【感想・ネタバレ】東京輪舞のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年06月04日

昭和から平成にかけての大事件の裏側を公安警察の視点で描いたストーリー
事実はわからないけど、面白かった

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Posted by ブクログ 2022年05月27日

とても読み応えがある本。
一人の警察官の生き方が描かれているけれど、実際にあった事件を背景に当事者実名も出てきたりしてリアル感があり、これはノンフィクションじゃないよね?って思いながら夢中で読んだ。
月村了衛氏の本はハズレがない。

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Posted by ブクログ 2022年03月05日

この本で初めて月村さんを知りました。凄い作家はいるもんです。
ロッキード、東芝ココム、オウム等の新聞テレビで報道されていない大事件の裏側を公安の立場から小説仕立てに事細かく描いています。
公安を顎で使うCIA、全てに暗躍するKGB。驚きの内容が多いですが、特にオウムはちょうどテレビで見ていた世代なの...続きを読むで衝撃を受けました。
とんでも無い作品です。

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Posted by ブクログ 2022年03月01日

雑誌連載が単行本化され、そこから文庫本になったということである一冊だ。以前から気になっていたのだが、視過ごしのようにして時日を経た。それと偶々「再会」し、手に取って紐解いた。実に善かったと思う。

本作は“大河”というようにも言われている。1970年代を背景に物語が起こり、2000年代までが描かれ、...続きを読む雑誌連載が発表された2018年頃のことがエピローグのように添えられている。“大河”と表現される長い時間軸の、それも現在を生きる多くの人達が「自身の人生の一部…」として記憶の隅に在るような時代を取上げている。

本作は「一介の公安刑事」として生きた主要視点人物の砂田の物語であるが、同時に「砂田の目線を介した現代史」という感も抱くような物語である。なかなかに読み応えが在った。

主要視点人物の砂田は、警察に奉職し、所轄署の地域課巡査であった頃に時の首相、田中角栄の邸宅を警備する班に入った。強引に首相邸に押し入ろうとする酔漢と揉めて負傷し、病院に収容されたところに、「気配りの人」とされる首相の短い見舞を受けるという経験をした。その後、彼は公安部門の刑事となって行く。

そんな彼が担当した事件…ロッキード事件に関連する、日本国内に入り込んだ関係者の米国人を確保というような事案だった。そこを皮切りに、彼の“公安刑事”としての歩みが始まる。

本作の最初の方、ロッキード事件関連の事案に関する物語や、1980年代半ばの「東芝COCOM違反」というような事案に関する物語は、「話しとして聞いている…」という事柄に着想で想像の翼が羽ばたいている物語だ。が、それ以降の1991年頃、1994年から1995年頃、20001年頃というような様々な事案は「自身の人生の一部でもある時代…」ということで何やら前のめりに作中世界に入り込んでしまう面も在った。

「一介の公安刑事」として、時代を揺るがすかのような事案に「捜査関係者」として直接に関わる場合もあれば、色々と話しを耳にする縁者という立場で過ごす場合も、大きく揺れる歴史の中の傍観者的な個人として過ごす場合も在るであろう。そういう職務と、職務に関連して有する問題意識の他方に、個人の情や人生も在る。そういう様々な要素が巧みに織り交じった物語に仕上がっているのが本作だ。

終章に、何となくブームのようになっている田中角栄を取上げた本等に触れて、社会人になって日が浅かった頃に出遭った御本人や「“田中角栄”が在る時代」と「“田中角栄”が排された時代」とを比べながら想う場面が在る。そんな場面が秀逸であるとも思った。

思えば自身は本作の砂田よりもかなり若いということになるのだと思うが…それはそれとして色々と在った「幻影?」のような時代の連なりを駆け抜けて現在に至っているかのような想いを強くした。

なかなかに深い味わいが在る物語だ…

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Posted by ブクログ 2023年10月13日

過去のいろんな事件を調べながら読みました 
すごい臨場感! 
ガッツリ公安!
面白かったです。田中角栄さんが魅力的に感じました。
なんか 今、ニュースとか観てても いろいろ裏があるのかなぁと考えちゃいます^⁠_⁠^

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Posted by ブクログ 2023年01月23日

昭和から平成までの大事件を1人の公安警察官の目線で書かれている小説。
どこまでが事実か分からなくて面白いけど、これ面白いって言う人は年齢層高いのかな。
特に表の歴史しか知らなくて、オウム事件から拉致被害者が帰ってきたのが5人だけで、小泉首相のカードの切り方が鈍臭いまでの裏の歴史は強ちこんな感じやった...続きを読むんかもしれへんなーと言う気がする。

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Posted by ブクログ 2022年03月28日

日本現代史の裏面史のような小説。日本のスパイ物といったらいいのかな。
警察の公安とロシアの女性諜報員との関わりは割と粋な感じがして良かった。

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Posted by ブクログ 2022年01月25日

ロッキード、東芝ココム規制違反、ソヴィエト崩壊、地下鉄サリン、警察庁長官狙撃、金正男不法入国など、現実に起こった事件をベースに、明らかにされていない謎を、フィクションという形で解き明かすインテリジェンス小説。手嶋龍一が好きな人は楽しめると思う。
それぞれの事件を解決しようと奮闘する主人公砂田と、事件...続きを読むの度に虚実ないまぜで砂田の前に現れるソ連の工作員クラーラ、砂田の部下から妻、元妻、チヨダの一員となる眉墨、のうち特に女性2人が砂田を翻弄する描写に砂田と共に感情が振り回される感覚があった。
登場人物のキャラクターも味わい深く、また表面上しか知らなかった過去の事件の裏側とされる部分の追求も、フィクションと簡単に片付けられない説得力を感じた。

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Posted by ブクログ 2021年12月05日

ロッキード、東芝ココム不正、ゴルバチョフのペレストロイカ、そしてオウム真理教に神戸の大震災、北朝鮮。最初の二つはリアルではあまり覚えていないのだけれど、やはり昭和の大事件だから、記憶にはあるし、他の事件は本当にリアルで覚えてる。
日本という国は、そして平成と令和という時代は、それほどまでに、嘘と欺瞞...続きを読むに満ち満ちた時代であり、国なのだろうか。
一介の市井の民として生きる自分には、その時々の自分の思い出は、この本の主人公が辿った想いとはまたかなり似ても似つかないものだけど、その場面場面で、自分がその立場に置かれていたら、やっぱり、この主人公のように、立ち振る舞い、悩み、そして受け入れて、いたのだろうか。

一つ一つの事件の読後感はすっきりしないのだけど、最後はなぜか、妙に、ああ自分もこういう境地に達したいなと思える話だった。

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Posted by ブクログ 2021年11月28日

面白い。久しぶりに一気読みの快感を味わいました。

一応どの事件もリアルタイムに接していて、その時の世の中の状況とかは分かっているので裏面史としても楽しめた。

登場する人物が皆濃くて、思考回路が自分とはかなりかけ離れているので正直ついていけないところもあった。

ここに描かれている警察組織が実態に...続きを読む近いなら私にはとても務まらない、 。

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Posted by ブクログ 2021年08月10日

2019年版このミステリーがすごい8位。警察官の砂田の1976年から2018年までの42年間の公安警察官としての半生記。日本全体を揺るがせた、ローキード事件、東芝ココム事件、地下鉄サリン事件、長官狙撃等、公安部門が関与した大事件を題材に砂田とロシアのスパイ、クラーラとのほろ苦い交流をからめた物語。こ...続きを読むの人の余韻を残すかきっぷりが、恋愛感情の表現にぴったり。多くを書かずに恋心を表現する技術は他の作品も含めてすきです。

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Posted by ブクログ 2021年07月26日

一気読みした。現代史で学んだ様々な事件の裏側(フィクションだけど)を、1人の警察官の人生を通して描いている。主人公だけでなく、出てくる登場人物それぞれが、人生において何を重んじて、その時々でどんな判断をするかが見どころ。クラーラとのなんとも言えない距離が、最後に清算される描写も素敵。

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Posted by ブクログ 2021年04月21日

昭和・平成の日本裏面史を「貫通」する公安警察小説!

かつて田中角栄邸を警備していた警察官・砂田修作は、公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と関わっていくことになる。
ロッキード、東芝COCOM、ソ連崩壊、地下鉄サリン、長官狙撃……。
それらの事件には、警察内の様々な思惑、腐敗、外部からの圧...続きを読む力などが複雑に絡み合っていた――。

史実をベースにした公安警察が舞台だが、実はロマンチックサスペンスだったりもする。これはこれで良かったです。

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

1976年のロッキード事件から2018年までの長い物語。公安の捜査、外国スパイとの攻防、そこに組織の論理や人間関係が絡み読み応えがあった。実際にあった事件をベースにしているので、リアリティがありドキドキしながら読み進めた。最後の『昭和と平成の幕が下りる』という一行が印象的だった。

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Posted by ブクログ 2021年04月16日

ロッキード、ソビエト崩壊、地下鉄サリン、警察庁長官狙撃、金正男来日…。昭和・平成史にその名を轟かす重大事件を一人の公安警察官の生涯を通じて描き出す大河的警察小説で、およそ公安らしくない情動的な主人公が警察内部の泥試合に翻弄され、ひたすら負け続ける姿が暗鬱たる気分を誘う。ロシア人美女スパイとのラブロマ...続きを読むンスは賛否が分かれそうだが、このくだりがないと重苦しくなり過ぎるので、評価が難しいところ。終章では独白形式の憂国論が展開されるが、この失望感には同意せざるを得ない。著者の田中角栄に対する思い入れの強さが印象的。

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