月村了衛のレビュー一覧
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過去の無実の罪で法曹界を追われた元検事が主人公。法の知識を武器に裏社会で非弁護人として活動している。ふと知り合ったパキスタン人の子供とヤクザからの依頼で、元ヤクザや在日外国人などの社会的弱者のマイノリティたちを食い物ににし最後は殺していたある人物を見つける。主人公は元同僚の弁護士やヤクザと組み、その人物を適正な法の裁きを受けさせるべく戦っていくが。。
相当面白かった。色々な事件が起きるが、テンポよく進み、飽きせせない。全てが1つの人間に集約されていく展開も見事。読後感も良かったが、同時に裏社会の闇にもっと触れられていたら、更に良かったと思う。別作品に期待したい。 -
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ネタバレ面白かったです。
翔太の話が特に良かった。
逆に海斗については生きる世界が違い過ぎて興味深かったです。
海斗に似た人として特定の方を思い浮かべる人も多いんじゃないかなと思います。
私は翔太のような人よりも海斗のような人の方が思い浮べやすいので、その事実に少し悲しいなと思いました。
そして海斗は恵まれた環境で育ってきたのに…という書かれ方ではありましたが、海斗にとって本当に恵まれた環境だったのか?というところは疑問に思います。
海斗が突き進んだのはお手本となる人達、そしてそれを助長する人達がいるからでもあると思います。
もちろん海斗が選択してきた結果ではありますが、海斗もある意味被害者なのではな -
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ネタバレ本作は単なる半グレを題材にした犯罪小説ではなく、「本当の悪とは何か」を読者に突きつける重厚な社会派エンターテインメントだった。暴力や搾取だけでなく、その背後にある社会の歪みまで描き切る筆致には圧倒される。
物語は終始重苦しい空気に包まれている。それでもページをめくる手は止まらず、一気読みせずにはいられなかった。息苦しい展開の連続なのに、不思議と目を離せない吸引力がある。
特に印象的だったのは、翔太と海斗という対照的な二人の存在だ。同じ世界に身を置きながら、異なる価値観と選択によって歩む道が大きく分かれていく様子は見応えがあり、人は何によって形作られるのかを考えさせられた。
また、作中で描 -
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ネタバレとうとう既刊に追いついてしまいました。
シリーズ6作目も面白かった…地獄………因果と怨念の第6弾。本当にそう。
いつも飄々としていると思っていた姿警部がこんなに焦り追い詰められるとは思いませんでした。
突入班の新メンバー、元モサドのシェラー警部が姿警部にとって代われるとは思いませんが。ここは引きずるかも…姿警部が握られている秘密って何なのでしょう。沖津さんしか知らないのかな。
そして「未亡旅団」からずっと追い詰められてきた城木理事官はご親戚の城州グループの件に巻き込まれ、やつれ具合がもうかなり心配です。
〈敵〉の一端がとうとう姿を現しましたが、そんな……さすがに好意を気付かないのは城木さん -
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月村了衛『半暮刻』双葉文庫。
現代社会の病巣の幾つかをテーマにした社会派小説。現代の『罪と罰』といったストーリーで、『第一部 翔太の罪』、『第二部 海斗の罰』の二部構成になっている。
期待が大きかったせいもあるのか、もう少し罪を犯す悪者に対する強い罰が与えられる姿を描くのかと思えば、非常に生温く、納得出来ない。
『第一部 翔太の罪』。
ネグレクト、貧困、格差社会、半グレ、特殊詐欺、風俗落ちといった現代社会の問題や事件をテーマに悪の道に堕ちていく青年の再生を描く。
母親のネグレクトにより児童養護施設で育ち、通信制高校を中退した元不良の山科翔太は先輩からの誘いで『カタラ』という会員制バ -
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物語は、1976年のロッキード事件の衝撃から幕を開ける。主人公の砂田修作は、警視庁の公安部で「裏の歴史」と対峙し続ける孤独な警察官。昭和の激動期、砂田は、日本の政財界を裏から操ろうとする旧ソ連や北朝鮮の工作員たちの存在に気づき、その暗躍を追い始める。ロッキード事件の喧騒の影で、日本の主権を脅かすスパイたちは着々と根を張り、昭和から平成へと移り変わる時代の中で、数々の国家的不祥事や凶悪事件を操っていく。砂田は、組織の論理と、一人の人間としての正義との間で揺れ動きながら、国を揺るがす巨大な陰謀の深淵へと足を踏み入れていく。。。特徴は、 ロッキード事件を起点に、地下鉄サリン事件等戦後日本を揺るがした
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辛いとか悲しいとか、そんなレベルを通り越した慟哭。もう、何だか上手く言葉に出来ない。これは、一人の人間として正面から向き合って読むべき本。
私は日本人。幼少期には「チョン」「チョーセン」といった言葉を深い意味も知らず、相手を侮辱する言葉として使っていた。歴史を知り、生まれたところや皮膚や目の色が違うだけで何が違うんだと考えるようになった。ブルーハーツの『青空』の歌詞が私に与えた影響は本当に大きい。
私は職業柄、様々な国や国籍の人たちと接する機会が多い。それでも「この人はどこの国の人なんだろう?」という先入観を完全には捨てきれない。偏見を持たないよう心掛けていても、その難しさを感じる。
この本を -
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ネタバレ「現代社会は恐ろしい速度で変容している。その変容の先に、どういう未来が待ち受けているのか、もはや想像すら追いつかない。それでも我々は、少しでもその世界がよいものとなるよう、今、そう今この瞬間にだ、全力を尽くさねばならないと思っている」……沖津部長!!!
シリーズ5巻もとても面白くてゾッとする展開でした。
ずっといがみ合っていた捜査一課・捜査二課と警視庁特捜部が合同捜査するのか!や、財務捜査官や国税庁まで共闘してるところに高まったものの。仁礼さんと魚住さんも面白すぎです。
捜査している連続殺人が法王カードを送り付けてくる予告殺人かもしれない上に、シリアルキラー“狼眼殺手”がライザと同じ組織にい -
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ネタバレ月村了衛『地上の楽園』
1959年、北朝鮮への帰還事業が開始。「北は地上の楽園」「在日同胞を祖国へ」と大々的に喧伝されたこの政策により、84年までの間に実に9万人以上もの人々が日本から北朝鮮へと渡った(その多くが済州島等南部の出身者)。
現在の研究では、これが決して人道支援を目的としたものではなく、日本政府、朝鮮総連、
赤十字等それぞれの思惑、米ソの対立と日中の利害が複雑に絡み合ったいわば棄民政策であったことが明らかにされている。
北朝鮮の実状を知りながら、「人道支援」の名目で彼らは人々を帰還させ続けたのだ。
また、多くの在日朝鮮人にとって、日本社会における差別や貧困、将来への閉塞感が帰還 -
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『祖国はすばらしいところです。まさに地上の楽園です。みんなしあわせに暮らしています。兄さんもすぐにいらっしゃい。国をあげて歓迎してもらえます。』
日本から北朝鮮へ「帰国」した在日朝鮮人からの手紙。この手紙には続きがあって-。
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取り返しがつかない。
なにもかも。
北朝鮮に来たときから-。
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あぁ、あの国の恐ろしさよ…_| ̄|○ il||li
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1959年大阪。成績優秀な在日朝鮮人の高校生・孔仁学。日本で大学への進学をしようとするも、朝鮮人への激しい差別や暴力が横行する街で それは現実的に叶わないことと諦めかけていた。その頃 -
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登場人物は皆例外なく、己の信ずるものに固執して、呑まれていく。その時、眼前に広がるは仏の悟りか虚仮の世界か。
著者の月村了衛のインタビューでは以下のようにある。
信仰心ではなく、それぞれの信じるものを信じ、それに呑まれ、堕ちてゆく人間を描きたかった。凌玄にとっての仏教が、氷室の経済であり、和久良の出自なんです。自戒も込めてつくづく思うのは、人間には“見たいものしか見ない”愚かさがあるということ。人間関係でも、政治や社会でも、自分の欲や願望を投影して相手を見ているに過ぎない。そんな思いがタイトルの“虚”に繋がったのかもしれません。
最終的に誰も勝者とはならず、虚しさの残る読後感でした。ただ