馳せた黒い未亡人が、日本に潜入した。

自らが死ぬことをまったく厭わず、極めて冷静に自爆攻撃を繰り返すテロリストは、国内のソフトターゲットに大規模な攻撃を仕掛ける。
機甲兵装をもって自爆攻撃を仕掛ける相手に対峙するのは、警視庁特捜部「機龍警察」。「黒い未亡人」と国内警察の総力を挙げての戦い。さらに、そこに日本警察の暗部と政治家の思惑が重なり.....
こんなに多くの要素を詰め込みながら、冗長なところはなく、テンポよく物語は進展し、しかも物語は一本の筋の上を辿る。
そして、今回の事案も特捜部員はじめ警察の努力の甲斐あり、なんとか解決する。
しかも、次作への伏線を残したまま。

これは、やはり作者の力量がすごいとしか言いようがない。機龍警察に魅入られた以上、本書を読み逃すことはできない。

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2016年04月06日

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