月村了衛のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ機龍警察6作目。警視庁特捜部・突入班3名は、初の国産機甲兵装モジュールの技術流出を目論むとされる国際指名手配犯・君島の奪還のため、インパール作戦の「白骨街道」に続くミャンマーへ派遣される。一方日本では、城木理事官の親族らが経営する会社に合同捜査が入る。
インパール作戦やロッキード事件など、史実に関する知識の無さを恥じると同時に、機龍警察という素晴らしい作品を通じて実際の過去を詳細に知ろうとする意欲が掻き立てられたので、物語や作品の持つ力は大きいとも思う。
機龍警察の好きなところは、挙げ出したらキリがないのだが、第一に登場人物の立場とリンクするそれぞれの「戦い方」の描き分けにある。
突入班で -
Posted by ブクログ
ガ○ダムみたいな巨大ロボットが好きな人にはオススメ。警察がテーマだし、正確にはパ○レイバーなのかもしれない。
ミステリとして出ているので、ミステリ×ロボット?と思いながら読んだ。普段読んでいるミステリと違って、伏線を張った謎解きというよりも、警察が地道に手掛かりを集めて、犯人に辿り着くという構図だった。
結果、すごく面白かった。
キャラクターも魅力的で、彼らの背景がしっかり描かれているのがグッド。
だが、人間関係はギクシャクしており、特に警察間の縦社会、手柄争い、内輪な世界は読んでいて、良い意味でイライラする。
個人的に推しキャラができたので、シリーズの続編を早くも手を出したいと思って -
Posted by ブクログ
ネタバレチェチェン人テロ組織「黒の未亡人」との壮烈な戦いを描く。
過去3作で、メインプロットに絡めて、3人のドラグーン搭乗者の過去を描いてきたが、今作は特捜メンバー、そして女性テロリストにスポットがあてられる。
チェチェン紛争など報道でしか見てないが、その悲惨さ、特に女子供が巻き込まれる紛争は痛ましすぎて、いくら世界の現実とは言え、読んでて辛かった。
今回はこの組織との戦いが前面に押し出され、その事案を巡っての”敵”との水面下の確執はあるもののストーリーはいたってシンプル。それだけに、これは映像化したらテンポがあって見ごたえのある作品になりそう。
過去(作品)との絡みも見事で、相変わらず一級の作品 -
Posted by ブクログ
機龍警察シリーズ、6作目。
今回のテーマはミャンマー・ロヒンギャ問題。至近未来という設定で、今回も龍機兵こそ出てこないものの、別の型の機甲兵装はふんだんに登場し、数多くの戦闘描写が描き込まれているが、その舞台の背景にあるロヒンギャ問題においては現実そのもののように超リアルでシビア。アウンサン・スー・チー統治政権下、日本がどのように対応してきたか、問題点が浮き彫りにされている。また、日本では、国産機甲兵装開発計画が絡んだ権力闘争が繰り広げられ、特捜部が崩壊の危機に晒される。ミャンマー、東京、京都と三舞台で同時進行しながらも、展開はそれぞれスピーディー。断然不利な場面もその直後には好転し、事態は -
Posted by ブクログ
ネタバレソマリア沖での海上自衛隊による海賊対処活動は事実、隣国ジブチには自衛隊にとって初の海外拠点があり、ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛の物語。
墜落したヘリの捜索救助要請を受け隊長に任命された吉村3尉以下12名が墜落地点へと出発。
そこへ現地の3人の女性達が命を狙われている、助けて欲しいと駆け込んで来ます。
避難民として保護した矢先、彼女達を追ってきた武装集団により目の前で2人の女性が撃ち殺され、隊長を含め5人もの仲間が一瞬にして命を奪われる。
生き残った1人(アスキラ)を保護しワーズデーン小氏族の民兵に追われながら70km先の活動拠点を目指す隊員達。
自衛隊の隊員が戦闘で命を落とし