土漠の花

土漠の花

小説・文芸
679円 (税込)

3pt

ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。そこに命を狙われている女性が駆け込んだ時、自衛官達の命を賭けた戦闘が始まった。一人の女性を守ることは自分達の誇りを取り戻すことでもあった。極限状況での男達の確執と友情。次々と試練が降りかかる中、生きて帰ることはできるか? 一気読み必至の日本推理作家協会賞受賞作!

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土漠の花 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    プロローグ

    そこは、灼熱の地、ソマリア
    噴き出す汗は、またたく間に気化し地に届くことはない

    だが何故だろう
    止め処なく流れる涙は、気化するどころか頬を伝い胸へと流れていく

    それは、散っていった物語の登場人物たちに手向けた涙なのか!?

    今日もソマリアの大地の頭上には、真っ赤な太陽が君臨していた



    本章
    『土漠の花』★Super5
    第68回日本推理作家協会賞受賞作品だが、本作は紛れもなく、冒険小説の傑作である

    ソマリア国境付近で活動する自衛隊の精鋭部隊に命を狙われている女性が駆け込んできた時、自衛隊の命を懸けた戦闘が始まる
    果たして、行きて生還することは出来るのか!?

    よくある設定なのだが、いゃ〰読ませる、読ませる
    手に汗握る展開がこれでもか?これでもかと押し寄せてくる
    こういうの、こういうのが好きなのよ!
    どストライクな作品である


    そう思った!!!




    エピローグ

    “土漠では夜明けを待つ勇気のある者だけが明日を迎える”
    その自衛隊の勇気がソマリアを救った


    乾ききった大空に“タケトンボ”が舞った
    それは、土漠の中で懸命に生きる花のように見えた気がした



                         完

    0
    2026年09月26日

    Posted by ブクログ

    面白かったー!活字だけでこんなにも緊迫した場面を描けるのか…と感心しきり。息を止めて一気に読んでしまった。
    月村氏の描写はとても立体的で頭の中でどんどん映像化されていくので、読後は1本の壮大な映画を観終わった感覚になる。
    作品世界の理解を深めるために、参考文献一覧に載っているソマリアと自衛隊に関する本も読んでみたいと思った。

    0
    2026年07月20日

    Posted by ブクログ

    今、アメリカのイラン攻撃で自衛隊派遣を迫られている事と重ねてしまった。自衛隊が助けを求めてきた部族の人たちを守るために命を賭けて戦い戦死するものもいてこれはまさに戦争である。作品では戦闘について闇に葬られた。現実にホルム海峡に戦艦を出せば日本も戦争に加担することになってまい、言い訳もできないと思った。

    0
    2026年03月27日

    Posted by ブクログ

    激闘。
    日本の自衛隊の隊員たちが、命を守るため、命をかけて行動するお話しでした。
    隊員それぞれの背景とともに、今の行動の中の心理を読みながら追体験したような感じでした。
    元気な時におすすめします。

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    海賊対策としてアフリカのソマリアに派遣されている自衛隊が事故機の回収任務に赴いたところが、現地の民族間の争いに巻き込まれ、土漠の中を敵と激しく戦闘しながら脱出、帰還する物語。
    真の戦闘訓練を受けていない日本の自衛官にこんな行動力が取れるのかという疑問はさておき、フィクションとしては途轍もなく烈しく熱い、現代おける日本人の武士道とでも言うべき作品でした。
    日本推理作家協会賞も納得です。

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    ソマリアで現地の女性を保護した結果、戦闘に巻き込まれる自衛隊のお話

    以下、公式のあらすじ
    ------------------------
    男たちは、命を賭けて女を守ったーー。
    なぜここまで激しく攻撃されるのか?
    なぜ救援が来ないのか?
    自衛官は人を殺せるのか?

    ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んだとき、壮絶な撤退戦の幕があがった。圧倒的な数的不利。武器も、土地鑑もない。通信手段も皆無。自然の猛威も牙を向く。最悪の状況のなか、ついには仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。なぜここまで激しく攻撃されるのか? なぜ救援が来ないのか? 自衛官は人を殺せるのか? 最注目の作家が、日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ謳いあげる壮大な人間讃歌。
    ------------------------

    墜落したヘリの捜索救助要請を受け、隊長に任命された吉村3尉以下12名
    遺体の回収は難航が予想される中に現地の女性3人が助けを求めて駆け込んでくる
    避難民として保護した結果、彼女たちを狙う異なる氏族の武装集団が遅い来る
    女性二人は撃ち殺され、隊長を含む5名の隊員も死亡する
    生き残った隊員7名と、保護した氏族長の娘が70km離れた自衛隊の活動拠点への帰投を目指す
    果たして、氏族の武装集団に追われながら、氏族長の娘アスキラを保護して逃げ切る事はできるのか?

    生き残った隊員
    友永芳彦曹長:事故で両親を亡くし、生きるために自衛隊に入隊。吉村3尉を尊敬していて、自分の判断・決断力については自身がない。差別的な発言をする新開に対して思うところがある。
    新開譲曹長:友永と同い年の31歳。少年工科学校を優秀な成績で卒業。時折差別的な発言をするが、冷静な判断ができる。ソマリアへの派遣のためソマリア語を多少わかる程度に学んでいる。
    朝比奈満雄1曹:37歳。合気道を嗜む偉丈夫。
    由利和馬1曹:元暴走族から自衛隊に入隊。警務隊から空挺団に異動する変わり者だが、それには事情があったようで……
    津久田宗一2曹:妻子ある身。射撃の名手だが、人を殺すことに躊躇いを感じて撃てなくなる。
    梶谷伸次郎士長:自動車工場の倅で腕利きの整備士。年齢・階級共に上の由利に対して思うところがあるよう
    市ノ瀬浩太1士:元水泳選手。襲撃時にたまたま外に出ており、皆の窮地を救った。


    海外派遣された自衛隊に助けを求めてきた現地の人を保護する事の是非
    人道的には正しいことだけど、その結果として戦闘に巻き込まれるとしたら……

    戦闘は自衛隊の活動目的からは逸脱した行為にあたる
    本来であれば米軍に任せる場面だけれども、そもそも米軍の手が足りないのでお鉢が回ってきたオペレーションなわけで
    保護するのか、見捨てて帰投して米軍に連絡するのか
    見捨てた場合はほぼ死が確定している状況
    本来許された行動と、眼の前で殺されそうな民間人に対して何ができるのかという選択
    難しい判断ですねぇ

    フィクションだけれど、実際に起こり得る事態だと思う
    もちろん起こってほしくはないのだけれど

    戦闘地域では、「自衛隊だから」攻撃を受けない理由はない
    しかし、自衛隊は戦闘ができない
    本当に矛盾した状態だよなぁと思う

    非戦闘地域の定義を聞かれ、「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」と答えた首相がいたけど、全くの詭弁だよな

    「自衛隊は何を守るために戦うのか?」
    「自衛官は人を殺せるのか?」

    作品が発表された2014年は、集団的自衛権の行使容認が閣議決定された年
    明らかにその事を意識された内容になっている


    終盤、「何故捜索隊がすぐには来なかったのか?」というのがわかるところで、何とも言えない気持ちになる
    国同士の利害関係があり、その結果として日本人の命が失われる事
    まぁ、他国の人の命ならいいのかというとそうではないけれども
    特に、海外派遣された自衛隊の命は、日本人にとって特別な意味を持ってしまうからな


    そして、事件がどのように報道され、隠蔽されたか

    前述の通り、自衛隊が海外で戦闘で亡くなるというのは受け入れられない
    だけど、そのために真実を隠蔽するというのもまた違うと思うものの
    仕方がないと思ってしまう面もある

    フォクションだけれども、もしかしたら本当に情報が秘匿されているという事態が起こっていてもおかしくないと思った



    「土獏では夜明けを待つ勇気のある者だけが明日を迎える」というフレーズが作中では度々クローズアップされている
    焦らずに耐えて待つ事ができる者だけが生き残れるという意味なのだろうけど
    この物語の結末にも通じているのだろうか





    あと、自衛隊内のいじめについて
    何と言うか、ものすごく陰湿に描かれている
    民間企業のパワハラ以上に、組織を守るためという理由で容認されてしまうのはおかしい
    本当に厄介な人物なのであれば、適正な人事で適した部署に異動させればいいのにね
    それができないからいじめるとか、胸糞悪い


    あと、詳しくないので疑問に思ったんだけど
    友永と新開の指揮権の優先順位について
    先任の制度て、班が違えど、先にその階級に上がった方が優先されるんじゃないのか?
    それとも階級が上がったのも同時だったのだろうか?


    総じて、戦闘シーンや緊迫したシーンが多いので実写映画向き
    ストーリーとして着目する部分も多いけど、アクションの比率が多いので映像向きの作品だと思う

    0
    2025年08月12日

    Posted by ブクログ

    月村了衛さん初読み『土漠の花』の概要と感想になります。面白かった♪

    概要です。
    アフリカ、ソマリア半島の岩壁に友軍ヘリが墜落したと報せを受け、陸自の友永は仲間と共に捜索へ向かう。見るも無惨な光景を目の当たりにした友永たちは明朝に遺体の回収作業を予定するが、その晩にソマリアの未来を左右する大事件が起きる。友永の眼に映るアフリカは、どこまで進めば希望に変わるのだろうか。

    感想です。
    本作を読み進める中で映画『プライベート・ライアン』を思い出しました。自衛隊は他国の紛争に軍事介入しないとは言え、眼の前で亡くなっていく仲間の姿に、どれだけの哀しみと怒りを友永たちは堪えたことでしょう。月村了衛さんは『機龍警察』シリーズでお名前を知っていましたが、同僚オススメの本作を知れて良かったです♪

    0
    2024年10月14日

    Posted by ブクログ

    2日であっという間に、読み終わってしまった。少し残虐で本当に怖いけど、どうしてもページをめくってしまう。ジブチとソマリアについてもこれを機に調べてみた。兄弟も同じ自衛官なので、この様なことには遭遇しない、平和な世が続くことを願う。

    0
    2024年02月23日

    Posted by ブクログ

    突然、紛争に巻き込まれたとき冷静な判断をできますか?

    自分の命はなんのためにあるのか、誰のために生きたのか。
    いつ死ぬかわからない状況の中、生きることを諦めなかった男たちの姿が描かれます。

    あらすじは以下の通り。ネタバレは含みません。

    -----
    ソマリアで活動をしていた日本の自衛隊隊員たち。

    そこに駆け込んできた女性。そして突然襲われる自衛官たち。

    隊長を失いながらも、命からがら逃げ出した7人。
    助け出した女性を連れ、拠点を目指す。

    しかし拠点までの道のりで次々に敵の襲撃を受ける。
    犠牲者が1人、また1人と増える中、生き残って無事に帰ることはできるのか。

    死と直面する緊迫感とスピード感がたまらない、アクション小説です!

    0
    2023年01月21日

    Posted by ブクログ

    アフリカのソマリア内戦に巻き込まれた日本の自衛官たちを描いたフィクションです
    実際にあった話ではありません
    しかし本当に起こった出来事のようなリアルさがありました

    戦争の愚かしさ、非情さ、やるせなさ、そういった悲しい出来事をハードボイルドに描いています
    とてもドラマティックなストーリーです
    ちょっと出来すぎていますがフィクションなので許容範囲内です
    感動を狙いすぎてるなぁと感じるバトルシーンも多いのですが中年以降の男性には世代的に刺さりそうです(勝手なイメージです)
    ラブロマンスは蛇足に感じました
    そこはお互いプラトニックのまま愛とも尊敬とも決められない関係でお別れして欲しかったです
    は?なんでそこでキスすんの?ってツッコミ入れました
    青年向けバトル漫画のような小説です
    いつか映画になりそう笑

    0
    2026年09月03日

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