【感想・ネタバレ】宝石の国(13)のレビュー

あらすじ

ひとり地上に残されていた主人公・フォスフォフィライトのもとに、人間を祖とする月人たちがやってきた。フォスは祈り、月人たちは無に帰したとされる。さらに途方もない年月が過ぎたのち、フォスは新たな岩石生命体と出会い、対話することによって幸福を感じるようになるがーー。強くてもろくて美しい、宝石たちの物語、完結巻。

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人類が滅亡した遥か未来。
人は迫りくる終わりを克服するため、自らを肉・骨・魂に分割し、種の存続を試みた。

長い時が流れ、地球には人間の形をした宝石の生命体が誕生する。
可憐で繊細な彼らは、自分たちを狙う月からの使者と日夜激しい戦いを繰り返していた。
敵の目的も自らの正体も分からぬままに……。

優しくて悲しい世界の秘密。
閉ざされた真実に触れるとき、ある者は仲間を求め、またある者は日常を守ろうとする。
果たして彼らは、それぞれの理想を成し遂げることができるのか。

個人的には主人公の成長から目が離せません!(途中からもはや別人に!?)
どこか懐かしいのに、読むたび新鮮な気持ちになれる不思議な作品です!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

全巻一気読みしました!面白かった!!
人間の在り方と自己探究
美しくも残酷な作品
考えられる言葉が随所に散りばめられていて
もう一度じっくり読みたくなしました

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

はじめてこの物語の1巻目を読んだのは、いつだったろうか。
その時は、この物語がどう進んでいくのか、予想もつかないながらも面白かった。
そして、この完結巻を読んだ時。やっぱりこの物語を読んでいて良かった、と素直に思った。
美しく、静かで、優しい物語だった。
この物語は、きっと私の大切な物語になるだろう

0
2025年06月15日

Posted by ブクログ

ストーリーは何が何だかという感じであんまり理解できなかったんだけれど、最終巻は今までとページの使い方とか絵が違いすぎて見惚れていた。マンガっていうより絵画とかなんかこう、読むというか見るものに近いよなって思う。上半分真っ白の見開きって見たことあったかな…って早々に思った。ただただ美しい。
詩集読んでも意味わからんから普通のを買ったんだけど、やっぱり買っておけば良かったなってちょっと後悔した。

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2025年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初はどこでどんなだれがどんなふうにどうしているのかわからん、と感じ、その茫洋さが魅力だとは思った。
アニメで少なくとも色と声がつき、アクションや舞台の奥行きがわかった。
その後の展開で、もうアートの域に入っていると思っていたが、
最終巻は表現としてもその先へ行き、ほとんど漫画でしか、いや紙の上に走る線と、塗られた面と、塗られていない面と、あとは漫画的な吹き出しと台詞とでしか、表現できない何かに、なっていた。
アニメ2期を確信している者だが、どうやってアニメにするんだろう……アバンギャルドすぎて、できるんだろうか。
それこそ「伝説巨神イデオン 発動篇」とか、「デビルマン」原作(のラストシーンの、その後)とか、「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」(シン・エヴァではなく)とか、になっちゃうんじゃないか。
アニメスタッフ、大丈夫か。
そもそも、こんな漫画を完成させてしまった、市川春子さん、大丈夫か。
ご存命なの……か? すらそもそも杞憂先走ってしまって。
読後取り乱してしまっているせい。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人生が変わった、というありきたりな言葉で終わらせるには良すぎる漫画だった。12年の連載、本当に本当にお疲れ様でした。
フォスがフォスらしく終わって、きっとみんなをえがおにする彗星になって散っていったのが本当に美しくて、それを見つめるフォスの後ろ姿がほんとうに眩しかった。
フォスのその純粋さと素直さがどんどん仇になっていく。彼はあまりにも純粋すぎた。
アンタークチサイトは僕の身代わりになりました。
今日の仕事がこれだけじゃ、アンタークに報告できません

アンタークとの出会いと別れでまずフォスは強くなって、そこで1度心が壊れて。
その後もラピスラズリの頭部を接合したから聡明になって、フォスだったら分からなかったであろうこともどんどん分かっていって、月に行って攫われた宝石たちの行く末を知って、どんどんフォスの中のフォスフォフィライトである部分は少なくなっていた。
金剛先生が祈れないことに苛立って、でもお互いに愛が残っていたから余計にフォスは苦しんだのかな。
金剛先生が壊れたあと金剛先生の右目を貰って、先生の記憶をすべて取り込むまでには1万年掛かる。
「良い1万年を」
という言葉で一旦1年半休載した。フォス達にとっての1万年って、わたしたち古代生物で言うところの何年に値するんだろう。すくなくともフォスが祈るためのものになるまでの1万年は、あまりにも過酷だったと思う。
ほかの宝石たちはみんな月で幸せに暮らしていたのに、フォスだけは金剛先生の記憶と祈りを引き継いで、フォスフォフィライトである部分は本当に一欠片しか残っていなくて。
フォスはあまりにも人間そのもので、でもやっぱり人間ではなかった。
フォスが祈ったことでほかの宝石たちも、月人も、みんな無の世界に行って、残ったのはフォスと石と、先生の兄機だけ。
兄機は人間じゃないからずーっとフォスを見ていてくれた。果てしない海の中で。あのあまりにも濃すぎる時間を、全部。
兄機のFUNKYさ、本当に救われた。そこまでずーっと悶々とした薄暗い気持ちで読んでいたから。
兄機がフォスフォフィライトの部分を無の世界に一緒に連れて行ってくれたこと、本当に本当にたった1人のフォスの理解者だなと思った。フォスを唯一愛してくれた人。

あけがたいろの花が咲いた。
シンシャだったのかな、あれは。フォスとシンシャはもはや腐れ縁みたいなものだよね、シンシャに楽しくて2人でしかできない仕事を見つけるって約束したから。

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2024年12月12日

Posted by ブクログ

スケールと叙情、詩と死は同時に表現できることを示した、人類の表現を一歩進めた作品と言っても過言ではないだろう。

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2024年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人類浄化装置生成のため、生贄になったフォス。
星の寿命が尽きる日まで、永過ぎる余生が孤独じゃなくて良かった。
人類の終焉から新たな生命体の誕生、星を渡る播種船。
壮大な物語でした。

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2024年12月10日

ネタバレ 購入済み

石になりたかった

どうにもならない人間の所業の惨さを認識するたび、確実にいつかは来る人の世全ての終わりをある種の希望とし夢想する者としては、人間の残滓に怯え、この先に人間の気配欠片一つ残してはならないと決意するフォスの願いに共感し、意思疎通出来る知性を持ちながら優劣不満の概念を持たず、老いや病の苦痛も知らず、ありのままずっと皆が楽しく幸福であればいいと願い在れる石達が羨ましい。彼らは他者を羨む感覚など無いだろうが自分は石になれない人間なので羨ましすぎて泣いている。

#共感する #深い

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2024年12月09日

購入済み

もう神話じゃんこれ

深夜の飛行機の中で読んでボロボロに泣いた。赦すことや運命の循環などが描かれていて、もう神話じゃんこれ。今まで何度もこの神話に救われたし、この先も救われると思う。

#深い #切ない #エモい

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2024年12月06日

Posted by ブクログ

フォスはどこまで小さくなるんだろう(限界はあるんだろうけど)、どこまで小さくなってもそこにフォスが存在するのなら、それはもう永遠なんじゃなかろうか、とも思ってしまう。
小さくなって、本来の純粋なものだけが残る。
長い永い時の果てに、望むところに行き着けられるといい。

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2024年12月05日

購入済み

神話

この作品を語るのに多くの言葉は必要ないなと思いました。

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2024年11月26日

Posted by ブクログ

一気に読みたかったのに一気に読めなかった作品
リアルタイムでも読んでたので単行本はスラスラ読めると思ってたのに…与えられる感情がドデカすぎて処理できなくなってしまった

フォスは幸せだったのかなぁ
そうであってほしいな

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2024年11月23日

購入済み

後にも先にも

こんなに泣かされた漫画はないです。

純粋で綺麗で悲しい。
人間でいることのどうしようもないやるせなさと悲しみ、対比のような鉱物と植物、自然の純粋さ。

後半は読むのが辛いほどなのに完結した後の喪失感、まるで心に穴が空いたよう。

作者の方に敬服いたします。

#タメになる #切ない #泣ける

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2024年11月23日

匿名

購入済み

うわぁぁぁぁ。。。

まじで。
まじで!!
まじで!!!
ありがとうございました!!!!

#泣ける #カッコいい #深い

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2024年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズの感想
フォスフォフィライトがとにかく救われて欲しい漫画。変容して行く様子が後半は痛々しい。
最終巻で出てきた兄機がかっこよく見える。
むしろ他の宝石たちが憎らしくなる謎。(1万年遊んでたからね)
心が抉られる漫画だけどなぜかたまに読みたくなる……

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2025年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『宝石の国』
アニメと漫画の両方を体験。
アニメは「モノノ怪」を観たときと似た感動があった。
ただの映像作品ではなく、色彩・質感・構図そのものがアートで、観ているだけで美術館にいるような感覚になる。

一方で漫画はまるで哲学書。
フォスが「祈る人」になり、宝石たちが月人になっていく展開は、宗教や思想そのものを象徴しているようで、重さに心が折れそうになり、読むペースが落ちた。
ただ、そのしんどさも含めて、強烈に印象に残る読書体験だった。
アニメ=アーティスティックな体験
漫画=思想・哲学的な体験
同じ作品でもまったく違う角度から味わえる、稀有な作品。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鬱作品と言われた理由がわかった…でもよかった

・作品

みんなが混ざり合って一つになったり
孤独な人が全てを壊しちゃったり
いっぺんも人間を残したくないという神フォスの意思
そういう価値観は現代の資本主義社会とは全く正反対
だからこそフォスの帰結が人間の否定だったのかもしれない

・シンシャ
でも本当は多くの人に愛されて特別になりたかったフォス
一方、愛されたい気持ちが自覚できてるシンシャ
だからシンシャは幸福の中でもフォスに想いを馳せてたのか

・カンゴーム
シンシャは「特別な」ヒメと仲良くやっていた
ヒメはたった一人にたっぷり愛されて
無も何も怖くなさそう
フォスはヒメのようになれないからブスと呼んだのか
羨ましかったのか
まあ寂しかったのもあるだろうが
しかしフォスはたった一人との愛を探すことでは満足できなかったのかもしれない

・フォス
それぞれが好きなように生きる
フォスも好きなように生きたが、
多分自分で何をしたいのか自覚できなかったフォスが
辛かったのはそういうこと
何を望んでるかわからないまま操られてしまった

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2025年05月18日

ネタバレ 購入済み

救いとはなにか

最後のすっきり軽くなった表情を見て
フォスは救われたと思います
石たちがフォスと穏やかに過ごして
くれたのが…救いでしたね…

#泣ける

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2025年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全巻読んだ
フォス…
仲間のために、自分を認めて欲しくてやってきたのにね
シンシャにはもう少し寄り添ってほしかったかなあ

規模がデカすぎてそもそも幸せって何よって思った
三つ巴だけど、恨みあってるとかじゃないのがリアル

ずっと若くいたい、今の感覚持ったまま絵とか上達したいと願うけど、終わりがあることって幸せなのかもな

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2024年12月06日

Posted by ブクログ

こんなにハッピーでもバッドでもないエンディングってあるんだあ……!と思った。こんなに何も感想を抱けない終わり方は初めてです。良かったとか悪かったという話ではなく、意識が高尚すぎて理解が追いつかない。そもそも宝石だから我々ニンゲン的な考え方ではなかったし、フォスは更に神になったから余計に「何考えてるのか分からない」状態に。
ただ「みんな幸せになって欲しかった」というのと、「特別な存在になりたかった」のは一貫してたのかなと。

こんなに読者を置き去りにする漫画初めて!!

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2024年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

紙の特装版。
漫画は連載時、読んでた。
詩集は装丁にこだわりを感じる

99話 
始まりフォス以外誰もいない長い時間が過ぎました。
人間を内包していない新しい岩石生命体と出会います。
その石はひとつも不満はないと言います。
「僕にひとつも不満はないよ。
君にとって完璧ではないかもしれないけど。
僕は自分が良いと自信があるよ」
フォス「私は誰からも愛されたいという望みがあった。
しかし、望みの正体は知ろうともしなかった。
満たされるはずがない。すべてをなくしてしまった」

100話 
調和フォスは石のそばにいます。
石は不思議なうたをうたっています。
ほかの2つの石とも出会い、
3つの石が歌っているのを聞いていたフォスは溶けて形がなくなってしまいました。

101話 
残余フォスは「あまりに幸福で溶けてなくなりたくなった」そうです。
フォスは自分のインクルージョン内に微かな人間の残存を感じ、
それにこれ以上、他種族を苦しめないように願います。石がなにか見つけたというので、みんなで行ってみると
目玉から黒い触手が生えた生き物がいました。
そして言いました。
『におうな、人間の匂いだ』

102話 
兄目玉は金剛の兄機でした。
フォスの祈りを見学していたそうです。
石たちに「人間は悪影響を与えたやつら、
そいつらを僕とこいつで絶滅させた」と教えます。
フォスは自分のインクルージョン内に人間があるから
人間の完全なる根絶のために自分を消したいため、
兄機に「私を消す方法を知らないか」と聞きました。

103話 
無垢兄機のはフォスの存在を消す方法は知らないと言いながらも
分析はしてくれました。
結果、フォスの中に人間はいませんでした。流氷(兄機は人類滅亡後、流氷になっていました。)のとき
フォスの腕を取ったのは月人に
「胸の辺りはフォスの本来の純粋な部分があるから取るな」
と言われたからでした。
「人間がいるというのは杞憂だけど、お前は神様だから
杞憂が現実になって、人間を創っちゃうかも。
リラックスが必要」
と言いました。
アユム博士の話になり
石たちと兄機に博士の話を聴いてほしいとフォスが話し出します。

104
千年かけて人間のお話をした
兄機が隕石をぶつけたのはママをいじめる上司にぶつけるためだった石が「人間は何を幸せと思ってたの?」
フォス「それは人間にもわからなかったと思います」
兄機「それよりも不満があった という方が正しいな」石は何を幸せと思うか聞かれて
「みんなの幸せ
ここのみんなも
かつていたみんなも
この先のみんなも
やさしい子もやさしくできなかった子も
善い人間も悪い人間も
みんな幸せはだとうれしいな」
と答える石たちにはやっぱり人間の影響なんか受けつけてない別れの日
祈りのとき
私もありがとうと応えればよかった一万年過ぎ
まもなく水星が太陽に飲み込まれることに気がつく

105
太陽が膨張して水星を飲み込み、地上の気温が大幅に上昇しているようだ。
フォスも兄機も太陽をどうにもできない。兄機「何事もなく終われて幸せかもな」
石たちも、また会えるよ。きれいだねぇ
と言っている兄機が持っていたものに亀裂が入っていて、
それが開くと月人の乗り物のようだった。
逃げるための乗り物だった。フォスははじめ、
一時的にほかの星に逃げてもいずれは恒星が膨張し、
宇宙が終わりに追いつかれるとしぶるが、
石ころが歌のアイデアがあるから
もう少し時間をもらえたら、とってもうれしいな
といい、納得する石ころたち、兄機も全員で乗り込むフォス「私は残ります 橋を燃やさなければなりません」

106
フォスは自分が人間と新たな無機生命体の狭間の存在であり、
人間の兆しを有しているという自覚から、
自分がそこに残ることで、
人間の根絶という仕事を完成させると言います。
兄機は「僕の理解じゃ弟(金剛)と月の役人は
仕事を捨てて、この船で逃げろってお前に言ってるぜ」
と言いました。
フォスは、人間の本性は善。
ゆえに、弱く甘く憂鬱が長引くので、
すべての憂いを断つために私ごと燃やし尽くすのが、
自分の仕事であり、必ず完成させたい。
石たちにも止められますが、決意は変わりません。
そして、フォスを残したまま、
フォスの意思で船は出発しました。
フォスは自分の中の人間に
「あなたはこわがりですものね。でも大丈夫
最期まで私が一緒です。」
と話しかけました。
地上はマグマにようなものに、飲み込まれていきます。兄機は、もうできることはない。
神に説得も強制も無理だといいます。
石たちのひとつが
「彼も君も間違っていない」
そして、兄機は自分の審判を信じ、
触手を伸ばして、降りてきて、
人間のいないとこに連れてくぜ!と
フォスの胸の部分をひっぱり出しました。
それは宝石の欠片のようでした。
「あなたを信じます」とフォス。
残されたフォスのカラダはマグマに飲み込まれていきました。

107
兄機はフォスの「人間のいないところ」を持ち帰りました。
それは宝石のように見えます。
細かく砕けてしまいました。
地上に残ったフォスは
仕事をやり遂げたことに満足して、
消滅しました。兄機と石たちは太陽系の最期を見届け
祈ります。
フォスの「人間のいないところ」は
一番小さい弟だとみんながいいました。
兄機のミスで、
その辺の星に不時着することになりました。
そこは美しい花が咲き乱れるところでした。

108
その辺の星は美しい花が咲き乱れる惑星でした。
フォスと石ころたちと兄機が
新しい星にたどり着いてから、
長い長いときが経ちました。
フォスの「人間のいないところ」は
言葉を話すようになっています。
兄機のは実はフォスのことを
月人たちに頼まれていた。
仕事を成し遂げてほっとしてる、とフォスに伝えました。
兄機にとってここは楽園です。
兄機のは動きが鈍くなっています。
「僕が動けなくなったら
ママに会えるように祈ってくれよ」と言いました。
フォスは「やりかたしならいけど
いっしょうけんめいやるよ」と答えます。フォスはみんなのところに遊びに行きました。
兄機は動かなくなりました。
フォスはみんなと咲いた花を見ています。
近づきすぎて落ちて当たって砕けてしまいました。
砕けて小さくなったフォスは
とっても軽くなり、
破片は新しい宇宙を見に行きました。
『大きなきれいな彗星になってる』
と石が言います。
フォスは「だれかのきぶんを
あかるくしてるといいな」
と言いました。そして大きな彗星の下には300歳くらいの
フォスのような後ろ姿がありました。残ったフォスはまだまだ元気に遊びます。

0
2024年11月22日

購入済み

難しすぎる!

1回では全然理解に及ばずでした、、。
またもう一度最初から読んで見なくては!

不思議な空気感はとても大好きです。

#深い

0
2024年12月02日

購入済み

えーと
凡人には理解ができなかった

1
2024年12月07日

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