市川春子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ最初はどこでどんなだれがどんなふうにどうしているのかわからん、と感じ、その茫洋さが魅力だとは思った。
アニメで少なくとも色と声がつき、アクションや舞台の奥行きがわかった。
その後の展開で、もうアートの域に入っていると思っていたが、
最終巻は表現としてもその先へ行き、ほとんど漫画でしか、いや紙の上に走る線と、塗られた面と、塗られていない面と、あとは漫画的な吹き出しと台詞とでしか、表現できない何かに、なっていた。
アニメ2期を確信している者だが、どうやってアニメにするんだろう……アバンギャルドすぎて、できるんだろうか。
それこそ「伝説巨神イデオン 発動篇」とか、「デビルマン」原作(のラストシーンの -
Posted by ブクログ
ネタバレ人生が変わった、というありきたりな言葉で終わらせるには良すぎる漫画だった。12年の連載、本当に本当にお疲れ様でした。
フォスがフォスらしく終わって、きっとみんなをえがおにする彗星になって散っていったのが本当に美しくて、それを見つめるフォスの後ろ姿がほんとうに眩しかった。
フォスのその純粋さと素直さがどんどん仇になっていく。彼はあまりにも純粋すぎた。
アンタークチサイトは僕の身代わりになりました。
今日の仕事がこれだけじゃ、アンタークに報告できません
アンタークとの出会いと別れでまずフォスは強くなって、そこで1度心が壊れて。
その後もラピスラズリの頭部を接合したから聡明になって、フォスだったら -
Posted by ブクログ
最高のラストでした。ありがとう、大好きです。大人になってから読んだ漫画の中で、いちばん心揺さぶられた作品でした。
フォスフォフィライトの、とても言葉では言い表せないほどのつらい経験が、このようなかたちで昇華されたことに救われました。全く先の読めないストーリー、諸行無常に変化し続けるキャラクターたち、主人公という概念に対する挑戦、洗練されたデザインの建築や衣装、ユーモアのある台詞まわし、書き出せばきりがありませんが、唯一無二の世界観に魅了されっぱなしでした。フォスの物語が終わってしまったことには寂しさを感じますが、円環の繰り返しだと思えば心の安寧が得られます。
カフカ的な不条理がなぜここまで