月村了衛のレビュー一覧

  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    「普通」を目指して努力を惜しまなかった。
    際立つこと、目立つことを避けながらも、「普通」を維持するための努力は凄まじいほどであった。
    ・・・はずが・・・、
    彼の人生の終着点は・・・・・、

    0
    2026年04月07日
  • 機龍警察 白骨街道

    Posted by ブクログ

    おわり?
    完結?してないよね!
    7弾あるかな? 
    まだ敵が分からないし、サイードきたもんな。
    關剣平にはびっくり、さらに面白くなってきたー!緑とライザが一緒にご飯でも食べるとこ見たいし、まだまだ姿の過去を知りたいし、オズノフもようやく慕われるようになったのに。お願いします月村さん!

    0
    2026年04月03日
  • 対決

    Posted by ブクログ

    4月5日(日)からNHK-BSでドラマ化予定とのことで読んでみた。

    2人の女性が主人公。
    一人は医大入試女子差別疑惑に切り込む新聞記者・檜葉(ひば)菊乃。
    もう一人はその事実を隠蔽する医大の理事・神林晴海。
    それぞれを松本若菜、鈴木保奈美が演じる予定のようだ。

    二人とも男性優位の社会で、パワハラ、セクハラなど無数の理不尽に直面してきて、今の場所までたどり着いてきた。そんな共通点のある二人が、片や真実を追求する攻めの立場、もう一人は組織を守らなければならない守りの立場、それぞれの信念がぶつかり合うりタイトルの『対決』というのは、この二人が対峙するところから。敵対するシーンはちょっと手に汗握る。

    実際にニュースで取り上げられているこの問題は、弁護団まで立ち上げられいるから、フィクションでは無いはずだ。

    この問題に対し、なかなかコメントし辛いところもある。実際の医師に『女子学生の一律減点』に理解できるか?と意見を聞いた際に、『理解できる』と回答した医師は65%もいたらしい。小説の中でもどんなに困難なことにも立ち向かう女医もいるが、人によっては地方の医療現場や患者生命にかかわるような専門医は避ける傾向にあるという一文もあった。(これが女医だけに多いのか、真偽のほどはわからない)

    ドラマにもなったことを考えると、是正すべき問題であることは間違いないし、医療界、また男女差別のリアルを思い知るような重いテーマだった。

    0
    2026年04月02日
  • 対決

    Posted by ブクログ

    医大入試における女子受験生の一律減点という問題で、大学側の名誉を守ろうとする女性理事と隠蔽を暴こうとする女性新聞記者が対峙する。

    二人は、いずれも男性優位の職場で理不尽な思いを耐え続けてきた女性。

    女性理事は、大学の事務局職員として実績を上げ、理事に抜擢されたが、男性理事らから疎まれ、一律減点問題の専任理事に任命され、新聞社の取材に対して矢面に立たされる。

    女性新聞記者は、支局時代にスクープを出しながら妊娠、出産で、仕事を中断せざるを得なかったところへ、パートナーからDVを受け離婚。
    めげずに頑張り、本社の社会部に抜擢されるも、職場で、女性差別や蔑視を受けていた。

    医大入試における女子受験生の一律減点問題に関しては、医師を目指す優秀な女子の希望を踏みにじる意味から決して許されない行為だった。

    だが、その背景には、医局の権威や権限の低下から地方病院への医師派遣がしにくくなった新研修医制度、激務となる医療現場で、女性が体力的に耐えられないという性差などの問題があった。

    これは、非常に奥の深い構造的な課題であり、さすがに、著者もこれに深部まで突っ込みを入れるところまでは至っていない。

    著者の狙いは、これを端緒に、未だに現在社会に巣くう男性優位、女性蔑視にメスを入れること。

    二人の主人公だけでなく、他にもセクハラ、パワハラ、アカハラに苦しむ女性、女性記者の同僚の男性たちの無意識な行動や内面、正直な気持の暴露などが満載され、男女共同社会、女性の地位向上について、真剣な理解を促す作品だと感じた。

    0
    2026年03月22日
  • 対決

    Posted by ブクログ

    月村了衛、『対決』。
    ドラマ化されるということで、月村了衛作品、初読み。

    統和医大での裏口入学事件を取材していた、日邦新聞社会部記者・檜葉菊乃は、統和医大の入試で、女子学生の点数が一律減点されているという疑惑を耳にする。
    秘密裏に取材を進める菊乃は、キーマンとして、統和医大・常任理事・神林晴海に辿り着く。
    そんな中、菊乃のひとり娘・麻衣子は、国公立大学医学部を目指し、勉強していた…

    東京医科大学の事件がモチーフとなっている。

    男性優位の職場で女性差別を受けながらも出世してきた2人の女性の対決。
    同じように、差別と戦ってきた姿勢に尊重し合いながらも、互いの立場や信念の為に向き合う2人の『対決』。

    すべてを平等にすることは簡単ではない。
    差別をなくすことは、難しい…
    ハラスメントにうるさく、軽々しく口に出せない昨今の社会…
    どうすればいいのか…

    新研修医制度の医療現場の問題を知ってしまうと、簡単に、女性差別がダメだと言い切れない部分も出てくる…
    現場の医師たちの訴えもわからないではない…
    男女平等と強く言われているが、いざとなると女だからと逃げる女性も少なくはない。

    平等とは簡単にできるものではない。
    差別をなくすことは難しい。

    0
    2026年03月13日
  • 対決

    Posted by ブクログ

    この作品は2018年に起きた東京医科大の入試不正問題を機に入試での女子差別がモデルになっているという。そういえば当時、ニュースで目にした記憶はたしかにありそれなりのインパクトのある出来事であったと思う。女性への差別に鋭く切り込んだ社会派小説であり、また「対決」する2人の一方は医大受験を控える娘を抱えるシングルマザーの社会部新聞記者、そしてもう一方は私立医大の事務局から異例の抜擢で理事にまで昇進した女性、それぞれ過去に多くの不条理やパワハラ、セクハラを数多く経験してきている。その2人が主人公でありそれぞれ守らなければいけない立場をかけて「対決」する訳だが、物語の進行には常に女性蔑視、差別に対する問題提起があり深く考えさせながら読まされた。2人の女性の過去には犠牲にしてきたものも多く、それでも正しく懸命に生きてきたという清々しいまでの人生が読み取れる。
    物語の結末は決して歯切れのいいものではないが、扱っているテーマがテーマであり現実社会でも今なお問題視されることから終わりはないということであろう。これからこの2人の女性は女性蔑視や差別の根絶に向けて更なる闘いを続けていくのであろうと思う。読み終えて、翻って自分の女性に対する偏見や差別的な接し方、見方をしていなかったかと自戒の念を含めて考えさせられる小説でした。

    0
    2026年03月11日
  • 警官の標 警察小説アンソロジー

    Posted by ブクログ

    7人の作家さんによる警察短編集。
    それぞれの作家さんが趣向を凝らした個性を感じさせる作品。
    初読みの作家さんが5人もいたのでどんなテイストなのかなと楽しく読めた。
    実務修習生の視点と指導係の視点を描いた吉川氏の作品と、初めて上司となった警部補の視点で描いた松嶋氏の作品が特に印象に残った。

    0
    2026年03月10日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「普通」とは?で思い浮かべる『コンビニ人間』が「普通になれない苦しみ」を描いた純文学なら、『普通の底』はその普通を維持するコストさえ払えない者が、ちょっとした不運で闇に呑み込まれる「構造的社会の歪み」のレポートだ。

    根底に、親が金持ちかどうかという「親ガチャ」で人生のコースが決まっていて、二世や三世の政治家たちが自分たちに都合のいいルールを作る裏で、持たざる者は一度レールを外れれば二度と這い上がれない。努力しても報われない「蟻地獄」という今の日本のみんなが薄々疑いながら意識的にあるいは無意識的に目を逸らしている現状がある。

    主人公は決して悪人でも無能でもない。ただ「目立ちたくない」「嫌われたくない」と願う、それが安全に生きる手段と信じる。しかし、本人はただツイテなかっただけと、スマホ一つで簡単に「闇バイト」という使い捨ての駒に…

    物語のラスト近く、主人公の「僕は本当に普通でありたかっただけなんです」という言葉が、あまりに重く、痛い。

    高望みをしたわけじゃない。ただ、当たり前の生活を送りたかっただけ。そんなささやかな願いさえも「蟻地獄」の餌食になり、加害者へと変えられてしまう。今の格差社会では、ただ「普通に生きる」ことさえ…

    0
    2026年03月05日
  • 対決

    Posted by ブクログ

    象牙の塔の中のお話しは昔からあったけれど、今の世相を取り入れた内容でとても面白く読めました。ただ題名は「対決」ではないような気がするけど。

    0
    2026年03月03日
  • 機龍警察 暗黒市場 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白すぎるよユーリ・オズノフー!
    最初は、え、うそやん!どんな展開?って落ちたけど、やっぱりな!そんなわけがないよ!でも、みんな悲しい過去もってる。
    ワンピースみたいとは言わないけど、とにかく面白い!すぐ下巻へいく。

    0
    2026年02月26日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    普通の人の裏側に潜む、闇や弱さを見た気がする。
    私も普通でありたいと思ってしまう人の1人なので、主人公の川辺のように悩んだり矛盾したりしているし、ジャーナリストの章で評される「浅い」にぐさっときた。
    きっかけは些細で、運も悪かったかもしれないけど、川辺が引き返せる点はあったと思う。
    若者がこの本を読んで、日常に潜む危うさに流されないで欲しいなと思う。
    極限状態の描写が圧巻だった。

    0
    2026年02月24日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「普通」でい続けるって難しいよ。
    というか、普通でありたいと願うがあまり、誰が見ても間違った道に踏み出そうとしている時も、「これが普通に違いない」って勘違いしちゃって結局大間違いを起こしてしまう。

    私も「悪目立ちだけはしないようにしよう」っていうのは特に中高生の頃は考えていたけど、この川辺の目指している「普通」は「無個性」に近い印象を受ける。そういう人は、結局誰にとっても「都合のいい人」になりがちで、だから高井戸や菊池やケーシンや五十嵐に目を付けられてしまったんじゃないだろうか。

    「普通」の人生でありたいと強く願った結果、それが仇となって川辺は人生を踏み外していくけど、一番不幸なのは本人がその原因に最後まで気付けず、すべてを「社会的の理不尽」に責任転嫁してしまった所かなと思った。

    0
    2026年02月11日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    普通とは何なのか?を考えさせられる物語でした。
    時代の世相を交えたストーリーでリアリティがあり、主人公の一見合理的な思想も興味深く面白かったです。
    本来は恐ろしい犯罪である闇バイトが、滑稽に思える描写でコントのようで面白かったです。

    0
    2026年02月05日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    常に現時点の社会問題と並走するような物語を紡いでくる月村了衛さん。本作もまた、今の時代の空気をそのまま吸い込むような一冊。

    描かれるのは、「普通の人生」を生きるために、小学生の頃から細心の注意を払ってきた青年の告白。自分語りの形式で綴られる文章は、読み進めるほどに痛々しさと禍々しさを増していく。それは特異な犯罪者の物語というよりも、「今、普通の底にいる人間の、普通の話」と感じられるからかもしれない。

    先のことを考え、踏み外さぬよう行動してきたはずの主人公。しかし人生の途上で、ふとした拍子に闇に引き寄せられそうになる瞬間が訪れる。一度は踏みとどまり、社会人としての道を歩み始めたにもかかわらず、なぜか再び闇へと落ちてしまう。その過程は劇的ではなく、むしろ現実的だ。

    本作は、いわゆる「闇バイト」を扱った作品として括られがちだが、焦点は犯罪そのものよりも、そこに至るまでの心理の揺らぎや、自己認識の歪みに置かれているように思う。理性があり、判断力もあるはずの人間が、なぜ抗いきれなかったのか。その問いを告白という形で突きつける。

    同じ作者の『半暮刻』を先に読んでいれば、また違った読み方ができたのかもしれない。残念ながら未読ですが、二作は異なる角度から、同じ時代の影を書いているように思います。

    0
    2026年02月03日
  • 機龍警察〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    海外ドラマにあってもいいよね。
    映画はパシフィックリムとかトランスフォーマーとかあるから、海外ドラマ。
    2時間では終わらないですよ。ってぐらい次作に期待大。搭乗員3人、誰しもが闇をもってるし部長も謎。はぁ、面白い。
    とにかく早く、最後の2冊を文庫にしてー!

    0
    2026年02月01日
  • 怪と幽 vol.020 2025年9月

    Posted by ブクログ

    今回の特集は、昭和に流行ったオカルトについてと小泉八雲さんの2本立てで、ユリゲラーさんや つのだじろうさんのインタビューも掲載されていました。
    先月「緊急検証!THE MOVIE」を読んだばかりの私には、ユリゲラーさんが立て続けに出てきたから、懐かしいというよりも「ブーム再来!?」って勘違いしてしまいそうになる(笑)

    加門七海さんが当時のご自身のことを「心霊現象のみに強い関心を抱いていた」って仰られてたけど、考えてみれば私もそうだったかもしれない。オカルト全般というより、心霊と超能力に惹かれてたから、夏休みには毎年「あなたの知らない世界」とかワイドショーの心霊写真特集を友達と観たりしてたし、ユリゲラーさんとか清田くんの出てる番組を口を開けて観てた記憶があります。
    だから、オオケンの鼎談や三上さんと黒史郎さんの対談は、物凄く興味深かった。中岡俊哉さんの心霊写真集、背表紙見るだけでアホみたいに怖がってたのを思い出して懐かしかった〜
    友達のお兄さんが持ってて、本が差してある本棚の前通るのさえも怖かった小学生でした(笑)


    あと、これは今までの怪と幽でも思ってたことなんだけど。
    村上健司さんの怪食巡礼のコーナー、いつも(って言っても3冊しか読んでないんだけど)写真が美味しそうでほんとに困ります(笑)
    今回紹介されていた「かっぱめし」もそうで、いつか山梨に行ったら味処まんぷくに行きたい。。

    0
    2026年01月26日
  • 槐(エンジュ)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    またまた面白い、なんか凄く映像向きな作品が多い気がする。土漠の花、影の中の影、ガンルージュもこれも。教頭先生!やってくれると思ったよ。銃はいりませんって瞬間に。本当に面白かった、月村さん次は何読もうかな。

    0
    2026年01月22日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

     オーディブルで聴いたのだが、すごい作品である。ごく普通の人が、いつの間にか犯罪に巻き込まれ、殺人者として死刑を宣告されてしまう。そんな現実が実際にあるのだろう。闇バイトに従事せざるを得なかった若者の実際はごく普通の人なんだと…。かつては普通の人は普通に生きれたのに、現代社会では普通に生きることさえ難しくなっているのだと思う。

    0
    2026年01月21日
  • 普通の底

    Posted by ブクログ

    今までにない月村作品に完全に惹き込まれてしまった。
    主人公からの獄中からの手記ということには全く気づかず読み進めていくなかで、なぜ犯罪に手を染めていくのか、第三章に続くまでのその時々の心理状態が丁寧に描写されているけど、見事に薄っぺらい笑

    果たしてこんなにもうまくいかない人生ってあり得るのか、逆にうまくいくってどんなことなのか、そして普通って何?と改めて考えさせられる作品であるのは間違いない。

    0
    2026年01月18日
  • 虚の伽藍

    Posted by ブクログ

    手段が目的になり、祈りが犠牲者を生む。組織の維持が目的ではなく、民衆の願いを叶えるために祈るのが信仰やと思います。まあこの作者の事やから虚実の実の方が多いかもしれまへんな。御仏のみが知る、でっか。

    0
    2026年01月14日