市川春子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『宝石の国』完結巻。
ページを開いてすぐ、すかすかになってしまった登場人物紹介コーナーの空白が悲しい、と思ったけれど、読み始めてみると予想とは違い、呆れるほど穏やかで美しい最終巻だった。
神となったフォスは、人間の影響が宇宙に残ることを忌避しているけれど、「人間を内包していない」生命体への愛と期待は、言い換えるなら自意識の「かる」さへの憧れとも読める。今巻の冒頭で、フォスが初めて自らの持っていた望み(「誰からも愛されたい」)を自覚するけれど、数十億年スパンの物語であり、数々の死闘と決別、絶望を繰り返したハードな物語でありながらも、結局、フォス自身はシンプルに自意識に苦しめられてきたキャラクターであると言えるのかもしれない。
他者や他者からの評価を求める欲望、その「重さ」から離れたい、というのが主題と言えば、随分こじんまりとした話だけれど、そう読めるとしたならば、岩石生命体たちの会話でしめられる最後はすっきりと爽やかで軽やかな読み心地だった。
特装版の詩集、『無機物の意思受容』も発想が本編とリンクしていて面白い。ただ、最終ページの水色の石は誰なのだろう。単にひとつだけ色味のある石があったというだけなのかもしれないけれど、フォスの欠片が話した言葉だとしたらいいな、とそんなふうに思わされる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「25時のバカンス」美しくて美しくて、市川先生の描く海が本当に好きです。最後に乙女さんが戻ってきてくれてよかった……。眼球を割れた脚から取り出すところで2人とも赤面してるのが可愛くて…
「パンドラにて」最後の展開が置いてけぼりな感じでした。これはまた読み直したいです。役目を終えてもまた次の役目を負う。形を変えて。
「月の葬式」これはまた市川先生らしい、リモコンって月を破壊する装置だったんですね。それを自分から捨てたという。月を破壊する見開きの描写がまた美しい。
市川先生のお話って、場面の切り替わりが、かなりわかりにくいんですよね。セリフも説明的なものではない。そこが、人なのに人じゃない感じのお話でも、自然で好きなんです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ曲線が多いのでふわふわして見える。
人物の書き込みが少ない。それになんかシャープで洗練された、骨って感じの書き方でなんかかっこいい。いい意味で人間味を感じないというか。
筋肉とか自然物の描写が細かくて人物画とのギャップで謎のリアリティ?世界観?が生まれている気がする。
筋骨隆々って感じの男の人が出てこないのはなんでだろう。タイプじゃないのかな。セーラームーンとか少女漫画に出てきそうなくらい華奢な人物しかいない
個人的にはヴァイオライトが好き。
雷の化身的なにかが脆い人間を哀れに思って助けようとするけど、結局主人公はそれの輝きで焦げちゃうってオチ。
けっこうシビアな内容なのに会話がコミカルかつ詩的でテンポよく話が進む。ちょっとわかりにくい
市川春子さんは見せたいものがクリアーにあってだから話の構造や流れにスッキリしているのかもしれない。
砂糖の下りはどういうことなんだろう。
未来はなにしようとしたんだ。
食べてる?砂糖を?すみれの手を食べた?
触れ合おうとしたのかもしれない。
超自然的ななにかと、でもお互いに触れ合うことができないのが切なくて、悲しくて
て感じですごくエモい。最高!