月村了衛のレビュー一覧

  • 機龍警察 火宅

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    再読
    シリーズの登場人物の過去や人となりを掘り下げた短編集
    もう機攻装兵無しの人間ドラマで充分楽しめる
    ファン垂涎の一冊と言ったら大げさか?

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    2024年10月10日
  • 機龍警察 暗黒市場 下

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    再読
    上下巻通してやはり面白かった

    外務省の思惑などリアリティがあり興味を惹かれた
    牡鹿半島まで逃げる…はやり過ぎだけど

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    2024年10月06日
  • コルトM1847羽衣

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    久し振りにホームランだね。月村さんの作品は大好きだけどテーマによって、かなりムラがあると思う。
    今回の羽衣は、この人の本当に得意分野だと思う。
    機忍兵零牙に匹敵する小説だ。
    僕のように幼い時に観た映画「旗本退屈男」「銭形平次」TVなら「赤胴鈴之助」「矢車剣之助」「鞍馬天狗」「白馬童子」そして「仮面の忍者赤影」に続く冒険活劇・伝奇小説の文脈を正当に継承する作品だ。
    敢えて言えば、これだけの内容なのだから、もっと頁を多くして深く詳細に書き込む事が出来たであろうと思う。
    要は、もっと長い時間美味しい思いをしたいと言う我儘なんだけどね。
    でも、そこまで書き込まないでスピード感を持って作品を完成させているのも月村さんの力量だからね。
    もっと長編で読みたいと思うから、羽衣お炎の作品をこれからも発表して欲しいな~。

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    2024年07月21日
  • 非弁護人

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    とても面白かった!
    物語を通して外国人への偏見、社会的弱者に対して著者が訴えたいのだと思って読んでいたが最後の頁を読み、
    無関心を決め込んでいる中間層への怒りを感じた。
    民主主義において大多数である中間層の影響力が重要だが、無関心であるために政治や社会が変わらないのだと改めて感じた。

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    2024年06月21日
  • 機龍警察 白骨街道

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    毎回カテゴリ分けに悩むシリーズ…。
    従来は”敵”の存在を少しずつ炙り出しながら、特捜部の面々が(産官学の癒着した)巨悪と闘うという構図に、3人の搭乗員の過去を描きこんでいた。

    しかし(前回からの流れを受けて)今回は大きく物語が動き、特捜の3人がミッションを追ってミャンマーの山中でゲリラや国軍と逃避行を繰り広げることになる。
    日本での捜査とアクション満載の逃避行が交互に描かれて一気に読み終える。
    しかもこれで終わりではなく、新たな局面を感じさせるラストも見事。まだまだ続きそうなシリーズではあるが、早く次を読みたいものだ。

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    2024年04月17日
  • 機龍警察 白骨街道

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    ネタバレ

    オピニオンパラレルSF警察小説。
    ロヒンギャ問題とインパール作戦、国産兵器の輸出に関わる大疑獄。
    逆ロッキードとはすごい発想。ミャンマーのクーデターで、ほぼ時差は存在しないパラレル世界なんだと理解した。

    人間が人間を異物と見なすとき、どんな残虐行為にも罪悪感は発生せず、むしろ称賛される善行となる。「民族浄化」という言葉そのものに表れている盲目的な憎悪。
    アイゼンの箍は何によって破壊されたのだろう。どこで破壊されたのだろう。ミャンマーで?それとも日本で?

    クァンジェンピンのチートっぷりがヤバい。道理で尊大なはずだ。個人では世界でも指折りの殺傷能力を有するキキフなのだから。
    オキツ部長の思いやりなのか、ストックなのか、遅れて現れるヒーロー、シェラーの参入は私としては嬉しいんだけど、スガタはたまらんよね。
    自信も喪失してるし…
    契約期間終了しても継続して欲しいけどなぁ。
    ユーリとライザが人として復活してきてるから、次はスガタも頼んます…

    あと…シロキさんの闇堕ちも避けてほしいな…
    従姉妹の清純派から毒婦への変わり身は衝撃だったと思うが…

    オキツ部長が戦いたい敵って、存在するんだろうけど、それとは別な「不条理そのもの」な気がして、個々人の無意識の集合体とどう戦って、何が勝ちなのか、今後が非常に気になるけど、そろそろ最新作まで追いついちゃったから待たねばいけない。
    オキツ部長の目指すものが、著書の希望なんじゃないかと期待している。

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    2024年04月10日
  • 機龍警察 狼眼殺手

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    ネタバレ

    なんてことだ…ミドリちゃん…
    ライザの再生に必要だったとは言え、エンジェルが地獄に突き落とされてしまった。
    ライザよ…なんとか引き上げてあげて…
    てゆうか守って。あえて生かしたって事は次に拉致られるかもしれないリストのトップでそ…

    エンダ・オフィーニーはとことんまで不幸な人であった。
    財務捜査官ニレさんの奇人ぷりが面白くてスキ。

    はじめは難しすぎて理解できなかったが、要するに、クイアコンは新技術の開発に関わる多国籍事業で、既存のシステム設備を使わない為に参入できれば利益が大きく、その技術はドラグーンが一般化することに使われてしまう可能性が高いってことで良いのかな…?
    利益が大きいからヤクザやマフィアや政治家がからみついたってこと?
    こういうのリアルに溢れてるんだろうな。


    敵は…どいつなんだ…
    ドラグーンを開発した人はだれ?
    あるいは国、団体は?
    むしろそっちのが危険だと思うのだけれど。

    オキツ部長の隠された私生活は垣間見えたけど、悪魔に仕上がるまでの経緯はまだ謎。

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    2024年04月10日
  • 機龍警察 未亡旅団

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    ネタバレ

    ナレーターがシンジくんの声に変わり、キャラクターの把握に手間取ったが、女性の登場が多いこの作品ではかえって良かったかもしれないと思った。

    ウクライナ戦争前からロシアにはどことなく薄気味悪い印象があったが、このシリーズを追うごとにその理由が明確になる。私はあまりにも知らな過ぎた。登場人物は存在しないが、この惨劇は存在している。

    崇高な理想、大義の為に戦っていたはずのシーラが私怨に堕ちてゆく様、それを見抜き自己の罪に気づくカティアの描き方が見事だった。集団の目的はいつも巧妙に変容する。踏み越えてはならない一線は細すぎて見えにくい。気づいたときにはすでに止まれないほど加速している。

    憎しみは人、つまり憎むことを止められない自分の存続をゆるし、愛は人、愛してしまった自分を殺す。愛が憎しみを消すのならば、憎むことでかろうじて生きながらえる自分は?愛しているなら殺さねばならない。憎む自分を。シーラはひなこからの手紙を読んだ時、そう思ったのではないだろうか。

    「母」とは人間に強烈に備わっている概念だと思う。それは必ずしも産み落とした女性と一致しない。守り育む存在を「母」と呼び、思慕する心はこの世から消えるまでなくならない。
    子を喰らう悪鬼は前作でも登場した。喰うということは、すなわち自分の為に利用すること。子供を利用する大人。それは今も溢れかえっている。利用する側には死んでもいきたくない。

    カティアは生きられるだろうか。
    この後も登場してくれるだろうか。
    シロキは闇落ちするのか。
    スガタのメンタルはもつのか。
    次へ

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    2024年04月10日
  • 機龍警察〔完全版〕

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    搭乗型ロボットの警察モノ。と一口で言ってしまうと、よくある設定と思われてしまうが、その鉄板の設定が好きなものには刺さる。できる上司と優秀な部下たちとスペシャリスト。まあまあご都合主義なところがあっても、そこがいい。
    命すれすれの攻防戦や裏工作などの緊張感が大変面白い。シリーズ一気読み必至の作品。

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    2024年03月29日
  • 機龍警察 狼眼殺手

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    濃厚な警察&政治ドラマ。

    本来、横糸として”ドラグーン”と三人の操縦者がおり、彼らのウェットなドラマが魅力の一つとなっている。
    しかし、今作はそれなしでも成り立つほど完成度が高い。

    ”ドラグーンの秘密”が核にはなっているが、利権に群がる産業界、政界、そしてその政治的駆け引き、チャイナマネーの還流と政治家との癒着、司法・行政府の癒着による機能不全…まさに現代日本が抱える病巣を娯楽小説と言う形で浮き彫りにしている。

    読んでいて、特捜班がある世界より、何ら歯止めの無い現実世界の方が遥かに歪んでいるところが怖くなってくる。

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    2024年03月14日
  • 土漠の花

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    2日であっという間に、読み終わってしまった。少し残虐で本当に怖いけど、どうしてもページをめくってしまう。ジブチとソマリアについてもこれを機に調べてみた。兄弟も同じ自衛官なので、この様なことには遭遇しない、平和な世が続くことを願う。

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    2024年02月23日
  • 奈落で踊れ

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    月村さんファンでいらっしゃる、お世話になっているシンさまに月村作品で1番のお勧めを教えて頂き拝読。

    良い子の皆さん、今回の感想は卑猥なパワーワードが何回も出てきます。くれぐれも、お父さんお母さんに「パパー、ノーパンすきやき、ってなぁに?」と聞かないようにして下さいね。

    という注意勧告が98年当時は無かったせいで『ノーパンしゃぶしゃぶ大蔵省汚職接待事件』がニュースで大々的に報じられた際に、お子様がご両親に質問をしてお茶の間を凍りつかせたという実際の事件。
    こちらをベースに書かれた官僚ピカレスク小説です。

    作中ではしゃぶしゃぶではなくノーパンすきやきに変わっていますが、不動のノーパンなのでそれはもうノーパンなんです。
    本を読んで感想を書いていますと人生においてこんな言葉を何度も書くことになるとは思わなかったと度々思う事があるのですが、今回はその中でもダントツのパワーワードです。
    作中で『パンスキ仲間』と度々出てくるのに笑ってしまいましたが内容は笑い事では無い。

    主人公は大蔵省きっての変人、ワルでは無く悪であると自負する超切れ者の香良洲。正々堂々と上司に意見をして左遷されていましたが文書課課長補佐に返り咲き。そんな折に官僚達が件の『ノーパンすきやき』で卑猥かつ過剰接待を受けていた事が発覚。
    大蔵省未曾有の危機に処分を逃れたい4人の官僚が香良洲に助けを求めます。
    当の香良洲は自業自得と呆れてはいたのですが、大倉省の未来、ひいては日本の未来を真剣に考えていた彼は増税を目論む幕辺一派(もちろんパンスキ組)を一掃するチャンスだと話に乗ります。

    ここからの頭脳戦が凄い!
    元妻の絵理子が秘書を勤める錐橋議員や、ヤクザまでも利用して打倒幕辺に奔走する香良洲。
    実在の人物も出て来たりするので『半暮刻』のようにかなりヘビーな切り口で来るのかと思いきや予想外にコミカルな面も多く、それでいて切り札をいつ使うのかハラハラする攻防もあって難しい内容も多いのにするすると読めてしまいました。
    月村さんはまだ2作目ですがその手腕に脱帽。
    社会の闇(特に金融関係との癒着とか)をこんなに表現してしまってどこかの筋から狙われないかと心配になる程のリアルさもあります。

    政治家の方にもパンスキ組がいたりと、虚実織り交ざっていますが当時の大蔵省周りも概ねこんな感じだったのかなと想像すると、某号泣議員の記者会見を動画で見た時と同じくなんとも言えない気持ちに。選挙大事、本当に。まあ当選した後にしか分からないんですけれど。

    香良洲の度々使う官僚用語が妙に気に入ってしまい、私も今後頑張るつもりがない時には「鋭意努力します」適当に流す時には「厳粛に受け止めます」と返そうかなと思う程。
    それにしても香良洲のダークヒーローみと言うのか、捨て身の格好良さには痺れます。
    最後の切り札は果たして良かったのかどうか、確かに賛否両論だろうし悩ましい所ですが、個人的には心の中でガッツポーズを取る程に興奮しました。
    そもそも話を持ちかけてきた4人のパンスキ組に最後に放った言葉もかっこいい!

    ですがこのままでは終わらないのが寧ろ本書の良い所。
    現在は財務省になった大蔵省ですが、どうなるかは既に決まっています。
    増税は見事にされてしまったし、香良洲の危惧していた日本の未来は今の時代と変わらない姿。
    それをずしんと突き付け、そして『半暮刻』と同じく最後に沁みるタイトル『奈落で踊れ』

    タイトルが良すぎる問題。『パンスキで踊れ』じゃなくて本当に良かった。(そろそろこのワードを書くのが恥ずかしくなってきました)

    シンさま、とても面白かったです、ありがとうございました!

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    2024年02月21日
  • 機龍警察 狼眼殺手

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    第一作を読む前のイメージは、「設定がハードめのパトレイバー」でしたが、ごめんなさい、かなりハードでした…からシリーズ第五作(+短編集が一作)。
    龍機兵の出番は無いのか?と思っていたら、…

    (つづく)

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    2024年02月01日
  • 機龍警察 白骨街道

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    こちらも期待通りの一気読み。国家権力の不都合をもみ消そうと、厄介払いを兼ねて紛争地帯へ主人公たちが送りこまれる。孤立無援の状態から、まさかの裏切りまで、ピンチのオンパレード。持ち前の戦闘能力、センス、チームワークを駆使し、「敵」の巧妙な罠にハマったフリで裏を描こうとするが、敵もその策略を見通してさらに手の込んだことを仕掛けてくる。どんでん返しも伏線回収も見事。国の腐敗を前提にしているが、昨今の状況に鑑みるとさもありなんということろ。ただし、現実の方がちっこくて笑えない。

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    2024年01月10日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

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    当時、最大の被害総額と言われた豊田商事事件をモチーフにした人を欺くことから逃れられない男達の物語。
    様々な困難のたびに覚醒していく主人公のギリギリのところでの駆け引きが面白い。
    読んでいて色々思い出す過去の詐欺事件なども上手く盛り込まれスリル満点の一冊です

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    2023年12月25日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

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    この人の文章も物語の展開、ペース、何もかも自分にフィットしてとても楽しく読めた。昭和最大の詐欺事件を基に、うだつの上がらない平社員隠岐が原野、和牛、証券など色んな詐欺に手を染め、闇社会を生き抜いて稀代の詐欺師になる話。規模が大きくなってとてもおもしろかった。

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    2023年11月16日
  • 欺す衆生(新潮文庫)

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    過去、実際にあった豊田商事をもとにして
    描かれたストーリー。

    バブル崩壊後
    人々の心に漬け込み
    和牛、不動産、などなど
    次々と詐欺を行う主人公に
    次々と襲いかかる難題

    あっという間に引き込まれて
    読み終わってしまう一冊。

    久しぶりにここまで引き込まれた

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    2023年10月09日
  • 機龍警察 白骨街道

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    ネタバレ

    機龍警察6作目。警視庁特捜部・突入班3名は、初の国産機甲兵装モジュールの技術流出を目論むとされる国際指名手配犯・君島の奪還のため、インパール作戦の「白骨街道」に続くミャンマーへ派遣される。一方日本では、城木理事官の親族らが経営する会社に合同捜査が入る。

    インパール作戦やロッキード事件など、史実に関する知識の無さを恥じると同時に、機龍警察という素晴らしい作品を通じて実際の過去を詳細に知ろうとする意欲が掻き立てられたので、物語や作品の持つ力は大きいとも思う。

    機龍警察の好きなところは、挙げ出したらキリがないのだが、第一に登場人物の立場とリンクするそれぞれの「戦い方」の描き分けにある。
    突入班であれば当然、ドラグーンによる戦闘、あるいはドラグーン意外の機甲兵装を含めた装備による戦闘である。また孤高の部長・沖津は、人材の最適配置やそれによって得られる情報の分析・予測による先読み、あるいは対人との振舞いによる組織の存続など、あらゆる要素に隙のない戦略・戦術の展開であろう。さらに城木・宮近両理事官は、出世を見据えた組織での立回りに加え、人脈の形成、そして利用することで特捜の捜査を進める力が必要だし、由起谷や夏川などの主任クラスになると、現場での機転や実際の対人戦闘に迫られることもある。さらに捜査二課の面々の知能犯罪に対する動き、鈴石ら技術班の深い知見による洞察、組織の緩衝機能としての庶務の存在、などなど、これら全ての人たちが物語の不可欠な存在となっており、彼らは自分たちの職務を全うしている。本作・白骨街道もその役割と戦い方が忌憚なく描かれ、非常にスリリングで興奮するのである。

    そしてストーリーは「敵」の存在に近付きつつあり、また突入班の人材も1人増えた。新たな4人目はキール-ウィスカー方式のドラグーンではないとは言え、元モサドの経験を活かし、姿以上の才能の片鱗を覗かせている。姿自身は、引退を諭されているように受け取っている描写もあったが、そんなはずはない。沖津は姿を信頼している。その沖津が、彼に引退させるはずはないのだ。むしろ彼にもドラグーンが導入される方向で話は進み、その中で、本来のドラグーンというものの素性が明かされながら、さらに日本の特捜以外で、ドラグーン相当の機甲兵装が誕生する……そんな次回作を予想している。

    ドラグーンが登場しなくても、ここまで面白い。もう押井守監督に映像化してほしい。

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    2023年09月23日
  • 機龍警察 白骨街道

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    シリーズ第6作。
    今作は国産機甲兵装の鍵を握る国際指名手配犯である君島の引き渡しに上層部のほぼ独断の決定により、突入班の3人がミャンマーまで行くこととなった。
    これは、敵が仕組んだ罠で3人がさまざまな危険に晒されつつも、それを回避し、無事に日本に帰還しようとする。
    一方東京の新木場では、これを仕組んだ敵の正体を探るために捜査が開始される。前作で協力関係にあった二課などの協力により、敵に迫りすぎ解体の危機もありというずっとハラハラした展開で面白かった!
    次作ではさらに面白い展開があると思うので楽しみ!

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    2023年09月23日
  • 機龍警察 狼眼殺手

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    機龍警察シリーズ第5作。
    今作は機甲兵装が登場せず、人間同士の戦闘が多く描かれた作品だった。
    特に今作では敵の存在に迫っていくために、特捜部を嫌っている人たちとの協力関係を結び、事件の解決に向かっていくという物語。
    敵に雇われたライザの元同志であるIRFの狼眼殺手と呼ばれるエンダが殺し屋として暗躍しており、ライザとの因縁や裏切りなども描かれており、最後まで楽しむことができた。
    いよいよシリーズとしても敵に迫ってきて佳境を迎えつつあるのかなとも感じ、次作が楽しみになる作品だった。

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    2023年09月23日