ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
11pt
おんぼろアパート「朧荘」に住む女子大生夏芽と、同じアパートに住む頭脳明晰でミステリアスな老人鳴滝の凸凹コンビが、街の難事件を鮮やかに解決する! 謎の老人鳴滝の正体とは一体――。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
すっごく面白かった!! 4編からなる連作短編集(1つだけ中編サイズ) こういった作りの作品の中では今まで読んだ中で1番完成度が高いように思う。 世間を忍ぶ元警視総監が謎を解くのも面白いのだけれど、それよりもバディを組む夏芽とその他の主要人物全員に濃すぎない個性があり、バランス良く調和しているのでほ...続きを読むんわかと暖かい気持ちにさせてくれるところが素晴らしい。 月村氏の作品でクスクス笑うものなんて今までなかったと思うが、まさかこんなものも書けるなんて医者と教師以外で初めて『先生』と言いたくなってしまった。 新たな新境地を開いた作品のように思う。 それにしても最後の終わり方はまるで朧のよう、、、
ドタバタコミカルで、作中の謎も日常の謎で、ほのぼの。読みやすい内容にグイグイ読める。 ラストだけ妙にファンタジー。
闇社会や陰のある人間をシリアスに描く作品が多い著者だが、本書はコメディー要素が強い。夏芽や鳴滝、剛田らの砕けた言動が微笑ましく、フェードアウトしてゆくラストシーンも朧げ満点。月村了衛先生の笑いのセンス、文才に敬嘆。
月村さんの引き出しの多さには驚かされる。コミカルな推理小説?人情噺?ホロリとさせられた。「人生も、どんな物語も、終わりよければすべてよしというわけだ…それにね…」総監がなんて言ったか気になる。「世界が悲惨であること、それは真実ではありますが、真実が一つとは限りません。社会には希望がある。そして、それ...続きを読むは人の生きる力になっている」ニヒリズムに陥いることなく。
この人が派手なハードな展開や闇を描かず面白いミステリをを書いたのは意外。 でも、良かった。 2982冊 今年210冊目
女子大生夏芽の一年間の冒険譚というと作品のイメージがガラリと変わってしまいそうだが、最後まで読み切るとこの作品の主人公は間違いなく夏芽であり、その役割を真っ当している。作中、全てのキャラクター造形が際立っており、親友の紬以外はバックボーン含めて想像できる様な描き方がされている。それぞれの登場人物達...続きを読むは皆魅力的で、謎の老人である鳴滝も、彼の知人である剛田も、夏芽の大学の教授である榊も、まるで彼らが登場する作品を過去にみてきたかの様に生き生きとしている。 一点残念な部分があり、表紙に夏芽と鳴滝の姿が描かれている点で、時に鳴滝についてはミステリアスな要素を残しながら、読者に人物を想像させて欲しかった。イメージとかけ離れているわけでは無いが、夏芽含めて少しだけ、想像のビジュアルとギャップがあるのは残念な要素だ。 大きく四つの章から構成されており、一つ目、二つ目は世界観の共有、3つ目が最大の事件、ラストが大団円の構成になっている。どの章も面白いが、最終的な物語の締め方は、何故この作品が「おぼろ迷宮」であるのかを充分に表現しており、夏芽が迷い込んだ不思議な数々の出来事や出会いが、ノスタルジックな描写で霞んでいく、飲み込まれていくイメージの作品だ。 鳴滝という謎の老人が、ぼろぼろのアパートで生活しながらも、時に鋭い洞察や判断、時に夏芽と甘いもの談義を交わす和やかさと魅力的で、正体等もっとぼかして欲しかったなあ、と思う反面、第三章は正体がわかったからこその物語であり、難しいところだ。鳴滝がシリーズ化しながら他にも沢山の人が増えていき、実はあの人物がこうだみたいに派生していく事ができそうな、世界観が広い作品に思う。 それぞれの事件自体が重苦しいものではなく、「謎」について最大にフォーカスされているので比較的軽めに読む事ができるし、徐々に打ち解ける夏芽と鳴滝のやりとり、食レポは個人的にとても楽しかった。
「虚の伽藍」で著者の存在を知り、本作はまったく違った雰囲気を醸し出しているので手に取ってみました。 表紙からして昭和感が漂っていますが、作風もまた、どこか懐かしい昭和の空気感があります。舞台は現代(令和)なのに、アパートや地名など、そこかしこに“朧”という漢字が登場するせいでしょうか。全体にノスタ...続きを読むルジックでレトロな雰囲気が流れているのです。 (「乱歩と千畝」を読んだ流れで本作を読んだせいか、余計にそのレトロ感を強く感じました。) それにしても、思いっきり人情モノに振ってきましたね。笑 しかも、読み心地はとてもライト。 月村了衛さんは重めのテイストを描く作家だと思っていたので、そのギャップにやられました。 「おぼろ迷宮」を読んで感じたのは、「人は人に生かされているんだな」ということです。 ITやAIといったテクノロジーをどう使いこなし、いかに効率よく働くかが求められる毎日ですが、それだけじゃないよなぁ、と思うのです。 ちょっとした効率の悪さ(手間)が、楽しみや苦しみを生み出し、人との関わりを広げてくれることもある。 女子大生・夏芽と老人・鳴滝が事件を解決していく様子を眺めていると、そんなことをしみじみ思わされました。 そんな中で、私が好きなシーンは“プリンの食べ歩き”の場面です。 謎解きの最中、夏芽と鳴滝が洋菓子店を回りながら人探しをする――という名目で、ひたすらプリンを食べ続けるシーンがかなりのボリュームで描かれています。 目的はあくまで聞き込みなのに、いつの間にかプリンが主役に。笑 途中で「プリンを食べなくてもいいのでは?」と気づくも、うんざりしながらもプリンを食べ続ける二人の姿が想像できて、思わず笑ってしまいました。 そして、本作で特に印象的だったのは、罪の償い方がちょっと変わっている点です。 罪を犯した人が、法律ではなく“別の方法”で償っていくのです。 今の時代、世の中はあまりにも世知辛い。 本作のような結末は、現実ではありえないのかもしれません。 でも、せめて物語の中だけでも、こういう償い方があってもいいじゃないかと思うのです。 “正しさ”とは、置かれた立場や、それを判断する人の視点によって、いかようにも変わってくる。 だからこそ、“正しさ”って、ひとつじゃないんじゃないかな……そんな余韻を残す作品でした。
C市C大に通う三輪夏芽がいつもの和菓子屋にバイトに行くと、バイトは他にいる、帰ってくれといつもと違う人に店長と名乗られ追い出される。訳が分からず翌日また訪れると、昨日どうして来なかったの?大変だったんだよといつもの店長に言われ、ますます訳が分からなくなる。防音などないおんぼろアパートに住んでいるため...続きを読む、友人への通話を隣に住む鳴滝老人にきかれ、なんと彼は鮮やかに謎解きをする。そして、どうやらこの老人、こんなアパートに住みながら権力を有する人のよう?そしてダンディーでスイーツ好き?謎。 日常の謎系のほんわかとした雰囲気でお話が進み、主人公の夏芽も少し抜けているような性格。鋭い謎解きは老人担当だけどのんびり調です。ブラインドで読んだら100%作者を当てられない本でした。月村了衛好きは逆に読んだ方がいいのでは...? ルビはないけど読みたがれば小学生でも大丈夫。基本は中学校以上。
今まで読んできた作品と比べてコメディ風な部分が多いが、所々にそれまでの重い雰囲気なども感じられるので読んでいてその差が面白く感じた。
今までの骨太な社会派ミステリーとはガラリと雰囲気が違って少々戸惑ってしまったほど。 軽快で面白さもあり、キャラも際立っていて楽しめた。 おんぼろアパートの「朧荘」に住む女子大生夏芽と隣りに住む老人・鳴滝が、身近に起こる不思議な事件を解決していく。 先ずは、夏芽がバイト先で不可解な出来事を遭遇した...続きを読むことをアパートから友人に電話で喋っていたところ、それが隣りの老人に筒抜けで… 翌日、散歩中に老人に誘われて洋菓子店『プリムローズ』でケーキを食べながら、不可解な出来事を詳しく話すことになり… この鳴滝老人が不思議で、謎の人脈があるのか瞬く間にサクッと解決してしまうという。 2話から振り込め詐欺かと思いきや…これは犯罪なのかと考えてしまう事件で、いつものようにケーキを食すのもあり。 ここから榊准教授と剛田が登場。 3話は、少し複雑になり榊准教授もちょっと関係ある事だったり…警察内部の隠された闇を知ることに。 剛田の正体もわかったと同時にもちろん鳴滝老人が何者だったのかもわかる。 ケーキじゃなくてプリンの食べ歩きはキツいだろうなと思うところもあったりと、けっして暗くはならない結果となる。 4話は、「朧荘」の最後かと思うくらいに纏まり盛り上がる。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
おぼろ迷宮
新刊情報をお知らせします。
月村了衛
フォロー機能について
「角川書店単行本」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
地上の楽園
機龍警察 白骨街道
機龍警察 狼眼殺手
機龍警察 暗黒市場
機龍警察 自爆条項〔完全版〕 上
機龍警察 未亡旅団
奈落で踊れ
機龍警察〔完全版〕
「月村了衛」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲おぼろ迷宮 ページトップヘ