月村了衛のレビュー一覧

  • 地上の楽園

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    すごい小説だった。
    500ページ近いし、内容の98%が絶望と地獄なのにあっという間に読み終わった。
    「火垂るの墓」を観終わった感情と同じで涙で顔がぐしゃぐしゃに。(辛い、しんどい、切ないのオンパレード)

    フィクションであってほしいとここまで思った小説はない。残念だけどほぼほぼノンフィクションという…

    こんな事があった事実を知れただけでも読んだ価値があった。
    忘れられない一冊になりました。

    あのデブ指導者がまじで憎い。

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    2026年03月21日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    ネタバレ

    エンタメすぎる
    おもしろすぎる
    ユーリオズノフ、良かったな。
    心では裏切られてなかった!!
    ダムチェンコ、ありがとう
    ユーリオズノフ、でたらめにかっこいんだろうな。これはもう決まり。
    人間性が良い。機龍警察、終わりが見えてくるの悲しい。
    ハリウッドいけるよこれは。

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    2026年02月27日
  • 地上の楽園

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    プロローグ

    とある、公園のベンチの片隅で本書を読み終えた
    思わず空を見上げるとドが付くほどの晴天

    一方で心は曇天且つ冷え切っている
    それはまるで、北緯38度線のようだ


    “北”へ送ったものと送られたものの物語が
    始まろうとしている


    そこに“約束の地”はあったのか!?

    この壮絶な物語の扉は開け放たれた!


    本章
    『地上の楽園』★5
    多くのブク友さん絶賛の一冊

    エンタメ的に云うならば、仁学と勇太の魑魅魍魎持ち受ける慟哭必至の冒険小説

    北への帰国!?帰還!?を送った者“仁学”の後悔と
    帰還を選択した者“勇太”の後悔

    当時は、何が正解で何が不正解なのかは、誰も知る由がなかった

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    2026年02月23日
  • 地上の楽園

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    在日朝鮮人帰還事業。1959年に始まったそれは、人類史上最悪の「大量殺戮」への序章だった。大阪に暮らす二人の若者、孔仁学と玄勇太が経験する「地獄」を通して、日本人の差別感情と、政府・マスコミらが犯した大罪に迫った社会派小説。

    4冊目となる月村さんの作品はやはり裏切らなかった。一気読み!フィクションと承知しながらも、実在する本や人物、知った政治家などの名前が出て来ると、今更ながらそういうことだったのかと思わされる。そして、主人公達と同時代を生きてきた自分が何も知らないことに愕然となる。拉致被害に遭った日本人がタラップを降りて帰って来たテレビ映像もだぶった。
    第一部での主人公・仁学の視点で進むと

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    2026年02月19日
  • 地上の楽園

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     先月、東京地裁が「国家的施策として事実と異なる情報を流布して原告らを誤信させ渡航させた」として北朝鮮政府に対して脱北者4人に賠償命じる判決出したばかり。この時も、「情報を流布した」マスコミと日本政府は頬かぶりしたまま。歴史を掘り下げ、謙虚に学ぼうという姿勢は微塵もなし。「差別を逃れて帰国したつもりが、祖国は日本以上に厳しい差別が待っていた」キタのくだりはおぞましいできごとオンパレードに目を背けたくなるが勇太の行動になんとか救われる。また、おかしい事はおかしいとハッキリ言う山崎先生「大事なんは人々が差別のない社会に幸せに生活できること」にも。ただ、今また世界中で壁が築かれ始めている。本当に同じ

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    2026年02月18日
  • 地上の楽園

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    読み終えて大きなため息がこぼれました。
    とてつもない物を読んでしまった‥‥
    在日朝鮮人帰還事業。
    北朝鮮は地上の楽園だと書かれた本を読んで、皆に帰国を勧める仁学と、仁学を信じて帰国した勇太。
    勇太を始め、帰国した者たちの想像を絶する生活。あまりの悲惨さに生気を失い虚な目で生活する人々。読んでいて、後半は何も感じなくなってきていている自分に気付く。脳が考えることを拒否しているのが分かる。きっと帰国した人たちも同じ感覚だったんだろうと思う。
    知らないというのは恐ろしいことだと気付きます。日本と朝鮮との歴史をきちんと学んでいなかった自分をはっきりと自覚しました。
    でも、本書で“地上の楽園”と書かれた

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    2026年02月16日
  • 対決

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    医学部の受験で女子が一律減点されていた問題をテーマに、それを暴こうとする記者と、大学の権威を守るために隠蔽しようとする理事の対決を描いた作品。
    対決する女性2人は、立場こそ違えど誠実に生きようとしてる。そしてそれぞれが女性であるというだけで理不尽な差別を受けてきた。本書では性差別やその他の差別に正面から向き合い、それが決してなくなることはないことも受け入れつつ、解決を模索していく。そしてその思考の先に主人公2人の対決がある。
    もう物語が動き始めてから最後の最後まで、まったく緊張感が途切れない。扱っている問題は胸糞悪いものですが、主人公2人がどこまでも誠実なので、物語としては清々しさすら感じるも

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    2026年02月14日
  • 地上の楽園

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    読み終えて、自分は今作を読まなければいけなかったのだと思った。小説でありながら、真実に肉薄するこの文章が、自分には必要だったのだ。

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    2026年02月11日
  • 普通の底

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    ネタバレ

    2月6日再読。

    この小説を読む度に、色々なことを考えさせられる。
    私は彼と同年代なので、考え方や世の中に対して共感できる点も多々ある。
    だけど一方で相容れない部分もあるが、この本を読むと自分の人生の先が怖くなりもする。
    今回読んで思ったのは、私たちの社会が何かと意味や物語を求めすぎていることも今を生きる上で息苦しくなっているのではないだろうか。
    シンプルに見下されたくない、怒られたくない、傷つきたくない。
    こういったことを甘やかしだと過度に批判されるため、それなりの理由をつけて何事も納得する。
    自分の感情にも嘘をつきながら、納得する理由を探している。
    佐伯ポインティさんの動画のコメントに、Z

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    2026年02月06日
  • 地上の楽園

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    言葉では知っていたけど、その実態は知らなかった、在日朝鮮人の帰還事業。途中、辛すぎて読むのがきつかったけれど、歴史を知らなければ、そして忘れないようにしなければ。今のこの時代の危うさも感じさせてくれ、それでも最後は希望の欠片を感じられる良作でした。

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    2026年02月02日
  • 普通の底

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    どんどんと通っては行けない門を通ってしまい、普通でいたかったのに気がつけば‥という読むのがすごく辛くもあり、でも読むのを止められなかった。

    個人的に、東野圭吾さんの殺人の門という本で、殺人の門をくぐってしまったのだ‥という確かフレーズがありそれを思い出した。そんなつもりはなかったのに、だんだんとその門に近づいていて、ついに思ってもない場所にいたという。

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    2026年02月02日
  • 地上の楽園

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    この本は日本人の課題図書にすべきだと思う。
    朝鮮半島と日本の歴史、国際関係と政治、北朝鮮拉致被害者問題、人間としての道徳…ノンフィクションに限りなく近いフィクションとして書かれた物語。
    かっての北朝鮮を「地上の楽園」と称して日本から送り出した人々の1人として登場する第一部の孔仁学、愚連隊で日本から逃げ出し北朝鮮へ渡った第二部の玄勇太はかって親友同士だった。
    2人の歩んだ地獄の様な日々は誰の責任か!?
    それを問うべく第三話で成り立つ物語。
    かって「帰国運動」とはやされて北朝鮮へ渡った9万人以上。その根底には日本政府としてお金のかかる貧困外国人を追い出す目的もあったという。
    その片棒を担いだ「地上

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    2026年01月26日
  • 普通の底

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    周囲の様子がSNSで見れる現代は、
    他人と比較してしまいがち。
    「普通でありたかった」
    この言葉は切実な印象を持たせるパワーワードだった。

    トー横キッズ
    奨学金返済による貧困
    現代政治かによる世襲と汚職
    自分が年齢を重ねて来た結果、
    次世代にはそれらを残してはいけないと思える。

    普通の人の奨学金返済4万円は
    「貧困に苦しむ者にとっては40万円に相当する」
    真剣に考えなくてはいけない。

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    2026年01月23日
  • 虚の伽藍

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    仏教最大の宗派の末端の寺の後継ぎが、その宗教心や正義感から大事に巻き込まれていく。徐々にヤクザや闇社会とのつながりを強めていき離れられなくなるのだが、宗祖の理想を実現し衆生を救うには必要悪として突き進む。仕掛けの緻密さやヤクザ社会のリアリティは、さすが月村了衛。別の作品で詐欺師として深みにハマる人物を描いていたが、今回はお坊さん。こんなふうに正しい道を進むことに目が眩む人生ってあるような気がする。しかも、京都の恐ろしさをこれでもかというほど生々しく描いている。京都怖い。

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    2026年01月17日
  • 影の中の影(新潮文庫)

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ面白かった!
    土漠の花より良かった気がする。
    何で映画化とかされないんやろう。
    ヤクザの男っぷりもそうだし、樋口がヤバすぎる。暗殺部隊にも引けをとらない男、凄すぎる。またテーマがな。
    とにかく面白すぎで一気読み。月村さんの本はどれも興味あり過ぎる。地上の楽園欲しい。

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    2026年01月02日
  • 虚の伽藍

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    さすが月村了衛といった作品。
    宗教団体の末端の立場にあった凌玄が、一つの案件の裏を探ったことで上から潰されそうになる。
    そこに目をつけた京都の闇社会のフィクサーである
    和久良に引き込まれ、暴力団組織の若頭と共に悪事に手を染めていく。
    初めは仏教を救うため、自身の窮地のために悪事に
    加担していき、どんどんと組織の上部に出世してい
    く。
    関東圏の暴力団組織からも目をつけられるが、持ちまいの口の巧さや根回しでトラブルを回避する

    二部では、時が過ぎて廃寺で仏像が何者かに盗まれる事件が起こり、凌玄の立場が怪しくなる
    凌玄がだんだんと変わっていく描写がリアルに描かれていく
    この手の物語は、決して主人公に

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    2025年12月28日
  • 土漠の花

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    ネタバレ

    ちょっと待って、なにこれ。
    めちゃくちゃ面白い。
    物凄く面倒なことに巻き込まれたな。
    面白いとはいい意味で。
    みんな何でそんな覚悟できるん。
    最後のタケトンボはやばい。
    あと理不尽過ぎるところに凄い腹が立つ。
    他の作品も絶対にみる。
    参考文献にやはり、高野秀行さんのソマリランドがありました。好きな人だから嬉しい。

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    2025年12月06日
  • 普通の底

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    社会の空気や言説をくみ取りながら構築された架空の物語を読んでいるという感覚と、実在する人物による手記を盗み読んでいるという感覚が交互にやってきた。やっぱりこの書き手が好きだ。

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    2025年12月05日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

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     傑作です。もう本当に一気に読んでしまった。
    主人公が最後どんな運命を辿るんだろうと読み進めていき、最後に待っていたのは衝撃と絶望でした。
     主人公以外の心理描写がひっとつも無くて、700ページ近く誰も信じられないハラハラが続きます。それがこういう詐欺という綱渡りのストーリーだからこそ輝くと思う。
     欺す相手も富裕層だからそこだけは救い。
     自分は肝っ玉が小さく成り上がる人間ではないなと痛感した。
     月村了衛さんはすごい作家さんだと思いました。

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    2025年11月10日
  • おぼろ迷宮

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    すっごく面白かった!!
    4編からなる連作短編集(1つだけ中編サイズ)
    こういった作りの作品の中では今まで読んだ中で1番完成度が高いように思う。

    世間を忍ぶ元警視総監が謎を解くのも面白いのだけれど、それよりもバディを組む夏芽とその他の主要人物全員に濃すぎない個性があり、バランス良く調和しているのでほんわかと暖かい気持ちにさせてくれるところが素晴らしい。
    月村氏の作品でクスクス笑うものなんて今までなかったと思うが、まさかこんなものも書けるなんて医者と教師以外で初めて『先生』と言いたくなってしまった。
    新たな新境地を開いた作品のように思う。

    それにしても最後の終わり方はまるで朧のよう、、、

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    2025年10月25日